- 604 名前:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [2012/03/13(火) 05:37:41.40 ]
- >>603
>「順列群というガロアの記述において、疑いのない明確な点は部分群、特に正規部分群の概念がこれから見ていくようにかなり自然なやり方で発生することである。」と書かれている > つまり、正規部分群こそがガロアの理論の核心であり、オリジナルな点だが、それはガロア記法があったればこそと言えよう アーベル ガロア 群と代数方程式 (現代数学の系譜 11) >>3のアーベルの論文を見ると 置換を上下2段の文字で表すコーシーの記法>>28(それは今日普通に使われる記法でもあるが)が、使われている だが、ご存知のようにコーシーの記法の文字列は、常に同じ(例えば(a b c d・・・・k)>>28)なのだ だから、ガロアはコーシーの記法の上段を省略する省エネ記法(=ガロア記法)を編み出した そして、それを使って置換群を調べたのだろう ガロア記法から、Jean-Pierre Tignolの指摘のように、正規部分群の概念がかなり自然なやり方で発生するのだった ガロアは、省エネ記法として上段を省略するガロア記法を考案し、それを使って置換群を調べるうち、自然に正規部分群の概念に気付いた 数学では、新しい記法が進歩を促すことがある。これは覚えておいた方が良い。ガロア記法もこの例だろう。もしガロアが長生きしたら、ガロア記法はもっと広まっていたかもしれない優れものなのだ
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