- 369 名前:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [2012/02/26(日) 15:11:13.68 ]
- こんなのも。海城ね
www.kaijo-academy.jp/press/2011/08/post_311.html 第二回数学科リレー講座「ガロア生誕200年記念講習会」第六日目 2011.08.28. (海城PRESS) 抜粋 最終日の今日(27日)は網谷先生が担当(写真1)。ガロア理論のアプローチの方法はいくつか考えられますが、昨日の授業を聞き、その「バトン」を受けて、アンカーはスタートされました。 中間地点にさしかかり、いよいよガロア理論の本題である,体の拡大とガロア群の縮小の関係が登場しました。 「解けていない」方程式を「解けた」方程式にするために,係数体にべき乗根を添加して拡大体の列をつくること。そのとき,各拡大体上のガロア群が縮小して部分群の列が対応すること。 そして,方程式の可解性がガロア群の可解条件で表せることが,見事に示されました。 ともあれ、偉大なガロア先生生誕200年に際し、このような試みができたことに担当者一同、感謝で一杯です。熱心に聴講してくれた受講生の皆さん、有難うございました。皆さんの今夏の思い出のひとつにしてもらえれば、こんな嬉しいことはありません。 【講義を終えて】(網谷先生) 最終日は、ガロアの定理の説明がテーマです。 この定理は、有理数体の拡大体と方程式のガロア群の部分群が対応するということをいうものですが、非常に難解な定理として知られています。 中高生に伝えるとなったとき、全く分からなかったとなると残念なことになるので、「数」の視点から、ガロア理論の意義のなるべく分かりやすい説明を最初に行いました。 結構真剣に聞いてくれている様子でうれしかったです。 そのあとの話の流れは、「方程式のガロア群」→「ガロアの定理」→「3次方程式」 となりました。「5次方程式」は、時間の関係で説明できませんでした。 3次方程式がなぜ平方根と3乗根を1回ずつ使って解けるのかということを伝えたかったのですが、途中でタイムアップ。 ガロア群を見れば、方程式が解けるかどうか、また解ける場合どういう風にべき根を取ればよいかが分かる。 このことが、定理の醍醐味で、ガロアの天才ぶりを表すものです。 プリントなどの準備には、いろいろ悩んだところもあったのですが、数学の奥深さや美しさ、何でもよいので興味をもって皆さんが勉強を進めてくれたら、これ以上の喜びはありません。
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