- 737 名前:名無しって呼んでいいか? mailto:sage [2008/10/26(日) 17:33:47 ID:???]
- これまでの一連のイベントを受信したよ!
今日はパパの帰りが遅い。いつもだったらとっくに帰って来ている時間なのに…。 気が付くとパパの事ばかり考えている。 選択肢 A「言いつけは守らなくちゃ…寝ちゃおう」(親愛度up) → B「パパに会ったら、分かるのかな?」(恋愛度up) 分岐B その時、ガチャリと玄関の鍵を開ける音が静かな部屋に響いた。 ガタガタとその辺りの物にぶつかりながら、パパがリビングに入ってきた。 片足を引きずってる!? 驚いて目を見開いていると… パパは大きくため息を吐きながら、仕方なさそうに 「…まったく、お前って奴は……。イイ子だから先に寝てろ、って言ったろ?」 upsurusuru.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/src/up3030.jpg 「ごめんなさい…、でもパパの事が気になって眠れなかったの!」 「それよりっ、どうしたんですか!?その足!!」 いつもと違う私の剣幕に驚いたのか、パパはボリボリと頭を掻きながら煙草の煙を吐き出した。 「あ〜、これか…ちっとばかりドジっちまってな、なに…ただの捻挫だ」 パパは仕事について何も語ってはくれない、私に対する心遣いかも知れない。 でも今はそれが酷く寂しい。 だから…そんな気持ちを隠すように私は勇気を出して言う。 「お風呂沸いてますから入ってくださいね、お握りとお味噌汁ありますから食べてください! それから、お風呂からあがったらその足の手当てします、あっ、一応足は湯船につけないで」 次々に指示を出し、二の句が告げないでいるパパをさあさあと、慌しく浴室に向かわせる。 ちょっと強引過ぎるかな、と思いながら少しでも早くパパを快適に休ませてあげたかった。 (時間経過) 私に足の手当てを任し、ベッドにゆったりと身を寛げたパパは疲れが溜まっているのか眠そう。 …足の怪我も大丈夫そうだし…ほっとして私も気が抜けてしまう。 そろそろ眠さの限界かも…。 「…心配…だったんです…、わたし…わたしはもう大事な人がいなくなるのは…もう……」 大切な人を亡くした記憶が蘇る…、それは何時の頃だったかもう遠い記憶になりつつあるけれど 辛い、寂しい、もうどこにも行かないで…それだけが胸をしめつけて。 私はいつしか眠りに落ちていた。 意識が完全に落ちていく間際に、パパが頭を優しくなでてくれる感触と 「ありがとうな・・・」と深く低く呟く声を聞いたような気がした。 www1.axfc.net/uploader/Img/so/23757.jpg (時間経過) 朝目が覚めるともうベッドにはパパの姿はなく、慌てて起きるとリビングの食卓にパパの姿があった。 どうやら昨夜の残ったお握りとお味噌汁は胃に収まった後みたい。 「この握り飯、ちっとばかり固かったぜ」 「旨かった」ニヤリと笑いながら、 昨夜の事を思い出して恥ずかしく思う。私パパに対して胸の想いを口に出してしまったんじゃ、 一人色んな事を考えアワアワとしてしまった。 その様子を見ながらパパは少し真剣そうな顔で私の目を正面から見て、少し口ごもりながら 「…心配するな、お前を独りにはしねぇよ。あ〜、だからそんな顔すんなって」 upsurusuru.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/src/up3036.jpg そう言うと、フイっと顔を背けてしまった。
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