- 1 名前:Egg ★ [2018/07/14(土) 13:46:49.94 ID:CAP_USER9.net]
- ワールドカップ(W杯)ロシア大会終了まで7回にわたってお届けする、スポーツライター・金子達仁さんのサッカーコラム。第5回は「日本が見つけた頂点への一本道」について。
* * * 敗北を殊更に美化するつもりはない。むしろ、それだけはすまいと自らに戒めてきたつもりでもある。 だが、今回だけは思ってしまった。 玉が砕ける負けとは、こういうことをいうのか、と。 『歴史に残る試合』と書いたのはベルギーのヘット・ラートステ・ニュース紙だった。英国BBCの電子版は『勝ったのはベルギーだが、感銘を与えたのは日本』と伝えた。日本より早く大会を去ったドイツのディー・ツァイト紙は『今大会のベストシーンに日本は確実に含まれるだろう』と評した。 ミスをあげつらっていったらキリがない。けれども、そうしたものを忘れさせるだけの戦いを、2018年7月2日の日本はやった。ポーランド戦で自ら着てしまった汚名を完全に晴らし、世界中に日本シンパを誕生させる試合だった。 36年前、イタリアに2−3で敗れたジーコたちのブラジルがそうだったように、である。 イタリアの名将カペッロは、ベルギーが決勝点をあげた場面を取り上げ、「わたしが監督ならば本田の首根っこをつかまえて怒っている」と言ったそうだ。あの時間、あの状況で真っ正直にGKにキャッチされるようなボールを蹴った本田が信じられないのだという。 だが、わたしは本田を非難しようとは思わない。そもそも、本田を非難する資格はない、とも思う。 想像していただきたい。試合時間も残りわずか。あわやというFKを放たれたのが日本の側だったとしたら。辛くも防いだものの、CKを取られてしまったとしたら。 わたしだったら、必死に耐えることだけを考える。何とか最後のピンチをしのぎきり、延長戦に持ち込むことだけを考える。わたしがGKだったら、相手のボールが胸に収まった瞬間、倒れ込んで試合を終わらせようとする。 つづく 7/11(水) 16:00配信 https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180710-00000059-sasahi-socc 写真 https://amd.c.yimg.jp/amd/20180710-00000059-sasahi-000-3-view.jpg
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