命題(中国式剰余定理) A を環、I_1, I_2, ... , I_n を A の相異なるイデアルで I_i + I_j = A が i ≠ j のとき成立つとする。 A/(I_1)(I_2)...(I_n) は (A/I_1) x (A/I_2) x ... x (A/I_n) と 標準的に同型である。
証明 環の射 f f: A → (A/I_1) x (A/I_2) x ... x (A/I_n) を f(x) = (x mod I_1) x ... x (x mod I_n) で定義する。 これが全射であることを示せばよい。 何故なら Ker(f) = I_1 ∩ I_2 ∩ ... ∩ I_n だが、>>339 より Ker(f) = (I_1)(I_2)...(I_n) となる。
x_1, x_2, ..., x_n を A のかってな元の列とする。 x = x_1 (mod I_1) x = x_2 (mod I_2) ... x = x_n (mod I_n) となる A の元 x を求めればよい。