- 83 名前:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [2012/03/18(日) 14:11:00.99 ]
- >>82
うむ 仙石60(前スレ671−672)かもしらんが、まあ良い おいらは、来るものは拒まず去る者は追わずで、特にこだわらない >ガロア拡大体の有名な定理に正規基の定理と云うのがあるが、 アルティンの第2章 14「正規底の存在」の定理33だな www.kishimo.com/math/Galois/p46.html na-inet.jp/weblog/archives/001482.html E.Artin(アルティン)/寺田文行・訳「ガロア理論入門」ちくま学芸文庫 >Q 上ガロア拡大の場合は、正規基は常に代数的整数で取れるのだろうか? Qが有理数体であることを確認しておく アルティン定理33によれば、”EをK(ここではQ)の正規拡大体とし、・・・σ1(θ)、σ2(θ)、・・・、σn(θ)がK(ここではQ)に関して線形独立であるようなものが存在する。”とある 面白いことに、アルティン先生の本では、「基底」という用語に明確な説明が与えられていない(分かっているものとして話が進む(因みに”10.アーベル群とその応用”の”基底定理”とは基底のイメージするところが異なると思う)) まあ、常識では”σ1(θ)、σ2(θ)、・・・、σn(θ)”たちを線形空間の基底と呼ぶことは当然ではあるが 正規=正規拡大体に対すると、線形独立とを引っ掛けているんだろう 説明を簡単にするために、線形空間としてn次の直交空間として考えると、”σ1(θ)、σ2(θ)、・・・、σn(θ)”はx(x1)軸、y(x2)軸、z(x3)軸・・・、(xn)軸の上の単位ベクトルに選ぶのが普通 単位ベクトル=長さ1 しかし、”単位ベクトル=長さ1”を考えるのは、本質ではなく適当な大きさのベクトルを考えても線形代数の理論の本質は変わらない。ただ、式に余計な係数が増えるだけなので、最初に単位ベクトルにしておくのが普通 (ここらは、工学の電磁気学を学ぶと、単位系をどう選ぶかという話につながる) で、「代数的整数」をどういうイメージで捉えているか不明だが、Eの中の線形独立要素として”σ1(θ)、σ2(θ)、・・・、σn(θ)”たちがあるわけで、 これが、仮に”代数的有理数”としても、例えばσ1(θ)分母の最小公倍数を求めて、その最小公倍数を掛けてやって整数にしても線形独立の性質は損なわれない だから、答えはYesかな
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