- 1 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/01/17 04:20 ID:4PJppt7U]
- 純情可憐なシンジきゅんは女の子のほうがお似合いだと思ったことはありませんか?
ここはシンジきゅんを女装、女性化させてアンアンいわせたり 実は元から女の子だったということにして萌えあがったりするスレです。 ☆前スレ 倒錯シンジきゅんハァハァスレ comic3.2ch.net/test/read.cgi/eva/1055333144/ ☆関連スレ 男の子のまま愛でたい人はこちら 【甘い夜】しっぽりと…俺とシンジ第六夜【LOS】 comic3.2ch.net/test/read.cgi/eva/1068840800/ 新たな妄想を補充してくれるスレ こんなエヴァ小説がどうしても読んでみたい!!6 comic3.2ch.net/test/read.cgi/eva/1073296248/ TSFF探すなら シンジキュンの女体化FFを集めるスレ comic3.2ch.net/test/read.cgi/eva/1073651179/
- 758 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/16 07:27 ID:???]
- おい! >>753
ティッシュここに置いときますね _,,..i'"':, |\`、: i'、 .\\`_',..-i .\|_,..-┘
- 759 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/16 08:23 ID:???]
- >>757
撮影してるときだけじゃない? やってる最中にとれるさ(何を?)
- 760 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/16 10:20 ID:???]
- うーむ
女装の時はカツラか髪長い方がいいな 長さはレイくらいまで 髪短い時は男子制服の方が萌える
- 761 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/16 15:41 ID:???]
- ハゲドウ。
- 762 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/16 20:12 ID:???]
- >>758
おかわり! いや、続きが待ち遠しくてモエモエ研究所の方に行ってたもんで
- 763 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/16 20:33 ID:???]
- 徐々に馴染んで(堕ちて)いく経緯表現に、自髪も伸ばしていく、というのは一応ありかなあ?
同じになったら一丁あがり、と――ただこれきっちり時間かけていくんでないとシンジがシンジでなくなってしまうのがどうにも(何を今更)
- 764 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/16 20:40 ID:???]
- その辺の心情の変化の経緯をきっちり書けるならありかと。
これはTSシンジの場合にもあてはまりますな。
- 765 名前:微熱 ◆DIO.JVXsqE mailto:sage [04/04/17 00:04 ID:???]
- 「自分じゃわからないかも知れないけど、今のお前、どっからどう見たって女
にしか見えないぜ」 「……」 笑って言うケンスケを、シンジは渋面を作って睨みつけたが、 「その格好だと、怒った顔でも可愛く見えるよ」 余計にケンスケを、にやにやさせてしまう。 「じゃ、始めようか」 ケンスケがカメラを手に取る。シンジはこれから行われることを思い出して、 怒りを忘れ不安に震えた。 「ほんとに、僕の写真を売るつもりなの……?」 無駄だと知りながらも、つい聞いてしまう。 ケンスケは、人差し指を左右に振りながら舌を鳴らした。 「違うだろ? これから撮影するのは、シンジじゃなくて、どこにも存在しな い謎の美少女さ」 「で、でも、ばれないかな?」 いくら女子制服を着て、かつらを被っているとはいっても、見る人が見れば その正体がシンジだと簡単にわかってしまうのではないだろうか。むしろ、気 づかれないほうが不自然な気さえする。
- 766 名前:微熱 ◆DIO.JVXsqE mailto:sage [04/04/17 00:04 ID:???]
- 「かもな」
ケンスケは、あっさりと言い放った。 「なっ……」 あまりに無責任な発言に、言葉が出ない。嘘でも「だいじょうぶ」「わから ない」と言ってくれれば、少しは不安や恐怖を紛らわすことができるに。ケン スケはシンジの不安を煽っているようにしか思えない。 「嫌なら、やめてもいいんだぜ。霧島との写真は売らせてもらうけどな」 「うぅ」 シンジは、唇を強く噛み締めた。やめられるわけがない。最初から選択肢な どないのだ。 「撮ればいいだろっ」 自棄気味に吐き捨てる。 と、短く溜め息をつき、ケンスケがカメラを置いてしまう。 「なんだか興ざめだな。そんな言い方されると」 「え……?」 「何度も言うけど、僕はやめたっていいんだぜ。あっちの写真の方が、売り上 げも断然いいだろうしさ」
- 767 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/17 00:10 ID:???]
- 型にハメにキタ━━━━━y=ー( ゚д゚)・∵. ━ン!!
- 768 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/17 00:36 ID:???]
- GreenGablesにある投稿作のエヴァンゲリオンMAIの続きを待っているんだが、
たぶんもう永遠に続きは投稿されないんだろうなあ
- 769 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/17 00:36 ID:???]
- 連日の投下、ありがとうございます。
- 770 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/17 01:12 ID:???]
- >>768
サイト自体が自然消滅しそうな予感も
- 771 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/17 09:14 ID:???]
- うひゃー、とことんケンスケ鬼畜だなぁ…しかも結構似合ってるのがなんとも。
オレは基本的には、創作でショタとか♂はかわいそうと思わないタイプなんだが、 それでもムゴイと感じたw アスカやレイと違って、彼独特の陰湿さでこれからどんどんねちっこく責めていくんだろうなぁ。 期待。
- 772 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/17 10:47 ID:???]
