- 1 名前:名無しさん@ピンキー [2009/08/18(火) 01:46:15 ID:MM6hjjBi]
- アニメ化したし需要あるかな
- 148 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/16(水) 01:36:16 ID:JLCIP3+X]
- >>133>>136
こんな電波が 「な、なあぶちさん、これどうしよ……小さなってから続き描いた方がええ? それか大っきいのに描き直した方がええ?」 「んーそうねえ、やっぱり小さい方がいいと思うわ」 「ほ、ほな魚住、その、な、それ…小さしてくれへん?」 「無茶を言うな……つか小さい小さい連呼すんな」 「あ、いや、そういう意味ちゃうねんで?その…魚住のは…大きいと思うし…」 「あーさんが小さくしてあげたら?」 「え、でもそんなんやり方知らんし…」 「教えてあげるわよ。ほら、まずは握って」 「…こう?うわっ、こんな熱いんや……」 「そう。じゃあ前後に動かしてみて」 「こう?」 「…っ!待て芦原、強すぎ…!」 「魚住君、モデルは動いちゃダメよ?あーさん、もっとゆっくりね」 「ごめん魚住、これぐらい?」 「ああ…」 「じゃあ私はちょっと用事を思い出したから、あとは二人で頑張ってねえ」 「え、ぶちさんどこ行くん!?あたし一人やったら…」 「くっ…すまん芦原、そろそろ出る…!」 「え、え、どないしょ。ぶちさん戻ってきてえ!ぶちさあああああん!」
- 149 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/16(水) 10:15:28 ID:KwUqopke]
- 飲ませるべきか、ぶっかけるべきか、それが問題…なのか?
- 150 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/16(水) 12:01:50 ID:hlcS6nca]
- >>148
不覚にもワロたww GJ
- 151 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/16(水) 13:17:04 ID:Dt3yKvoi]
- >>148
ぶちさんの計画通りw
- 152 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/16(水) 18:38:06 ID:JpjyLFJb]
- 顔にかけられて怒りながらもちょっと気になって舐めたりして、
不味い!ってまた怒りが再燃するあーさんの姿がみえるようだ… で、魚住は白く染まったあーさんの顔をみてまた大きくなって、 こりゃもう手や口じゃ埒があかんわと(ry
- 153 名前:名無しさん@ピンキー [2009/09/16(水) 20:58:35 ID:Rg0jRYVp]
- 魚住のそんなもん見たくないよ。やっぱあーさんの裸婦画を描く話を
やって欲しい
- 154 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/16(水) 21:02:22 ID:iAE4C7U6]
- 俺は着エロの方が好みなんだ・・・
>>148さん、それ頂いても構わん?
- 155 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/16(水) 22:28:20 ID:JLCIP3+X]
- >>154
同じようなネタで書くという意味? それなら断らなくてもいいと思うけど
- 156 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/16(水) 23:05:02 ID:iAE4C7U6]
- >>155
いや、そのまんまその続きから書こうかな、とw でもまあ、とりあえず最初から書く事にしますわ。 お返事ありがとうございます。
- 157 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/17(木) 11:11:04 ID:CdmXx1ej]
- >>154
裸婦画は全裸とは限らない。
- 158 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/17(木) 11:42:33 ID:cM/umTdj]
- 布を纏ったりしてしっかり隠してる裸婦画は多いな
裸婦といえば、ラフデッサンや自画像を描くのは基本中の基本だと 全裸で自らのヌードデッサンを描く某アニメのキャラを思い出す
- 159 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/17(木) 13:34:58 ID:uUmT5YkR]
- >>157
ちゃうねん。 制服とか脱ぎかけで、胸とあっこだけ脱がしとるとか、 そういうのがええんよ。裸婦っちゅうと、やっぱり隠してる 言うても面積少ないやろ? というこだわりをあーさんが持っていると言う電波が来てしまった。 どうしろというんだw
- 160 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/17(木) 17:50:29 ID:CdmXx1ej]
- >>159
あーさんがぶちさんに絵のモデルを頼む。
- 161 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/17(木) 20:28:44 ID:uUmT5YkR]
- >>160
受けに回ると脆いぶちさんとな!
- 162 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/17(木) 22:32:57 ID:cM/umTdj]
- 「ちょこっとだけ膝立ててくれへん?ちゃうねん。その『ちらりずむ』が一番大事やねん」
とか
- 163 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/17(木) 22:45:46 ID:uUmT5YkR]
- 「こ、こうかしら、あーさん?」
おずおずと膝を立てるぶちさん。そこから覗く白いもの……うーん、ええわぁ……。 でも、ぶちさんも見えてまうのわかってよー指示に従ってくれるなぁ。 これやったら……もっとアレな事アレしてもええんやないかな……? 「じゃあ、次は胸のボタン外してな」 「えっ!?」 流石にこれは行き過ぎやったかな? ……と思うてたら、ぶちさんの手は するすると胸元へと伸びていった。 「仕方ないわよね、モデルとしては描き手の依頼にはこたえないと」 ……何か心なしかうれしそうなんは気のせいかな? ぷちぷちとボタンを 外す小さな音がして、やがて下とおそろいの白いブラが見えてきた。 「こ、これでいい、かしら?」 恥ずかしいんか興奮しとるんか、ぶちさんの顔は真っ赤になって、なんだか 私もドキドキしてきた。 「うーん、かわええブラしとるねぇ、ぶちさん」 「……そ、そうかしら?」 「もっと大人っぽいのしてると思うてた。黒のレースとか」 「そんなのしないわよ……」 「んじゃあ、そのまま頭の上で手ぇ組んで」 「……う、うん。わかったわ」 ぶちさんは、私の指示通りに頭の上で腕を組んで……そしたらぶちさんの 丸くて柔らかいふくらみはぷるんってなった。……私じゃならんわ、あんな風には。 「……そ、そんなじっと見られると、照れちゃうじゃない」 「そないな事言うても、見んと書かれへんし」 「それはそうだけど……」 だんだん興奮してきた私の脳味噌は、よからぬ事を考えて始めてた。 ぶちさん……このままやったらどこまで行ってくれるんやろうか、と。 こんな感じ?
