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あかり「海王星人が地球にきたよぉ」



1 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 00:21:08.070 ID:BYgNeTgK0.net]
あかり「ひええ攻撃してきたよぉ」

2 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 00:28:58.415 ID:BYgNeTgK0.net]
宇宙に最も多く分布する水素の周波数

1420.40575 MHzを探査し

系外惑星にいる知的生命体が残した作為的な痕跡を

辿るプロジェクトは前世紀から行われていた事だが

およそ途方もないオーダーと手掛かりの微かさから

その実現を確実視した者はいなかった

しかし西暦2015年7月7日グリニッジ標準時0224時16秒から

初めに13秒次に7秒・3秒・42秒もの不自然な計測結果が発生し

詳しくその現象を分析すると

知的生命体が何らかの作為的な電波を発信していた痕跡だと

突き止めることとなった

3 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 00:32:57.240 ID:BYgNeTgK0.net]
あかり「なんでも海王星方向から発信されてるらしいんだよぉ」

京子「なら海王星からか?」

結衣「そうじゃないだろ、海王星の遥か後ろにいる惑星からに決まってる」

ちなつ「そうなんですか?結衣先輩」

結衣「海王星は寒くて厳しい環境だから生命なんていないからね」

京子「ほほう、そうなのか、その宇宙人たち遊びに来たらいいのにな」

あかり「あかりも宇宙人さんと花札でこいこいとかしたいよぉ」

結衣「でもそれは無理だろうね。光でも何十年ってかかる距離にいるんだろうから」

結衣「通信するのだって一回ごとに何十年もかかるんだ。こっちにくるなんて無理だよ」

あかり「ひえぇ夢がないよぉ」

ちなつ「さすが結衣先輩は博識です!」

4 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 00:36:38.707 ID:yIJYyfIE0.net]
このあかりを思い出したんだが
www.ir.isas.jaxa.jp/ASTRO-F/Outreach/manga/AKARIchan.html

5 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 00:39:29.805 ID:BYgNeTgK0.net]
あかり「それでもあかり宇宙人さんたちと遊びたいなぁ」

ちなつ「あかりちゃんってば、本当に子供なんだから。地球に来れないから無理だって結衣先輩が言ってたでしょ」

あかり「でもあかり、いつか宇宙人さんと遊ぶのを夢に見るよぉ」

結衣「まぁ、そうできたら楽しいだろうな」

京子「宇宙人とみらくるんごっこか!」

あかり「あ!そうだ!お星さまに願うよぉそしたら願いがかなうかもね」

ちなつ「七夕は昨日だよあかりちゃん」

あかり「えへへぇ追加でもう一個しちゃうんだよぉ」

あかり「お星さまお星さま宇宙人さんが地球にこれますよぉに」


・・・・・・・・・・・・・・・――ドオオオオオオオオオオオオオオオォン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

その日、それぞれの大陸に宇宙からの攻撃が雨のように降り注いだ

6 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 00:52:21.587 ID:BYgNeTgK0.net]
後にノアズアークデイズと名付けられたその攻撃は

地球上の大陸の無人有人の地帯を問わず嵐のように降り注いだ

その攻撃はおよそ72時間続き

地球のあらゆる都市を破壊した

72時間の攻撃は地球の自転が24時間だと知っていた知的生命体が

同じ地点を3度反復攻撃する為に執り行ったことだろうことは

後の世界軍事会議に取り入れられる事実ではあるが

しかし海王星側に半球面を向ける時間帯の国家が

3度その脅威を味わったことは人類に多大なる恐怖心を植え付ける事にも成功している

7 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 00:54:58.848 ID:BYgNeTgK0.net]
あかり「うぅ・・・ケホケホ・・・あかり何とか生き残ってるよぉ」