- 黒ケンスケでは「相田ケンスケの策略」っつー雛型があるからねえ。
あれはいい造形だった。
- 773 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/17 10:57 ID:???]
- ケンスケの一人称は「僕」ではなく「俺」「おれ」「オレ」系でおながいします。
ばーちゃんオレオレ。
- 774 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/17 15:32 ID:???]
- このままシンジきゅん(美少女モード)の純潔を奪ってしまうのか?!
がんばれ、黒ケンスケ!w
- 775 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/17 16:39 ID:???]
- やってる間にかつらがとれ(ry
- 776 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/17 17:22 ID:???]
- >>775
そういうのも(・∀・)イイ!
- 777 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/17 17:27 ID:???]
- 奪うのかYO!?
羞恥と倒錯で攻めて欲しい……。
- 778 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/17 17:55 ID:???]
- いいや、
「オレの処女やるよ。さあ」 と、無理矢理押し付けるのだw
- 779 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/17 20:12 ID:???]
- 女装に当惑するシンジってのは、倒錯シンジ萌えの重要ファクターですな。
自分では認識していなかった己の価値に気付き、更に当惑がエスカレートしていく様は 可憐シンジファンの自分にとってはかなりなご馳走。
- 780 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/17 22:35 ID:???]
- で、今回ケンスケが撮る(であろう)シンジキュンの写真は幾らで売ってもらえるんでつか?
- 781 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/17 23:50 ID:???]
- >>779
それでだんだん女言葉になったり仕草が色っぽくなったりするとw
- 782 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/18 00:02 ID:???]
- 「ボク、こんなコじゃないのに……アアン」
萌え氏ぬ。
- 783 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/18 00:09 ID:???]
- >780
一枚拾萬円也
- 784 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/18 00:24 ID:???]
- 嫁のへそくりで3枚買ったっ!
- 785 名前:微熱 ◆DIO.JVXsqE mailto:sage [04/04/18 05:00 ID:???]
- シンジは、うろたえた。ここでやめられてしまっては、何のためにこんな格
好までしたのかわからない。 「そんな……撮ってよ。僕を、撮ってよ」 自分でも何を言ってるんだろうと思うが、ケンスケに機嫌を直して欲しい一 心で言う。 「まだ、頼む態度じゃないよな?」 ケンスケの視線は、依然として冷たい。 シンジは、必死にケンスケの気に入りそうな台詞を考え、口にした。 「……お、お願いします。僕を撮ってください」 頭を下げて言ってしまうと、なんだか本当に自分が女装しての撮影を望んで いるようで、情けない気持ちになる。 「だよな。俺は、シンジがどうしてもって言うから撮ってやるんだぜ」 ケンスケは途端に上機嫌になって、再びカメラを手にした。最初から、やめ る気なんてなかったように思える。 「じゃあ、そこの椅子に座ってみてくれよ」 カメラを構えながら、ケンスケが言う。釈然としないものを感じながらも、 またへそを曲げられては困るので、シンジは素直に指示に従った。 「ん?」 唐突に、ケンスケが訝しげな声を出す。 シンジは、不安になって聞き返した。
- 786 名前:微熱 ◆DIO.JVXsqE mailto:sage [04/04/18 05:01 ID:???]
- 「な、なに?」
「いや、言うまでもなく、女の子の座り方になってるんだなって思ってさ」 言われて見下ろすと、確かに足を閉じ傾けた女の子の座り方になっている。 意識したのではなく、スカートでは内腿をぴったりつけていないと落ち着か ないし、自然とそうなってしまったのだと思う。 「案外、満更でもないんじゃないか?」 「ち、違うよっ」 シンジは、顔を真っ赤にして否定した。 ケンスケの指示通りに、様々なポーズをとる。想像していたほど際どい格好 はないが、本来男であるシンジにとってはほとんどが初めてする仕草や、体勢 だった。 (昔の人は、カメラに魂を吸われるって思ったらしいけど……) ケンスケの手でシャッターが押される度に、確かに何か大切なものが自分の 中から失われていくような気がする。 と、ケンスケが動きを止めた。 「う〜ん、どうも表情が固いんだよな。もっと、自然にできないか?」 「そんなの、できるわけないよ」 女装で自然な表情などできてしまったら、それこそ不自然だ。 「まっ、怯えた表情ってのもそそるかもな」 ぞっとすることを言われて、シンジは身震いした。 (なんだよ、そそるって……)
- 787 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/18 09:46 ID:???]
- 個人的に今回の微熱氏の作品は一番「鬼畜」な感じがするなぁ。
いままでは、甘美だったり愛ゆえにの責めが多かったけど、 今回は冷たいなぁ。これからどうするのか期待。
- 788 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/18 10:28 ID:???]
- Sッ毛のある漏れて男してはハァハァ
- 789 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/18 10:42 ID:???]
- それはちと早計かと。
どのキャラも最終的にはシンジきゅんの魔性の魅力にとりつかれてしまうのさ。
- 790 名前:787 mailto:sage [04/04/18 10:52 ID:???]
- >789
てか微熱氏は常にいままでもオレらの 浅はかな予想を裏切り、かつ期待を裏切らないからね。 最後はマジで楽しみ。
- 791 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/18 12:53 ID:???]
