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636 名前:現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む mailto:sage [2019/01/10(木) 17:06:33.82 ID:siIhzGLM.net]
>>587
>無限と有限では異なる帰結になるという
>数学的に普通の主張であることが受け入れられない

それ、数学的に無意味な主張だね
「無限と有限では異なる帰結になる」場合と、
「無限と有限で同じ帰結になる」場合と
両方あるから
どちらになるかは、個別具体的に決定していく必要があるよ(以下に示す通り)

なので、「選択公理は免罪符にならない!」(=”選択公理を使ったから良いのだ〜!”とは言えないってこと )

<選択公理の補足>
人は、有限集合と同じ操作が、無限集合にもできるようにと、そういう公理が必要だと思った
だが、選択公理では、無限集合との組み合わせで、人の直感通りの場合と、一見直感に反するパラドキシカルな場合と両方ありえる(下記ご参照)

「無限と有限で同じ帰結になる」(あるいは、人の直感通りの場合)場合:
整列可能定理、ツォルンの補題、比較可能定理、直積定理、右逆写像の存在、ケーニッヒ(Julius Konig)の定理、ベクトル空間における基底の存在、チコノフの定理、クルルの定理
(英文版にはもっとあったね)
あるいは、人の直感と整合する下記定理など
・可算集合の可算個の和は可算である
・任意の無限集合は可算集合を含む
・任意のフィルターは極大フィルターに拡大できる
・全ての体には代数的閉包が存在する

しかし、パラドキシカルな定理も導かれる
「無限と有限では異なる帰結になる」(あるいは、一見直感に反するパラドキシカルな)場合:
・ハウスドルフのパラドックス
・バナッハ=タルスキーの定理
・ルベーグ非可測集合の存在

(参考)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%B8%E6%8A%9E%E5%85%AC%E7%90%86
選択公理
(抜粋)
選択公理と等価な命題

整列可能定理
任意の集合は整列可能である。

ツォルンの補題
順序集合において、任意の全順序部分集合が有界ならば、極大元が存在する。(実際の数学では、この形で選択公理が使われることも多い。)

テューキーの補題
有限性(英語版)を満たす空でない任意の集合族は包含関係に関する極大元を持つ。

比較可能定理
任意の集合の濃度は比較可能である。

つづく






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