あかり「でも3回も避難のために逃げ回って」

あかり「みんなとも家族とも完全に」

あかり「離れ離れだよぉ」

あかり「最期に一緒にいたのは結衣ちゃんだったけど」

あかり「あかりが手を離しちゃって」

あかり「人の流れに呑みこまれて結衣ちゃんがいた方に爆発があって・・・それで・・・」

あかり「うぅ・・・うえぇぇぇん」

8 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 00:58:39.564 ID:BYgNeTgK0.net]
あかり「救助はくるのかなぁ」

あかり「今七森町や富山はどうなってるのかなぁ・・・」

あかり「うぅん・・・世界全体どうなって・・・」

あかり「あかりの周りでは見渡す限り瓦礫だらけだよぉ」

あかり「うぅ・・・死体もあるよぉ」

あかり「しんじゃって可哀相だよぉ」

あかり「うぅ・・・吐き気が・・・早く安全な場所に行くよぉ・・・うえぇぇん」

あかり「京子ちゃーん、結衣ちゃーん、ちなつちゃーん」

9 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 00:59:38.212 ID:vPcxrGQi0.net]
支援

10 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:02:19.834 ID:BYgNeTgK0.net]
あかり「あ!この建物まだ使えそうだよぉ」

あかり「コンクリートだし簡単には倒れないよね」

あかり「すこし入ってみるよぉ」

あかり「うぅ・・・当たり前だけど電気は止まってるねぇ」

あかり「でも水は出るよぉ」

あかり「水道管はやられてないのかな?」

あかり「それとも貯水槽が生き残ってるのかなぁ」

あかり「どちらにしてもこれで生き残れるよぉ」



11 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:04:42.519 ID:vPcxrGQi0.net]
支援

12 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:04:51.398 ID:BYgNeTgK0.net]
あかり「こっちの部屋も見てみるよぉ」

あかり「あれ?誰かいるよぉ」

あかり「寝てる・・・のかな?」

あかり「もしかして倒れてる?」

あかり「た、助けてあげなくちゃ!」

あかり「あかりじゃ力にならないかもしれないけど、こんなときだもの出来る事やらなくちゃ」

あかり「おーい!だいじょーぶで・・・・・!」

あかり「あっ!」

あかり「向日葵ちゃん!」

あかり「向日葵ちゃん!!こんなところに・・・!!」

13 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:07:06.121 ID:BYgNeTgK0.net]
あかり「あれ?向日葵ちゃん」

あかり「スカートと下着脱いでちゃ・・・だめだよぉ・・・」

あかり「向日葵ちゃん・・・?」

あかり「・・・・・・・・・」

あかり「・・・・・・・・・」

あかり「・・・・・・死んでるよぉ」

あかり「・・・・・・・・・」

あかり「なんてこっただよぉ・・・」

あかり「・・・・・・・・・うぅ・・・ぐす・・・」

あかり「・・・うえぇぇぇん」

14 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:09:45.507 ID:vPcxrGQi0.net]
支援

15 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:12:38.162 ID:BYgNeTgK0.net]
暗い室内に朧な光が差し込む

大陸のあらゆる場所を攻撃され

大気上にまで舞い上がった粉塵が

地球に降り注ぐ光量を下げたからだ

まるで聖書にある終焉を迎える前のように

夕暮れのような朧な光が照らすだけの世界

窓から入るその朧な陽だまりの中で向日葵は静かに横たわっていた

16 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:14:48.294 ID:vPcxrGQi0.net]
支援

17 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:14:55.919 ID:BYgNeTgK0.net]
あかりちゃんは天を向いて

大粒の涙を流した

涙は頬を伝って

向日葵ちゃんの顔に滴った

何が世界何が人生何が神か

こんなにあっさりとあっけなく向日葵ちゃんのそれらは

幕を閉じてしまったというのに

あかりちゃんはその哀れな少女の頭を膝の上に抱いて

天に向かって慟哭した

涙は地上へと落ちるばかりだった

18 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:18:06.553 ID:BYgNeTgK0.net]
ガタン