- 164 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/17(木) 22:51:30 ID:aCZvw5L+]
- 魚住がモデルのほうがいいお
- 165 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/17(木) 23:02:40 ID:uUmT5YkR]
- 「こうか、芦原」
すくっと膝を立てる魚住。その短パンから覗く白いもの……うーん、 何か変態チックやね、ウチ。でも魚住も見えてまうのわかってよー指示に 従ってくれるなぁ。これやったら……もっとアレな事アレしてもええんやないかな? 「じゃあ次は下の方マッパになってな」 「えっ!?」 流石にこれは突然すぎやったかな? ……と思うてたら、魚住はあっさり 下をパンツごと脱ぎ捨てた。 「仕方ないな。モデルとしては描き手の依頼にはこたえる必要があるだろうし」 ……何か心なしか誇らしげなんは気のせいかな? スポーンと脱ぎ去った 下は、当然アレが丸見えなわけで……しかも心なしか起き上がってない? 「これでいいか、芦原?」 なんでか凄く爽やかなええ笑顔でうちの方見とる魚住見て、何かウチの 方が恥ずかしゅうなってきてしもた…… 「……ええもん持ってるなぁ、魚住は」 「そ、そうか?」 何を口走っとるんやあたしは! 「試してみるか?」 !! ……あらぬ妄言に、それ以上の妄言が返って来た。 「何を……何を試すゆうん?」 わかっとるのに、それでもあたしは聞いた。魚住は、やっぱり凄く爽やかな ええ笑顔で、言った。その指は、まるで蛇が鎌首もたげるように起き上がった それを指していた。 「俺のコレをだよ」 ……ウチ、どないしたらええんやろ? 冗談で言ってみたら、まさか、こんな 事になるやなんて……。 こんな感じ?
- 166 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/17(木) 23:09:34 ID:aCZvw5L+]
- >>165
すげぇ・・・おまえ天才だ・・・
- 167 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/17(木) 23:12:28 ID:uUmT5YkR]
- 尚、魚住が変態っぽいのは>>137のせいです(ぉ
だがこの私、変態は嫌いじゃない……ッ!
- 168 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/17(木) 23:25:36 ID:ptjSuL1U]
- まぁ確かに保村じゃ、こうはいかんわなぁw
- 169 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/17(木) 23:47:35 ID:+5RJZxEt]
- >>167
GJ!ぶちさんにしても魚住にしても、この続きが気になるなw
- 170 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/18(金) 02:30:17 ID:f4emMZDY]
- 学年主任×さめちゃん先生(陵辱)
学年主任×殿 文具屋店主×如月 魚住、保村、巧真さん以外で考えてみたがどれも無理があるな
- 171 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/18(金) 07:56:05 ID:oukILyk1]
- >>163
GJ 受けなぶちさん最高。
- 172 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/18(金) 09:20:01 ID:o5X3MLXy]
- ところであーさんの一人称って私もしくはあたしじゃなかったっけ?
- 173 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/18(金) 21:31:16 ID:YXtwvEKM]
- そこら辺はちゃんとやってないのでスルーしてくれw
- 174 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/18(金) 22:14:40 ID:tyIwos/x]
- 関西出身者だが、どうもあーさんの一人称は「ウチ」にしてしまいがち。
「魚住ぃ…、や、やっぱ私、こんなん恥ずかしぃ…」 「ボディペイントやるっつったのはお前だろうが」 「私ちゃうわ、ぶちさんやぁ!もう、その当人はどこにいってん…」 「とにかく、こうなった以上引っ込みつかないからな。ほら、とりあえず捲れ」 「うう、めっちゃ恥ずい…。…ん」 「…っ」 「て、照れんなやぁ!こ、こっちのほうが恥ずかしいんやから…」 「あ、ああ、すまん。じゃあ、塗るから、その…、全部脱げ」 「うう…、(もぞもぞ)、…はい」 「…」 「…どうせ、貧相なカラダや思うてるんやろ。ぶちさんの方が胸大きいし」 「お、思ってないぞ」 「うそや」 「思ってないって。むしろ、ちょっと理性がもたないというか…」 「え?」 「…何でもない。塗り始めるから、じっとしてろよ」 「ん。…うええ、そんなたっぷり?しかも青?」 「口出しすんな。ほら」 「ぶー…、…んっ、ん、…っああ」 「変な声出すなよ」 「だって、冷たいし、いきなり胸からやなんて、…っ!」 「…これ以降、何言っても無視するからな」 「何やの…、んっ、ふふっ、筆、くすぐった、んあっ!」 「…次、左胸な」 「ひぅっ、冷た、くっ、ううっ!だめ、魚住、乳首撫でんといて、ふぅん!」 「…ちょっと、垂れてきたな」 「ふぇ、あっ、ちょっと、指で触るのは反則やて、んんっ!」 「反則ってなんだよ」 「反則は反則、っむ!?んんっ…」 「…これも反則か」 「…当たり前や、キスなんて、美術関係あらへんもん」 「そうか」 「あ、だめ、魚ず、んむっ…、んー…、ぷはっ、えのぐ、ついてま、んっ…」 携帯からだと、今はこれが精一杯。
- 175 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/18(金) 22:51:21 ID:eY5jpH4Y]
- >>174
とりあえずGJ 続き楽しみにしてる
- 176 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/18(金) 23:51:34 ID:f4emMZDY]
- >>174
デリケートな部分は新品の筆で頼む
- 177 名前:96 mailto:sage [2009/09/19(土) 05:26:13 ID:kGGsOsSo]
- 以前書いた魚住×あーさんネタがやっと出来たので、初投下します
何分下手くそな上に携帯からの投下なので読みにくいかと存じますが、数レスお借りします
- 178 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/19(土) 05:28:33 ID:kGGsOsSo]
-
