- 20 名前:ファンクラブ会員番号774 mailto:sage [2009/06/06(土) 23:38:32 ID:90Wkft7g]
- 僕はグラスに注いだビールををちょうど半分飲み終えたところだった。
「今日はあなたが夕食の準備をしてくれたのね。でもひとつ言わせてちょうだい。」と、アヤノは言った。 「私は醤油味と塩味をごちゃ混ぜにされるのが大嫌いなんれすよ。それは知ってた?」 「知らなかった」 「とにかく嫌いなんれすよ。理由は訊かないでほしいれす。何故かはわからないけどそのふたつがフライパンの中で一緒に炒められる匂いが我慢できないぬ!」 「じゃあ何味で野菜と肉を炒めればよかったのかな?」と僕は言った。 「味噌れすよ。」と彼女は答えた。 やれやれ、どうしていつもアヤノは味噌なんだ。そう思いながら僕はキッチンへ向かった。これ以上彼女を不機嫌にさせたくなかったし、僕には野菜と肉を炒めたものが何味であろうがそんな事は どうでもよかったのだ。
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