- 1 名前：砂漠のマスカレード ★ [2017/10/18(水) 14:21:14.46 ID:CAP_USER9.net]
- 静かな朝の住宅街を、酒のにおいをさせ、ふらつきながら走り抜ける若い男。
その先で、次々と悲鳴が上がった−。今月５日、東京都北区と板橋区の住宅街で発生した、男女３人が襲われ負傷した連続暴行事件。
このうち、６０代の男性に対する強盗致傷容疑で警視庁に逮捕された板橋区舟渡の風俗店従業員、宮城奈央土（なおと）容疑者（２１）は調べに対し、
「酒を飲んでいて記憶がないが、やったと思う」などと供述しているという。限度を超えた飲酒で宮城容疑者が失ったのは、記憶だけではなかった。
「サドル」持った男
５日午前８時半。板橋区内の工事現場で働いていた作業員の男性（４０）は、空き缶を捨てに道へ出たところで、目の前をふらふらと歩く不審な男の姿を目撃した。
１０月にも関わらずランニングシャツ姿で、肩にはタトゥーが見えた。
「変な奴だな」。男性がそう思いながら缶を捨てて戻ってくると、すぐ近くの民家から女性の悲鳴が３回ほど聞こえ、男が飛び出してきた。
その手には、どこから持ってきたのか、自転車のサドルが握られていた。
次の瞬間。「発見！」との叫び声が聞こえたかと思うと、男はサドルを持ったまま走り出し、その後を追うように数人の警察官が走っていった。
「ニュースを見て初めて、あの男がそうだったんだと知った…」。
男性が目撃したのは、宮城容疑者が逮捕される直前の逃走劇だった。
わずか２０分の連続凶行
“一連”の事件は、男性の目撃証言からさかのぼること約２０分の間に、半径約１５０メートルの範囲で連続して発生。
警視庁の調べによると、事件の流れはこうだ。
午前８時すぎ、北区赤羽西の民家で、住人の女性（８２）が室内に不審な男が立ち入っているのを発見。
男は女性の腹部を持っていた靴べらのようなものでつつき、逃走した。
約５分後、すぐ近くの民家の玄関先で掃除をしていた女性（７３）が包丁を持った男と遭遇。
男が突きつけた包丁が女性の胸にあたり、女性は軽傷を負った。
現場には包丁のほか、男が女性宅から持ち出したとみられるクレジットカードや通帳が残されていた。
宮城容疑者とみられる男の暴走はさらに続いた。今度は近くの路上を歩いていた男性（６１）に「カバンをよこせ」などと言って顔面を殴り逃走した。
その後、犯行は区をまたぐ。板橋区蓮沼の住宅敷地内で、住人の女性（４３）の顔面を持っていたサドルで殴って大けがをさせ、駆けつけた警察官にも抵抗。
民家のブロック塀をよじ登って逃走しようとしたところで公務執行妨害の現行犯で取り押さえられた。宮城容疑者はその後、強盗致傷容疑で再逮捕されている。
現場近くに住む男性（８４）は「一歩間違えたら命を持っていかれていたかもしれないと思うと怖い」と声を震わせた。
大量に飲酒か
なぜ、宮城容疑者は常軌を逸した行動に走ったのか。
事件当時、宮城容疑者の呼気１リットル当たりのアルコール濃度は０・６ミリを超えていた。
道路交通法では、同０・１５ミリ以上で「酒気帯び運転」が適用されるが、０・６ミリはその４倍。かなりの量の酒を飲んでいたことがうかがわれる。
捜査関係者によると、宮城容疑者は事件当日の午前１時ごろに風俗店の仕事を終え、職場の上司とＪＲ池袋駅付近で酒を飲んでいたという。
その後、キャバクラへ移動して飲酒を続けたとみられるが「途中から記憶がない」などと話しており、
連続暴行事件が起きる直前の午前７時５０分ごろには、現場近くの路上で停車中のタクシーに石を投げつける宮城容疑者とみられる男の姿がドライブレコーダーに写っていた。
「酒に酔っていて、覚えていない」−。たとえ記憶は消えても、何の罪もない市民を傷つけ、静かな町を恐怖に陥れたという事実が消えることはない。
news.livedoor.com/article/detail/13764107/
2017年10月18日 12時6分 産経新聞
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