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60 名前:現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む [2018/11/28(水) 21:24:20.68 ID:eqSr3MTr.net]
>>51

つづき

この頃は、積分公式により実質的に ̄ ∂ 方程式を解いていたので、関数解析
的な手法も使われていなかった。 
それと同じ頃、調和積分論を複素多様体上に一般化する試みが小平邦彦に
より進められ、調和積分論の整備が始められた。 特に、小平の消滅定理が
証明され、代数多様体の特徴付けがなされたのは画期的な事件であった。
その後、これら2つの手法は、岡潔の発見した層の理論を通じて1つの物
になり、やがてGrothendiek によるスキーム論による代数幾何学の基礎付け
が行なわれ、特に特異点を持つ代数多様体やさらには有限体上の代数多様体
の研究などが強力に推し進められた。
また、モジュライの理論も、Mumford、Griffith などにより幾何学的不変
式論や、周期積分の観点から盛んに研究された。
しかしながら、その一方でヘルマンダーにより、小平理論の関数解析的な、
非コンパクト多様体への拡張が行なわれ、著しい応用が見付けられた。 つ
まり、Grothendiek 流の抽象論とは別の、謂わば量的な方法の進歩により、理
論はより深化して行った。

これらの古典的な歴史を見て思うのは、物事を1つの側面からだけ見てい
たのでは駄目だということである。 物事にはいろいろな側面があり、それ
らを総合しないと全体像は把握できない。 特に代数多様体の世界のように
複雑な世界を探求するにはなお更である。
というような訳で、盛り沢山の内容を如何に分かり易く読者に伝えるか、
著者なりに気を使った。 是非通読して、複素幾何学の基礎を固めて欲しい。
(引用終り)

つづく






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