物音を聞いてあかりちゃんは

振り返る

その音は向日葵ちゃんが死んでいた押入れの中から聞こえた

あかりちゃんはそっと向日葵ちゃんの頭を置いて

立ち上がって押入れの前まできた

心臓は喉までせり上がる様に動悸を打っていた

だけど確認しないことには向日葵ちゃんをここにおいたままには出来なかった

あかりちゃんは意を決して襖を開けた

19 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:18:56.672 ID:BYgNeTgK0.net]
>>18
死んでいた「部屋の」押入れ

20 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:19:52.695 ID:vPcxrGQi0.net]
支援



21 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:22:40.346 ID:BYgNeTgK0.net]
櫻子「・・・・・・・・・・・・」

あかり「櫻子ちゃん・・・!」

櫻子「・・・・・・・・・・・・」

あかり「櫻子ちゃんこんなところに・・・!」

櫻子「・・・・・・・・・った・・・・・し・・・」

あかり「櫻子ちゃん?」

櫻子「・・・ま・・・・・・・・・・っ・・・ひまわ・・・・・たしを・・・」

あかり「櫻子ちゃん!」

櫻子「向日葵が私を・・・私は・・・・・・・・・・・」

あかり「しっかりして!櫻子ちゃん!」

櫻子「向日葵が私を・・・隠した・・・・・・私だけ・・・・・・私は向日葵を・・・・・・」

あかり「・・・・・・・・・!」 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)


22 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:24:34.433 ID:BYgNeTgK0.net]
あかり「櫻子ちゃん!!」

櫻子「私は向日葵を見殺しに・・・」

あかり「櫻子ちゃんしっかり・・・!」

櫻子「男の人達に向日葵は・・・向日葵は・・・」

あかり「・・・・・・・・・」

櫻子「私は怖くてずっと・・・・・・・・・私は・・・」

あかり「櫻子ちゃん・・・・・・」

櫻子「私は・・・・・・!」

23 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:24:55.300 ID:vPcxrGQi0.net]
支援

24 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:26:54.799 ID:ZiUB2d3M0.net]
ふふふ・・・わしは・・・
う〜〜ん かい〜よ〜 かい〜お〜 かいおう・・・
海王じゃ!

25 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:28:27.950 ID:BYgNeTgK0.net]
櫻子「ちくしょう・・・ちくしょう・・・」ボロボロ

あかり「つらかったね櫻子ちゃん・・・」

櫻子「殺してやる・・・殺してやる・・・殺してやる・・・」

あかり「・・・・・・・・・」

櫻子「あいつら絶対殺してやる・・・・・・」

櫻子「何年かかっても・・・・・あいつらを見つけ出して必ず・・・」

櫻子「向日葵の命を奪ったあいつらは私が必ず殺してやる・・・・・・」

あかり「櫻子ちゃん・・・・・・うぅ・・・うえぇぇぇん」

櫻子「あかりちゃん・・・?」

あかり「つらかったんだね・・・櫻子ちゃん・・・うええええええん」

櫻子「・・・・・・殺すんだ・・・私はあいつらを・・・あかりちゃん」

あかり「うえええええええん」

26 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:29:57.938 ID:vPcxrGQi0.net]
支援

27 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:35:01.111 ID:vPcxrGQi0.net]
支援

28 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:37:32.014 ID:BYgNeTgK0.net]
――選択的人類優先保護計画

その実態が明らかになったのは事態が収束に向かってからの事であるが

その軍事行動はいつしかそう呼ばれた

アメリカ軍が中核となった国連総軍が人類の保護に乗り出したのは

宇宙からの攻撃が止んだと判断された5日目の事だったが

その実態は全世界のキリスト教圏国家と白人種を

優先的に保護するものであった

この事実は当時明るみに出る余地などなかったが

非キリスト教圏と有色人種地域の保護に乗り出したのは

彼ら優先的な人類の大半を保護するのに成功してからであったのは事実だった

あかりちゃんと櫻子ちゃんは軍事的な保護を受けるまで

あと何日も生き延びねばならなかった

29 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:40:23.526 ID:vPcxrGQi0.net]
支援

30 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:41:59.334 ID:BYgNeTgK0.net]
あかり「ぺしゃんこに潰れたコンビニから食べ物を拝借できるし」

