- 1 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/05/02(月) 01:28:06.51 ID:Tn1TCbKB]
- 月刊少年エースにて連載中、2011年4月より独立UHF局ほかにて現在放送中。
日常の皮を被った非日常漫画・アニメ「日常」で百合萌えするスレです。 公式:www.shinonome-lab.com/ 京アニ公式:www.kyotoanimation.co.jp/nichijou/ ニコニコ動画(公式配信) 毎週日曜日 11:30更新 4月3日〜 ch.nicovideo.jp/channel/ch60005 ′ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |::::::ヽ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ト、: :!::::::::::', | : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : }l: : :N::::V::::::::::::| | : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : /: : : : :八 : :l::::::::::::::::::::::| |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :/: : :/: : ハ :/ }: ハ:::::::::::::::::::::| |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :/; : :/: : //:/ j: } {::::::::::::::::|:::| 異性じゃないけど、 |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :/; : :/: : //:/ -‐ァ }::}:::::::::/}:/ 異性として見ちゃうと言うか… l : : : : : : : : :|: : : : : : : : : : /厶斗匕:/}/ r‐=≠7V:x::::/ ′ ごめん、うまく言えない。 l : : : : : : : : :|: : : : : : :|: //_,∠厶イ / {ハ:::ノ ' }':::::}}′ |: : : : : : : .::::|: : : : : : :|/Γ「{r:::}:/´ r==ぅ七:.:.:八:/ ; : : : : : .::::::::|: :| : : : : ト=、 ⊇斗 ノ ー- イ : :| ′: : :_:_:_:_;.ィ|: :| : : : : | ヽ:.:.:.: -‐ ´ ` 人.:::| /:γ⌒ヽ \ |: :|l: : : : ト . rっ _,.ィ'〔::::::::::::| : 人 \ ヽ.|: :|l: : : : | ≧=- -=≦| | |::::::/|:::|
- 149 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/05/24(火) 06:28:15.43 ID:PGomt/zs]
- 素晴らしい、けど途中弥勒菩薩で吹いたじゃねーかwww
- 150 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/05/24(火) 06:35:41.43 ID:vEvxFl8E]
- すげえ文才だ……でも弥勒菩薩で吹いた
- 151 名前:名無しさん@秘密の花園 [2011/05/24(火) 17:24:27.61 ID:sKUoOZOr]
- お返しにゆっこのスラマッパギーをみろくでぐりぐりする麻衣ちゃんでした
- 152 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/05/25(水) 00:23:21.02 ID:7JGGJEDG]
- >>148
三人とも可愛いよGJ! まさか菩薩を使うとは思わなかったww Zzzのジャケット見るたびにニヤニヤしてしまう ゆっことなのの、手が触れちゃいそうな微妙な距離感がね、もうね
- 153 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/05/26(木) 01:59:17.36 ID:qYjHuY8+]
- 長野原みおは腐女子である。
担任の桜井先生による英語テストに渾身のイラストが載ってしまった為、恐らくクラスの多くの生徒がみおが何やら怪しいイラストを描いている事を知った筈である。 正確にどういった趣味かまで特定できている生徒は限られるだろうが、あのイラストはみおが意地になって暴走した結果生まれた代物。 一見しただけで尋常のものではない事は誰にでも分かってしまう筈だ。 みおがそんなイラストを描くハメになったその原因、ゆっこは今もみおの後ろの席で何やらルーズリーフに落書きしている模様。 「よしっ!上出来っ!!」 上機嫌なゆっこの声に、みおは嫌な予感を感じながらも、肩越しに振り向いてゆっこの落書きを見る。 ………どうせ、自分から見なくても、後で嬉々とした表情のゆっこに落書きを見せられるに決まっているのだ。 なら、早い方がいい。 「んん?みお先生もお気になりますか?私、相生祐子の最新作」 「まあね。ある意味興味津々ではあるよ……後、先生言うな」 今度はどんな異形が飛び出すのか、という意味合いであるが……。 「いやあ、照れるなあ。…あれだけの絵が描けちゃうみお先生に注目されるなんて、やっぱり私、結構絵の才能あるのかな?」 「いいから、見せてみなよ」 調子に乗りまくるゆっこの机の上からひったくるようにして、落書きを取り上げる。 そして、やはりというか何というか、みおはそれを見て絶句。 (アウトっ!こんなのぜったいアウトだよーっ!!!!!!) そこに書いてあったのは王子様………らしき何か。 ルーズリーフの隅っこには『今日のテーマはメルヘン』なんて書いてあるが、明らかに途中まで学ランを書こうとしていた形跡がある。 しかも、ゆっこ当人が恐らくは最初は学ランの男性を書こうとしていた事を忘れてそうなのだから始末に終えない。 そして、肝心の絵は画力を差っ引いても論外な代物であった。 「この……頭の上に乗っかってるコック帽みたいのは?」 「やだなあ、みお先生。王子様なんだから、冠に決まってるじゃない」 ゆっこの絵は何を描いてもやたらと縦長になる傾向があった。 が、それにしたってこの王子様らしきものの頭の上にのっかっている物は長すぎである。 顔の方ももはや見慣れた長さ、定番の白馬に乗っているが、これがまた壮絶な形状。 以前バイクにまたがった男性を描いたときに脚を長く描き過ぎて、タイヤが宙に浮いているのを指摘された反省もあったのだろうか? 一応、地面を踏みしめているのは馬の方の脚であったが、王子様の脚もむやみに長いまんまなので、馬の脚はルーズリーフの範囲ギリギリの凄まじい長さになっている。 そして、そんな言語道断なバランスの王子様が『さあ、お姫様、こちらへ』なんて手を差し延べているのだから、かなり大変な事になっている。 馬の手綱らしき物を握っている右腕に比べ、差し出された左腕は長大、もしかすると脚より長いかもしれない。
- 154 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/05/26(木) 02:00:31.46 ID:qYjHuY8+]
- 「…………………」
「いやあ、そんなに作品を見つめられると、照れちゃうなあ」 茫然自失のみおの横で、ゆっこが再び機嫌よさげに笑う。 「これが……ゆっこにとっての王子様?」 「うん。そうそうめぐり合える物じゃないけど、ちらっと夢見ちゃうのが女の子ってものでしょ?私はその手を取って一緒に白馬に……」 「この異様に長い左腕を掴んで、この脚長すぎの馬に乗るのかあ………」 「何、みおちゃんだって、そういうの考えないの?」 考える。 主に、美形の王子様(攻)が美形の王子様(受)をさらっていくとか、そういうのを。 「せっかくだから、その絵あげるよ。漫画の参考にしてくれると嬉しいかな、みお先生♪」 「え?…ちょっと!?」 落書きを押し付けられたまま、みおが戸惑っている内に次の授業のチャイムがなる。 仕方なく、みおはゆっこのアレな落書きを傍らに置いて、ノートを開いた。 (でも、これってゆっこの画力の問題もあるから、その辺りは脳内補完して見てあげなきゃ……だよね?) 落書きの言語道断ぶりはともかく、王子様というのはやはりメルヘンなセレクトである。 ゆっこもそんな事を考えるんだ、なんて改めて意外に思ってたりする。 (とりあえず、私の絵柄で描くなら、こんな感じ……かな?) さらさらとノートの余白にみおバージョンの王子様を落書きする。 そして、白馬にまたがった彼が手を差し伸べる先をなんとなく見つめて…… 「………………」 次に描いてみたのは、愛らしいお姫様。 ちょこんと座るその横顔はまるでゆっこにそっくりで……。 そして、王子様とゆっこ姫、二人がノートの隅に並んだ絵面を見て、みおは……。
- 155 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/05/26(木) 02:01:09.75 ID:qYjHuY8+]
- (なんだろう?……なんか、いやだ?)
そういえば、こんな感覚、さっきも感じた気がする。 『うん。そうそうめぐり合える物じゃないけど、ちらっと夢見ちゃうのが女の子ってものでしょ?私はその手を取って一緒に白馬に……』 『何、みおちゃんだって、そういうの考えないの?』 胸がざわざわする。 あのゆっこが……高校に入って以来、なんだかんだと友達付き合いを続けて、今では一緒にいるのが当たり前になってしまったゆっこが、 他の誰かといっしょにいて、自分には見せたこともないような表情を、笑顔を見せる………。 一度、溢れでた想像は止める事も出来ないまま広がり、みおの頭をいっぱいにして……。 「やだ。そんなの……いやだよ…ゆっこ」 小さく呟いた彼女は静かに、消しゴムで自分の描いた王子様の姿を消してしまう。 そして、再びシャーペンを握ると素早く手を動かして、新しい絵を描きはじめる。 と、そんな時…… 「んん?みお先生、何描いてるのー?」 「うわ、わわわわわわわわわわわっ!!!!!」 背後の席から覗き込んできたゆっこに驚いて、みおは慌ててノートを閉じた。 「ん、相生、長野原、私語はいかんぞ」 「あ……ああ、はい、す、すみません」 教師に怒られた二人は今度は小声で会話。 (なんでかくしちゃうのよ、みおちゃん?それにあんな大声出さなくても……) (いきなり覗いてくるゆっこが悪いんでしょ?出すよ、そりゃ……ゆっこだって、私の本気の絵、知ってるよね?) (あ…………) テストにも使われた例の絵を思い出して、ゆっこの顔が赤くなる。 (あ…ううん……納得した。…無理に覗いてごめんね……) そう言って、黙りこんでしまったゆっこに見えない位置で、みおはそっとノートを開く。 そこに描かれていたものは……。 (………私、これからどうしたらいいんだろう?こんな気持ち、どうしたら……) 王子様の姿のみおが膝をついてお姫様のゆっこに手を差し伸べる……。 そんな絵を眺めながら、みおは深くため息をついたのだった。
- 156 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/05/26(木) 08:47:59.55 ID:khH/1xY1]
- みお先生さすがっす
- 157 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/05/27(金) 22:39:45.97 ID:nXeHQoqL]
- 恥を忍んで投下
■みお×ゆっこ ■ゆっこ視点 ■キャラ崩壊 ■ぐだぐだ 1 ttp://u3.getuploader.com/eroparo/download/90/%E3%81%AB%E3%81%A1%E3%81%98%E3%82%87%E3%81%86%E3%81%95%E3%81%8E.txt 2 u3.getuploader.com/eroparo/download/91/%E3%81%AB%E3%81%A1%E3%81%98%E3%82%87%E3%81%86%E3%81%95%E3%81%8E%E3%81%AE%EF%BC%92.txt
- 158 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/05/27(金) 22:42:01.92 ID:nXeHQoqL]
- ああ、書き忘れましたがエロ無しです
更に借りてるろだが板違いなので問題が有り次第上げ直します。
- 159 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto: [2011/05/28(土) 13:15:45.33 ID:Qjf49hnw]
- >>158
GJ ゆっこが可愛い! 最近なの博士萌えがヤバイ件 誰か書いてくれないかな?