- >ケンスケは途端に上機嫌になって、再びカメラを手にした。
>最初から、やめ る気なんてなかったように思える。 こーゆーさり気ないけど他の作品にはない描写が、微熱節だよなぁ。
- 792 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/18 16:31 ID:???]
- ところで今回シンジキュンが着た制服は幾らで売って貰えるんでつか?
- 793 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/18 16:32 ID:???]
- 微熱氏降臨でスッカリ忘れてたけど今日は847氏も来る日ではないか!
うほー同時に2作読めるとは し あ わ せ
- 794 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/18 21:37 ID:???]
- うむ、847氏を読まないと一週間が終わらんというか始まらんというか…
- 795 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/19 09:25 ID:???]
- ケンスケどっから制服手に入れたのかなあ……
まさか黒幕が居る?
- 796 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/19 12:57 ID:???]
- ふつーにケンスケ自体の繋がりでブルセラっぽい繋がりがありそう。
無くても「シンジに着せる」と言えばいくらでも提供しそうな女子は居るだろ?
- 797 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/19 12:59 ID:???]
- 桃井の報復w
- 798 名前:微熱 ◆DIO.JVXsqE mailto:sage [04/04/19 18:05 ID:???]
- 「んじゃあ、次は四つん這いになってくれよ」
「四つん這い?」 嫌な予感を覚えて、聞き返す。いよいよ卑猥な格好をさせられるのだろうか。 「ああ、尻をこっちに向けてな」 シンジは、しぶしぶケンスケの言葉に従った。 「もう少し、尻を上げてくれ」 「え……」 シンジは動きを止めた。この短いスカートでそんなことをしたら、下着が見 えてしまう。 「早くしろよ!」 ケンスケが語気を強めて言う。シンジは仕方なく、お尻を少しだけ持ち上げ た。 「ねえ、この格好だと、その……パンツ見えちゃわない?」 恐る恐る聞いてみる。 「もう、見えてるぜ」 「っ!?」 思わぬ答えを聞いて、シンジは慌ててスカートを手で抑えようとした。瞬間―― シャッターが切られる。 「顔を真っ赤にして、必死にパンツを隠そうとする美少女。いやぁ、いい画が 撮れた」 満足気にケンスケが言う。 シンジは、羞恥に変わって怒りが沸いてくるのを感じた。感情まで弄んで利 用するやり方に、憎しみさえ覚える。 次の撮影は、ベッドの上だった。リボンを解き、ボタンも上からふたつ外し て、仰向けに寝る。
- 799 名前:微熱 ◆DIO.JVXsqE mailto:sage [04/04/19 18:07 ID:???]
- (もう、ケンスケの思い通りになんてならない)
この時間が過ぎるのを、じっと耐えよう。何も考えない。何も思わない。だ から、何も感じない。それが、シンジにできる精一杯の抵抗だった。 ケンスケの言葉に、ただ機械的に従う。瞳には天井だけを映す。そうしてい る内に、酷く覚めた第三者的な感覚を手に入れることができた。 シャッターを切る音。フラッシュの光。荒い息。それらが、情報として脳に 伝わる。 と、シンジは違和感を覚えた。 (荒い息?) 自分のものではない。ということは――。 ケンスケを見ると、先ほどまでとは違い黙々とシンジを連写している。なん だか鬼気迫るといった感じだ。 「ケンスケ……?」 声を掛けてみるが、反応がない。 ケンスケは、だんだんとシンジの身体に近づいてきた。まったく、不必要に。 シンジの眼前にまでカメラが近づいて、シャッターが切られる。これではま ともに撮れるはずもない。 「ケンスケっ!」 恐怖から叫ぶと、ようやくケンスケはカメラの構えを解いた。 「あ……あぁ、疲れたな。今日は、これくらいにしようぜ……」 言葉通り、酷く疲れた様子で言う。 「じゃあ外出とくから、着替えろよ」 「うん……」 うなづいて、ケンスケが部屋から出て行くのを見送るが、シンジは彼の下腹 部がはっきりと膨らんでいたことに気づいてしまっていた。
- 800 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/19 19:02 ID:???]
- よ、よちゅんびゃい・・・赤い顔して必死に・・・(;´Д`)ハァハァハァハァ・・・・・・ウッ!
おい!誰か早くティッシュをくれ!
- 801 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/19 19:18 ID:???]
- ティッシュ! プリーズ!!
- 802 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/19 19:45 ID:???]
- いやぁ今度の連載は手応えずっしりだなぁ。
一見ステレオタイプなスケベ少年、その実高度なフェティッシュを内包したマニアですか。 マユミ編連載のときとおんなじ感触ですな。 あれもただのストーカー少女ものに見せかけて、実は変態性欲者の愛情表現と情動が テーマだったと自分は認識しております。
- 803 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/19 19:57 ID:???]
- エヴァ板一の良スレだと胸を張って言ってみるテスト
- 804 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/19 20:05 ID:???]
- ティッシュ準備完了!
_,,..i'"':, |\`、: i'、 .\\`_',..-i .\|_,..-┘ _,,..i'"':, |\`、: i'、 .\\`_',..-i .\|_,..-┘
- 805 名前: mailto:sage [04/04/19 23:51 ID:???]
