- 45 名前:文責・名無しさん mailto:sage [2020/06/18(木) 07:10:38.39 ID:rGSgsqro0.net]
- 産経抄 6月18日
北朝鮮のいら立ちは一体どこへ向かうのだろう。開城(ケソン)にある南北共同連絡事務所を爆破して、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領による宥和(ゆうわ)政策を踏みにじった。経済協力の象徴だった開城工業団地と金剛山(クムガンサン)観光地に軍を展開する、とも表明している。 ▼先月刊行されたばかりの『2020年・米朝核戦争』(文春文庫)にこんな場面がある。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長に妹の金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長が言い放つ。「私がオリンピックのとき、文在寅と直接話したことがあるのを忘れないで。あいつはアメリカの許可がなければクソもできないわ」。 ▼2020年3月、北朝鮮は韓国と日本、そして米国に対して核攻撃を行い、300万人が死亡した。史上最悪の惨事について3年後、米議会の特別委員会が調査した。その報告書という形をとるフィクションである。とはいえ、荒唐無稽な空想小説と片付けるわけにはいかない。 ▼著者のジェフリー・ルイス氏は、長年核問題を研究してきた著名な国際政治学者である。トランプ米大統領をはじめ、登場人物はすべて実在する。ルイス氏は、18年8月以前に起きる出来事はすべて事実だという。その裏付けとして詳細な注を巻末に付した。 ▼とすれば、何より気になるのが日米韓の3カ国がなぜミサイル防衛に失敗したのか、という点である。米国の防衛システムに対しては、かねて専門家が「脆弱(ぜいじゃく)性」を指摘してきたそうだ。使い物にならないレーダーをすり抜けた北朝鮮のミサイルが、米本土に熱核爆弾を落とす。 ▼日韓の防衛システムに対しては、ドローンによる攻撃を仕掛けることになっている。実際はどうなのか。「イージス・アショア」の配備計画を白紙に戻すというなら、一刻も早く代替案を示してほしい。
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