「最悪や…」 前髪から滴ってくる水滴を指で弾きながら、芦原ちか子は呟いた。 限りなく黒に近い雲が空を覆い、激しい雨がザァザァと降り注いでいる中、彼女は公園で雨宿りをしていた。 と、言っても全身すっかりずぶ濡れの状態なので、その行為にあまり意味はないかもしれない。 「はよ止んでくれへんかなぁ…って、電車止まっとるんかい!」 携帯で普段使っている路線が運行停止状態になっていると知り、芦原は悪態をついた。 雨のせいで渋滞になってしまっているので、バスがいつやって来るかもわからない。 「はぁ…どうしよう…」 途方に暮れた顔で、芦原は空を見上げた。全く止む気配を見せるどころか、さらに勢いを強める雨に身体どころか心まで濡れそぼる気がして、彼女は思わず身震いした。 「芦原…?何してんだお前、すっかり濡れ鼠になって」 しばらくして、ブルーな気分全開モードになっていた芦原に声をかけたのは同じ美術部の魚住だった。 「見てわからへんか、雨宿りや。魚住こそ、こんな時間まで何してたん?」 「図書室に寄っていたんだよ。つーかお前、いつから雨宿りしてんだ?」 「んー、かれこれ三十分ぐらいかなぁ」 芦原の返答に、魚住は思い切り呆れた表情をした。 「あほか、お前は。いくらなんでも風邪引くだろうが」 「だって、電車止まってしもてるもん。バスも全然来る気配あらへんし」 「まぁ、これだけ混んでりゃな…。芦原、俺ん家に来ないか?」 「はぁ?何言うてるん、アンタ」 予想もしなかった誘いに、芦原は戸惑いを隠せずに怪訝そうに魚住の顔を見つめる。 「いつまでも、ここで雨宿りする訳にはいかねぇだろ?俺ん家はここからすぐだし、どのみち帰れそうもなさ気だしな」 「ででででも、いきなり女の子連れて帰るゆーんは…」 「あぁ、今俺の親旅行中だからいないぞ」 しどろもどろになりはじめた芦原に、魚住は実にあっさりとトドメの一言を突き付けた。 「…ほな、お邪魔します…」 実に数分は経ってから、そっぽを向きつつ芦原は魚住にそう告げた。
- 179 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/19(土) 05:29:36 ID:kGGsOsSo]
-
「そういう訳で、今日は友達の所に泊まるから。うん、また帰る時に電話するし…はいはいわかってるって、ほな切るで?」 芦原は携帯を切ると、大きな溜息をついた。キョロキョロと不安と好奇心が入り混じった視線をあちこちに投げかけ、落ち着きのないことこの上ない。 アースカラーを基調にした部屋は多少散らかっているものの、居心地は悪くない。部屋の中央にはテーブルが置かれ、机や本棚に並べられている参考書や問題集が、いかにも特進クラスの生徒である事を物語っていた。 「なに人の部屋でキョロキョロしてんだ」 長袖Tシャツにカーゴパンツというラフな格好に着替えた魚住が、温かいコーヒーの入ったマグカップを芦原に差し出す。 「いやーもっと汚いかと思ってたから、意外やなぁと」 「失礼な奴だな。保村じゃあるまいし」 芦原と同じくらい騒がしい後輩をさりげなくこき下ろしつつ、魚住は彼女と向かい合う位置に座った。 見慣れた制服姿と違う魚住に、芦原の鼓動が徐々に速くなってくる。 「そ、そうや、アタシ課題やらんと…。魚住、ここで課題していいんか?」 「別に構わんが、汚すなよ。それに、先にメシにした方がいいんじゃないか?」 芦原の気持ちを知ってか知らずか、魚住は冷静そのものだった。 『あかん、このままじゃアタシおかしくなってまう…』 芦原は、心の中でそう呟く。その呟きは何故か確信めいていた。 簡単な夕食を済ませると、芦原は課題に取り組んでいた。そうでもしないと、どうしたらいいのか分からなかったからだ。 一方、魚住は読書しながらも、時折芦原に視線を向けていた。 一心にパステル画を描く彼女は真剣な面持ちで、いつもとは別の一面を覗かせている。 「なぁ、ちょっと一息入れないか?」 「うん、あとはこれ吹き付けたら終わるから待って」 魚住の呼びかけに顔を上げることなく、芦原は定着液のスプレーを手に取った。 「おい、ちょっと待て、今窓を…」 窓を開けようと腰を上げた魚住だったが、芦原は制止も聞かずに定着液を吹き付け始める。 「やめろ、あほーっ!」 次の瞬間、甘ったるい匂いと魚住の叫びが部屋中に充満した。 「最悪や…」 前髪から滴ってくる水滴を指で弾きながら、芦原ちか子は呟いた。 限りなく黒に近い雲が空を覆い、激しい雨がザァザァと降り注いでいる中、彼女は公園で雨宿りをしていた。 と、言っても全身すっかりずぶ濡れの状態なので、その行為にあまり意味はないかもしれない。 「はよ止んでくれへんかなぁ…って、電車止まっとるんかい!」 携帯で普段使っている路線が運行停止状態になっていると知り、芦原は悪態をついた。 雨のせいで渋滞になってしまっているので、バスがいつやって来るかもわからない。 「はぁ…どうしよう…」 途方に暮れた顔で、芦原は空を見上げた。全く止む気配を見せるどころか、さらに勢いを強める雨に身体どころか心まで濡れそぼる気がして、彼女は思わず身震いした。 「芦原…?何してんだお前、すっかり濡れ鼠になって」 しばらくして、ブルーな気分全開モードになっていた芦原に声をかけたのは同じ美術部の魚住だった。 「見てわからへんか、雨宿りや。魚住こそ、こんな時間まで何してたん?」 「図書室に寄っていたんだよ。つーかお前、いつから雨宿りしてんだ?」 「んー、かれこれ三十分ぐらいかなぁ」 芦原の返答に、魚住は思い切り呆れた表情をした。 「あほか、お前は。いくらなんでも風邪引くだろうが」 「だって、電車止まってしもてるもん。バスも全然来る気配あらへんし」 「まぁ、これだけ混んでりゃな…。芦原、俺ん家に来ないか?」 「はぁ?何言うてるん、アンタ」 予想もしなかった誘いに、芦原は戸惑いを隠せずに怪訝そうに魚住の顔を見つめる。 「いつまでも、ここで雨宿りする訳にはいかねぇだろ?俺ん家はここからすぐだし、どのみち帰れそうもなさ気だしな」 「ででででも、いきなり女の子連れて帰るゆーんは…」 「あぁ、今俺の親旅行中だからいないぞ」 しどろもどろになりはじめた芦原に、魚住は実にあっさりとトドメの一言を突き付けた。 「…ほな、お邪魔します…」 実に数分は経ってから、そっぽを向きつつ芦原は魚住にそう告げた。
- 180 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/19(土) 05:33:01 ID:kGGsOsSo]
-
いつの間にか雨の勢いは弱くなって、ほとんど霧に近くなっていた。少しだけ開けた窓から入ってくる空気が、ひんやりと心地良い。 あの後すぐに定着液を吹き付けるのを止めたのと、換気をしたおかげで二人とも気分を悪くせずに済んだ。 「ところで魚住。ちょっと、気になる事があるんやけど」 「なんだ?」 クッションを抱えてテレビを見ていた芦原が、不意に隣で読書を続けている魚住に声をかけた。 「アタシ、どこで寝たらいいん?」 「ベッドで寝たらいいだろ」 芦原の問い掛けに、魚住はあっさりと答える。 「え?このベッド使っていいんか?けど、アンタはどうするん?」 「ここで寝るに決まってるだろうが」 「はぁ?」 「やれやれ…。つまりは、だ」 魚住は本を閉じると、さっぱり要領を得られずにいる芦原をぐいっと抱き寄せた。 「ちょ、う、うおず…」 顔を上げて何か言おうとした芦原の唇に、魚住の唇が重なる。軽く触れるだけのキスだったが、芦原の思考を停止させるには十分だった。 「好きだ」 耳元でそう囁かれた瞬間、彼女の中で何かが弾け飛んだ。 「魚住…。それ、冗談とかやあらへんよね?」 信じられないといった面持ちで、芦原は怖ず怖ずと尋ねた。 「冗談で、こういう事出来るほど悪趣味でもないつもりだけどな。それとも俺じゃ嫌か?」 真剣そのものの魚住の問い掛けに、芦原はぶんぶんと首を横に振る。 「アタシも…アタシも魚住の事、好きやよ」 芦原はそう言って、目を閉じて軽く顔を上げると、魚住は彼女の頬に手を添え再び唇を重ねた。 幾度も角度を変えていくごとにより深く情熱的なキスになっていく。 「んふ…っ」 ようやく長いキスが終わると、芦原は魚住を見つめた。大きな瞳は熱っぽく潤んで、僅かに開いた唇は明らかに魚住を誘っている。 魚住は芦原を抱き上げると、ゆっくりとベッドに横たえた。 「…魚住、その、何て言うか、優しくしてや?」 「まぁ、出来る範囲でな」 不安げな芦原の髪を梳きながら、魚住は彼女の着ているシャツに手を伸ばした。