- 微熱氏を追いかけて、初めてこのスレに来ました。
ざっと目を通させてもらいましたが、 なんというか・・こんな世界もあるのねって思いました。
- 806 名前:847 mailto:sage [04/04/19 23:54 ID:???]
- 少年は、ただ歩いていた。 当て所も無く。 何も考えず、考えられずに。
段々と強くなる雨が靴の中に滲み込み、濡れた靴下が踏みしめる足に張り付く。 耳に 差し込まれたイヤホンからは少し前―少年が此処に居なかった頃だ―流行った女性 ヴォーカルの声と軽いリズムの音楽が流れていたが、それも少年の心に雫を落とす 役目を果たさなかった。 彼は後悔していた。 少女を、妹を詰ってしまった事に。 解っていたのだ、自分の力が足りないだけだと。 だが、悔しかった。 守らねばならぬ 少女に見せる、己の姿に対して。 その怒りを少女へと向けてしまった自分へ対する、やり場の無い憤りを胸に抱え、少年は ただ歩いていた。 その時、少年の後ろから声が聞こえた。 「お、シンジ君じゃないか」 振り向いた少年の目に、無精髭を生やし、長い髪を後ろにまとめた男―加持リョウジ― の姿が映った。 「…で、君は逃げ出してきたって訳だ」 加持の言葉に、思わず少年は立ち上がって反論する。 「そんな、逃げ出してなんか!」 だが、他の客の好奇の目に晒され、少年は顔を赤くして座りなおす。 繁華街から程近い喫茶店に二人は居た。 と言うより、加持が半ば無理やり連れて来た のだ。 少年は勧められるままホットココアを飲み、気付いた時には顛末を話し始めて いた。
- 807 名前:847 mailto:sage [04/04/19 23:55 ID:???]
- 悪かった、悪かったよ。 だからそんなに興奮するもんじゃないさ」
苦笑を浮かべながら謝る加持に、少年は毒気を抜かれ、憮然とした表情を作る。 ―ミサトの奴、面倒な仕事押し付けやがって― そう思いながらも加持の表情は柔らかい。 歳の離れた弟と会話する事は、彼にとっても 良い気分転換になっているらしかった。 「用が無いんなら、僕帰ります」 そう言って再び立ち上がりかけた少年を、加持の言葉が釘付ける。 「何処にだい?」 「……」 少年の声無き声を解したのだろう、加持は更に続ける。 「例えば今君が自分の家に帰ったとして、どうするつもりだい?」 「それは…」 俯き、小さな声を絞り出す少年。 「だから、俺の話をちょっと聞いてみないか、って事だ」 打って変わって薄い笑いを浮かべ、軽妙な調子で言葉を綴る加持に抗う術も持たず、 少年は席に着く。 加持は煙草に火を付け、窓ガラスに流れる雨の雫を眺めながら少年に問う。 「君は、人と話すのが好きかい?」
- 808 名前:847 mailto:sage [04/04/19 23:56 ID:???]
- 「…それが、シヲリと関係あるんですか」
押し殺した少年の声に眉を動かす事無く、加持は紫煙を吐き出し、答える。 「苦手なんだな、人と言葉を交わすのが。 だから、そうやって誤魔化そうとする」 「な…!」 眼を大きく見開いた少年に対し、加持は言葉を少年に差し出す。 「いいかシンジ君、これだけは覚えておけよ。 大事な人に伝えたい、本当に大切な事は、 口で言わなきゃ伝わらない。 好きとか、嫌いとか、幸せだとか、不幸だとか、嬉しい、 悲しい、そういったもの全部だ。 『眼を見れば解る』、あんなのは嘘も良いとこ なんだよ。 …そりゃあまあ、ある程度は伝わることも有るけどな。 でも、本当の 本当に大切な、伝えたいことが有るんなら、言葉にして伝えなきゃ、相手の心には 届かない」 俺は失敗したからな、と加持は嗤う。 自分は大事な、護りたい人間を失ってしまったから。 あの時、愛していると伝えて いたら。 それは青春の終わりの苦い想い出。 「…ちょっと喋り過ぎたかな。 ここの勘定は払っておくから、もう少し考えると良い」 加持は、いつもの調子でそう言って、伝票を振りながら出口へと歩いて行った。 ―こりゃシンジ君に嫌われたな― たまには、雨に濡れながら帰るのも良いものだ、加持は空を見上げた。
- 809 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/20 00:00 ID:???]
- お待ち致しておりました。乙です。
ここで加持ですか! 俺のシナリオにはなかったぞw
- 810 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/20 00:20 ID:???]
- 847氏お疲れ様です。
これでまた一週間頑張れますわ。 漏れはてっきりその場にいなかったヒカリンあたりと接触するもんだとばかり… 加持初登場がこんな形で実現するとはまさに予想外のできごと。 このシンジはシヲリに甘やかされて変に満たされてたようですのでいつか破綻が起きるの ではないかと期待していましたが、さて、どうなることやら…
- 811 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/20 12:06 ID:???]
- 847氏乙でしたー
加時さん登場とは エロなくても面白いっす これからもガンガレー
- 812 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/20 18:48 ID:???]
- 投稿サイト行って初めの方読み直してきますた。
ぬぅ、847氏め、内容が全然違うじゃないかw でも今のシリアス路線もおもすろいです。がんがれ!
