- 99 名前:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む mailto:sage [2017/05/07(日) 17:49:40.84 ID:LvkNTLYs.net]
- >>91 つづき
この状況はすでにオイラーが把握していたもので、フーリエもこれを踏襲したのですが、ディリクレはオイラーとフーリエの心に描かれていた関数、すなわちオイラーの第三の関数を心の外側に取り出して、明示的に言い表しました。 ディリクレの1837年の論文「まったく任意の関数の,正弦級数と余弦級数による表示について」には、「どのxに対しても、ただひとつの有限なyが対応する」とき、yをxの関数と呼ぶと明記されています。 xとyは変化量とされていますが、視線が注がれているのは対応関係だけなのですから、ここに現れる変化量は実際には変化しません。また、xに対応するyは「ただひとつに限る」という一価性の限定が課されていますが、これは関数をフーリエ級数に展開しようとしているためです。 フーリエ級数で表される関数は必然的に一価だからです。ディリクレが提案した関数は今日の微積分に見られる関数と同じものです。 ディリクレは相当に早いころから抽象的な関数概念を手中にしていたようで、1829年の論文「与えられた限界の間の任意の関数を表示するのに用いられる三角級数の収束について」には、 「xが有理数のときはある定数cに等しく、xが無理数のときは他の定値dに等しい」 という、きわめて抽象度の高い関数が紹介されています。今日の微積分で「ディリクレの関数」とy呼ばれることのある関数です。 ディリクレはドイツの数学者ですが、若い日にパリに留学し、フーリエのもとで数学を学んだ経験の持ち主です。 (引用終り)
|

|