- 160 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/05/29(日) 16:34:19.24 ID:l69BSWXB]
- >>158
素敵にございました。 読んでいるだけでくすぐったいゆっことみおちゃんにほんわかです♪ ついでに見劣りはいたしますが、拙作の方も投下をば
- 161 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/05/29(日) 16:35:20.05 ID:l69BSWXB]
- 『所有の話』
「所有…所有……うむむ…」 「どしたの、みおちゃん、そんな難しい顔して新聞読んで」 「……って、うわ!?…驚いた…何だ、ゆっこかぁ」 「何だとはなによぉ」 「ごめんごめん…ちょっと考え事しててね」 「何?その新聞の記事と関係あるの?」 「いや、別に大した事じゃないんだけど……ね?直接、記事と関係ある訳じゃないし…」 「えっと、米マコーミックサラダドレッシング社が27日所有株式の40%を……うう、難しい……」 「いやいや、さっきも言ったけど、新聞の記事と直接関係ないから……強いて言うなら、そこから連想したって感じで」 「…そういえば、所有とか言ってたよね?」 「…うぅ…まあ、大した事じゃないから気にしないで」 「む〜…別に教えてくれてもいいじゃん」 「あははははははは………」 「……『タカシは組み伏せたソウジの首筋に飽くことなく所有の証を刻み続けた』……」 「……へ?」 「……ちょっと、何読んでるの、麻衣ちゃん!!」 「…『愛の烙印〜乱れ散る一夜の花〜』……」 「だめー!それ私の本っ!!……って、しまったっ!?」 「ほほう、みおちゃんも見かけによらずエッチなんですな」 「いや……そのエッチというか…あは…あははははははは」 「……さっきの『所有』についてもこの本に書いてある……」 「へえ、どれどれ読ませてよ麻衣ちゃん」 「やめてぇええええええええっ!!」 「……ううん、読まなくても大丈夫…私が実際にやってあげるから……」 「へっ?」 「ちゅ……」 「えっ?えっ?…麻衣ちゃ…私の首に…キ、キス……」 「ちゅ…ちゅっ……ちゅっ…」 「ひゃ…や…ああん…やめてって…麻衣ちゃ…ああん!」 「ちょ…落ち着きなよ、麻衣ちゃん…ゆっこをそんな風にして…っ!!!」 「…みおちゃんは少しだけ考え甘かったよ…こういう小説や漫画では出てくるのは男の人同士だから、当然するのも男の人同士だけど……ちゅっ…」 「ふあ……麻衣ちゃ……ああん…」 「…女子同士だって…こういう風に、出来るんだよ……これで私がゆっこの事、『所有』した事になるのかな…」 「あうあうあうあう……麻衣ちゃん…ゆっこ…………」 ……………所有は人間の最も深い業の一つだろう。 人も物も金も、家も土地も車も、凡そありとある物を人は自分に繋ぎとめようとしてきた。 しかし、そんな事は最初から無理な話なのだ。 どれほどの大金を積み上げて、どれだけ自分の名前を刻みつけようと、自分と自分以外のものは本来別々で、 完全完璧に自分と結びつけて、二度と離れないようにする、他に代わりのいない絶対の所有者になる事など不可能である。 自分と、自分の周囲のあらゆる物の間には深く暗い断絶の谷が横たわっている。 それでも人間は、自分以外の何かを必死に掴んで、二度と手放すまいと無謀な挑戦を続けるのだ。
- 162 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/05/29(日) 16:35:49.58 ID:l69BSWXB]
- 「うぅ…やっぱり結局外してくれないんじゃないですか……」
「だいじょーぶだよ、なの。そのねじ、なのにとっても似合ってるし、可愛いし」 「似合いたくないし、可愛くもないです。私はもっと普通の方がいいんです」 お菓子の食べ過ぎでなのに怒られてしまった博士は危うく大好きないちご牛乳を飲めなくなってしまうという所で、なのにとある条件を出して切り抜けた。 それは、なのの生まれてこの方の悲願、背中の大きなネジを外してあげる事。 しかし、はかせは結局なののネジを外さなかった上、なのの隙をついていちご牛乳も飲んでしまった。 「寝返り打ちたいです。椅子に座りたいです。普通の人みたいになりたいです……いつか絶対外してくださいね、はかせ!今日約束したんですから!」 「う、うん……いつか、そのうちね……」 怒ってるような、今にも泣き出しそうな、複雑な表情で見つめて訴えかけてくるなのから視線を逸らして、はかせは生返事を返す。 「ちゃんとこっち向いて言ってくださいー!やっぱり外さないつもりなんでしょ、はかせ!!」 「そんなこと、ないよ?…はかせが外す気になったら、なののねじ外してあげるんだから」 「うう〜……もう今日はいいです…はかせ、早く眠りましょう」 相変わらず、ねじを外すつもりの無いはかせの様子に、なのは諦めのため息をこぼして寝室の扉を開いた。 一方のはかせは少し慌てたように後ずさりして…… 「ごめん、なの、先にねてて」 「…・?はかせ、トイレですか?一人でもだいじょうぶですか?」 「うん、だいじょぶだから!それじゃ……っ!」 とてて、とかけ出したはかせはトイレの方に、なのは寝室へ。 だけど、はかせはトイレの前まで来て結局その中には入らず、壁に背中を寄りかからせて…… 「………ごめんね、なの…」 ちくちくと罪の意識に痛む胸を押さえながら、小さく呟いた。 これまで、どれだけの回数、なのにねじを外してあげる約束をしただろう。 そして、それをどれだけの回数破ってきたのだろう。 はかせは心底から、なのには背中のねじが似合っていると、とても可愛いと思っていた。 だけど、はかせがなのにねじを外させない理由はもう一つ……。 はかせ自身も明確には意識していない、少しだけ昔の記憶………。
- 163 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/05/29(日) 16:36:27.49 ID:l69BSWXB]
- その頃の東雲家にはまだなのも阪本もいなくて、はかせは一人ぼっちの家の中でせっせと研究に明け暮れていた。
気まぐれな子供の発想で作られるはかせの発明だったけれど、その性能はどれも驚異的で、そこから得られるお金ではかせは何不自由なく暮らし、研究をしていた。 ただ、上にも書いた通りその当時のはかせは一人ぼっち、夜になるといつも布団を頭からかぶって、自分を押しつぶしてしまいそうな孤独と必死に戦っていた。 だけど、ある日はかせはとっておきのアイデアを思いついた。 一人ぼっちが嫌なら、ずっと自分と一緒にいてくれる誰かを、この手で創り上げてしまえばいい。 一度思い立ったら、はかせの行動は早かった。 日一日、時間が経過するごとに、頑丈な骨格が、しなやかな人工筋肉が、動力炉が、コンピュータが、一つの形にまとまっていった。 優しい瞳に、柔らかい黒の髪、自分よりずっと大きな、柔らかい手の平……。 ついに完成が迫ったその時、はかせはそのロボット……後のなのの姿に満足しながら、だけどもう少しだけ物足りないと、あと少し何かが欲しいように思えていた。 そこではかせが思いついたのが……… 「うん!これをつけたら、きっともっと可愛くなっちゃう!」 背中の大きなねじ、時折ギリギリガッチャンと回転したり、逆回転させると脚の親指が飛んでいっちゃう。 とっても素敵なチャームポイントだと、はかせは考えた。 それに、起動前のなのは背中のねじをつけた事で、他に代えようのないはかせだけのものに変わったように、そう思えた。 そして、はかせは緊張しながら、なのの起動作業に入った。 いくつものスイッチを入れて、なのの体にエネルギーがかけめぐっていく様子を見守っていた。 だけど、はかせには不安な気持ちもあった。 目の前のロボット…なのが上手く起動したとして、彼女ははかせを受け入れてくれるのだろうか? 目を開けて、はかせを見るなり、怖い顔をして 「嫌いです。こんな所、出ていきます」 なんて言ったらどうしよう? せっかくはかせが自分の力で創り上げた家族が、はかせ自身を拒絶したとしたら。 だから、はかせは周囲の機械の作動音が大きくなって、なのの起動が近づいてくると、怖くて眼を閉じてしまった。 小さな手をきゅっと握って、怯えきった小動物のようにその瞬間を待った。 だけど……… 「あれ、ここ……は?」 ゆっくりと瞼を開き、周囲を見渡したロボット……なのは呆然としながらも、やがて目の前できつく瞼を閉じて震えているはかせの姿を見つけると 「おはようございます。あなたが私を作ってくれた人……ですか?」 おそるおそる、伸ばした両腕でなのははかせの体を優しく抱きしめた。 怯えるはかせの様子を心配しているのか、優しく気遣うような声音。 はかせは自分を包み込む優しい感触と、その言葉に瞼を上げて………。 「……うん。そうだよ、わたしははかせ!あなたをつくったひとだよ」 「はかせ……はい、よろしくお願いします」 目元に滲んだ涙をなのの指先に拭ってもらいながら、とびきり幸せなこの出会いに、はかせは笑顔を浮かべたのだった。
- 164 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/05/29(日) 16:36:54.10 ID:l69BSWXB]
- それからはずっと幸せな日々が続いた。