- 813 名前:88 mailto:sage [04/04/20 18:56 ID:???]
- 847さん、微熱さん、乙です。
微熱さんの作品は以前からエロパロ板の方で読ませていただいてましたが、 まさかこちらに来ていただけるとは。嬉しい限りです。 >847さんへ 連絡が遅れてすみません。この度私のサイトのURLが変わりました。 旧URLからは自動的に飛ばされるようになってますが念のためお知らせしておきます。 www.ric.hi-ho.ne.jp/lynn/ 新しいメールアドレスの方も同様にサイト内に書いてあります。 それでは、今後ともよろしくお願いします♪
- 814 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/20 21:07 ID:???]
- ここはティッシュの消費量が膨大なインターネットですね
- 815 名前:847 mailto:sage [04/04/20 23:38 ID:???]
- 皆さん、どうもです。
流れを切ってしまって申し訳ありませんでした>微熱氏 >>813 了解いたしました。 出来るだけ早く投稿したいと思っております。 …エロを書きたいのに何故シリアスになってるのかは、本人が 一番疑問に思っております (ノД`) 申し訳ございませんが、もう少しだけお付き合い下さいませ。
- 816 名前:微熱 ◆DIO.JVXsqE mailto:sage [04/04/22 16:58 ID:???]
- >>815
お気になさらずに。 こちらこそ、お邪魔させて頂いている身ですので。
- 817 名前:微熱 ◆DIO.JVXsqE mailto:sage [04/04/22 17:01 ID:???]
- 数日後、シンジは再びケンスケの部屋を訪れていた。
「いやぁ、おかげさまで前回の写真は大好評だったぜ」 ほくほく顔で、ケンスケが言う。 信じられず、シンジは聞き返した。 「ほんとに僕の写真なんか売れたの……?」 気味悪がられて、一枚も売れないのではないかとシンジは思っていた。そう なれば、もうこんな馬鹿げた撮影会をする必要はなくなるとも。 「あぁ、売れた、売れた。売れ上げの記録更新だよ。惣流よりも、霧島よりも、 綾波よりも売れたんだぜ」 「うそ……」 思わずつぶやいてしまう。あの三人よりも、女装した自分の写真の方が売れ るなんて絶対に有り得ない。 「なんか嬉しそうだな。口元がにやけてるぜ」 ケンスケに指摘されて、シンジは慌てて口を手で隠した。嘘だ。からかわれ てるだけだ。自分は口元を綻ばせてなんかいない。喜ぶ理由なんて、どこにも ないんだから。 「嬉しいわけないだろっ」 男っぽい口調を意識して言う。が、返って不自然になってしまったのか、ケ ンスケに嘲笑されてしまう。 「ほら、お前の分」 言って、ケンスケが現像された写真を差し出してくる。 「い、いらないよ」
- 818 名前:微熱 ◆DIO.JVXsqE mailto:sage [04/04/22 17:02 ID:???]
- 突き帰そうとするが、
「いいから。記念だから持っとけよ」 強引に手に持たされてしまう。 (なんの記念だよ) 胸中で毒づく。何気なく写真に目を落として、シンジはそこから目を反らせ なくなってしまった。 「え……」 そこには、見たこともない――しかし、よく知っているはずの――美少女が 少しエッチなポーズで写っている。 (これが……僕……?) 雑誌に載っているヘタなグラビアアイドルより、ずっと可愛く見えてしまう。 (こういうのも自画自賛なのかな……?) 溜め息さえ漏れそうになるのを、シンジはなんとか堪えた。軽く頭を振って、 写真をポケットに雑に突っ込む。 (僕は、こんなこと嫌で嫌で堪らないんだ) 心の中で何度も繰り返し、ケンスケに聞く。 「ねえ、こんなこといつまで続ければいいの? 今日で、最後にしてくれる?」 「そりゃ、需要がある限りは撮らせてもらうさ。いつまでもね」 さも当然のように、ケンスケは答えた。 「いつまでもって――」 反論しようとするが、言い終わらぬうちにケンスケに遮られてしまう。
- 819 名前:微熱 ◆DIO.JVXsqE mailto:sage [04/04/22 17:03 ID:???]
- 「あんまりガタガタ言うなよ。エヴァのパイロットの仕事だって、霧島とのデ
ートだって考えてスケジュール組んでやってるんだぜ。少しは感謝しろよな」 感謝なんか、できるはずがない。そう思うが、これ以上言い返しても逆効果 にしかならない。シンジは口をつぐんだ。 「今日は、これを着てもらうぜ」 ケンスケがクローゼットから取り出したものを見て、シンジは目を疑った。 女子の体操服の上下だ。 「じょ、冗談だよね……」 シンジはなんとか笑おうとしたが、渇いた声は震えるだけだった。 「なんだよ。嫌なのかよ。じゃあ、こっちだな」 ケンスケが、もう一着クローゼットから取り出す。それを見て、シンジは今 度こそ自分の目がおかしくなってしまったのだと思った。そう思わずにはいら れない。 「……」 しかし、何度目を擦っても、目を瞬かせても、それは――女子用のスクール 水着は姿を変えはしない。 「どっちがいいんだよ?」 ケンスケが、右手に体操服、左手に水着を持って迫る。シンジは、こんな究 極の選択を自分の運命に用意した神を呪わずにはいられなかった。 どちらかを選ぶ以外、道はどこにもない。 「早くしろよ。時間がもったいないだろ」 眼前にふたつを並べられ、シンジは恐る恐る指差した。
- 820 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/22 17:20 ID:???]
