- 892 名前:132人目の素数さん [2023/02/25(土) 19:32:27.57 ID:ZowC59iz.net]
- >>788 追加
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sugaku/72/1/72_0721028/_article/-char/ja/ J-STAGEトップ/数学/72 巻 (2020) 1 号/書誌 https://www.jstage.jst.go.jp/article/sugaku/72/1/72_0721028/_pdf/-char/ja フィールズ賞受賞者紹介 Caucher Birkar氏の業績 ??数学的帰納法のオンパレード?? 權業 善範 1 導入 最初に曲面論の復習から始める.S を非特異複素射影曲面とする.このとき,古典的な Castelnuovo の収縮定理により (?1)-曲線1) を見つけると何か新しい非特異射影複素曲面 S が取れて S → S は 一点爆発となる.これを繰り返して,(?1)-曲線がない非特異射影複素曲面を構成するのが古典的な極 小モデル理論である.今回の Birkar 氏の仕事はこの古典理論の高次元化の延長線上にある. 高次元の極小モデル理論とは,フリップと因子的収縮のいくつかの双有理写像の合成 (極小モデル プログラム,略して MMP) を用いることで,代数多様体を次の三種類に双有理的に分ける分類論で ある:(1) ファノ多様体によるファイバー空間 (特に森ファイバー空間と呼ばれるファノファイバー 空間の特別なもの),(2) カラビ・ヤウ多様体によるファイバー空間2),(3) 標準モデル.一般次元に おいては,まだ未解決であり,双有理幾何学の大きな問題として残っている.最初の代数多様体が非 特異多様体であったとしても,MMP のアウトプットとして得られる上記三種類の多様体が特異点を 持ちうることは,1970 年頃より上野氏の例 [23, 16 章] として知られている.したがって我々はその アウトプットは常に特異点を許して理論を構築しなければならない.幸運にも考えるべきその特異点 は,端末特異点と呼ばれる特異点論においては非常に良い性質を持つ特異点であることが,この極小 モデル理論を動機に後々に知られるようになった.また次元による帰納法,分岐被覆による帰着など のテクニカルな要請により,飯高プログラムにおける対の特異点および,対数的標準特異点 (LC)
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