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現代数学の系譜11 ガロア理論を読む6



402 名前:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [2012/09/09(日) 05:56:49.38 ]
>>401
つづき

抜粋
mathsoc.jp/publication/tushin/1001/tamagawa2.pdf
[遠アーベル幾何]
遠アーベル幾何(anabelian geometry)とは, 1980年代初頭にA. Grothendieck
が提唱した数論幾何の新しい方向で, 狭義には, 有理数体上有限生成な体上の「遠アー
ベル」な多様体の幾何がその基本群の上の(外)ガロア表現によって完全に復元される
という, いわゆるグロタンディーク予想を意味します. 双曲的代数曲線に対するグロタ
ンディーク予想は, 中村博昭さん(現岡山大)と筆者によって部分的に解決されていま
したが, 望月さんはこれを完全に解決し, 更に, p 進体上でも同様の結果が成り立つこと
を示しました. この際, p 進体上の代数多様体に対するp 進ホッジ理論が中心的な役割
を果たしました. 望月さんのこの結果は, 現在に至るまで遠アーベル幾何の最高峰をな
し, 広く数論幾何学者全体に影響を与えていると思います. 特に, Grothendieck 自身が,
遠アーベル幾何は素体上有限生成な体に固有なものと考えていこともあり, また, アー
ベル多様体のテイト予想の類似からも, p 進体上でグロタンディーク予想が成立するこ
とは意外であり, 望月さんの結果のインパクトは大きかったと思います.
望月さんの遠アーベル幾何における成果は, Inventiones mathematicae 掲載の100
ページ超の大論文[3] などにまとめられました. なお, 望月さんは, 「代数曲線の基本群
に関するグロタンディーク予想の解決」の題目で, 1997年度日本数学会賞秋季賞を
(中村氏, 筆者と共同で)受賞しています. また, 望月さんは, p 進タイヒミュラー理論と
遠アーベル幾何に対し, 内在的ホッジ理論の枠組みで統一的な視点を与え, これについ
ての総合的な報告を, 1998年(29歳で!)国際数学者会議の招待講演にて行いま
した.






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