- 54 名前:マジレスさん [2022/11/21(月) 00:46:05.40 ID:78MXe1mW.net]
- そんな生活は、その日、突然終わりを告げました。
その日(金曜日)は400ページ弱ある資料のチェックが始まった時期で、本当に終電近くまでその仕事をしていました。 (なお、1日で全部やる必要はなく、1週間ぐらいかけてやる仕事ですが、ちゃんとやろうとすると毎日深夜コースです) 帰って玄関を開けて、まず違和感に気づきました。 いつも玄関に2〜3足出ていた元嫁の靴が、1足もありません。 「(片づけたのかな?)」と思いましたが、部屋の奥を見ると、普段はついている夜用の豆電球もついていない、真っ暗です。 嫌な予感がした俺。リビングに足を進めると、テーブルの上に紙片が置いてあるのを見つけました。 その紙片にはこうありました。 「今まで私なりに努力してきましたが、あなたとやっていくのは無理だと思います。実家に帰ります」 一瞬、部屋の暗さが一層濃く感じられました。本当に、「目の前が真っ暗」でした。 慌てて元嫁の部屋を開けると、そこにはまだ荷物が残っています。 他の家具も、冷蔵庫の食材も、全部そのまま。 本当に、彼女だけがいなくなったようでした。 俺は、「何てことをしてしまったんだ」と、重い罪悪感に襲われました。 こんな行動に出るまでに、彼女を苦しめてしまったこと。苦しんでいたことに気づかず、今日まで放置してしまったこと。 すぐに謝りたい気持ちでしたが、もう日付も変わっていたので、さすがに非常識な時間かと思い、翌土曜日にすることにしました。
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