- 855 名前:enushisama [2011/10/07(金) 09:06:02.89 ID:/444EX+b]
- 月刀【増】
【増】柄長6尺4寸、刃長2尺8寸、総重量(共重)3斤14両。 歧刃には、毦〔音は二、羽根の毛皮で作った装飾。『魏略』に曰く「劉備は、毦が好きな性格で、手で直接髦をまとめた」牛尾毦を今は俗に象毛と称する〕をつけ、 黄銅(真鍮)で柄を飾り、鉄鐏には、朱漆を塗る。 『礼器図式』に曰く、「王充の論衡に、当然刀剣偃月の鈎と比較しなければならない」 本朝の緑営の偃月刀は、全長7尺、刃長2尺4寸5分。上が豊かで後ろに反って歧刃を為す。 龍口の高さ1寸5分、銎は鉄盤を為し厚さ2分、柄長4尺2寸8分、 太さ5寸2分、木質に朱を塗り、後端の鉄鐏は長さ4寸。 【案】『武備志』に描かれた偃月刀と『礼器図式』に描かれたものとが一致した。 ただ『武備志』に描かれたものは、重毦が付いているが、『礼器図式』に描かれたものは、この毦が抜けている。 我が国の月刀は秋の葉のように薄く、形式が荒く劣るが、中国の制度は、鋭く研がれ、威猛があり、賊の肝胆を落とすことが可能だ。 必ず、その斤両(重量)を重くして、普通の人をして、敢えて擡たげないようにしてはだめだから、中国の制度に従うべきだ。 『兵仗記』に曰く「大刀をハというが、刃端で切断することができる。斬馬刀は、もうひとつの名を砍刀〔砍は音が坎、意味は斬る〕といい、 長さ7尺、刃長3尺、柄長4尺、下の部分に鉄鑚を使用して、騎兵と歩兵、水戦と陸戦の両方で使用することができる。 外観が眉毛の先端のようなのは眉尖刀、鳳凰の嘴のようなのは鳳嘴刀、偃月(半月) のようなのは偃月刀、頭の部分が曲がったのは屈刀、面が四角いのは方刀。 また、鈎刀、手刀、鋸刀、掉刀、太平刀、定虜刀、朝天刀、闕天刀、闕陳刀、画陳刀、偏刀、単刀があり、 それぞれ、その人が使用する技法で攻撃する」 【案】『兵仗記』に掲載された幾つもの刀は、けだし月刀の類いが多いので、併せて採録した。 茅元儀曰く、「偃月刀はそれを操ることを習うことを以て強さを示すもので、実際に陳中で施すことはできない」
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