- 181 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/19(土) 05:34:17 ID:kGGsOsSo]
-
シャツのボタンを外す度に、芦原の肌理の細かい素肌が露わになっていく。淡い青に白のレースや刺繍をあしらった下着は、青空を描くのを好む芦原らしいと魚住は思った。 「…あんま、じろじろ見んといて…」 まじまじと眺める魚住の視線が恥ずかしいのか、芦原は身をよじらせた。その仕種が魚住の欲望を加速させる事を、彼女は全く気付いていない。 「バカ、こんな時に見ないでどうすんだ?」 魚住はあっさりと芦原の言葉をかわして、するりとハーフパンツを脱がせてベッドの下にほうり出したその時、芦原が使っていた筆が目に入った。 パステル用のその筆は、普通の筆よりも毛先が柔らかくて触り心地がいい。床に転がっていたその筆を拾い上げると、魚住にちょっとした悪戯心が芽生える。 「ひゃっ!?ちょ、ちょっと何するんや…あんっ」 首筋に筆先をすっとくすぐらせると芦原の身体がびくんっと跳ね、上擦った声が漏れる。さらに首筋をゆっくりとなぞると、全身を大きく震わせた。 多少てこずりながらブラのホックを外して上にずらすと、こぢんまりとした胸が部屋の空気と魚住の目に曝された。 「おい、隠すな芦原」 「だって…」 「だってじゃねぇ。ほら、じっとしてろ」 胸を隠そうとする芦原の腕を払って、魚住は筆を再び動かし始めた。優しくゆったりと鎖骨から腋、そして胸の膨らみへとまるでパステルの粉を広げるように滑らせていく。 「ふぁっ…あぁ…っ」 筆先が胸の先端にある鴇色をした乳首に触れた途端、芦原の口から甘い声があがる。丹念に撫で上げると、乳首は固く尖ってりさらなる愛撫を待ち構えてるかのように見えた。 魚住はもう片方の胸を揉みしだきながら、筆を鳩尾から臍、足の付け根へと走らせた。 「やぁっ、あっ、あんっ」 魚住が与えるくすぐったくてどこかもどかしい快感に、芦原はただ可愛らしい声を出す事が出来なかった。すっかり紅潮し目にうっすらと涙を滲ませた表情は、日頃の彼女からは想像もつかないぐらいに艶やかで淫らだった。 「エロい顔しやがって…」 そう呟くと魚住は筆を置き、一気にショーツを脱がせた
- 182 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/19(土) 05:35:51 ID:kGGsOsSo]
-
「や…っ、う、魚住、見んといて…っ」 「やだね」 反射的に足を閉じようとするより早く、魚住は芦原の両足の間に身体を割り込ませた。淡い茂みに覆われた秘裂に指を這わせる途端、くちゅりと湿った音をたてた。左手で秘裂を開くと、とろりと愛蜜が零れてシーツに染みを作る。 「ひぅっ…!」 魚住の指が秘裂の上部にある突起に触れると、芦原は一際大きく身体を跳ねさせた。 「あ…かん、そこ、ダメ…ッ」 「ダメじゃないだろ、芦原。ほら、もっとエロい声出してみ?」 いつもは冷静な魚住も熱に浮かされた表情をし、切れ長の目には隠し切れない欲望が宿っている。 コリコリした触感の陰核を摘んで転がすと、芦原の身体が小刻みに揺れる。 左手の親指で陰核をいじりつつ、鮮やかなサーモンピンク色の秘裂の奥でヒクつき蜜を溢れさせてる蜜壷に右手の中指をくぐらせると、無数の肉襞が絡みついてきた。 「そ、そんな、そんなんされたらアタシ、へ、変になってまうぅっ!」 「…なっちまえよ、芦原。我慢しないで変になっちまえ」 身悶える芦原を見ながら、魚住は彼女をさらに追い詰めようと指を動かした。陰核を包んでいた包皮をめくって少し強めにしごくと同時に、ざらついた肉襞を擦る。 経験した事のない快楽に、芦原の身体全体に電流にも似た感覚が走って、脳裏に色とりどりの火花が弾ける。 「も…もう、あかん、アタシもう、イク、イッてまう…っ。あ、あ、あぁぁっ!!」 上体を反らせ絶叫した瞬間、芦原の秘裂から勢いよく愛蜜が吹き出して魚住の手とシーツを盛大に濡らした。 「…あ…」 初めての絶頂を迎えた芦原は、ぐったりとシーツの上に身を沈めた。 魚住は眼鏡を外し素早く身に着けていた服を脱ぐと、そっと芦原を抱き寄せた。 「最後までいっていいか?」 耳元で囁くと芦原は微かに頷き、両腕を魚住の首に回した。 「優しくしてや…?」 「わかってる。が、俺も初めてだからな、保証はできねぇぞ」 魚住はそう言いながら、すでに猛り狂っている己の分身を芦原の蜜壷の入口に宛がった。 「いくぞ?」 「うん…。ええよ、来て…」 頬を上気させたまま、芦原は魚住を促す。芦原の腰を抱え直すと、魚住は一気に彼女を貫いた。
- 183 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/19(土) 05:37:04 ID:kGGsOsSo]
-
「………っ」 破瓜の痛みに眉をひそめつつも、芦原はしっかりと魚住を受け入れる。 「大丈夫か?」 「平気…。アンタのやから、平気やよ」 「そうか。んじゃ芦原、動くぞ」 嬉しそうな笑みを浮かべる芦原の髪を梳き、魚住は腰をゆったりと使い始めた。彼女の背に腕を回して額や頬に軽いキスを繰り返す行為は、どこか幼子をあやす親を連想させる。 「な、なぁ、魚住ぃ…」 しばらくして、芦原が魚住にしがみついたまま呼び掛けてきた。 「どうした?」 「もっと…もっと魚住が欲しい…」 せつなげな言葉に、魚住の動きが一瞬止まる。 「痛く、ないのか?」 「ううん、もう平気…。だからもっと…」 懇願を遮るように唇を塞ぐと、魚住は芦原の両足を抱え直して突き上げる様に腰を動かし始めた。 「ひぁっ…あぁん、う、魚住の凄く、凄く熱いぃっ」 「お前ん中も、凄ぇ熱いな…。溶けちまいそうだ」 二人を繋いでいる部分から淫らな音が鳴り響き、互いの吐息と混じり合う。熱を帯びた快感が加速度的に高まって、二人を臨界点へと導いていく。 「あぅぅっ…ひぁっ、あぁっ…魚住ぃ、アタシ、アタシぃぃ……っ!」 「俺も…もう限界だ…っ」 一際奥まで突き入れた刹那、魚住は芦原の胎内に精をほとばしらせ、芦原は二回目の潮を吹き出して絶頂を迎えた。例えようのない充実感と心地良い疲労が二人の全身を包む。 「よっ…と。あ、ちょっと血ぃ出てんな」 ひとしきり余韻に浸ると、魚住は上体を起こして芦原の中から男根を引き抜いた。すると血液混じりの精液がどろりと流れ出て、シーツを汚す。 「ご、ごめん、汚してもうて…」 「気にすんな」 丁寧に情事の後始末をし終えると、魚住は芦原の横に寝転がると、抱き寄せた。 「それより、お前大丈夫か?」 芦原に腕枕をしながら尋ねると、彼女はこくんと頷いて頬を魚住の肩に擦りつけてきた。 「猫か、お前は」 魚住は僅かに苦笑を浮かべて芦原の頭を撫でる。 ほどなく芦原は寝息をたてはじめ、魚住にも睡魔が訪れた。目を閉じ、芦原の体温と鼓動を感じながら魚住は眠りに落ちた。 幸せな二人を、雨上がりの月がささやかに見守っていた。 ―完―
