- 173 名前:創る名無しに見る名無し [2013/12/25(水) 20:26:15.88 ID:NNgpl4sR.net]
- 乙。
だいぶ主人公に人間性ができてきた感じはする。 うん、今までのロボットみたいなやりとりよりずっといいと思う。 ただし、これ内容が完全に回顧録になってしまっているね。 書き味が書き味なだけにダウナーな内容になってしまうのは多少しょうがないと思うけど、 それ以上に内容がパーソナル過ぎる。 物語の技法として、読み手をより深く登場人物と同化させるために回顧録のように見せることはありうるけど、 この場合物語が読み手へと波及せず、完全にこの男の中で完結してしまっている。 例えば、同一人物と会話をするとして、ひたすらにその人の過去について個人的な話をえんえん聞き続けるのか、 その人が過去に行ったことのある土地の環境、風土、文化について聞くのとではどちらのほうが楽しいと思えるか。 前者が回顧録で、後者が冒険譚だ。 六作目はその前者に非常に近いと、少なくとも自分は感じた。 あと、これは自覚があると思うけどまだやっぱり起承転結が上手くできてない感触が残る。 勿論、起承転結をわざと崩したりしてあって、それでいて面白い作品はある。 しかしながらそれは、いわば上級テクニック。最初のうちは基本を重視したほうが絶対にいいから。 次回作に期待。
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