櫻子「水は出るから」

あかり「これなら何とかなりそうだねぇ」

櫻子「ただガスと電気が止まってるのが」

櫻子「とても不便だね」

あかり「余裕があったら卓上コンロとか探しに行こうよぉ」

櫻子「まずは飢えをしのげれば大丈夫だもんね」

あかり「そのあとは」

櫻子「うん・・・・・・・・・向日葵を埋葬しなきゃ・・・」

あかり「うん」

櫻子「このままじゃ腐ってしまうもんね・・・そんな姿向日葵も見られたくないと思うし」

あかり「・・・・・・・・・うん」



31 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:45:28.087 ID:vPcxrGQi0.net]
支援

32 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:50:32.771 ID:vPcxrGQi0.net]
支援

33 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:54:02.610 ID:BYgNeTgK0.net]


櫻子「私は覚えてるんだ」

櫻子「向日葵を殺した奴の顔」

櫻子「腕にタトゥーが入ってた」

櫻子「うすしおのね」

櫻子「だから私は」

櫻子「そのタトゥーを目印に」

櫻子「いつかその男を見つけ出して」

櫻子「その男の仲間も全て見つけ出して」

櫻子「見つけ出すんだ」

あかり「・・・・・・・・・うん」

櫻子「だから安心して眠ってな向日葵」

そう言って櫻子は埋葬した向日葵の上に最期の土をかけた

櫻子「さようなら」

34 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:55:37.999 ID:vPcxrGQi0.net]
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35 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 01:58:39.084 ID:BYgNeTgK0.net]
櫻子「いこう、あかりちゃん」

あかり「もういいの?」

櫻子「何も良くないのさ、あかりちゃん。でも私には仕事があるから」

櫻子「必ず奴らを殺すっていうね」

あかり「櫻子ちゃん・・・」

櫻子「・・・・・・・・・」

36 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 02:00:40.650 ID:vPcxrGQi0.net]
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37 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 02:02:14.076 ID:BYgNeTgK0.net]
>>33
「見つけ出すんだ」→「殺すんだ」

38 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 02:05:46.282 ID:vPcxrGQi0.net]
支援

39 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 02:09:08.197 ID:BYgNeTgK0.net]
現代都市ほど砂上の楼閣はない

物流が途絶えインフラが麻痺し

密集した人口がパニックになると

それは速やかな災害となる

例え攻撃を免れた都市であってもだ

宇宙からの攻撃はおよそ都市を目標したものではなく

確実に大陸に着弾することを目的に攻撃をされた為に

直接的な被害を免れた都市も都市もあった

しかしその現状は安易に無事とは言えず

都市特有の悲惨さを露呈することになった

物資は瞬く間に消費されインフラのなくなった

膨大な人間が困窮と混乱に陥り

時が経つごとに不安定な社会秩序を醸成していく

40 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 02:10:48.704 ID:vPcxrGQi0.net]
支援



41 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 02:15:51.108 ID:vPcxrGQi0.net]
支援

42 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 02:17:54.181 ID:BYgNeTgK0.net]
そこに暗躍する一人の女子大生がいた

彼女はこの現状を察知するや否や

すぐさまビラを作成した

その内容はこうである

「女神赤座あかりが世界を救うであろう」

彼女の性癖かは知らないが妹の名を女神として広めた彼女のビラは

瞬く間に不安に苛まれる都市の人間に

伝染病のように伝播した

赤座あかりの名は女神として認知され認められ

またそれは異常な速度を以って人類にひろがっていった

43 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 02:20:53.640 ID:vPcxrGQi0.net]
支援

44 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 02:21:59.987 ID:BYgNeTgK0.net]
???「うふふ、これで理想の世界を作れるわね」