- 184 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/19(土) 05:39:13 ID:kGGsOsSo]
- 投下完了です
やはり無駄に長い…orz では私はROMに戻ります 皆様、大変失礼しました
- 185 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/19(土) 08:15:33 ID:YRv8bzCt]
- >>184
GJ!やっぱり魚住×あーさんは鉄板だよな。
- 186 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/19(土) 12:53:48 ID:wwoIc9/Q]
- 一部重複しててその部分が抜けてるような気が…
- 187 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/19(土) 18:13:04 ID:jkeOwJsD]
- >>181
GJ
- 188 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/19(土) 22:40:03 ID:UDtXkQDT]
- GJ
そういえばあーさんと魚住のフラグっていつ立ってたんだろうね 匂わせるのはププッピドゥ、下校時の傘、部室掃除の「えらい」、 「かわいい寝顔しやがって」、白いバラ、と色々あるんだけど
- 189 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/19(土) 23:07:42 ID:2ZCPRxtb]
- >>188見てググったんだが、白いバラの花言葉は「純潔」、「無邪気」、そして、
「私はあなたにふさわしい」らしいな。うひ。
- 190 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/19(土) 23:49:02 ID:UDtXkQDT]
- >>189
「尊敬」とか「恋の吐息」って意味もあるみたいw
- 191 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/20(日) 22:09:33 ID:gr84uTPm]
- 処女って意味もあったな
- 192 名前:96 mailto:sage [2009/09/21(月) 20:49:33 ID:3HHp3BNB]
- 感想どうもありがとうございます
一応次は殿×保村ネタを考えているのですが、ちゃんとまとまった形にしてからから投下したいと思います
- 193 名前:名無しさん@お腹いっぱい mailto:sage [2009/09/21(月) 21:15:05 ID:3HHp3BNB]
- 連投すいません
からからってなんだよ、からからって 投下する時はこういったミスのないようにします スレ汚し失礼しました
- 194 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/21(月) 21:23:28 ID:TvFjZIyZ]
- カラカラ
――ポケモンの名前を指す。
- 195 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/22(火) 11:00:35 ID:O0tanova]
- 絵描きのポケモンいたな。
- 196 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/22(火) 13:22:51 ID:stgQoPi/]
- >>195
ドーブルか ガチでポケモンやってる連中にはかなり重宝がられてるらしい
- 197 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/22(火) 17:29:32 ID:YFF02m/F]
- アニメを最後までみて、7話とか12話で吉川っち×如月
が一番気に入った俺は異端なのかな・・・
- 198 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/22(火) 17:38:28 ID:O0tanova]
- >>197
SSを書いて布教すればいい。 吉如色に染め上げるんだ。
- 199 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/22(火) 19:47:32 ID:QjX3w3YY]
- 誰かナミコさんの書いてくれー
- 200 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/22(火) 22:18:06 ID:AFm4+Vju]
- ナミコさんの次に巨乳なのは、さめちゃん先生でいいのかな?
- 201 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/23(水) 01:47:52 ID:NcKkvFiU]
- あーさんぶちさんの友達の泣き黒子の子もなかなかなんじゃないかな
(3巻29ページ2コマ目)
- 202 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/23(水) 11:00:10 ID:/JN/fzDJ]
- 松井だったっけ
- 203 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/23(水) 14:44:01 ID:NcKkvFiU]
- 今wiki見たけど丸岡らしいよ
- 204 名前:76 mailto:sage [2009/09/24(木) 00:13:51 ID:ee5D3eFO]
- 今までトモカネ×ノダを投下してたけど、さすがにトモ×ノダばかりだとアレなので最近フラグ立った…かも知れない三井×保村で書いてる最中。
近々投下出来るかも知れないけど、また非エロな流れになると思うので許してorz
- 205 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/25(金) 05:38:34 ID:O564quxJ]
- 好きなものを書けばいいんじゃね
- 206 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/25(金) 21:43:54 ID:viC7FcTg]
- ガタガタ言ってねーで書くなら書けよ
- 207 名前:76 mailto:sage [2009/09/25(金) 21:49:54 ID:6QG9ZFZk]
- >>205-206
実は最近スランプ気味だったんだが、何とかなりそう。 気合い入れて明日か明後日には投下すると思うから、期待しないで待っててくれ!!
- 208 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/25(金) 23:26:58 ID:viC7FcTg]
- その意気だ
- 209 名前:76 mailto:sage [2009/09/26(土) 23:09:23 ID:yW930gPf]
- ようやく書けたので早速投下。
三井×保村の純愛もの。非エロ。 今度は前回みたいな凡ミスしない様に頑張る!
