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♂倒錯シンジきゅんハァハァ スレ♀ 2



354 名前:847 mailto:sage [04/03/02 02:07 ID:???]
「お兄ちゃんと、仲良くしてくれないかな」
地下にあるネルフ本部。 長い長い下りのエスカレーターの半ばで、それまで綾波レイの
後ろに、無言で付き従ってきていた少女が言う。
青い髪が揺れ、白い顔、赤い眼が少女の前に現れた。 レイは少女の眼を暫く見つめ、
気恥ずかしくなった黒い少女の頬を僅かに赤らめさせてから、その重い口を開けて問う。
「どうして、そういう事言うの」
少女は、予め用意しておいた答えを述べる。
「二人ともエヴァパイロットだし、仲良くしておいた方がこの後の使徒とかも倒し易いと
思うんだ」
今の彼女にはそう言った方が効果が有るだろう、そう判断して少女は答える。
そして願わくば、少年を支えて欲しい。 後に来る、赤い髪の少女と共に。 少年の心は
細く脆く、僅かの風で折れてしまうから。
しかし、青い髪の少女は向き直り、少女と顔を合わせると言った。
「違うわ。 あなたの眼は、それを望んでいないもの」
「な、何でさ? そんな事―」
有る筈無いじゃないか。


言葉が出ない。 脳、四肢の全てが納得ずくであるのに、口だけが動かない。 もう一度
言おうとしてまた、少女は口を噤んだ。
冷たい汗が背中に噴き出し、制服の白いブラウスを僅かに湿らせる。 濃い灰色をした
怖気が少女の口を止めさせたのだ。
少女は直感的に感じていた。 続く言葉を云ってしまったら何かが壊れてしまうと。
それは自分の心か、彼の心か、その両方かもしれないし、全く違うものであるかも
しれない。

だが、何か、とても大事なものが壊れてしまう、きっと。 少女はただ俯き、両の手の
握り拳を指が真っ白になる程握り締め、眼の端から滴を一滴、二滴、靴の上に零す。

エスカレーターを降りた青い少女が、角を曲がって見えなくなった。
黒髪の少女は、己の感情に振り回されながら、ただ、立っている。






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