- 1 名前:ニライカナイφ ★ [2019/05/21(火) 00:41:11.12 ID:jk69rrKf9.net]
- ◆ 被疑者の身柄拘束について、メディアはもっと丁寧な取材・報道を!〜池袋母子死亡交通事故などから考える
東京・池袋で母子2人が死亡した交通事故で、暴走した車を運転していた87歳の男性を「逮捕しろ」という声が、ネット上では今なお止まない。 発生直後は、男性自身もケガをして入院したので、現行犯逮捕できる状況ではなかった。 退院後、警察は任意で聴取を始めている。 逮捕されていなくても、被疑者としての取り調べであることは疑いようもない。 年齢や退院時のおぼつかない足取りなどを見ても、逃亡のおそれはまずないという判断が間違っているとは思えない。 また、警察はすでに現場検証を行い、関連車両のドライブレコーダーや周囲の監視カメラ映像などを集めるなど、 さまざまな客観的証拠や目撃証言などを収集しているはずだから、罪証隠滅の恐れも低いと判断したのも、間違ってはいないだろう。 ■ 逮捕は懲罰の先取りではない そもそも逮捕は、被疑者が逃げたり証拠を隠滅したりして、適正な捜査・立件の妨げになることを防ぐためのもので、懲罰の先取りではない。 交通事故の多くは、初動の捜査で必要な客観的証拠が概ね収集されるので、けがをした被疑者が現行犯逮捕がなされなかった場合に、その後も任意捜査が行われるのは、特別なことではないだろう。 実際、捜査は任意で行われ、裁判で実刑判決が出るケースもある。 (中略) ■ 裁判所が勾留請求を却下していた この事故について、改めて有料データベース検索G-searchの新聞・雑誌記事横断検索で調べてみると、読売新聞が5月11日付でこんな続報を出していた。 〈沼津簡易裁判所が9日に勾留請求を却下していた。県警は今後、容疑者を在宅で捜査する〉 〈関係者によると、容疑者の車のドライブレコーダーなどに危険運転の様子が映っており、沼津簡裁は証拠隠滅の恐れが低いと判断したとみられる。当初の県警の調べでは、車のドライブレコーダーに事故前後の映像が残っておらず、容疑者は「映像を上書きしたかもしれない」と供述していたが、県警はその後、映像を復元することができたという。〉(元記事は実名で報道、太字は江川による) 出典:読売新聞5月11日付記事より なんと、逮捕翌日には裁判所の判断で釈放されていたのだった。 証拠隠滅の恐れが低く、勾留の必要性はない。 裁判所のこの判断をきちんと報じたのは、私が調べた限り、この読売新聞の記事だけだった。 ネットでニュース記事を検索しても、逮捕時の報道はそのまま放置されているのに、勾留請求却下の記事は見当たらない。 多くの人は、逮捕の報には接していても、裁判所が身柄拘束の必要性なしとして勾留請求を却下した事実は知らないだろう。 捜査機関の発表を流すだけで、逮捕を当たり前のように報じ、勾留請求が退けられてもほとんど伝えられない。 そんなメディアの報道に日々さらされている人々が、捜査機関による身柄拘束を当たり前のように受け止め、逆に死亡事故で任意捜査になると疑問を持つのも不思議ではない。 それが、「逮捕しろ!」と叫ぶなど、やたら身柄拘束を求める世論を作り出す一因にもなっているのではないか。 読売新聞にしても、有料データベースには「東京朝刊 33頁」に掲載されたとあるが、私の自宅に配達されている同紙33頁は東京の地方版で、この記事は見当たらない。 おそらく、静岡県版にしか載らなかったのではないか(逮捕時の報道は、8日夕刊の社会面に掲載されていた)。 ちなみに、読売新聞オンラインで検索しても、逮捕、釈放どちらの記事も出てこなかった。 せっかく記者が取材を継続して続報を書いても、それが十分伝えられないのは、極めて残念だ。 こうして1つひとつの丁寧な事件報道がなされれば、本来は任意捜査が原則であること、必要性がなければ身柄拘束は行われないこと、捜査機関による身柄拘束は処罰ではないことが、人々にも伝わっていくのではないか。 それを伝えるのも、報道機関の役割だと思う。 ※記事を一部引用しました。全文はソースでご覧下さい。 Yahoo!ニュース 江川紹子 | ジャーナリスト 2019/5/20(月) 20:41 https://news.yahoo.co.jp/byline/egawashoko/20190520-00126655/ ■関連ニュース 江川紹子氏 読売新聞オンラインに「役立たず」 news.livedoor.com/article/detail/16487082/
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