- 480 名前:470 mailto:sage [2005/05/30(月) 22:14:29 ]
- 通常の数学で、等号の公理といえば、
(= 導入) t が項なら ├ t=t あるいは同じことだが、 (= 導入)' s と t が同一の項なら ├ s=t という推論規則と (= 消去) s=t, P(s) ├ P(t) という2つの推論規則を仮定する(もちろん他の流儀もあるが)。 このとき、上のつの推論規則はある意味で“対”になっている。 それは、(= 消去)で“消去”される等式 s=t を(= 導入) の前提「s と t が同一の項」で置き換えると、 s と t が同一の項, P(s) ├ P(t) あるいは同じことだが P(t) ├ P(t) となって「当たり前の結論」が得られる。このように、消去規則の消去 すべき式を導入規則の前提で置き換えたとき、当たり前の結論しか得られ ないという性質は、等号に関する推論規則だけでなく、自然推論における 論理記号 ∧ ∨ ⇒ ⊥ ∀ ∃ の推論規則についても成り立ち、このことが 直観主義論理をある意味で「特徴づけて」いる。(これに対し、¬ に関す る古典論理の推論規則はこのような性質を持たない。)
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