優しいなのと、仲良く楽しく暮らす毎日。 はかせはもう一人ぼっちではなかった。 だけど、なのは起動してから一年が経過したごろから、街行く人達を眺めて少し憂鬱そうにするようになった。 なのは言っていた。 普通が良いと、背中のねじなんて無い方が良いと。 だけど、はかせにはそれだけは肯けなかった。 はかせが最後の仕上げに取り付けたねじ、それを外してしまったら、なのが、はかせから遠い所に行ってしまう、そんな風に思えて……。 でも、はかせは同時に心の奥底では理解していた。 普通になりたいなのの背中にねじを付けっぱなしにすることは、自分の我儘でなのを縛り付けているのと同じだと……。 なのに側にいて欲しい、自分だけのなのでいてほしい。 でも、ねじを付けっぱなしにしている限り、なのは普通にはなれない。 どうにもならないジレンマに、はかせは時折、なのの見えない所でこっそり涙を流す。 「なの……なの……」 小さくうずくまったその姿は、まるでなのに謝っているようにも見えた。
- 165 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/05/29(日) 16:37:33.38 ID:l69BSWXB]
- だけど、そんな時……
「はかせ?はかせ、大丈夫ですか?」 「あ、なの?」 うずくまっていた体を優しい手の平に起こされると、その真正面に心配そうななのの顔が見えた。 「心配したんdすよ。トイレに行くって言ってから、ずっと戻ってこないし……それに、そんなに目を真っ赤にして……」 「うわぁあああああんっ!!なのっ!なのぉおおおおっ!!!!」 泣きじゃくりながら、なのの胸に飛び込んで、はかせは無我夢中で涙を流し、泣いた。 それからしばらく後、ようやく落ち着いたはかせが顔を上げて、そして驚いた。 「なの……どうしたの?」 「え?はかせ?……あれ、私、なんだろ?はかせが泣き止んだのに、今度は私が泣いてちゃ……」 「なの、大丈夫?どこか痛いの?悲しいの?」 思いも掛けないなのの涙に、はかせは慌てて尋ねた。 なのは頬を流れる涙の筋を指先で拭う。 「だ、大丈夫ですよ。ほら、はかせ、一緒に寝室まで行きましょう」 「でも、なの………」 心の底から心配そうにして、自分を見つめてくる蒼い眼差しに、なのは嘘をつけなかった。 やがて、なのは観念したかのように口を開く。 「………本当にもう大丈夫なんですよ?ただ……ちょっとだけ、怖かったんです」 「えっ?」 「はかせがずっと帰って来なくて…ちょっとだけ考えちゃったんです。ほら、今夜夕食の時、はかせの事を怒ったから、 もしかして、はかせ、私の事が嫌いになって、どこかへいなくなっちゃったんじゃないかって。………そんな事ある訳ないのに、馬鹿ですね、私」 それは、きっと、はかせと全く同じ不安。 この世界に生まれてからの一番の仲良し、誰にも代えられない人がもし自分から離れていったら……そんな恐怖が涙に変わったもの。 はかせはこの時ようやく理解した。 なのも必要としていた、一緒に傍にいて、笑ってくれる誰か……それをずっと求めていたのだと。 そして、見つける。 ねじを背中に残しておく以外に、その誰かの傍にいる方法。 「なの……だいじょうぶ。はかせはなのが大好きだよ…だから、ね、泣いちゃだめ」 「はかせ…………」 応えてもらえるとは限らない、拒絶されるかもしれない。 だけど、思い切り伝えよう、この胸の奥の気持を、大好きという言葉を、それはきっと二人を繋ぐ絆になる筈だから。 「はい、はかせ、私もはかせの事、大好きです!」 「なのなのなのなのーっ!!!」 そうして、ひとしきり抱きしめ合ってから、はかせはなのと並んで寝室へ。 怖い気持ちはやっぱり完全には消えないけど、きっともう大丈夫。 伝え合う言葉が、何よりも強くはかせとなのを結びつけてくれる。 「ところで、はかせ……私の背中のねじ……」 「だいじょうーぶ、はかせがきっと外してあげるから………いつか」 「いつかなんですかぁ!!?」 ただ、やっぱり背中のねじは可愛いので、当分はこのままで。
- 166 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/05/29(日) 16:38:08.42 ID:l69BSWXB]
- 「…あ…ああん……麻衣…ちゃん……ふあっ!?」
「…みおちゃんが言ってた所有っていうのはこういう事…たくさん所有の印、つけてあげるから……ちゅっ…」 「ふあっ…もうわかったからぁ……麻衣ちゃん…も…ゆるしてよぉ……」 「そうだよ。もうそれくらいにしときなよ、麻衣ちゃん………」 「あ、みおちゃん……お願い、助け……」 「麻衣ちゃんばっかりずるい……私だって…私だってゆっこに………」 「え!?…みおちゃ……はぁんっ!?」 「私もゆっこに…たくさん印、つけるんだから……!!…ちゅっ……ちゅっ……」 「…みおちゃん……わかった、でも私も負けないから……ちゅっ…ちゅっ……ちゅっ…」 「ひあ…や……麻衣ちゃ…みお…ちゃん……いいかげんにぃ…あああああああっ!!!?」 『所有の話…おしまい』
- 167 名前:名無しさん@秘密の花園 [2011/05/31(火) 13:28:54.99 ID:xP4JUh54]
- >>160
GJ!みんなかわいい こんなはかせなのを待ってたんだ!
- 168 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/03(金) 07:51:46.44 ID:9cWFRQp+]
- >>166
GJ! 貴重ななのはかせ成分をありがとう みお→ゆっこ←まい の三角関係もいいな なの入学はあと2、3話先になりそうかな ゆっこ達と合流すればカップリングにも幅が出るんだが
- 169 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/04(土) 01:18:33.21 ID:Q78LGSC9]
- みお×みお姉イイ!(・∀・)
- 170 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/04(土) 01:34:38.17 ID:Nyxly7sD]
- よしのとみおはお気に入りなんだけど賛同者がいてよかった
- 171 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/04(土) 01:37:57.59 ID:Kyu5X2tD]
- みお姉はロリコン
- 172 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/04(土) 19:00:48.04 ID:rCa7G2R+]
- 水上麻衣が相生祐子の危険性に気がついたのは、何かと鋭い彼女にしては珍しくごく最近になってからの事だった。
その兆候は麻衣がゆっこと出会ってから、実際のところ度々見られた筈だったのだが、麻衣はその尽くを看過してしまっていた。 そしてごく最近、ついにゆっこの危険性が目に見える形を持って現れ始めた時でさえ、麻衣はしばらくの間、その事に気付くことすら出来ずにいたのだ。 だが、それもある面ではやむを得ない事なのかも知れない。 ゆっこが麻衣に与える衝撃はいつも強力無比で、麻衣はいつだって何とか自分を保つだけで精一杯だったのだから。 麻衣がゆっこによる痛烈な打撃に一番最初に襲われたのは、ある日の放課後の校舎屋上での事だった。 「……ゆっこ…好きなの……」 その日その時刻、麻衣はゆっこに告白した。 大好きだと、愛していると、恋人になって欲しいと。 当然、予想もしなかったその言葉にゆっこは大パニック、顔を真赤にしてしどろもどろになり、それでもようやく麻衣の言葉に応えてくれた。 「………うん、いいよ。……麻衣ちゃんなら……いい……」 いつもの元気はどこへやら、ぽつりぽつり、途切れがちな言葉で放たれたゆっこの精一杯の答えに麻衣はこくりと肯いた。 顔から湯気でも出しそうなくらい、恥ずかしそうにしているゆっこの姿に、くすり、微笑んだ。 麻衣だってこの告白の為にどれほど悩み、どれほど緊張したか分からないけれど、 こんなにまっすぐにこちらの気持ちに向きあって、心も体もぜんぶぶつけるみたいに全力で応えてくれた今のゆっこを見ていると、 この気持を告げる事が出来て良かったと、しみじみとそう思えた。 そんな時、麻衣の思考の中でむくりと頭をもたげたのは、いつもの彼女らしい悪戯心。 未だに頭の中の整理がついていない様子のゆっこにもう一押し何か仕掛けて、ゆっこの可愛い反応を見てみたい。 そんな事を思いついた。 「………………」 そして、麻衣は無言のまま一歩、また一歩とゆっこの方に近づき……。 「ゆっこ……」 俯き気味なゆっこに合わせて、少し背中をかがめて、恋人として最初のキスをもらってしまおう、なんて考えていた。 しかし、麻衣がその行動に移るよりも早く…… 「麻衣ちゃん………っ!!!」 ほとんど体当たりのようにぶつかってきたゆっこに、強く強く抱きしめられて、そんな企みなど一瞬で消し飛ばされてしまった。 「麻衣ちゃんっ!…好きっ!」 いくら屋上とはいえ、誰が見たり聞いたりしているかも分からないというのに、直球ストレートのゆっこの言葉は辺りに響き渡り、 その言葉の破壊力と、自分を包み込む腕の暖かさ、そこに込められた情熱に、麻衣は呆気無く行動不能に陥った。 「…私も好きっ!!大好きだよ……麻衣ちゃんっ!!!」 不意打ちの衝撃にホワイトアウトした麻衣の意識に流れこんでくるあまりにまっすぐに過ぎるその言葉達。 いかな麻衣といえども、想い人からのこの熱烈な愛情表現に抗う術はなく……… 「ゆっこ……」 「麻衣ちゃん……」 結局、その日、二人初めてのキスを交わした事はかろうじて覚えているのだが、その前後の記憶は麻衣の中でもはっきりとしないままである。 その後も、ゆっこの恋人として過ごす日々の中で同じような事態に麻衣は度々遭遇した。 仏像についての本を読んでいた麻衣の背中に、いつのまにやらゆっこがおぶさるように寄りかかって、肩口から同じページを覗き込んでいた事もあった。 昼食時、自分のお弁当のおかずを至極当然のように、箸でつまんで麻衣の口元まで持ってきて「あ〜ん」なんて言われた事もあった。 不意打ちのハグは既に三桁を大きく超えて、そこから流されるまま、どちらともなくキスを交わす事もしばしば。 「好き」と言われた回数を正確にカウントしたら、計数途中に自分の頭の方がオーバーヒートしてしまう自信がある。
