本講義は微分方程式の実用的側面を毎年テーマを選んで解説するものであり, 本年度のテーマは有限要素法とする. 有限要素法とは,一言でいえば領域を三角形など簡単な形状を持った要素に分割して, 区分一次函数などの初等的な基底を用いた線型代数の計算で,難しい偏微分方程式の 問題をすいすい解いてしまおうというものである. 本講義ではおおむね C. Johnson 著 『Numerical solution of partial differential equations by the finite element method』(Cambridge University Press) に基づき, この理論の基礎的部分を解説する. だいたい同書の第7章くらいまでを目標とし, 楕円型の境界値問題については ほぼ一通りの知識を得ることを目指す. これに実際のプログラミングの解説を補って実習もしてもらう予定である.