おしとやかに微笑む彼女の笑みに

一切の邪気はなくただ自分の趣味の為に

巻き込まれる世界を見て

楽しそうに微笑むのみだった

赤座あかりちゃんはそんなことは一切知らないで

ド田舎七森町で懸命に生きていた

???「あかり・・・あかりの心臓に埋め込んだ発信器から生存と位置情報は解るのだけど」

???「お姉ちゃんがそっちに行ってあげるのはまだ時間がかかりそうなの」

???「それまで頑張って生きてね、あかり」

45 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 02:25:56.052 ID:vPcxrGQi0.net]
支援

46 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 02:30:58.412 ID:vPcxrGQi0.net]
支援

47 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 02:36:03.742 ID:vPcxrGQi0.net]
支援

48 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 02:40:20.925 ID:BYgNeTgK0.net]
あかり「ぶっひぇーなんとか火を確保できたよぉ」

櫻子「コンビニのライターと紙と倒れた木造家屋の破片だけどね」

あかり「原始的なほどこういう状況では強いんだよぉ」

櫻子「うんうん。まぁ少しばかりのお湯や調理なら」

櫻子「出来るのは助かるね」

あかり「カップラ食えるのうれしいよぉ」

櫻子「たしかに」

あかり「わぁい!着火!あかり着火だぁいすき!」

49 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 02:41:06.119 ID:vPcxrGQi0.net]
支援

50 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 02:46:08.609 ID:vPcxrGQi0.net]
支援



51 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 02:47:47.658 ID:BYgNeTgK0.net]


あかり「それじゃあ寝るよぉ」

櫻子「うん、おやすみあかりちゃん」

あかり「おやすみだよぉ」

櫻子「・・・・・・・・・」

あかり「・・・・・・・・・」

櫻子「・・・・・・・・・」

あかり「・・・・・・・・・」

櫻子「・・・・・・・・・向日葵・・・・・・・・・ぅぇぇん」

あかり「・・・・・・・・・櫻子ちゃん・・・」

52 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 02:48:12.100 ID:BYgNeTgK0.net]
あかり「ねぇ櫻子ちゃん・・・・・・」

櫻子「・・・・・・なぁにあかりちゃん」

あかり「・・・あかりじゃ・・・・・・向日葵ちゃんの代わりにならないかもしれないけど・・・」

櫻子「・・・・・・・・・」

あかり「あかりはずっと櫻子ちゃんの側にいるから・・・・・・」

櫻子「・・・・・・・・・」

あかり「だから・・・・・・・・・」

櫻子「・・・・・・・・・」

53 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 02:50:01.143 ID:BYgNeTgK0.net]
あかり「だからあかりの事もっと頼っていいんだよ」

櫻子「・・・・・・うん」

あかり「おいで・・・櫻子ちゃん」

櫻子「あかりちゃん・・・・・・」

あかり「泣きたい時はあかりが抱きしめててあげるから・・・」

櫻子「・・・・・・」

あかり「だからこっそり泣かないで」

あかり「あかりにも分けて、櫻子ちゃんの悲しみ」

54 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 02:51:11.337 ID:vPcxrGQi0.net]
支援

55 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 02:52:35.960 ID:BYgNeTgK0.net]
その子とは初めて身を寄せ合う

お団子髪の可愛い少女

櫻子は少し躊躇いながら

だけど初めて近くで嗅ぐその子の匂いにひかれて

胸に顔を埋めていた

その子の暖かさを知る

まるで昔から手を繋いでいた向日葵のような懐かしさを

そこに感じる

櫻子は赤ん坊のように泣きだした

かつてあった日が今も続いているように

初めてのぬくもり懐かしいと感じながら

櫻子は泣き続けた

56 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 02:57:09.173 ID:BYgNeTgK0.net]
懐かしい日常は

もう戻らない

あかり達が進んでいるのは

1方向への未来だけだから

あかり達はふと何かに気付いて

立ち止まろうとしても

時は進んでしまうから結局

大切なものはいつも見過ごす

それでも摘み取れたいくつかのものは

大切に保持していたいとあかりちゃんは思う

あまりにも見過ごしてきてしまったのが

あかりちゃんには多かったから

57 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 02:59:15.953 ID:BYgNeTgK0.net]
あの日結衣ちゃんの手を離してしまった事も