- 173 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/04(土) 19:01:50.40 ID:rCa7G2R+]
- ………麻衣を戸惑わせる、ゆっこの愛情表現とその危険性。
キーポイントとなるのは、「不意打ち」と「ストレートな表現」の二つに尽きるだろう。 基本的に、ゆっこは非常にシャイで、麻衣の側からスキンシップを行った場合はたやすく耳まで真っ赤になってしまう。 キスなど求めれば、言葉はしどろもどろ、動きはガチガチ、すっかり麻衣のなすがままになってしまうのであるが………。 しかし、ゆっこはもう一つの側面を持っていた。 即決即断、考えるより先に動き出してしまう、素直で直情的な彼女らしい一面。 しかし、これが全ての原因でもあった。 ゆっこはその直情径行故に、麻衣に対する「好き」という感情が高まれば、それが大きなものであれ小さなものであれ、彼女自身が意識するよりも早く行動してしまうのだ。 抱きつくのも、愛の言葉を告げるのも、キスをするのだって、ゆっこの胸に火が灯った次の瞬間には即実行。 これまで様々なボケや悪戯でゆっこを振り回してきた麻衣が、今度はゆっこに振り回される番だった。 という訳で、麻衣は目下、ゆっこによる不意打ち対策に頭を悩ませている最中だった。 (何とかしなくちゃ…私が主導権を取り戻さなきゃ………) 確かに、ゆっこの示す屈託の無い愛情を一身に受けるのはとてもとても心地良い。 しかし、麻衣だって受け手にばかり回るのは嫌なのだ。 そもそも告白だって麻衣の方からだったというのに。 麻衣の中にはゆっこに伝えたい気持ちが山ほどある。 それをぶつけるには、このままゆっこに流されるだけではダメなのだ。 さて、ちょうどその日、天気予報は降水確率ゼロパーセントの快晴を請け合っていたのだが、 午後の授業を受けている辺りから雲行きが怪しくなり、放課後には前方の視界が怪しくなるほどの土砂降りに天候は急変していた。 「うわあ、どうしよ…傘持ってきてないよ」 生徒用玄関で途方に暮れるゆっこは雨具の類を持って来ていなかった。 置き傘なんかもなし。 そんなゆっこの背後から、麻衣は近づいて行って 「ゆっこ、ちょっと待ってて……」 鞄の中から、いつも携帯している折りたたみ傘を出して、ゆっこの前で広げてみせた。 いわゆる一つの相合傘、これは麻衣にとってチャンスだった。 「でも、これ折りたたみ傘で小さいから、肩とか凄く濡れちゃうと思う。だから、ゆっこ……」 同じ傘の下に入ったゆっこと麻衣。 麻衣はそこでさりげなくゆっこの肩に手を回して 「しっかりくっついて帰ろう、ゆっこ……」 「う、うん…わかったよ、麻衣ちゃん……」
- 174 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/04(土) 19:02:50.98 ID:rCa7G2R+]
- 果たして麻衣の目論見は的中し、肩を抱き寄せられるゆっこはすっかり赤面して、麻衣に促されるまま雨の道を歩き始めた。
当然というべきか、やはり麻衣の思った通り、小さな折りたたみ傘では麻衣とゆっこを滝のように降り注ぐ雨から完全に守る事は出来ず、 二人の制服や鞄はそこかしこがずぶ濡れになっていった。 雨に濡れて冷えていく二人の体、だけどそれが逆に、麻衣とゆっこにお互いの体温を意識させる。 「すごい雨だね。ゆっこ……」 「う、うん……本当、麻衣ちゃんの傘があって助かったよ……」 「うん、私も傘があって、本当に良かったと思う。だって、ほら、ゆっことこんなにぴったりひっついていられるんだもの……」 「あうう……麻衣ちゃん………」 この雨の帰り道の途上、二人のやり取りの主導権は完全に麻衣のものになっていた。 すっかり赤くなってもじもじとしているゆっこの姿に、麻衣は小さく微笑む。 やっぱり、こんな風に照れてるゆっこは可愛い。 このままゆっこと色んな事を話しながら、雨の日の帰り道を存分に楽しもう。 そして、最後に「愛してる」、そう耳元で囁いて、ぎゅっと抱きしめてキスをしてあげよう。 その時のゆっこも、きっととびきり可愛いに違いない。 だが、その時である。 「……えっ!?…いけない…傘が……!」 横殴りの雨と共に吹き荒れた凄まじい風に、麻衣の折りたたみ傘が捕まった。 雨のせいで傘の柄を握る手が濡れていた麻衣は、うっかりそのまま手を滑らせて、傘を攫われてしまった。 傘はそのまま風に乗って飛ばされて、運悪く勢い良く水の流れる深い側溝に落ちてしまう。 「ま、麻衣ちゃんの傘が……っ!!!」 ゆっこも慌てて追いすがるが、傘はそのまま側溝を流れる泥水に乗ってどこかへ行ってしまった。 「…………………」 一瞬の出来事に、呆然と立ち尽くす麻衣とゆっこ。 その間にも土砂降りの雨は二人をみるみる内に濡らしてゆく。 二人が歩いていた一角はちょうど周囲のコンビニからもかなりの距離があり、今から代わりの傘を買う事も出来ない。 もはや、麻衣の目論見も何もあったものではない。 二人はこれからずぶ濡れのまま駅まで走るしかないのだ。
- 175 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/04(土) 19:03:29.28 ID:rCa7G2R+]
- 「ごめん、ゆっこ……私がと傘をはなしちゃったから………」
少し落ち込んだ様子の声で、麻衣はゆっこに謝った。 しかし、ゆっこはそんな麻衣に向けてゆっくり首を横に振り、いつもの笑顔を浮かべて 「何言ってるの、麻衣ちゃん。麻衣ちゃんが謝る必要なんてないよ。少なくとも、麻衣ちゃんのお陰でここまで雨に濡れずに来られたんだし……それにさ」 言ってから、ゆっこは麻衣の手を取ると、 「………麻衣ちゃんの傘が飛ばされちゃったばかりなのに、こんな事言うの変だけど………雨でびしょ濡れの麻衣ちゃんも…その…可愛いかな、なんて」 「えっ?」 照れくさそうに頭をぽりぽりとかいてから、ゆっこはそう言った。 「水もしたたる……ってヤツかな?私なんかがずぶ濡れになっても、雨降りの野良犬みたいになっちゃうけど、麻衣ちゃんに触れるとただの雨粒まで綺麗に見えるよ」 それを言うならゆっこだって、雨に濡れた髪の毛や肌の上を流れ落ちて行く雫がとても綺麗で、麻衣はそう言おうとしたのだけれど、それは出来なかった。 麻衣の体はゆっこの手に引かれて、いつの間にかゆっこの腕の中に抱きしめられていたからだ。 「それに……ちょっとだけ、こういうのにも憧れてたんだ。土砂降りの雨の中で、ずぶ濡れになるのも気にしないで、大好きな人と抱きしめあうの………」 「ゆ、ゆっこ………」 「麻衣ちゃん、大好き…………」 いつの間にやらいつもの如く、麻衣はゆっこの、ストレートに胸の奥まで斬り込んでくるあの言葉に心を射抜かれて、ゆっこに応えるように彼女の背中を抱きしめていた。 水に濡れた夏の制服はぴったり肌に張り付いて、そのまま抱きしめあうと二人の体温がさっきよりもずっと熱く鮮烈に伝わってくる気がした。 もうこうなってしまっては、麻衣に勝ち目はない。 「私も、ゆっこの事、好きだよ……」 「うん、麻衣ちゃん!!」 凍える雨の中、これ以上無く温かな腕の中で麻衣は心中僅かにため息をつきながらも、はっきりとゆっこにそう応えた。 結局、こうなってしまうんだ。 やっぱり、ゆっこには敵わない。 こんな事されたら流されちゃうのも仕方がない。 だって、私はこんなにゆっこが好きなんだから、愛してるんだから。 そのまま、雨降りの中で麻衣とゆっこは随分と長い間、抱きしめ合ったり、キスをしたりもした。 だけど、長雨にうたれたというのに、二人は風邪ひとつひかなかった。 それはきっと、体を凍えさせる雨よりも、もっとずっと暖かいものが抱き合う二人の中にあったからなのだろう。
- 176 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/04(土) 19:21:48.05 ID:s1FUXVnb]
- 禿げ萌えた
GJ
- 177 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/05(日) 00:11:34.01 ID:5hTy856t]
- GJ、なんだかとってもありがてえじゃないか…
- 178 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/05(日) 01:53:53.88 ID:qiGJkL+M]
- グッド イナフッ!!!
