- 270 名前:可愛い奥様 [2010/03/18(木) 10:21:16 ID:GlLZsuwJ0]
- 【台湾人と日本精神 蔡焜燦 2000年 日本教文社】
心の切り替えができない私は、誰から見ても敗戦で肩を落とした日本人に見えたのだろう。 また日本兵の軍服で汽車に乗り込んでいた私は、8月15日をもって急に威張りはじめた連中の嫌がらせを受けた。 座席の中に置いた新品の飯盒を朝鮮人に盗まれ、それを奪い返そうとすると、 『なんだお前、朝鮮人をバカにするな!降りて来い!』と、 たちまち数人に取り囲まれてしまった。多勢に無勢、勝ち目はない。 こうなっては『すみません、私の記憶違いでした』と謝り、難を逃れるしか術はなかった。 それから佐世保に到着するまでの30時間、連中は執拗に私を含め多くの日本人乗客をいびり続けた。 若い女性がトイレに行こうとすると通路を塞ぎ、次の駅で窓から降りるよう指示するなど、 この連中のあまりにも情けない行状を、私ははらわたが煮え繰り返る思いで眺めていた。ただ黙って見ているしかなかったのである。 (中略) 佐世保キャンプで私は面白い場面にも遭遇した。 あの引き揚げ列車の中で、私を含め敗戦で意気消沈する日本人をいびり続け、 肩をいからせていた朝鮮人たちが、「中華民国台湾青年隊」の腕章をつけた我々におべっかを使って擦り寄ってきたのである。 それは中華民国が連合軍の一員であったからに他ならない。弱い者には威張りちらし、強い者には媚びへつらう、 そんな彼らの極端な習性を目の当たりにした思いがした。
|
|