ここで櫻子ちゃんの力になれてあげてないことも

全部全部あかりちゃんの無力感となって返ってくる

だけどそれだからこそ

今ここで泣く櫻子ちゃんに手を差し伸べたいと思う

いつだって後悔はしたくないから

あかり「よしよし」

あかりちゃんは櫻子ちゃんの頭を抱きしめながら

自身の胸の痛みも抱きしめて

櫻子ちゃんの髪を撫で続けた

58 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 03:01:13.830 ID:vPcxrGQi0.net]
支援

59 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 03:03:55.980 ID:BYgNeTgK0.net]
今はただ生きていればいい

あかりちゃんはその思いに縋り

そうして櫻子ちゃんと一緒に眠りについた

明日は今日よりマシかもしれないと思わなければ

明日のくる意味が薄れてしまいそうだからだった



あかり「ぶっひぇーよく寝たよぉ」

櫻子「おはようあかりちゃん」

あかり「あっ!おはよう櫻子ちゃん!」

60 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 03:05:57.388 ID:BYgNeTgK0.net]
櫻子「良く眠れたようでよかった」

あかり「櫻子ちゃんも良く眠れたのぉ?」

櫻子「うん!」

あかり「それなら良かったよぉ」

櫻子「・・・あのさ、あかりちゃん」

あかり「なぁにぃ」

櫻子「考えたんだけど私」

あかり「うん」

櫻子「そろそろ向日葵の仇を打つ旅に出ようと」

櫻子「思うんだ」



61 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 03:06:16.743 ID:vPcxrGQi0.net]
支援

62 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 03:08:24.268 ID:BYgNeTgK0.net]
あかり「・・・え」

櫻子「・・・・・・」

あかり「・・・えええっ!」

櫻子「うん驚くのは当然だと思ったけどね私はもう我慢できないんだ・・・」

あかり「せっかく生活の基盤がそろったのに!」

櫻子「うん。サバイバルの方法も確立したし。だからもう頃合いかなって・・・」

あかり「櫻子ちゃん・・・」

63 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 03:11:19.420 ID:vPcxrGQi0.net]
支援

64 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 03:14:09.756 ID:BYgNeTgK0.net]
櫻子「あかりちゃんはここでもう一人でも暮らせるし」

櫻子「私は気兼ねなく行ける気がするんだ」

あかり「櫻子ちゃんはそう決めたんだね・・・」

櫻子「うん・・・ごめんねあかりちゃん。行ってくる」

あかり「・・・・・・・・・」

櫻子「・・・・・・・・・」

あかり「うん・・・・・・わかったよぉ櫻子ちゃん・・・」

あかり「それならあかりもすぐに旅の支度しなきゃね!」

櫻子「あかりちゃん!あかりちゃんは・・・!」

あかり「櫻子ちゃん」

櫻子「・・・・・・・・・!」

あかり「櫻子ちゃんの隣に誰がいるのか忘れたなんて言わせないよぉ」

櫻子「あかりちゃん・・・!」

65 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 03:16:22.044 ID:vPcxrGQi0.net]
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66 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 03:21:24.746 ID:vPcxrGQi0.net]
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67 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 03:26:27.361 ID:vPcxrGQi0.net]
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68 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 03:27:50.629 ID:BYgNeTgK0.net]
あかりちゃんたちは旅に向けて物資を調達する

七森中学の制服は脱ぎ捨てた

軍服を櫻子ちゃんが何処からか拾ってきて

それに着替えた

通気性と伸縮性と難燃性・汗耐性に優れている為に長旅に適している

行軍用の背嚢に食糧などをつめ

各種刃物類を自己防衛の為に装備する

あかりちゃんたちはそうして旅を始めることにした

69 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 03:36:32.254 ID:vPcxrGQi0.net]
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70 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 03:46:35.023 ID:vPcxrGQi0.net]
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71 名前:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします [2015/07/05(日) 03:56:37.772 ID:vPcxrGQi0.net]
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