- 179 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/05(日) 20:05:55.96 ID:Q3NbDluG]
- みお「一人で帰宅するのは静かでいいや・・・ははっ涙が出てくるよ」
- 180 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/06(月) 15:09:06.47 ID:XLrw7Vpg]
- ED曲が、ゆっこ×なのソングに聴こえるのって俺だけ?
- 181 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/06(月) 15:38:32.71 ID:OCPrfOcO]
- ゆっころがされもいいな
- 182 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/07(火) 00:22:07.10 ID:+4cFszCU]
- 博士を抱っこするなのに萌えたのはワシだけか?
- 183 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/07(火) 10:44:34.34 ID:ofHKDkO5]
- 何処かのロボ子みたいになののネジも快感に直結してればいいのに
博士にネジ巻いてもらってビクンビクン震えてくれないかなぁ
- 184 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/08(水) 20:39:59.53 ID:4yY8Ej8S]
- 安中さんはぼっちすぎて百合妄想難しいな…
まだ下の名前すら分かってないし、原作でゆっこ達と絡む回でもあればいいんだが
- 185 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/08(水) 22:16:20.31 ID:gIi8dtW0]
- >>183
その光景がなぜだか容易に想像できる
- 186 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/09(木) 19:41:03.72 ID:TzxB2cq8]
- >>184
絡む描写がなければ、絡んでる所を想像すれば良いんだよ! 実際、ゆっこ達三人組とはまた違う空気を持った安中さんとのやり取りを想像すると萌える 麻衣ちゃんと安中さんとか良いと思うのだが
- 187 名前:名無しさん@秘密の花園 [2011/06/09(木) 20:50:50.07 ID:dat8DZww]
- 犬の人?
- 188 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/10(金) 00:24:06.84 ID:fBIICe2S]
- SS書きました
みお×みお姉のよしのになります
- 189 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/10(金) 00:24:40.79 ID:fBIICe2S]
- 私のお姉はそれは仕方のない人で、私は小さな頃からお姉ちゃんの思いつきに振り回され、苦労してきた。
その場の思い付きで妙な悪戯を仕掛けてくる、ちょっとフリーダムすぎる人。 ただし、天才的な剣道の腕前の持ち主であり、ついでに身内の私が言うのもなんだけど容姿もなかなかの美人で周囲の評価は高かったりするのがまた頭が痛い。 明るく人当たりも良いので、周囲の多くの人達からはそれも含めて愉快な人物だと思われてたりもするが、常日頃から接する身内としてはたまったもんじゃない。 一体、どこの誰がモンブランに桂馬をさすなんて事を思いつくだろうか? ショートケーキのてっぺんに輝く苺を王将にすり替えるなんて、悪戯としても意味不明すぎる。 「まあ、そのお姉もさすがにこうして眠っちゃえば、可愛いものか」 大学生ともなればそれなりの付き合いというものがあるのだろう。 練習も休みがちな剣道部の飲み会に顔を出してきたお姉はすっかり酔っ払って戻って来た。 ちょうど、今度投稿する予定だった漫画の原稿製作に専念してた私は、お姉が帰宅した気配に気付いて階下に降りて 「み〜お〜、ただいま〜」 間の抜けた声で抱きついてきたお姉をなんとかお姉の部屋まで連れてく事までは出来たのだけれど、 私の腰にしがみついて離れないこの酔っ払いに捕まって、現在お姉が横になったベッドに腰掛けたまま身動きの取れない状態になってしまった。 「仕方ない。逃げられそうな隙が出来るまで、お姉の好きにさせとくか……」 私は脱出を諦めて、深くため息をつき、ちょうど私の太ももに頭をのっけて、膝枕の状態になってるお姉の横顔を見つめる。 お酒のせいでほんのり赤みのさした肌、さらさらと流れるロングの髪の毛、瞼を閉じた横顔はやっぱり身内でもドキリとするほど……。 (ううん…違う……私は……) いつの間にか、私はお姉の寝顔に言葉もなく見入っていた。 無軌道で自由奔放、妹の私からしたら迷惑極まりないとんでもない姉。 ちっちゃな頃だって、お姉のいたずらでどれだけ泣かされたか分からないくらいだ。 でも、そういう時に「ほら、泣かないで、みお」と自分が原因のくせに、とびきりの優しい笑顔で抱き寄せてくれたのだってお姉だった。 お姉の腕の中に包まれている時、私は心の底から安心してたと思う。 あんなにめちゃくちゃな悪戯に巻き込まれてばかりだったのに、小さな私はずっとお姉に懐いていた。 それは多分、わかっていたからなのだと思う。 お姉は無茶な悪戯や思い付きに私を巻き込みながらも、いつも私の事を大事に思っててくれたって、それを理解していたのだと、そう思う。 ただ、やっぱり私もお姉も成長するにつれて、それぞれの友達や居場所が出来て、以前ほどべったりじゃなくなってしまったけれど。 大学生と高校生じゃ生活リズムも違ってくる。 徐々に、だけど確実に、私とお姉が顔を合わせて、触れ合う時間は減っていって、最後にはお姉も私も社会人になって滅多に会う事なんてなくなって……… 「やだよ……………」 小さく呟いて、私は膝の上のお姉の上体を抱き起こして、ぎゅっと抱きしめる。 飲み会帰りのお姉はやっぱりお酒臭くて、でもその向こうに昔ずっと感じていた甘くて優しい匂いを感じる。 ぎゅっと強く腕に力を込める、お姉とくっついて離れてしまわなくなるぐらいに強く……今、この時だけはお姉は私だけのものなんだ。 そのまま、どれくらいの時間そうしていただろう? 寝ぼけたお姉の無意識の行動だろうか、いつの間にかお姉の腕が私の背中を包み込んでいる事に気付いた。 少しだけ抱きしめる力を緩めて、もう一度お姉の顔を見つめる。 すぅすぅと安らかな寝息を立てる唇がとても愛しく可愛らしいものに私の目に映った。 私はそれに吸い寄せられるように、お姉の唇に自分の唇を近づけていって……… (………せっかくのファーストキス…お酒の匂いなんて、ちょっとロマンチックじゃないな………) 眠っているお姉の唇を奪おうとする自分を卑怯だな、なんて思いながらも、それを止める事は出来ず、 私はそのまま、お姉にキスをしようとして…………。
- 190 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/10(金) 00:25:18.55 ID:fBIICe2S]
- 私の妹のみおはとっても可愛い。