- 210 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/26(土) 23:12:19 ID:yW930gPf]
- 君が好き
あの日、私はチョコレートを袋いっぱい抱えて教室へ向かっていた。あーさんやぶちさんに分ける為だ。 私が前を見てなかったのが悪かったのか、ふらふらしながら歩いていた男の子にぶつかってしまった。 「わあっ!?」 「うおっと!!ス、スンマセン!!」 盛大にバラ撒かれたチョコレートの箱。ふらふらしてた男の子は地面に尻餅を付いてしまった。あちゃー、痛そうだなぁ。 目を白黒させながらその男の子はバラ撒かれたチョコレートを拾おうとしていた。私の不注意なのに拾わせるなんてとんでもない! 「ああ、いいよいいよ拾わんでも。ふらふらしてたがお腹でも空いていたのかね?」 拾わせない様声をかけながら、私は手元にあったスティックチョコを彼に差し出した。お腹を空かせていたなら分けてあげなきゃ。 「ほら、これあげる」 「あ…スンマセン、でもこれ…」 「いいっていいって、友達に分けようと思ってたし…君にも分けたげるよ」 「あ…じゃあ遠慮なく、いただきまっす!」 チョコレート目を白黒させながらこちらを見る彼が何だかおかしくて、思わず吹き出してしまった。 彼は急にシャキッとなった様子で立ち上がると、私に深々とお辞儀した。 「オレの不注意なのにこんなに良くして貰って嬉しいッス!ありがとうございます!!」 「あはは、私の方が悪いんだし気にしないで。じゃあ私教室に戻るから…フラフラしちゃダメだぞ、少年!」 「は…ハイッ!」 忠告を素直に受け入れた彼は私に大きく手を振りながら慌てた様子で立ち去った。 私も手を振りながら袋を抱えて教室へと向かう。面白い男の子だなぁ…。 それが私と保村くんの出会いだった。 その日の放課後、私とあーさん、ぶちさんは掃除当番をしていた。 「なぁ三井、お願いがあるんやけど…」 「ん?何だいあーさん、改まって」 改まった様子であーさんが話しかけるものだから、私は机を持ち上げる手を止めてあーさんの方を見た。 あーさんとぶちさんは顔を見合わせて困った様子。どうしたんだろ?頬に手を起きながら困った顔をしていたぶちさんが口を開く。 「あの、うちの部の男の子が昼休みに三井さんとぶつかったみたいで…」 ああ、あの元気な男の子の事かぁ。彼、あーさん達の部活の子だったんだ。 「なんだ、私は別に気にしてないよ?」 「いや、そうじゃなくて……そいつがなぁ、今週末に三井さんとデートしたいらしくて」 「デート?」
- 211 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/26(土) 23:13:37 ID:yW930gPf]
- 「三井さんが良かったら、彼と逢ってくれないかな…と思って声を掛けたんだけど…ダメかしら?」
デートかぁ…生まれてこの方そんな事した事ないから、特に実感はなかった。 でも彼の事は何か気になってたし、彼の方から逢いたいって言うなら断る理由は特になかった。 「んー、いいよ。デートしようよ」 「へっ?ええの?ちょ、待って!考え直さへん?」 「まぁまぁあーさん、こういう事がきっかけで親交が深まればいいじゃない。ね、三井さん?」 あーさんのお願いに承諾すると、依頼した筈のあーさんが何故かあたふたし始め、それをぶちさんが宥める様子が見れた。そんなに問題ある子には見えなかったけどなぁ…。 「うん、何か面白そうだしね。プランとかもう立ててる?」 「あー、プランについては夜メールするわ。三井さん、ヤツも男…男は狼やから気をつけてな」 「あーさん、そこまで言わなくても…」 あーさんとぶちさんは何やらモメたりしてたけど、私は特にデートと言う実感がまだ涌かないまままだ並べていない机を並べ直した。 その夜、ぶちさんからデートプランについてのメールが届いた。 日付は今週の土曜日の13時、待ち合わせ場所は駅のバス停前、行き先は隣町の遊園地との事。 そう言えば隣町の遊園地って最近出来たばかりだったっけ。一度行ってみたかったんだ。 しかもあんな楽しそうな子と一緒なら、もっと楽しめそうな気もするしね。私は携帯片手に、ぶちさんに対して了解のメールを返信した。 デート当日、私は一足お先に待ち合わせ場所の駅のバス停前に居た。 今日は晴天、初夏らしく気温は高く立っているだけで汗が滲む。 今日は白いキャミソールに青のミニスカート、その下にはレギンスも組み合わせて、ちょこっとだけオシャレしてみた。 サンダルの踵を鳴らしながら駅の周りを見渡すと、慌てた様子でこちらに向かってくる男の子が見えた。例の廊下の子だ。 「はー、はー、ス…スンマセン…遅れちゃって…」 到着するなり彼は肩を上下に揺らせて呼吸を整え、汗を滴らせながら私に頭を下げた。 彼の服は濃紺のジーンズにスニーカー、黒いタンクトップは走ってきた汗で少し濡れていた。 「ああ、私が一足早く来ただけだから気にせんでいいよ。それにつけても汗だくだねぇ…大丈夫?」 私は手持ちのハンドバッグからハンカチを取り出して彼の汗を拭いてあげる。すると彼は慌てた様子で両手を振る。
- 212 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/26(土) 23:14:52 ID:yW930gPf]
- 「わわわっ!き、気にしないで下さいっ!それよりも…今日はオレのわがままに付き合って貰ってありがとうございます!!」
「いいっていいって。私も君の事気になってたしね…あ、私はGA3年の三井。よろしくね」 「オレはJ2年の保村ッス!こ、こちらこそよろしくお願いします!」 私が握手を求める為に右手を伸ばすと、保村くんも右手を伸ばして握手する。何故か顔が赤かったけど、そんなに暑かったのかね? あの後すぐに遊園地行きのバスが来て、私達はそれに乗り込んだ。 遊園地に着くまで、私達は学校や部活の話で盛り上がった。あーさんの色んな武勇伝も聞かせて貰ったしね。 そうこうしている内にバスは遊園地に到着し、私達はバスから降りた。すると目の前に広がるのは予想よりも大規模な遊園地だった。 雑誌とかで見るより遥かにスケールの大きい遊園地で、私は思わず目を疑ってしまった。 「わぁぁ…すごい!すごいよ保村くん!こんなに大きいとは思わなかったよ!!」 「オレも今日初めて来たんスけど…こりゃ半端じゃないっスね!」 「よし行こう!こりゃ行かなきゃ損だよ!!」 「あ、待って下さいよー!三井先輩ー!!」 時間は昼14時、テンションの上がった私は自分でも驚く程のはしゃぎ様でチケット売場に直行し、その後ろを追って保村くんも走って追いかける形になる。 チケットを購入した私達は、早速どのアトラクションに乗ろうか相談していた。でも答えは最初から決まっていた。 「よーし、じゃあ最初はジェットコースターでいい?」 「勿論ッス!オレも実はここのジェットコースター楽しみにしてたんス!!」 「ほほぅ、奇遇だねぇ…よーし、じゃあ早速行こうか保村くん!それ特攻ー!!」 他の客に遅れを取ってはならないと思い、私は真っ先にジェットコースター乗り場へ急行した。 保村くんも私を追いかける形となり、私達は何とかジェットコースター乗り場に到着した。 私の読み通り、昼下がりだから行列はやや少な目。これなら待たずに乗れそうだね。 「はー…はー…み、三井先輩…。間に合った…みたいっスね」 「一息つくにはまだ早いよ保村くん!ここからが本番だよ」 全力疾走して一息ついていた保村くんの背中をそっと押して、私達はジェットコースター乗り場へと上がった。 私達の座席は前から4列目辺り。座席に座ると保村くんは元気を取り戻したのか、興奮がちに私を見る。
