- 638 名前:132人目の素数さん [2022/04/25(月) 07:16:55 ID:CGHIwjeU.net]
- >>593
つづき これらの性質の一部は Frobenioid の理論との関連で初めて意義を持つものになる。また、このエタール・テータ関数 は、IUTeich では、pTeich における標準的 Frobenius 持ち上げに対応する対象を定 める予定である。この Frobenius 持ち上げの類似物を微分することによって ABC 予 想の不等式が従うと期待している。このようにして不等式を出す議論は、 「正標数の完全体の Witt 環上の固有で滑らかな種数 g 曲線の上に Frobenius 持 ち上げが定義されていると仮定すると、 である。 その持ち上げを微分して微分層の次数を計算することにより、不等式 g ≦ 1 が従う」という古典的な議論の IU 版とも言える。 ・Topics in absolute anabelian geometry I: generalities (2008 年) このシリーズ(= I,II,III)の主テーマは、絶対遠アーベル幾何を、「Grothendieck 予想型の充満忠実性」を目標とした視点ではなく、「群論的なアルゴリズム=ソフト」 の開発に軸足を置いた視点で研究するというものである。この第一論文では、様々な 準備的な考察を行う。代表的な定理では、玉川安騎男氏に伝え聞いた未出版の結果か ら、(半)絶対 p 進遠アーベル幾何では初となる Grothendieck 予想型の「Hom 版」 を導く。因みに、この定理は IUTeich とは直接関係のない結果である。 ・Topics in absolute anabelian geometry II: decomposition groups (2008 年) IUTeich のための準備的な考察とともに、IUTeich とは論理的に直接関係のない 配置空間の絶対遠アーベル幾何や、点の分解群から基礎体の加法構造を絶対 p 進遠 アーベル幾何的な設定で復元する理論を展開する。ただ、後者の p 進的な理論では、 上述の「Frobenius 持ち上げの微分から不等式を出す」議論を用いており、哲学的 には IUTeich と関係する側面がある。 P5 ・Topics in absolute anabelian geometry III: global reconstruction algorithms (2008 年) 「Grothendieck 予想型の充満忠実性」を目標とする「双遠アーベル幾何」(= bianabelian geometry)と一線を画した「単遠アーベル幾何」(= mono-anabelian geometry)を数体上の大域的な設定で展開する。 つづく
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