- 789 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 mailto:sage [2008/07/13(日) 07:30:31 ID:+QRLLFvE]
- 祭囃子編後、六月も無事に過ぎていき、時には馬鹿馬鹿しく、時には真剣勝負をして過ごす、それこそ祭囃子のような楽しい日々が何年も続いた。
それから時は流れ、皆それぞれの道を歩み、顔を会わせる回数も時間を重ねる毎に減っていく。 当時運命を切り開いた少年も、今は会社員として忙しい毎日を送っていた。慌ただしい毎日の中、彼はふっと、当時の事を思い出し、懐かしんでみる。 その時彼は、この素晴らしい日々を多くの人に見てもらいたい、多くの人に楽しんでもらいたいと思い、この体験記を物語にして、世間に公表してみようと思い立つのであった。 この彼の提案に、当時の関係者達は皆製作に協力しようと快く快諾してくれた。 情報や意見もまとまっていく中、製作の中心となった元部活のメンバー達は考えた。ただそのまま書き連ねるのも面白くない。推理形式にして、読んでくれるみんなにこの先の展開を予想してもらうようにしよう。 あれだけの無茶苦茶な日々だ、先の展開はそう簡単にはわからないだろう。 その意見に対しその場にいた皆は様々な日々を思い出し、ある者は笑い、ある者は目を細め、それぞれの想いに身を寄せ賛同するのであった。 作品の作業も大詰めとなり、最後に作者名、作品名を決める事になった。 作者名は、今回企画してくれた彼が代表となり、好きな名前を付けてくれて構わないと話がまとまった。 作品名についてだが、彼は思い立った日からすでに決めていたのだ。あの日々を体言するなら、そう、この表現が一番相応しいだろう。この表現以外に例えられる言葉が他にあるのだろうか? これを皆に提案すると、関係者一同はお互いを確認し、皆一言も言葉を交わす事なく、大きく頷くのであった。 こうして、皆の想いが一つの大きな形となって、世に送り出されたのである。 竜騎士07作 「ひぐらしのなく頃に」
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