- 512 名前: 高通(中部地方) mailto:sage [2008/08/13(水) 09:54:33.06 ID:KR4F1QM10]
- 中略のとこ
読者やファンの人から送られてくるメールや手紙は、そのほとんどが僕を誉めそやすものだ。 街を歩けば、「いつも観てますよ」「勇気をもらってます」。 若い女の子にキャーと言われれば、やっぱり悪い気はしない。 仕事先にはスタッフがいて、いつも気を遣ってもらっている。 暑くないか。寒くはないか。のどが渇いてはいないか。 黙っていても、快適な環境が自然と用意される。 若くして世に出てしまった僕に強く物が言える人がいないのは、僕にとって大きな不幸だと思っている。 僕はそう強い人間ではないから、時折、このまま傲慢な人間になってしまわないだろうかと不安になることがある。 そんなとき、僕はパソコンを開き、「お気に入り」のフォルダから「2ちゃんねる」を選び出す。 僕を悪く言う人々の書き込みを読む。薬みたいなものかもしれない。 それまで持っていた自信や自尊心といったものが一気に崩れ去り、代わりに謙虚な心が入り込む。 泣きたくなることもある。でも、それくらいがちょうどいいと思っている。 彼らの文言は、あまりに心なく、的外れなものが多い。 けれども、時に足元を見つめさせてくれるものもある。 「あんな文才のないやつが」と書かれれば文章を磨くことに貪欲になれるし、 「障害があること以外に何のウリもない」と指摘されればウリを作ろうと必死になれる。
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