- 179 名前:現代数学の系譜 雑談 mailto:sage [2021/05/19(水) 07:55:52.68 ID:H7LP/xSH.net]
- >>164
つづき 13.3 整列可能定理 与えられた集合に適当な順序を定義して整列集合にできるだろうか. 直感的 には, 集合の元を 1 つずつ順に並べればよいわけで, 有限集合に対してなら何ら 問題なくできる. しかし, 無限集合に対してはどうだろうか. カントルはできる と予想し, ツェルメロが証明を与えた. 1) 実際, ツェルメロは選択公理から整列 可能定理を導いたが, ここではツォルンの補題を用いて証明しよう.2) 定 理 13.15 (整列可能定理) 任意の集合は, 適当な順序を定義することで 整列集合にできる. 証 明 X を任意の集合とする. X の部分集合 A とその上の整列順序 ≦A を 組にした (A, ≦A) の全体を M とする. X の部分集合 A = Φ 上には整列順序が あるので, M 自身は空ではない. (A, ≦A),(B, ≦B) ∈ M に対して, ある b ∈ B が存在して A = B?b? であって, A 上の順序 ≦A が (B, ≦B) の部分順序集合と しての順序と一致するとき, (A, ≦A) < (B, ≦B) と定義する. この二項関係 < は M 上の等号なしの順序となり, 順序集合 (M, ≦) が得られる. (M, ≦) がツォルン集合であることを示す. 略 以上によって, (M, ≦) はツォルン集合である. そうすれば, ツォルンの補題に よって, (M, ≦) には極大元が存在する. それを (S, ≦S) としよう. もし S≠ X であれば, s ∈ X\S をとって, S? = S ∪ {s} とおく. S? 上に順序 <S? を x <S? y ⇔ (i) x, y ∈ S, x <S y, または (ii) x ∈ S, y = s のように定義すると, (S, ? ≦S?) は整列集合になる. つまり, (S, ? ≦S?) ∈ M であり, (S, ≦S) < (S, ? ≦S?) が成り立つから, (S, ≦S) が極大元であることに反する. し たがって, (M, ≦) の極大元は X とその上の整列順序を組にしたものである. 言 い換えれば, X 上に整列順序が存在する. QED つづく
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