ちょっと真面目過ぎて、冗談が通じない所もあるけれど、それもまたみおの良い所。 ケーキに将棋の駒をさしたぐらいで、あんなに怒らなくてもいいと思うんだけどな。 みおに怒られる事はしょっちゅうで、私もときどきやりすぎたかもしれないって反省したりするけど、それでもやっぱり私は止まれない。 だって、みおってとっても可愛いんだから。 可愛い子と一緒に遊びたいって思うのは自然な事よね? (………そう、みおってとっても可愛かったんだ。生まれたときからずっと………) 今の私は夢の中、みおとの出会いを思い返していた。 みおが生まれたのは、私が物心ついたくらいの頃だったかな。 長い事楽しみにしてた妹が産まれたってお父さんからに教えられて、一緒に向かった病院で私は初めてみおと出会ったんだ。 産まれたばかりの、とっても小さな体、小さな手。 今にも壊れてしまいそうな新しい命に、私はおそるおそる触れた。 人差し指を伸ばして手のひらに触ると、みおはその私の指をきゅっと握り返してくれた。 赤ん坊のみおにはまだ誰が誰かも分かってなかっただろうから、ただその場にあったものを掴んだだけなんだろうけど、 それで私は指だけじゃなく自分の心まで掴まれたみたいになった。 みおを、大事な私の妹を思い切り可愛がろう、大切にしよう、そう強く心に誓った。 そして、じっと赤ちゃんのみおを見つめる私に、お母さんが話しかけてきた。 「これで、よしのも立派なお姉さんね」 優しく微笑みかけてくるお母さんの顔を今でも思い出せる。 「これからは、よしのもお姉さんとして、妹のこと、みおのことを守ってあげてね」 「うん」 みおの事はもちろん大切にするつもりだった私は即答して、力強く肯いた。 みおを守ろう、可愛がろう……それが最初の出会いで私が立てた誓い、今も忘れない絶対の約束。 ………みおとは現在に至るまで色々と価値観の相違もあって、たまに…ときどき…もしかしたら、たくさん、怒られたりする事もあるけれど。 まあ、その辺りの評価はともかく、子供の私はいつもみおの先に立って歩いて、一生懸命お姉さんをしようとしてたと思う。 ちっちゃなみおは私の後をとことこついて来て、とっても可愛かった。 あんまり可愛かったので、近所で配ってたのっぺらぼうの大福のお面をかぶって、おどろかせて泣かせちゃった事もあったけど………。 とにかく、時々みおに泣かれたり怒られたりしながらも、なんだかんだで私はみおのお姉さんとして上手くやってたのだと思う。 そう……「お姉さん」として………。 「お姉さん」はみおを守らなきゃいけない。大事にしなきゃいけない。 だから、わがままはダメ。 本当はみおともっと遊びたい時も、みおが他の友だちと遊びにいくなら、いってらっしゃいと手を振って。 本当は言葉にならないくらい大きくて強いこの気持も、ずっと胸の奥にしまったままで。 ………なんて言うと、「お姉はいつも好き勝手にやってるでしょ」ってみおに怒られそうだけど。 ごめんね、今だけ、ちょっと正直な気持ちを言わせてね。 みおともっと一緒にいたい。 小学校、中学、高校、大学……大きくなって、進学して、その度にみおとの距離が開いていった気がする。 みおが好きな人の事だって知ってるよ。 みおも通ってた剣道教室にいた笹原君、面白いし、いい子だしね。 恋の行方がどうなるかは分からないけれど、私はその事を思うと胸がちくちくして苦しくなる。 みおの気持ちが、みおの「大好き」が他の誰かに向けられてしまうのが、とっても怖い。 みおが離れてくのが、すごく……怖い。
- 191 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/10(金) 00:25:49.38 ID:fBIICe2S]
- 「みお……みお…………」
私は必死に手を伸ばして、夢の中のみおに縋りつく、抱きしめる。 私の気持ちはきっと、「お姉ちゃん」だけじゃ止まってくれない。 だから、本当の気持ちを言えるのは、今の夢の中のみおだけ。 「みお…好き……好きなんだよ………」 何度も繰り返し呟く。 すると、みおの声がそれに応えてくれた。 「お姉………!?」 何なの、その驚いた顔? 夢の中でくらい、「お姉ちゃん大好き」ってにっこり笑って言ってくれてもいいじゃない。 …………だけど、私はそこでようやく気付いた。 (あれ………これって?) 背中に感じる、強く私を抱きしめる腕の感触。 薄暗い部屋の中、唇と唇が触れてしまいそうなくらい近くにあるみおの顔………。 (夢じゃないの?) うっすらと開いた瞼の向こう、戸惑うみおの顔に私は自分が取り返しのつかない事をしたのだと悟った。 お酒の残る体をばね仕掛けみたいに起こして、私はみおから顔を背けながら小さく呟いた。 「ごめん……みお…………」
- 192 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/10(金) 00:26:29.24 ID:fBIICe2S]
- 唇と唇が触れ合う寸前、お姉の声が聞こえてきた。
「みお…好き……好きなんだよ………」 「お姉………!?」 その言葉に驚いた私が上げた声に、お姉は跳ね起きて、私の腕から逃れて、背中を向けてうつむいてしまった。 お姉の言葉、それが意味するところが理解できなくて、呆然とする私の耳元に小さくお姉の言葉が届く。 「ごめん……みお………」 いつものお姉らしくない、元気のない、震えてかすれた小さな声。 視線の先、ベッドの上にうずくまった背中はいつもより小さくて、弱々しくて、まるでお姉がお姉じゃなくなったみたいで。 「ごめん、みお……今のは忘れて……私、酔っ払ってるから、変な事言っちゃったみたい」 「何言ってるの、お姉!?お姉は謝るような事なんて何も………」 「………お願いだから、忘れて……でないと、私…………」 これまでの十数年の人生の中で、初めて垣間見たお姉の弱々しい姿。 それがとても悲しくて、放っておけなくて、私はお姉に無我夢中で抱きついた。 「お姉?どういう事なの?…お姉が私を好きで、どうしていけないの?」 「違う。違うの、みお………さっきのは、あの『好き』は………」 このままでは、お姉が溶けて崩れてしまう。壊れてしまう。 そんな予感があった。 それだけ、お姉の叫びは悲痛なものだった。 駄目だ。 絶対に、それだけはダメなんだ。 だって、お姉は私の一番大切な………… 「お姉……聞いて……」 お姉の言う『好き』の意味、今の私には何となく分かった。理解できた。 だって、それと同じ気持を私も胸に抱いているのだもの。 そして、その気持ちがお姉を押しつぶしてしまう事は私には絶対に許せない、そう思った。 だから、私は駆け巡るこの感情を、そのままお姉にぶつける事にした。 「私も、お姉が好き……大好きだよ………」 「みお…………?」 呆然とするお姉に、私はもう一度、はっきり聞こえるように大きな声で告げる。 「……私…お姉のこと、好きなの………家族としてとか、そういうのじゃなくて……その…」 バクバクと高鳴る心臓を抑えこみ、ゆっくりとこちらを振り向いたお姉に、私は言った。 「…………愛してる……」 きっと、それを言ってしまえば、取り返しのつかない事になってしまうのは分かっていた。 それでも、壊れそうなお姉の心を包みこみ、ぎゅっと抱きしめるように、一つ一つ言葉を紡ぐ……。 「…姉妹なのに、女の子同士なのに、変かもしれないけど………私はお姉にきっと、恋してる………」
- 193 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/10(金) 00:27:03.08 ID:fBIICe2S]
- 言い終えた私の体からはがっくりと力が抜ける感じ。
私を『好き』と言ってくれたお姉だけど、それを言わなかったのにはお姉なりの考えがあるのだろうし、拒絶されたって文句は言えない。 だけど、お姉は泣き出しそうな顔で私の方に近づいてくると…… 「みお………私、も………」 強く強く抱きしめてくれた。 覚えてないくらいずっと昔から私にしてくれていたように、私はお姉に抱きしめられていた。 そして、私もお姉の背中に腕を回して……… 「ねえ、お姉………」 唇を差し出した。 「みお……わかった………」 そして、お姉は小さく頷いて…… 「お姉……んっ……」 「み…お……んんっ……」 そっと重ねあわせた唇、背中は強く抱きしめ合ったまま、何度も繰り返されるキス。 お酒臭いのはやっぱりロマンチックじゃないな、とか思ったけれど、伝わってくるお姉のぬくもり、お姉の気持ちには大した問題じゃなかった。 数え忘れるくらい、繰り返されたキスの後、唇を離した私とお姉は互いの顔を見合わせて赤面、いまさらながらに気恥ずかしい。 女の子同士で、しかも姉妹で、きっとこれからの苦労は数えきれないほどなのだろうけど、それでもきっと私たちは幸せだ。 そして、私は最後に忘れないように、お姉に告げる。 「ねえ、お姉、ずっと……ずっと一緒だからね…」 「それはこっちこそ……いつまでも一緒に…みお……」 額をくっつけあって笑い合う私たちは、そのままお姉のベッドの上で眠りに落ちていった。 お姉と私の右手と左手は、さっきの言葉を裏付けるように硬く握り合ったまま、朝が来るまで離れる事はなかった。 おしまい
- 194 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/10(金) 03:01:36.91 ID:dvrwxftw]
- GJ
- 195 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/10(金) 03:26:04.70 ID:Q2D/ECLb]
- 長野原姉妹サイコーよ、GJ
- 196 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/10(金) 03:28:12.85 ID:UBcKJXEd]
- 俺はずっとこの姉妹の絡みを待っていた
GJ!!