- ティッシュを…
誰かティッシュプリーズ!
- 821 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/22 17:24 ID:???]
- おつ。
これでスク水を指差したら笑える。
- 822 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/22 18:28 ID:???]
- 当然水着だろ。
- 823 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/22 21:16 ID:???]
- 今晩あたり120%必要になるであろうティッシュ置いときますね…
_,,..i'"':, |\`、: i'、 .\\`_',..-i .\|_,..-┘
- 824 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/22 22:33 ID:???]
- まあ体操服だと胸さらけ出しちゃうからな。
スク水なら股間も最低限は守れるし、シンジキュンの選択は妥当なものでしょう。
- 825 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/22 23:15 ID:???]
- >>823
おかわり!
- 826 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/24 00:14 ID:???]
- 返事がない……チンコを勃起させて続きを待っているようだ
- 827 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/24 00:27 ID:???]
- おまいらの性欲に尽きがないのはわかるが、精力にも尽きがないのでつか?
- 828 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/25 02:11 ID:???]
- むしろ鼻血を吹きそうなのですが。
ポケットに突っ込んだ写真の行方が気になる……
- 829 名前:微熱 ◆DIO.JVXsqE mailto:sage [04/04/27 17:50 ID:???]
- 「体操服でいいんだな」
ケンスケの確認に、目を伏せて頷く。仕方がない。水着よりは、 いくらかましだ。 「最初っから、そうすればいいんだよ。余計な手間取らせるなよな」 ケンスケが体操服を投げてよこす。手に抱えたそれを見下ろしながら、シン ジは心を凍りつかせようと努力した。 (これは夢。悪い夢なんだ) 目が覚めれば、別の世界のことになる。だから平気だ。我慢できる。 気持ちの整理をつけ着替えようとするが、ケンスケがまだ部屋の中にいる。 「あ、あの……」 「なんだよ、早く着替えろよ」 「だから……外、出ててよ」 「この前は緊張してるだろうと思って気を利かせてやったけど、よく考えたら 男同士だもんな俺達。いたって別にいいだろ?」 ケンスケの言い分に、シンジは面食らった。正論ではあるかもしれない。け れど――。 「やだよっ。出ててよっ」 シンジは大声で叫んでいた。ブラジャーやショーツを身に着けるには裸にな らなければならないし、何よりそれらを身に着けていく過程を観察されるのは 耐えられない。 ケンスケは少しの間憮然とした表情で固まっていたが、口を開くと、 「なんで、そんなに嫌がるんだよ。何なら、着替えるの手伝ってやろうか?」 シンジに向けて一歩、足を進ませた。怒りを押し殺したような表情が、恐ろ しい。本当に、力ずくで無理やり着替えさせられてしまうかもしれない。 「わ、分かったよ。着替えるから」 シンジはケンスケに背を向けた。 (これは夢なんだ。これは夢……) また何度も、何十回も胸中で懸命に繰り返す。
- 830 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/27 20:01 ID:???]
- 体操服キターーー!
- 831 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/27 20:07 ID:???]
- だんだんエスカレートしていきますなぁ。
ああ、シンジきゅん危うし!ハァハァ
- 832 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/28 04:09 ID:???]
- エヴァGをふと読みなおした。
プロットは最低なのにやっぱり面白いわ、これ。 でもTSシンジより後半は他のキャラの活躍の方に目が向くのはいかがなものか。 特にケンスケ。
- 833 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/28 09:59 ID:???]
- うわわわわわわああああああああ、鼻血がああああああああああ
- 834 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/28 10:13 ID:???]
- 折れは普通に女に興味がある人間なのに、なんでシンジきゅんには
こんなに萌えられるんだ・・・
- 835 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/28 11:11 ID:???]
- まぁ確かにシンジは♂なんだけど、あの年代って奴に限らずセックスがまだ未分化ぽいんだよね。
(同性の)親友に対する感情なんて本来なら友情の筈なんだけど、嫉妬を覚えたりする辺り多少 性愛ぽかったり。 あ、俺はもちろんノンケwっすけどね。 お陰でケンスケ→シンジはエグい人向けかなぁなどと思ってたりする。 どーゆー意味かって問われるなら、性未分化シンジに萌えを覚えている、っていうのかな。 ケン→シンじゃ通りいっぺんの801ぽく感じるつーか。 俺的萌え(未分化)シンジは、むしろ自分以外の女の子を撮るケンスケに嫉妬を覚え 更にその感情に戸惑いまくってくれるシンジ? いや、ほんっといいコなんだよねシンジってw
- 836 名前:834 mailto:sage [04/04/28 12:47 ID:???]
- そうか、俺は実はエグい人だったのかorz
汚されちゃったよぅ・・・
- 837 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/28 18:50 ID:???]
- >>835
そっちのシンジの方が801っぽいね。
- 838 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/29 00:58 ID:???]
- スレを最初から読んでみた
萌え死ぬ
- 839 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/29 09:47 ID:???]
- 前スレもやばいよ
- 840 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/29 11:59 ID:???]
