- 1 名前:日本人 ★ [2019/03/25(月) 22:13:17.53 ID:We0m9O3T9.net]
- https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190325/k10011860291000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_007
平年より早く桜が咲き、スキーシーズンも終わろうとしています。ただでさえスキー・スノボ人口が減少するなか、ことしは暖冬で雪不足のところも多く、多くのスキー場が厳しい経営環境に置かれました。「スキー場はもうダメなのか?」と思いきや、意外にも元気なスキー場が存在することが分かりました。何が明暗を分けるのか。探っていくとビジネス全般にも通じるヒントがありました。 ■来場者激減 去年、日本能率協会総合研究所が行った調査では赤字経営のスキー場が63%を占めるまでにいたっています。ここでふと思ったのは黒字の36%のスキー場はどうしているのか、ということです。 https://i.imgur.com/LSEv0Bd.jpg ■黒字のスキー場は何をしているのか? スキー場来場者の多くが若者、しかも女性というデータからSNS映えする場所をつくろうと今シーズンからテラスを設置したのです。レストランのメニューもSNS映えを意識したものに一新しました。新テラスとSNSによる拡散効果もあってレストランの利用者は昨シーズンの2倍に増えたそうです。 https://i.imgur.com/xcFOhzb.jpg ■徹底したマーケティング オフィスではなにやら真剣にパソコンを見ています。WEBで販売されるリフト券の時間ごとのグラフでした。売れ行きが増加する山の少し前にフェイスブックなどでスキー場情報を発信することで、スキー・スノボに行くかどうか迷っている人たちの背中を押すことを狙っていました。 ■キャッシュレスも 岐阜県内の「鷲ヶ岳スキー場」では今シーズンからスキー業界で初という、ICリフト券とキャッシュレス決済が1つになったサービスを導入しました。リフト券を購入した人の属性(男性か女性か)や、どんなものをいつ何点購入したのかが分かります。将来的にはリフトの乗車回数などのデータとひも付けして、顧客の購買行動を「見える化」し、ニーズにあったサービスを見つけ出そうとしているのです。 ■インバウンド対策の徹底 長野県の「斑尾高原スキー場」が力を入れているのが「ツリーラン」という林の中を滑るコースの設置です。大自然のなかを滑るのが好きな欧米のスキー・スノボ客。許可なくコース外に出て遭難事故を起こされては迷惑ですが、スキー場内にこうしたコースがあれば手軽に安全に楽しんでもらえるのではないかと考えたわけです。 斑尾とパウダースノーをかけて、海外ではmadapow(マダパウ)と呼ばれるようになり、訪れる外国人が6年間で7倍に増えました。スキー場に行くと、ここは一瞬外国かと思うぐらい、英語が飛び交っています。 ■将来の客を呼び込む 「雪マジ!19」とういプロジェクト。スキー場にとって最大の収益源であるリフト券を無料にするという大胆な対策に当初は反発するスキー場も多かったそうです。しかし、今シーズンは180以上のスキー場が参加。すそ野が広がっています。 ■成功体験から抜け出せないと… あるスキー場経営者は取材に対して「昔はどんぶり勘定だった。例えば人工降雪機を使うとき、電気代など考えずにただ大量の人工雪をつくっていた。経営というものが分かっていなかった」としみじみ語っていました。 バブル期は、リフトを動かせば黙っていても客が来た。その成功体験が強烈だっただけに、スキー場経営に携わる人の多くがなかなか自分の方法を変えられなかったという側面はあるのでしょう。しかし、レジャーが多様化するなか、「昔と同じ」ではうまくいきません。顧客目線にたち、変化に素早く対応すれば「スキー場はもうだめ」なのではなく、まだ、いろんな可能性が残っていることを取材を通じて感じました。
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