- 197 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/11(土) 08:00:20.49 ID:H++bp6db]
- >>193
すばらしい…! 萌え禿げました。
- 198 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/13(月) 18:24:20.13 ID:Zvdxz8b6]
- だーれだ、がいちゃいちゃすぎて生きるのが辛い
- 199 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/13(月) 23:52:12.67 ID:wBba1Q56]
- まいちゃんとちゃんみおが仲良さげに談笑してたな
話の内容はガチムチだったけど
- 200 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/14(火) 00:47:14.75 ID:DcqWZzku]
- 麻衣ちゃんを腐界に引きずり込もうとして逆にちゃんみおが百合界へ引きずり込まれるのか
- 201 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/14(火) 07:44:21.77 ID:0BzXf2J8]
- 百合界は腐界の一区画だから
ちゃんみおはもうソコソコたしなんでるよ、きっと
- 202 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/14(火) 07:49:14.28 ID:xHh/jLyr]
- みお「ゆっこ……へっ、受けだな」
- 203 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/14(火) 08:44:17.35 ID:DcqWZzku]
- まぁ焼き鯖回の褒め合いとかそれっぽいしな
- 204 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/14(火) 17:01:07.52 ID:bw9ZFKLT]
- ゆっこの風邪がぶり返さなかったのは麻衣ちゃんがゆっこを抱きしめながら一緒に寝てたからだよ
- 205 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/14(火) 21:51:50.47 ID:V2l3d4ng]
- その説を支持します
- 206 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/14(火) 22:41:34.62 ID:ylL1JHP4]
- 逆に熱が上がりそうなもんだが
- 207 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/14(火) 22:47:08.23 ID:0BzXf2J8]
- 汗だくになると、よく熱が下がるらしいです
- 208 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/15(水) 00:57:57.01 ID:yMtdtjS+]
- 麻衣ちゃんがゆっこに砂消しを渡してすぐ寝ちゃったのはいつものゆっころがしではなく
冷え切ったゆっこの身体を夜通し抱きしめて暖めていたら体調を崩してしまったからだよ
- 209 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/15(水) 01:14:31.66 ID:AIygN75+]
- アシスタント回で麻衣ちゃんが途中で帰ったのはみおちゃんのゆっことは違ったキレと棘のあるツッコミの連発でおまたが濡れちゃったから
- 210 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/15(水) 14:57:39.28 ID:A+kcLS5z]
- 麻衣ちゃんはスーパーウルトラグレートデリシャスワンダフルやばい点数を取ってしまったゆっこを慰めるので忙しいんだよ
- 211 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/15(水) 19:30:51.56 ID:RASFKfJv]
- だだだ誰か中村先生×なのは気にならないか・・・
- 212 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/15(水) 19:35:44.34 ID:kj/Va2y4]
- すげえ気になる
東雲研究所潜入の時の微妙に会話がズレたりしてるとことかが可愛いなあ、と ただ、何となくアニメ派の人たちに気が引けてちと書きこむのをためらっちゃう
- 213 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/15(水) 19:37:20.07 ID:RASFKfJv]
- アニメで出たらお願いします
- 214 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/15(水) 19:40:25.48 ID:g3YYwxfV]
- >>210
麻衣ちゃんに慰められたらゆっこはすぐ立ち直りそうだな。 すんごい甘えた後 中村先生って中の人水原姐さんだよな… 個人的にそこも期待w
- 215 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/15(水) 20:15:54.02 ID:RASFKfJv]
- スターラ姫とかユリアからは百合成分が全く感じられないな・・・
SS書ける人居たら神か何かだと思う
- 216 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/15(水) 20:28:44.59 ID:Vg/k9Ym7]
- 中村先生×なの好きだよ
想像して赤くなる中村先生がかわいいね
- 217 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/15(水) 20:59:59.83 ID:kj/Va2y4]
- ユリアは可愛いけど確かに百合からは遠い感じだなあ
スターラ姫は百合以前に周囲のメンツが野郎衆ばかりだから……そのへん全部無視して誰かと絡めると何気に美味しいかもしれないと思ったりもする
- 218 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/15(水) 21:08:29.44 ID:tmr5Vb5y]
- というか、日常だとまず
中村先生×なの はかせ×なの 麻衣×ゆっこ あたりから始まるんではないかとさえ思うな。他はマニアックというか いや、日常で百合萌えがマニアックと言われればそうだけど
- 219 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/15(水) 21:26:05.23 ID:RASFKfJv]
- >>217
これからに期待 >>218 ゆっこ×みおもアリだと思います。
- 220 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/15(水) 21:42:50.11 ID:kj/Va2y4]
- ゆっこ×みおは大本命の一つだろう
麻衣×ゆっことはまた違った遠慮無くて近しい空気が良いと思うのですよ
- 221 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/15(水) 21:50:03.52 ID:RASFKfJv]
- 逆にまい×みおがもしあったら何が起こるか全く想像がつかん、
絡みも無いし。
- 222 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/15(水) 22:06:43.41 ID:yMtdtjS+]
- やはりゆっこがメインヒロインということか……
- 223 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/15(水) 22:22:07.54 ID:Vg/k9Ym7]
- 好きだけどゆっこばっかりじゃズルイぞ
みお姉→みおと中村先生→なの のカカカカタオモイもいいな
- 224 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/15(水) 22:53:57.69 ID:RASFKfJv]
- なの→ゆっこ のZzzなんてどうでしょう
- 225 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/15(水) 22:54:12.56 ID:ZgF38/xP]
- ここで桜井先生×中村先生という邪道を推してみる
かわいいって言われて照れる中村先生かわいいよ
- 226 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/15(水) 23:01:52.06 ID:kj/Va2y4]
- 桜井先生と中村先生も漫画読んだとき考えたw
中村先生にはなのとか桜井先生とかほんわかした相手が似合うよね 生真面目な中村先生のペースが崩されて、でもそれを相手も包みこんでくれるというか 中村先生のアニメ登場が待ち遠しい
- 227 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/16(木) 02:48:31.88 ID:0b1W5LQx]
- なの→ゆっこは夢が広がる組み合わせ
もっと仲良くなりたいけど一歩踏み出せないなのだけど お構いなしになのの手を引っ張っていくゆっことか ゆっこ達と仲良くなるにつれて、なのを取られてしまうように思えて ついワガママを言ってしまうはかせとか
- 228 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/16(木) 14:43:58.41 ID:EbJoDRwW]
- すうすう、すうすうと、これ以上無いくらい穏やかな寝息を立てる彼女の寝顔をゆっこはずっと見つめていた。
公園のベンチ、ゆっこの膝を枕に彼女は、麻衣はすやすやと眠っていた。 学校帰り、駅から家までの道の途中、みおと別れてからも二人は何となく手をつないで歩いたりして、一緒の時間を過ごしていた。 家までの道を思い切りに遠回り、夏が近づいて、夕方になっても日が高いのがすっかり普通になって、周囲の景色はまだ明るい。 夕焼けにも染まりきらない、だけど少しずつ確実に、夜が近づいてくる一日の中のエアポケットのようなこの時間は、ただ互いの存在を感じながら過ごすには最適だった。 「でさ、その後なんだけどね…」 「…それ、ちょっとだけ見たかも……亀が出て来て…」 「そ、亀が出て来てさ……」 他愛もない会話を重ねながら、その幸せを噛み締める。 穏やかな、どこまでも穏やかな時間。 そうして、一緒に歩いている内にゆっこと麻衣はいつの間にやら、少し広い公園へと足を踏み入れていた。 遠くに家路につく子供たちの笑い声やざわめきがかすかに聞こえるこの場所は、とても静かで優しい空気に満たされていた。 「ちょっと、座ってく?」 「……うん…」 どちらともなく目配せして、短いやりとりの後、ゆっこと麻衣はベンチに座った。 ほんの少しでも構わない。 二人だけの時間を少しでも長く引き伸ばしたい、一緒にいたい。 ゆっこと麻衣の気持ちは同じだった。 二人並んでベンチに座ってみると、先程まで歩きながらあれほど交わしていた言葉が何故だか出てこなくなる。 だけど、不思議と不快だったり、不安だったりはしない。 ぴったりとくっつけた体と体、伝わりあうぬくもり、肩に感じる互いの体の重み、感触、それだけでゆっこの、麻衣の心は落ち着き、深く静かに満たされる。 時折遠くに聞こえる車の音や、町内放送の声、そんなものをBGMにゆっこと麻衣は二人きりである事をこれでもかと堪能する。 「…ゆっこ……」 不意に麻衣の手が伸びて、ゆっこの肩を抱き寄せる。 ビクン。若干の緊張と共に、麻衣の方に視線を向ける。 すぐ目の前に、ゆっこの瞳を見つめてくる麻衣の眼差しがあった。 ゆっこはこういう時、麻衣が何を求めているのか、すっかり理解できるようになってしまっていた。 「キス…していい?」 「……うん」 頷くより早く、麻衣の手がゆっこの頬へ、ゆっこの手が麻衣の頬へ、引き寄せ合うように重なる唇。 静かな静かな公園の片隅、夜と昼の端境の時間は誰のものでもない、二人の為だけに用意された時間みたいで、 ゆっこと麻衣はしばし時を忘れて、互いの唇の甘さだけを味わっていた。 それから、息継ぎの為、一度唇を離した二人は、だんだんと薄暗くなる太陽の光の下でも分かる、互いの赤みのさした顔を見つめ合い 「麻衣ちゃん…もう一度……」 「……わかった……」 再び唇と重ねようとした………のだけれど 「………あ、れ?」 「麻衣ちゃん、どしたの?」 ふらり、急に力が抜けた麻衣の体がゆっこの方に寄りかかってきた。
