(F) N_1, N_2 ∈ S なら N_1 ∩ N_2 ⊃ N_3 となる N_3 ∈ S がある。
x ∈ G に対して、{xN; N ∈ S} を x の基本近傍系と定義することにより、 G は位相群となる。
証明 G の部分集合 U が以下の性質(O)を満たすとき、G の開部分集合と 定義する。
(O) x ∈ U なら xN ⊂ U となる N ∈ S が存在する。
G の開部分集合全体が位相を定めることは、条件 (*) より明らか。 y ∈ xN なら、yN = xN だから xN は開部分集合である。 よって、{xN; N ∈ S} は x の基本近傍系となる。
S の元 N は正規部分群だから、任意の x ∈ G に対して xN = Nx となることに注意する。よって、 x, y ∈ G, N ∈ S に対して、(xN)(yN) = xyNN = xyN となる。 これから、G の積算法が定める写像 G x G → G は連続である。 (xN)^(-1) = Nx^(-1) = x^(-1)N だから、 x に その逆元 x^(-1) を対応させる写像 G → G も連続である。 よって G はこの位相により位相群となる。 証明終