- 1 名前:暗黒男爵φ ★ [2009/08/24(月) 11:20:18 ID:???0]
- 下痢を起こす腸内細菌の一種が、大腸のがん化を促進することを、米ジョンズホプキンス大
のグループがマウスの実験で明らかにした。胃がんでは、胃の中にいるピロリ菌が原因の一つ とされているが、この腸内細菌も、似たような役割を果たしている可能性を示している。23日付 米医学誌ネイチャー・メディシンに発表される。 バクテロイデス・フラギリスという、人の腸内に常在している腸内細菌の一種。人によっては 何の症状も示さないが、下痢を起こすことで知られている。毒素を作るタイプと作らないタイプ があり、グループは大腸がんを自然発生しやすくしたマウスに、それぞれを感染させて観察 した。 すると、毒素型を感染させたマウスは下痢になり、大腸に炎症と腫瘍(しゅよう)が1週間以内 にでき、がん化が早まった。非毒素型は下痢を起こさず、大腸の炎症も腫瘍も認められなかっ た。菌の毒素が免疫細胞を活性化させて炎症を起こし、がん化を促進しているとみられる。 また、毒素型を感染させたマウスは、炎症反応の引き金となる信号を送るたんぱく質が増え ていた。このたんぱく質が増えると、特定の免疫細胞が活性化されてIL17という因子が作られ ることが、もともと知られている。IL17を働かなくさせたマウスで同様の実験をすると、腫瘍が できにくくなったことから、こうした因子を抑えることなどで大腸がんの治療につながる可能性も 明らかになった。 今回の成果について、吉村昭彦・慶応大医学部教授(微生物・免疫学)は「人の大腸がんと の関係は今後、疫学調査などがされないと、まだわからないが、人の腸内細菌の毒素ががん 化を促進することを実験的に示したことは画期的だ」としている。 www.asahi.com/science/update/0824/TKY200908230205.html
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