- 545 名前:ファンクラブ会員番号774 mailto:sage [2010/04/01(木) 22:38:26 ID:Z64yOPFv]
- Perfume
『不自然なガール/ナチュラルに恋して』 今作で結成10周年を迎えるPerfume。そのアニバーサリー・イヤーの幕を切って落とす、 約1年ぶりのNEWシングル『不自然なガール/ナュラルに恋して』はタイトルだけでなく、 曲調や歌詞の内容、そのすべてが真逆にあるという、正反対のモチーフが交差する作品となっている。 ハードなビートと攻撃的なサウンドとは裏腹に、足踏みする片想いの葛藤を歌った『不自然なガール』。 春らしいエレクトロ・チューンでありながら、恋人に "自然な愛情" を求める焦りや嫉妬を綴った『ナチュ ラルに恋して』。 そのどちらもが "ナチュラルを求めるが故に不自然になってしまう" もしくは "不自然だからこそナチュ ラルを求めてしまう"と相反する感情を内包しており、そのチグハグな情景が向かい合うことで合わせ鏡 のように広がり、フラクタル模様を描き出していく。 どちらの曲も単独で成立しつつ、実はお互いが補完しあう関係。 音、言葉、そして歌に込められる心情も含めてこれほど緻密に配置された曲を作り出す中田ヤスタカの プロデュース能力は、すでに因果を操る神の手すら感じさせる。 そして、このチグハグさこそがPerfumeのネクスト・レベルであるのだ。 テクノ・ポップという感情を廃した作風から、今度はそこに相反する感情や葛藤を描きこんでいく。 純粋無垢なものに自我が芽生えていく…。これはいわゆる "思春期に" 置き換えることもできるが、 Perfumeは明らかに大人になることを肯定し、進化を選んでいる。 アイドルとして進化することなくその場に留まることはいくらでも可能であるし、また容易であろう。 だが、彼女たちはそれをよしとせず、自らの意思で未来を築きあげていこうとしている。 まさに現代のアンファンテリブルだ。その大胆さがどうしようもなく魅惑的で、ゾクゾクするほど頼もしい。
|
|