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現代数学の系譜11 ガロア理論を読む



407 名前:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [2012/03/01(木) 07:43:10.97 ]
>>393
>でも、この表現だと、例えばV'に対応する置換φV',φ1V',・・・・,φm-1V',が具体的にどういう根の並びになっているか不明
>でも、直感的には例えば、V1=Ab+Ba+Cc+・・・(互換(a,b))なら、根の並びも b, a, c ・・・(互換(a,b))が対応するんじゃないかと。それが自然な対応で、そういう自然な対応になっていないと、群の積を考えたときに困るだろうと
>倉田>>4の7節「ラグランジュの定理」の証明に使う分母に微分が来る式があるんだが、その筋で直接照明できるね

今日はこれ。>>315>>317倉田>>4§7より
(ラグランジュの定理)
体k上のn(>1)次の多項式の根α1、・・・、αnは重根を持たないとする。
α1、・・・、αnのk上の有理式
β=φ(α1、・・・、αn)、γ=ψ(α1、・・・、αn)において
βを不変にするすべての(α1、・・・、αn)の置換によって、γが不変ならば、
γはβのk上の有理式で表される。

証明は、
デデキント、ラグランジュの論法を使う
βを不変にするSn(n次対象群)の部分群をHとし、
Sn=H+σ1H+・・・+σk-1H
とする。
β1=σ1β、β2=σ2β、・・・、βk-1=σk-1β とおけば、
β、β1、β2、・・・、βk-1は、Snの置換によって生じる量の全部である。
γから同様にγ1=σ1γ、γ2=σ2γ、・・・、γk-1=σk-1γを作る。
このとき、γ、γ1、γ2、・・・、γk-1も、Snの置換によって生じる量の全部である。
但し、γ、γ1、γ2、・・・、γk-1の中に等しいものはあり得る。
F(x)=(x−β)(x−β1)・・・(x−βk-1)
を作ると、根と係数の関係から、F(x)はk上の式。
F(x)(γ/(x−β)+γ1/(x−β1)・・・+γk-1/(x−βk-1))=G(x)
を作ると、G(x)もSnの置換によって不変だから、k上の式。

これから、
γ=G(β)/F’(β) 即ち、γはβのk上の有理式
F’(β)=dF(x)/dx (F(x)の微分)






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