- 213 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/26(土) 23:16:01 ID:yW930gPf]
- 「やっぱりこういう瞬間はいつもドキドキものっスね…!オレが聞いた話だとこのコースター、速度が早くてスリル満点らしいっス!!」
「それはいい事聞いたねぇ…じゃあ二人でスリル初体験と行こうじゃないか!準備はいいかな、保村くん!!」 「は、初体験って……うわっ!」 保村くんが何かを言い終える前に安全バーが降りてコースターがゆっくりと動き出す。 ガタ…ガタ…ガタ… コースターはゆっくりと坂を上がり、その頂点をじわじわと目指している。このスリルがたまらない! 「ね、保村くん。もうすぐ頂上だけど、何か思い残した事は?」 「思い残した事……ひ、ひとつだけ!」 「なになにー?」 「オ…オレは……オレは三井先輩の事が……っ!!」 保村くんは何か私の事を言いたかったようだったが、その言葉をかき消すようにコースターは風を切る様に加速して私達に風圧とスピードを与える。 「うわっ…うわぁぁぁあああぁっ!!」 「きゃああああああぁぁぁぁぁっ!!」 何度もレールをくねるコースター。加速を繰り返すスピード。 そのスリルが開放感を生み出し、私はハンドバッグをしっかり手に持ちながら強烈な空気を感じる。 隣に座る保村くんもバーをぐっと握りしめながら、無我夢中に絶叫していた。 何か私に言いたそうにしてたけど…今はそれどころじゃない!私達は突風とスピードに身を任せ、絶叫するしかなかった。 「あー!楽しかったね!さぁて…次は何にしようかな?」 「ちょ、待って下さい…まだ目が回…」 「こらこら、また人にぶつかったらどうするんだい?ほら…ベンチで休憩入れよう」 コースターから降りてアトラクションから出る時、まだまだ元気な私とは裏腹に、保村くんはかなりふらついた状態だった。 あれだけ回れば仕方ないよね。私は保村くんの身体をそっと支えて、彼を近くにあったベンチに座らせる。 「じゃあお姉さんが飲み物でも買ってこよう。保村くんはここで休んでてねー!」 保村くんを残して、私は売店へ行って飲み物を買いに行く事にした。気分悪そうにしてたから、お茶の方がいいかな? 売店でミルクティーと烏龍茶を買ってから、保村くんの元へと戻る。調子が戻ったのか、保村くんは明るい笑顔でこちらに手を振っていた。 私は彼の元に駆け寄り、持っていた烏龍茶をそっと差し出した。
- 214 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/26(土) 23:17:11 ID:yW930gPf]
- 「わっ、スンマセン…こんなにしてもらっちゃって」
「気にしない気にしない、結構緩急激しかったから身体がついてかなかったと思うんだよ。まさかここまで凄いとは思わなんだ」 「確かに…でももう大丈夫っスよ!三井先輩、次どこ行きます?今度こそ男らしい所見せますよ!!」 烏龍茶を飲みながらちょっと頼りがいのある笑顔を私に向け、親指を立てる保村くん。 その笑顔が私には輝いて見えて、つられて私も笑ってしまった。 「やっぱり保村くんは面白いなぁ。そこまで言うならば、とことん私に付き合って貰おうかな!」 その後、保村くんと一緒にコーヒーカップやゴーカート、お化け屋敷などのアトラクションを経験した。 保村くんのリアクションはオーバーだけど面白くて、楽しい時間はあっと言う間に過ぎていった。 あと…お化け屋敷に入った時なんか保村くん、一生懸命私を守ろうとして…そこがちょっとかっこ良かった、かな。 そんなこんなで時間は夕方、青空のカンバスは夕陽で紅に塗り変わり、私達を赤く染める。 その時、煌びやかな電飾と共にパレードが始まった。ここの名物であり、観覧車から眺めるとより綺麗に見えるとか…そうだ! 「保村くん、最後にさ…観覧車に乗ろうよ。パレードがとても綺麗に見えるんだって」 私は数歩先に歩いていた保村くんのタンクトップを掴み、提案してみる。 突然だったせいか、驚いた様子で保村くんは振り返ったが、すぐに力強い笑顔で返してくれた。 「いいっスね!勿論賛成っス!えーと…あ、あっちか。早速乗りましょうか、三井先輩!!」 観覧車の場所を把握した保村くんに着いていく形で、私達は観覧車へ到着した。 こう言う時に限って満員御礼だったりするものだが、辛うじて観覧車が一台空いていたみたいで、私達はその一台に乗り込む事にした。 観覧車外からロックが掛かり、再びスローペースで観覧車が動き出した。 「ほらほら、見てよ保村くん!絶景かな絶景かな!」 「おおー!すげーいい眺めっスね!」 二人して童心に返ったかの様に観覧車の窓に張り付いて風景を眺めていた。夕闇に暮れ始める空の下、パレードの電飾が煌めいている。 観覧車が少しずつ上昇する中、保村くんは窓から離れて座席に座る。 「あっ…あの、み、三井先輩…。実は…お話がありまして」 「ん?何だいこんな所で」 私の方を向く保村くんの表情はガチガチに硬くなってて、緊張してるのが一目で分かる。
- 215 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/26(土) 23:18:27 ID:yW930gPf]
- 「きょ…今日はオレなんかに付き合っていただきありがとうございましたっ!オレ…オレ、女の子とデートするの初めてで…色々至らない所もあったかも知れませんが」
