- 360 名前:名前は誰も知らない mailto:sage [2007/06/28(木) 15:42:55 ID:WDaodGjQ0]
- フリーダは寝返りをうった。
ミナセが横で寝息を立てている。 ビョウドウイン・ルナは修行に出かけたらしい。 9歳の身空でご苦労な事だ。 「ねぇ。ミナセ。」 フリーダはミナセの右肩を手で押しながら言った。 「ふああ・・・何フリーダ。」 「もう直ぐスカイクロラは仕掛けてくるよ。」 「何・・・?」 「早く準備しといた方が良いよ。」 「何故そんな事を教える?」 「聞くな。そんな事。」 「じゃ。こっちも良い事教えるよ。ライマがお前を殺そうと虎視眈々と狙ってる。」 「あっそう。あの人私よりずっと弱いから心配してもらわなくて結構よ。」 「まぁ。そうだな。ハハハ。」 「ミナセは強いから・・・私を殺したくなったら教えてね?私色々準備しなきゃだから。」 「殺さないよ。」 「なんで?」 「聞くな。」 「きっと何時かルナちゃんは私を殺しに来るよ。私あの娘にとって邪魔だから。」 「そうか?」 「あの娘、重度のファザコンよ。気付いてるでしょ?」 「・・・。」 「あの娘は強くなる。私分かるよ。小さい頃の私にそっくり。きっと私何時か殺されちゃう。 このままミナセの傍に居たら・・・きっと・・・。」 「で?」 「私は私の命なんかこれっぽっちも重く思ってないよ。だから良いんだけど。 ただ、ミナセと別れるのはちょっと嫌だなって・・・。」 「そうか。」 「でも私楽しみなんだよ。あの娘が強くなるの。昔の私を見てるみたいで。」 「そうか。」 外で雀が鳴いている。朝だ。 ルナが家から300メートルの地点で立ち止まって また剣の練習を始めた。 「もやもやしてる・・・私・・・。」 ルナは呟いた。
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