- 233 名前:1/3 mailto:sage [2008/02/13(水) 22:36:00 ID:pgpN/vDw0]
- 場末の薄汚い酒場のカウンターに、酔いどれた男。
後ろも場末らしく愚痴ともほらとも付かぬ会話で陰鬱に賑わっている。 「何が大演習だ!」 カウンターに叩き付けたタンブラーから安酒が飛び跳ねる。 「・・・・」 マスターは何も語らない。 「あいつらのやってる事を見ろ!闘ってるだけじゃないか! 普段の俺達と何が違う!」 薄暗い中、よく見れば男の体は筋肉に満ちあふれ、かなりの使い手だと 察せられる。 「・・・・」 無言のマスターにどろりと充血した目を向け、男は語り出した。 「なあ、信じられるか?俺だってカクゲ族として昔はマー神の 加護をずいぶん受けたんだぜ?マー神の福音の貨幣が俺の前に 降り注いで止まらなかったもんだ」 「・・・・」 「今でもあの音が耳に残ってるぜ、チャリーンってな」 そう呟くと、握りしめたタンブラーがいきなり鋭い音を立てて 割れ、中の酒がカウンター中にこぼれ出した。
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