- 229 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/16(木) 14:44:34.52 ID:EbJoDRwW]
- ぐったりと脱力してそのままゆっこの腕に抱きとめられた麻衣は、ちょっとだけバツの悪そうな顔を見せて
「……ごめん、実は…寝不足……テレビ見てたら眠れなくて……」 そう言ってから、くしくしと手の甲で目元をこすった。 そういえば、とゆっこは思い出す。 昨日の新聞のテレビ欄、深夜遅くに『仏像探訪』なんて番組があった気がする。 深夜の一時半から四時前までだっただろうか? いかにも麻衣が好きそうな番組名になるほどと納得していると、腕の中の麻衣からはいよいよ力が抜けてきて、 もうゆっこが支えていなければベンチの上に崩れ落ちてしまいそうな状態になっていた。 ここまでよっぽど眠いのを我慢していたのだろうか? 麻衣と一緒にいたいが為に彼女を寄り道に付きあわせてしまったゆっこは今さらながらの罪悪感でいっぱいになる。 「ご、ごめんね、無理させちゃってたんだね、麻衣ちゃん……すごく眠そうだよ?少し我慢してくれたら、ちゃんと麻衣ちゃんの家まで送ってくから」 「ううん……いい……気にしないで…」 しかし、麻衣はそんなゆっこの問いかけに首を横に振り、やんわりとゆっこの手を押しのけて…… 「私が…ゆっこと一緒にいたい…だけだから……」 「あ…………」 そのままゆっこの膝を枕に、ベンチの上に横になってしまった。 ぴったりと麻衣の体がくっついてきて、既に眠りに落ちる寸前のすうすうという息が膝にかかってくる。 ゆっこはそんな麻衣の振る舞いに顔を真赤にして慌てて…… 「あわ…わわわ…麻衣ちゃん…やっぱり家に帰ってから寝た方が……」 「いい……このまま、ちょっとだけ寝かせて……」 「でも……」 「ゆっこは………嫌?」 「……………」 その聞き方は、ずるい。 嫌なわけがないじゃないか。 ただ、夕方になってだんだんと気温も下がってきた公園で、このまま麻衣を寝かせてしまうのは心配なだけなのに、 これでは、ゆっこは何も言い返せなくなってしまう。 やがて、ゆっこの無言を問いに対する答えだと受け取ったのか、麻衣はさらに寝やすいように姿勢を直して本格的にゆっこの膝で眠り始めた。 「おやすみ…ゆっこ………」 「…………おやすみ」 最後まで麻衣の勢いに押し切られてしまったゆっこは仕方なく、早くもすやすやと寝息を立て始めた麻衣の黒髪をゆっくりと撫で始めたのだった。
- 230 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/16(木) 14:45:43.10 ID:EbJoDRwW]
- といった感じに麻衣が眠り始めてからかれこれどれくらい経っただろう。
もうすぐ陽が沈む…だんだんと気温も下がり始めた公園の中でゆっこは麻衣のぬくもりをより鮮明に感じる。 「うむー…すっかりおやすみだよ、麻衣ちゃん。こりゃなかなか起きてくれそうにないね……」 すやすやと眠る麻衣が目を覚ます気配はなく、ゆっこは困ったなあ、という表情で首を傾げる。 しかし、その一方で…… 「まあ……ちょっと、起こしちゃうの、もったいなくもあるんだけど………」 普段、隙なんてどこにもないという感じで、マイペースに過ごす麻衣がここまで無防備な姿を見せて、自分に委ねてくれている事が嬉しかった。 幾度も唇を重ねて、抱きしめ合って、その度に近くなってきた麻衣との距離がまた少し親密なものになったようで、ちょっと照れくさくもある。 そして、純粋に安心して眠る麻衣の寝顔はとても可愛かった。愛しかった。 「みおちゃんが言ってたっけ。寝る子、だから猫って……麻衣ちゃん、生き物好きだけど、麻衣ちゃんだって猫みたいだよ」 なんて事を言いながら人差し指で麻衣の頬をつんつんとつつく。 すると、眠ったままの麻衣はそれに反応して 「……ん………んん……」 身を捩って、よりゆっこに密着するように体を動かす。 そして、無意識のままに手を動かして、ゆっこの制服の裾をきゅっとつまんでくる。 ゆっこはその手に、指を絡めるようにして、ちょうど恋人つなぎの要領で握ってやると、麻衣もゆっこの手を握り返してくれる。 そんな麻衣の、普段なら見せてくれない仕草の一つ一つにゆっこはすっかり夢中になっていた。 夜が近づいているのは分かっていたけれど、ついついもう少しだけ、もう少しだけと麻衣を撫でたりつついたりしてしまう。 それでも、時間はやはり着実に過ぎ去って行って……… 「さすがに、そろそろ帰らなきゃだよね。麻衣ちゃんもこのままにして、風邪とかひいたら嫌だし」 まだまだ眠りこけた麻衣の姿を堪能していたかったが、仕方がない。 ゆっこはため息を一つついて、麻衣の肩を揺さぶりながら呼びかける。 「麻衣ちゃん、そろそろ起きよ、麻衣ちゃん。このままじゃ、風邪ひいちゃうよ?」 「………ん……んん……ゆっこ……?」 ゆっこの声に反応して、麻衣が薄く瞼を上げる。 だが、しかし……… 「や………」 「え?ちょっと、麻衣ちゃん!?」 なんだか少し子供が拗ねたような表情を見せて、麻衣はむしろよりいっそう、ゆっこに密着してきた。 ほとんどゆっこの腰の辺りに抱きつくようにして、梃子でも動かないと言うかのようにしがみついて来る。 寝ぼけた麻衣のこの唐突な行動に、ゆっこは顔を真赤にして抵抗するが、いつもの麻衣なら考えられない熱烈なハグが恥ずかしくて照れくさくて、上手く腕に力が入ってくれない。 それでも必死に、麻衣に対して呼びかけ続けるのだが……
- 231 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/16(木) 14:46:48.27 ID:EbJoDRwW]
- 「だ、ダメだよ、麻衣ちゃん…早く、家帰んなきゃ……」
そんなゆっこの言葉に対して 「嫌…家、帰りたくない………」 「ふえ?麻衣ちゃん……?」 麻衣はさっきも見せた拗ねた子供のような表情、それをよりはっきりと顔に浮かべて 「ずっと…ゆっこと一緒がいい………」 とんでもない事を言ってのけた。 「ふえええええええ………?」 さすがのゆっこの抵抗もこれには一撃で粉砕されて、そのままずるずるとベンチの背もたれに寄りかかって動けなくなってしまう。 麻衣は再びご満悦な表情で、そんなゆっこに抱きついて再び眠りに落ちようとしたのだけれど……… 「………あ…れ?……ゆっこ……私……」 そのギリギリで、なんとか正気に戻ってくれたらしい。 眠い瞼をこすりながら、先程の衝撃発言に脱力状態のゆっこから離れて、麻衣は体を起こして 「……………………」 赤面。 すぐについさっきの自分の言葉を思い出す。 「…あ……麻衣ちゃ…良かった、ようやく起きてくれた………」 なんてのんきなゆっこの言葉をよそに、麻衣の頭の中で先ほどの言葉が一言一句違わず幾度も反芻される。 『嫌…家、帰りたくない………』 『ずっと…ゆっこと一緒がいい………』 普段の麻衣ならきっと口にしない筈の言葉。 胸の奥にずっと仕舞い込んだ気持ち。 だけど、それは今日呆気無く外へと漏れ出て、目の前の愛しい少女に聞かれてしまった。 麻衣は唐突にゆっこの方に手を伸ばし、その肩を掴むと 「ゆっこ……」 「ふえ?何、麻衣ちゃ……うわ!?」 「さっきまでのお返し……今度は私が膝枕してあげるから……」 照れ隠しとばかりに強引にゆっこをベンチの上に倒して、膝枕の体勢に移行。 そこから、さっき眠っている間にされたのとは比べものにならない勢いで、ゆっこの頭やら体やらほっぺやらを、撫でたりつついたり頬ずりしたり…… 「ちょ……麻衣ちゃ…くすぐったい……くすぐったいってばぁ!!!」 「……遠慮しないで…ゆっこはリラックスしてくれればいいから……」 「麻衣ちゃぁあああああああああああん!!!!!!」 真っ赤な顔を悟られないよう、麻衣はゆっこをこれでもかというほど、弄繰り回して可愛がったのだとか………。
- 232 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/16(木) 15:52:52.85 ID:BJu++6sX]
- ああもぅラブラブ
- 233 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/16(木) 22:11:22.46 ID:Xs637VCp]
- なんだかんだで彼女らはやっぱしっくりくるなぁ
流石元凶
- 234 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/16(木) 23:34:03.71 ID:X63aND2G]
- >>233
4話土手シーンがなかったらこの二人に対する見方もだいぶ変わってただろうな というかそもそも日常で百合っていう発想が無かったかも
- 235 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/17(金) 01:32:44.23 ID:h1HT7zUK]
- >>234
あのシーンは衝撃だった それまで惰性で見てたこのアニメに俺の中で見る大きな意味が生まれた
- 236 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/17(金) 01:52:23.55 ID:6du+Y9bI]
- むしろあれに衝撃受けない百合好きっているの?
- 237 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/17(金) 12:46:02.43 ID:qxNRUB9x]
- >>234
W眼鏡の話で麻衣×ゆっこに目覚めたんだけど当事は誰にもわかってもらえなかったな 日常で百合とかねーよって言われてた 今はアニメのおかげで麻衣×ゆっこが話題になってるからよかったと思う
- 238 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/17(金) 14:38:21.65 ID:l/GhxpbN]
- >>237と同じでWメガネで目覚めた
田中のヤロー!私だけに許されたツッコミを…!なところから こっそり自分だけ萌えていればいいと思ってたからちょっと残念だな
- 239 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/17(金) 16:11:40.19 ID:6du+Y9bI]
- 麻衣ちゃんに突っ込んでいいのは私だけ(百合的な意味で)
- 240 名前:名無しさん@秘密の花園 [2011/06/17(金) 20:12:45.27 ID:2+5GgFRF]
- 麻衣ちゃんは怒ると怖い
- 241 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/18(土) 02:40:24.11 ID:zBdBiPQg]
- 麻衣ちゃんは夜は激しい
- 242 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/18(土) 12:13:21.79 ID:PnIvbXnl]
- ゆっこは夜もうるさそう
- 243 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/18(土) 15:00:08.94 ID:XL6nH/XE]
- ゆっこのポエムの才能に嫉妬
- 244 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/19(日) 17:56:47.99 ID:18tOrXiU]
- 麻衣「ゆっこ…声出したら家族にバレちゃうよ…?」
- 245 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/19(日) 19:45:17.17 ID:/5omeuzv]
- 今回ので不覚にもゆっこ×みおに萌えたw
- 246 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/19(日) 21:51:23.51 ID:xBZqqvDX]
- 遊園地デートにしか見えなかった
麻衣ちゃん誘ってないあたりガチだな
- 247 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/19(日) 21:54:58.21 ID:HHk/Ah1V]
- 今回のラストはヤバイだろ
- 248 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/19(日) 23:42:42.99 ID:3+xnRqA9]
- 眠り姫発言は素晴らしいな
ゆっみお回おいしかったです
- 249 名前:名無しさん@秘密の花園 mailto:sage [2011/06/20(月) 01:35:53.50 ID:VJI3BLS4]
- 遊園地デートにしても気まずいな、アレはw
ちゃんみおはヘタレ攻めだなぁ
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