- 244 名前:文責・名無しさん mailto:sage [2024/03/12(火) 15:04:46.02 ID:gc1t4v5j0.net]
- <産経抄>「美人局」と「多様性」
娼妓(しょうぎ)が青年を誘い、後から出てきた男が、娼妓を自分の妻だと偽って青年から金品を巻き上げた。中国・元の時代に起きた事件が「美人局」の語源とされる。「つつもたせ」はもともと、サイコロ賭博で「細工した筒を持たせる」手口でインチキする意味だった。いつしか美人局をつつもたせと読ませるようになる。 ▼大阪府警は今月7日、中学2年の女子生徒(14)と中学3年の男子生徒(15)を強盗致死の疑いで逮捕し、もうひとりの男子生徒(14)を児童相談所に通告した。女子生徒がSNSで知り合った大学生をビルに呼び出し、そこに男子生徒らが現れ、金を脅し取る計画だった。 ▼女子生徒らは言葉の由来を知らないだろうが、確かに小紙記事の通り美人局の手口に間違いない。一方で逃げようとした大学生が転落死するという事件の悲惨さに、美人局の字面はそぐわないとも感じる。 ▼近畿の自民党若手議員らの参加した会合に、運営を担当した党和歌山県連が、肌の露出の多い衣装をまとった女性ダンサーを招いていた。ダンサーに口移しでチップを渡したり、尻を触ったりする参加者もいた事実も発覚している。 ▼「彼女たちは世界的に活躍するダンサーであり、多様性の表現として依頼したが…」。破廉恥な会合を企画した議員が、小紙の取材に対して言い訳に使った「多様性」という言葉にも、大いに違和感を覚える。 ▼「政治家だからって政策を持たなくてもいいのよ。政治家は、哲学と美学を持つべきよ」。永六輔の『無名人のひとりごと』から引いた。「こんな会合をやめろ」と一喝する硬骨漢が一人もいなかったとは、驚きである。今の自民党にとってもっとも深刻な問題は、人材の「多様性」の欠落ではないか。
|
|