- 1 名前:砂漠のマスカレード ★ [2019/03/21(木) 23:48:08.53 ID:q0LahFRv9.net]
- 「平成の前半に当たる'90年代、ドラマといえばフジテレビ、もしくは月9と言われてきました」
かつての主人公は「お金をかけながら恋愛していた」 そう話すのは、元テレビプロデューサーで上智大学の碓井広義教授。当時は『101回目のプロポーズ』『東京ラブストーリー』(ともに'91年)など、タイトルどおりの恋愛ドラマが花盛り。同志社女子大学メディア創造学科の影山貴彦教授は、 「まだバブルの時代。ヒロインは20歳そこそこのOLなのに、都心部の高級マンションに住み、華やかな生活を送っていた。 の時代なら違和感、嫌悪感を持たれるはずですが、当時はみんなが憧れの眼差しで見ていました」 と指摘。人々がシンプルなものをストレートに享受していたと話す。 「あのころのドラマの主人公は“いつ仕事してるの?”というくらい、恋愛に時間とエネルギーを注いでいました。ドラマ内外の誰もが心や懐に余裕があって、見栄を張ったり、背伸びをしたり。 お金をかけながら恋愛をしていました。それができた時代でしたね」(碓井教授、以下同) しかし、'91年にバブルがはじけ景気は急降下、日本経済は暗転する。 「ただ、一般の人の生活に影響が出るまでにはタイムラグがあった。不況がドラマにわかりやすく表れるようになった作品といえば『家なき子』('94年、日テレ土9)でしょう」 小学生だった安達祐実が叫ぶ“同情するなら金をくれ”は、流行語に。 「『ひとつ屋根の下』('93年、フジ月9)にしろ『人間・失格〜たとえばぼくが死んだら』('94年、TBS金10)にしろ、苦みがあって、ゲラゲラ笑って見られるような作品ではない。 恋愛ドラマも『愛していると言ってくれ』('95年、TBS金10)『星の金貨』('95年、日テレ水10)など、明るく元気な恋愛ではありません」 常識や概念が変わっていった ヒット作には、フジテレビの月9だけでなく、TBSや日本テレビが違う角度からアプローチした作品も混ざるように。主要ドラマはほぼ視聴しているというライターの吉田潮さんは、こう分析する。 「平成前期のテーマは“男女関係の絶望”じゃないですか? 恋人や夫婦間のもろさ、結婚したからといって必ずしも幸せにならないというメッセージ性のある作品が目立ちます。 不倫ブームの火つけ役は『失楽園』('97年、日テレ月10)。意欲作、問題作も多く'93年なんて『悪魔のKISS』(フジ水9)『高校教師』(TBS金10)『誰にも言えない』(TBS金10)『同窓会』(日テレ水10)。もう、カオスですよ(笑)」 '95年には阪神・淡路大震災、地下鉄サリン事件という歴史的な出来事が相次いで発生。 「科学技術では抑えられない自然の脅威。人間がやるはずがないことを、実際にやったという恐ろしさ。常識や概念がひっくり返り、日本人の意識下をじわじわと変えていったんです」(碓井教授、以下同) だが、フジの月9は変わらず『ラブジェネレーション』('97)のような恋愛ドラマを量産し続ける。 「視聴者は明るい月9の恋愛ドラマを、もう『東京ラブストーリー』のころと同じ気持ちでは見られなくなっていたはず。実際、習慣や惰性で見ていたのでは? しかしフジは“まだ行ける”と突き進み、時代の空気とズレてしまった。そこが成功体験の怖さであり、フジのドラマが最盛期から下っていった背景だと思います」 news.livedoor.com/article/detail/16195886/ 2019年3月21日 21時0分 週刊女性PRIME
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