同じ剰余類に属する元は,同値であると言われるのでした.もし,元 b が a の剰余類 aH に属するとすれば,ある H の元 h_{b} が存在し, b=ah_{b} なる関係がなりたつはずです.これを数式で書けば,次のようになります(これは左剰余類の例です.以後,簡単のために全て左剰余類で剰余類を代表させて議論を進めます.) a 〜 b ⇔ ∃ h s.t. b = ah (h ∈ H) 群 G の元のうち,同値ではない a1,a2,...,am のそれぞれの剰余類を a1H,a2H,...,amH と置くと, G は次のように類別されます. G=H+a1H+a2H+...+amH (1) 大事なポイントは,群 G とその部分群 H をまず想定し, H を使って元 a の剰余類を作ったという点です.言い方を変えれば,群 G にまず部分群 H を与えると, G の元の中で H に含まれない残りのものは, H と, G の元を使って表現し尽せるということでもあります.当然のことながら,部分群 H の選び方によって aH は異なってきます.この意味で,この類別を 部分群による類別 と呼ぶこともあります. もう一つ確認しておくことは,類が一般には群にならないという点です.類別とは,集合の元を分類することなのであって,元の代数構造は一般に継承されません.