- 539 名前:208 [2005/10/25(火) 18:40:38 ]
- 命題
φ: A → B を環の射、p ∈ Spec(A) とする。 f: Spec(B) → Spec(A) をφから誘導された射とする。 つまり、f(q) = φ^(-1)(q) とする。 S = A - p とおいたとき、B_S を B_p と書く。 Spec(B_p/pB_p) は Spec(B_p) の部分集合と同一視される(これは明らか)。 さらに、Spec(B_p) は Spec(B) の部分集合と同一視される(>>81)。 この同一視により、f^(-1)(p) は集合としてSpec(B_p/pB_p)と同一視される。 証明 まず、B_p は B の積閉集合 φ(S) に関する局所化 B_φ(S) に一致 することに注意する。 f(q) = p のとき、q ∩ φ(S) であり pB_p ⊂ qB_p となることは明らか。 よって、f^(-1)(p) ⊂ Spec(B_p/pB_p) とみなされる。 逆に、q ∈ Spec(B) で、q ∩ φ(S) かつ pB_p ⊂ qB_p とする。 x ∈ p とすると、φ(x)/1 ∈ qB_p となるから、φ(s)φ(x) ∈ q となる s ∈ A - p がある。φ(s) は q に含まれないから、 φ(x) ∈ q となる。よって、p ⊂ φ^(-1)(q) である。 逆に、x ∈ φ^(-1)(q) とする。φ(x) ∈ q だから、x ∈ A - p では ありえない。つまり、x ∈ p。よって、p = φ^(-1)(q) である。 証明終
|

|