リー群が与えられたとき、さまざまな多様体への作用が考えられるが、特に積の演算によって自分自身に微分同相で作用しているものを考えることができる。 カルタンの時代の大きな問題の一つに、このような主等質空間をどのようにして内在的に特徴付けるか、という問題があった。 つまり、多様体のうちで G と微分同相であるが、特定の原点が指定されていないようなものの特徴付けである。 このような問題は、部分的には、フェリックス・クラインによるエルランゲン・プログラムからきていると見なすことができる。 このパラダイムでは群の作用によって表される空間の対称性が問題になるが、リー群を考えているときに最も基本的となるのは部分群 H に対して定まる等質空間 G/H (に微分同相な空間) で、特に原点 e H に当たる点を指定しないようなものである。