- >>828
アスカに見つかって大騒ぎとか? 「誰よコイツは!?・・・!?・・・・もしかしてこれアンタ?」
- 841 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/29 12:09 ID:???]
- 自分の写真に恋しはじめるシンジ
- 842 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/29 15:29 ID:???]
- 女装して鏡にキスするシンジきゅん(;゚∀゚)=3ハァハァ
- 843 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/29 15:58 ID:???]
- そこをアスカに発見されて・・・
- 844 名前:微熱 ◆DIO.JVXsqE mailto:sage [04/04/29 18:00 ID:???]
- (だいじょうぶ、これは夢)
意を決して上半身だけ裸になり、詰め物を入れたブラを着ける。酷く滑稽な 姿だ。 体操服の上を着て、ズボンを脱ぐ。そこで、シンジの手は止まってしまった。 思わずちらりと後ろを見てしまい、シンジは後悔した。、ケンスケが腕組み をしてこちらを凝視している。そのことを意識すると、ブリーフに掛けた手が 余計に固まってしまう。 「どうしたんだよ? やっぱり手伝ってやろうか?」 ケンスケが剣呑な台詞で急かす。 (あぁっ、もうやだよぉ……) シンジは、体操服を精一杯下に伸ばして――サイズが小さいせいで、ほとん ど隠すことはできなかったが――ブリーフを脱いだ。 できる限りの最速のスピードでショーツを穿き、さらにブルマも穿く。着替 え終えられてホッとするが、体操服も羞恥を溢れさせるものに違いはない。 シンジは顔を赤くして、ケンスケの方にゆっくりと振り返った。 ケンスケは顎に手を当て、シンジをしげしげと見つめてから、 「可愛いな」 ぽつりと、言った。 シンジの胸が、びくりと跳ねる。 「か、可愛い……?」 「あぁ、クラスの女なんか比べもんにならないぜ」 「そ、そんなこと……あるわけないよ……」
- 845 名前:微熱 ◆DIO.JVXsqE mailto:sage [04/04/29 18:01 ID:???]
- 身体が、だんだんと恥ずかしさとは違うもので熱くなってくるのを、否定す
るように言う。 「なら、見てみろよ」 ケンスケが、姿見の前にシンジを引っ張った。 髪の短い体操服姿の女の子が、鏡の中にいる。 (これが、僕……?) 体中が、激しく熱を帯びていく。それは恥ずかしさのせいじゃない。 「なっ、可愛いだろ?」 (うん、すごく……可愛い……) シンジは、胸中でケンスケに同意した。顔を伏せがちにしているその姿が、 儚げで堪らなくいとおしい。 (どうしちゃったんだろ、僕? これは――この娘は僕なのに……) 不意に身体の一部が急激に膨らんで、シンジは慌ててそれを手で抑えた。 「か、かつらは?」 ケンスケに気づかれないように、話を逸らす。 「あぁ、今日はつけなくていいよ」 「で、でも、それじゃあ……」 写真を撮っても、シンジが女装した姿だと確実に分かってしまう。 「おまえは、俺の言うとおりにしてればいいんだよ。ほら、撮影始めるぜ」 そう言い切られてしまうと、機嫌を損ねるのが恐ろしくて何も反論できない。 と、ケンスケがシンジの不自然な格好に気づいた。 「ん? なんでそんなとこ押さえてるんだよ?」
- 846 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/29 18:28 ID:???]
-
ティッシュここに置いときますね _,,..i'"':, |\`、: i'、 .\\`_',..-i .\|_,..-┘
- 847 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/29 18:30 ID:???]
- 神様、乙でした。
やべぇシンジがエロカワイイ。 興奮が収まらねぇ
- 848 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/29 18:33 ID:???]
- 自分に欲情するシンジきゅん・・・
- 849 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/29 20:17 ID:???]
- 本物のオナニーですな
- 850 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/29 20:58 ID:???]
- ナルシズム全快ですな。
- 851 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/29 21:30 ID:???]
- んで、漏れらはそれを見て欲情すると。
- 852 名前:847 mailto:sage [04/04/30 01:03 ID:???]
- 少年は、走っていた。 傘を忘れてきた事にも気付かずに。 雨に打たれるその眼は、
少女やレイが未来を見た、黒い、澄んだ夜空の様で。 加持の言葉に穿った見方を出来る程少年は大人では無かったし、また、加持に嫌悪を抱く 程には少年は子供では無かった。 少女に、謝らなければいけない。 それだけを思って、少年は走る。 その行為は言わば 少年の単なる自己満足に過ぎないものであったし、その事に少年は気付いていなかったが。 それでも、いや、だからこそその行動によって少年の内部は透き通り、少女やレイの様に 少年へ惹かれる者が居るのかもしれなかった。 扉の前に立つ少年。 少女に責められる覚悟は既に、出来ている。 だから、少年は 迷わず扉を開けた。 謝ろう。 少女に、悲しい思いをさせてしまった事に。 自分の全てを以って。 「ただいま…」 しかし、その言葉を聞くべき者は、今、此処に居なかった。
- 853 名前:847 mailto:sage [04/04/30 01:04 ID:???]
