- 771 名前:9208 ◆lJJjsLsZzw [2006/01/20(金) 10:51:31 ]
- 代数体(つまり有理数体の有限次拡大体)の整数論の基礎を学ぶのが
このシリ−ズの目的である。 代数体というのは非常に深く神秘的とも言える対象なので、 これをいきなり直接調べるのは得策ではない。 DedekindやHilbert、高木のような古典的、直接的な方法も味があるが、 我々には彼等の時代にはなかった、可換代数やホモロジー代数、 位相群論などの強力な道具があるので、これ等を利用しない手はない。 飯高の代数幾何学(岩波)の序文の比喩をまねて、宇宙人が人間を 調べる場合を考えよう。人間固有の性質を調べるのが最終目的 としても、いきなりこれを調べるのは得策ではない。 まず、人間は動物であり、動物は生物であるから、 生物一般の性質を調べるのが先だろう。 同様に代数体の主整環は、Dedekind整域であるから、 我々はまずDedekind整域を調べることにした。 Dedekind整域はネーター整閉整域であるから、 ネーター整閉整域の一般論も有効である。 さらに比喩を続けると、人間を研究するのにその類似物、 つまり類人猿の研究も有効である。 代数体の場合は1変数代数関数体がこれに当る。 代数体と1変数代数関数体は共に深い対象であり、 どっちがより深いとも言えないが。
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