- 971 名前:長谷川教授は「尊敬していた父親から虐待に近い暴力を受け、人を窒息させることで、自分を父親に同一化させるようになったのだろう」と分析し、公判で証拠採用された精神鑑定書が示した「性的サディズムとフェティシズム」をまっこうから否定した。
さらに長谷川教授が驚いたのは、前上死刑囚の記憶力だった。 IQ128と高い知能を持つ上、30年以上前の出来事も絵画のように細かく描写することができたという。 また病院で女性ホルモンを注射してもらおうとするなどしており、長谷川教授は「彼には自分の欲望を抑え込もうと懸命に努力してきた側面があった。その点では自分に誠実で正義感が強い人だったといえるのではないか」と振り返る。 最後の接見の際、前上死刑囚は接見希望者リストから長谷川教授の名前を外すことを告げた。 理由を聞くと、「現実の世界で僕の唯一の楽しみは、自分のことをよく知っている先生と会うこと。ただ死刑を待ちながら先生と会える日を楽しみに生きていくのは辛すぎるので、空想の世界に逃げるつもり。僕はそんなに強くない人間なんですよ」と弱々しく微笑んだという。 [] - [ここ壊れてます]
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