- 数時間前。
灰色の河が、天を流れている。 それは濃い灰色となり、薄い灰色となり、左から右へと 緩やかに、全てを包み込む様に。 少女は、雨に打たれていた。 己の不甲斐無さに唇を噛み締めながら。 部屋着にしていたクリーム色のTシャツとデニムのホットパンツが雨に濡れ、裾から水が 滴る。 それでも、少女は動かなかった。 まるで、こうする事が少年への償いである のだ、と言わんばかりに。 それは、空を牧師とした懺悔だった。 その時、少女の上に後ろから傘が差し出された。 「…別に心配したわけじゃないのよ、コンビニの帰りに見かけただけなんだから!」 振り向いた少女の目に映ったのは、アスカ。 「ほら、帰るわよ」 そう言って少女へ傘を渡し、出口へと向かって歩き始めたアスカだったが、後ろから 少女が付いてくる気配が無いことに気付き、振り返った。 「…まだ、ここに居るよ」 少女のその言葉に口を開きかけたアスカだったが、少女の表情を見、口を閉ざした。 ―そんな顔されたら、何も言えないじゃないの― 少女がただ悲しみに暮れていただけだったら、アスカは黙っていられなかっただろう。 だが、少女の眼に宿っていたのは悲哀や、落胆では無かった。 そこに見えるのは、 決意、そして覚悟。 その眼は奥が見えないほど黒く、空を映したように濁ってはいたが。 初めて少女のその眼を見たアスカは、一言声を掛け、帰っていった。 「気が済んだら、帰って来なさいよ」 と。
- 854 名前:847 mailto:sage [04/04/30 01:05 ID:???]
- 一時間程後、自宅に戻った少女が見たのはボストンバッグを抱えたアスカと、何処かへと
電話を掛けているミサトだった。 「―じゃあ、そういう事だから」 ミサトは、受話器を本体へと戻す硬質な音と共にアスカの方を向き、言う。 「良し、シヲリちゃんも帰ってきたことだし、準備できたら行くわよ、アスカ」 「え…?」 状況が掴めずに居る少女に、アスカが継いで言う。 「今からアンタと一緒にネルフへ行くのよ、ユニゾンの特訓しにね」 「悪いけど、もう余り使徒が来るまで時間が無いの。 次の作戦はアスカとシヲリちゃん のユニゾンで行くことに決まったから、シヲリちゃんも準備して。 …あ、でもその前に シャワーでも浴びて来なさい。 風邪引いちゃうわ」 ミサトの言に、シヲリは戸惑いながら問う。 「え、お兄ちゃんじゃ…」 ミサトは仄かに笑みを浮かべつつ、少女を諭す。 「シンジ君には私から言っておくわ。 暫く此処には帰れないと思うけど、そんな長くは ならないから、我慢してね」 そして、少女達は彼の地へ赴く。 独り、少年を残して。
- 855 名前:847 mailto:sage [04/04/30 01:06 ID:???]
- 同時刻。
「碇、これで良かったのか」 薄暗い司令室の中、冬月が問う。 主語は、碇シヲリ。 「ああ」 冬月の方に振り返りもせず、ゲンドウは答える。 その眼は、正面を見据えたまま、 微動だにしない。 「なら構わんが…何故、今になって許可を出したりしたんだ」 それは、突然と言っても良かった。 シンクロテストすらまともにさせず―作戦部から、 と言うより葛城ミサトから再三の要求が出ていたにも関わらず、だ―にいた少女を、今に なって何故。 作戦部長の要請が有ったにしろ、冬月にはそれは理不尽な決定に思えて ならなかった。 再びゲンドウの口が開く。 「…老人達への薬だよ」 「そうか」 冬月はそれを信じる訳では無かったが、これ以上詰問しても望んだ返答が得られぬと悟り、 口を噤んだ。 その薬は、死へと誘う毒薬である様に冬月には思えてならなかった。 そしてその効果は 老人達だけでは無く、自らも蝕まれる毒である様にも、また。
- 856 名前:847 mailto:sage [04/04/30 01:06 ID:???]
- 第七使徒は、倒された。
アスカとシヲリのダンス。 その華麗さと強さとは、オペレーター達、そして、赤木 リツコを驚嘆せしめるに充分であった。 そう、嘗て少女が経験した舞とは万倍も 異なっていて。 「…シヲリ、良かったね」 笑顔を見せる少年に、アスカと共に本部へと帰還した少女はこちらも微笑で答える。 「うん」 それは己の仕事に忙殺されていたミサトを責めるべきなのか、そのミサトに任せた少女を 責めるべきであるのか。 おそらくそのどちらでも無く、また、誰が悪い訳でも無い のだろう。 ただ、残酷な事実だけが其処に横たわる。 少年へ、今日の緊急連絡まで連絡は無かった、と言う事実が。 勝利に酔う皆は、少年の笑みの浅さに気付かない。 赤い靴を履き、踊り続ける少年。 彼の脚を切る者は、未だ居ない。
- 857 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/30 01:56 ID:???]
- キター
キター ((゚∀゚)) (( ))/■\ (( ´∀`)) ∧∧ || ( ゚д゚).|| いつもより多く廻しております / づΦ
- 858 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの mailto:sage [04/04/30 03:38 ID:???]
- キタワァァァ
高まっていく疎外感、ですな。 負けるなシンジ がんばれシオリ しっかりしろミサト アスカとシオリの仲が深まったかな?
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