- 251 名前:文責・名無しさん mailto:sage [2023/06/26(月) 07:58:25.87 ID:fP+I0Zcz0.net]
- 産経抄 6月26日
朝目覚めると、世の中が一変していた、というのはたまにある。でも2日続けてとなると、長い記者稼業でもほとんどない。ロシアの連邦保安庁が、民間軍事会社「ワグネル」のトップ、プリゴジン氏を反乱の疑いで捜査に着手した、という土曜朝のニュースは、ほんの序章に過ぎなかった。 ▼ワグネルの部隊が、南部の軍事基地を占拠し、首都モスクワへ「正義の行進」を始めたのだ。午後4時(日本時間)になると、プーチン大統領が「われわれが直面しているのは裏切りだ」と演説し、「反乱」がホンモノだったと世界に知らせた。 ▼ワグネルの部隊は易々(やすやす)と北進し、モスクワまで200キロに迫ったところで、反転したのが日曜の未明。ベラルーシのルカシェンコ大統領が仲介し、プリゴジン氏を無罪放免にし、亡命させるのと引き換えに「モスクワ入城」を断念させたのだ。 ▼登場人物すべてが一癖あるヤクザたちが、抗争と手打ちを繰り返す映画「仁義なき戦い」のような展開だったが、面白がってはいられない。米国につぐ世界第2の核兵器大国のロシアで本格的な内戦が勃発したら、と思うと背筋がゾッとする。 ▼ロシアと地続きの欧州各国や米国の首脳が、土曜日から頻々と電話で連絡をとりあっていたのは当然のこと。80歳を超えて得意の失言が増えたバイデン米大統領も英仏独首脳と電話で意見交換した。 ▼そんな中、我らが岸田文雄首相は一人、泰然自若としていた。小紙の「岸田日誌」を見ると、土曜の午前中は散髪に出かけ、午後は新宿でコロナワクチンを接種した。すぐに事態が沈静化すると読んでのことだろう。読者の皆さん、もうすぐ一周忌を迎える安倍晋三元首相が存命なら、とはくれぐれも思わないでくださいね。
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