「あはは、そんな事ないって。保村くんと居ると何か頼りがいがあって、面白かったよ?まぁ、私も男の子とデートするの初めてなんだけどさ」 ガチガチになりながら頭を下げる保村くん。そんな彼の肩をそっと叩いて、私は笑い飛ばしてみせる。 「そっ…それで、今日デートをお願いしたのは三井先輩に興味があったからで……その…オレ…」 「どうした少年?さっきまでの頼りがいのある君は何処へ行ったんだい?男の子ならバシッと言いたまえ!!」 俯いて、イマイチはっきりした態度を取らなくなった保村くんを叱咤してみる。うーん…何かあったのかね? 「じゃ…じゃあ言いますよ。み、三井先輩…オレ……三井先輩の事が……好き、です!!」 「へ?嫌だなぁ保村くん、こんな時に冗談かね?」 顔を赤くしながら私にそれを告白する保村くん。最初は信じられなくて、私はケラケラと笑いながら問い返す。 「冗談なんかじゃ…ないっス。オレは…一目逢った時から三井先輩の事が好き…になりました」 顔を上げ、こちらを見る保村くん。その表情は真剣で、真っ直ぐ私を見据えている。 その熱い真剣な眼差しに…私までドキドキしてしまい、顔が自然に熱くなる。 「ちょ…わ、私なんかでいいのかい?私なんかより…あーさんやぶちさんの方が可愛いし…」 「オレは…三井先輩が好きなんです!明るくて…優しくて…それだけじゃなくて無邪気な所もあって…そんな三井先輩が好きになりました!!」 一生懸命に想いを伝える保村くん。その眼差し、仕草、言葉全てで私の目を釘付けにさせる。 胸の鼓動が激しく音を鳴らし、顔全体がものすごく熱い…。 そんな私の様子を見て保村くんはハッとして、目をぎゅっと閉ざして再び俯いてしまう。 「イヤ、スンマセン…急にこんな話しても困らせるだけ…っスよね。や、やっぱり今の事は忘れて下さい…っ!!」 違うんだよ、私は…。思わず保村くんのタンクトップを掴み、それをぐいっと引っ張る。驚いた様子で保村くんはゆっくり目を開ける。 「三井…先輩…?」 「男の子に二言は無い、でしょ?保村くんの気持ち、十分伝わったよ」 目を開けても私から瞳を逸らそうとする保村くんに、私は両の掌を保村くんの頬に当てて、強引に自分の方に顔を向けさせる。
- 216 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/26(土) 23:19:27 ID:yW930gPf]
- 「私は今日保村くんとデート出来て良かったと思う。保村くんの色んな顔を見る事が出来たし、一緒に居て楽しかったんだよ。それに…お化け屋敷での事、分かる?」
「あ…」 「保村くん、私を庇いながら歩いてくれたよね?私は嬉しかったし…それに…かっこよかった」 その言葉を聞いて、保村くんの真っ直ぐな瞳は私の方を一直線に見据える。 一息置いて、私は再び言葉を紡ぐ。今度は私の番だ。 「保村くん…私は真っ直ぐで嘘をつかない、貴方が好きだよ。だから、これからもっと私の事を知って欲しいな」 私も真っ直ぐ見据えながら、彼に想いを伝えた。顔が熱くて、額から汗が流れる。 その告白を聞いた保村くんの表情は一気に輝き、両頬に置いた私の手をそっと握る。 「は…はいっ!オレ…もっと三井先輩の事知りたいっス!…やば、嬉しすぎて汗が…」 私の掌から手を離し、自らの顔を隠す保村くん。こういう時でもらしいと言えばらしいよね。 「こら、保村くん!こういう時は顔を隠さないで、俯いてくれるものだよ?」 「あ…スンマセン…」 保村くんは顔を隠していた掌を退け、再び赤い顔を私に向ける。その顔が俯いたのを見て、私はそっと顔を近づけて唇を重ねた。 彼の唇は少しかさついてるけど、すごく熱い。目を閉じ、その熱さを感じて私はゆっくり唇を離す。 「み…三井先輩…?」 「す、すごく熱いね。保村くんって」 自分からやっておいて物凄く照れくさくなる。 照れてあたふたしている私の身体を、保村くんの両腕がそっと包み込み、抱き締められる形になる。 「保村…くん…?」 「先輩…好きっス!好き過ぎて…ずっとこうしていたいっス!!」 「ふふ、私も保村くん好きだよ。降りる直前までずっとこうしてようか…」 私の顔はちょうど保村くんの胸の辺りにあるため、耳を保村くんの胸に当てる。 その鼓動が脈打つ様子が聞こえる。私は両腕を保村くんの背中に回して抱き返しつつ、観覧車が下に到着するまでその暖かい鼓動に耳を傾けた。
- 217 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/26(土) 23:20:40 ID:yW930gPf]
- 夕陽が沈み、煌めく月と星が存在を示し始めた夜空の下。
観覧車から降りて、遊園地の出口を出た私達は手をしっかりと繋ぎ、互いに離れない様にする。 帰りのバスを待っている間もずっと手を離さず、繋いだままだった。 「三井先輩、今日は本当にありがとうございました」 「お礼を言うのはこっちの方だよ、保村くん。今日はとても楽しかったし…嬉しかった」 観覧車の中の出来事を思い出し、互いに顔が赤くなってしまう。私は赤い顔のまま、顔を上げて愛する彼を見つめる。 「保村くん、ちょいと耳貸してよ」 「え?何スかいきなり」 「いいから、耳貸して」 頭上に?マークを浮かべたままの保村くんだったが、素直に耳を貸そうとこちらに耳を傾ける。 私はすかさず保村くんの頬にキスをして、驚く彼に微笑みかけた。 「ふふーん、隙ありってやつだよ。保村くんは素直だから良いよね。いい子いい子」 「なっ…三井先輩って案外イタズラ好きなんスね…そこも好きなんスけど」 「そう?良く言われるよ」 素直に言う事を聞く彼が可愛くて、私は空いてる手で彼の頭を撫でる。保村くんもまんざらでも無い様子で笑顔を見せた。 そうやってる内に帰りのバスが到着した。バスは私達の前に停車し、その扉を開く。 少し名残惜しい気もするけど、私達はまだ最初の一歩を踏み出したに過ぎないんだ。 これからも愛しい彼と一緒に色々な思い出を作っていこう。私は保村くんの手をそっと引きながら、バスの扉を潜り抜けた。
- 218 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/26(土) 23:23:29 ID:yW930gPf]
- 以上です。
三井さん、好きなんだけどこんなキャラだったかなとか書きながら考えたり。 次回書く機会があったら、今度こそエロに挑戦したいと思う!
- 219 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/26(土) 23:29:41 ID:8SXcCXxY]
- GJ
初々しいのぅw
- 220 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/27(日) 21:11:57 ID:l6lapR6n]
- >>189-191で思いついた小ネタ。
会話のみで申し分けない。
- 221 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/27(日) 21:12:38 ID:l6lapR6n]
- 「ねぇ、あーさん」
「なんや、ぶちさん」 「前に魚住君からもらった白バラってまだ持ってるの?」 「あー、アレか。確か机のどっかにあったはずやけど」 「へぇ、机に飾ってるのね」 「別に飾ってへんよ!? ただ捨てるのはもったないかなーっておいとるだけや!」 「そうよね。せっかく魚住君からのプレゼントだもんね」 「だからちがうー! ぶちさんっ。さっきからちょいちょい変な解釈せんといてっ」 「あら、ごめんなさい。ところで白バラの花言葉について調べてみたのよ」 「あっさり流さんといてー。まぁええけど。 けど、白バラの花言葉って『絵具の染み抜きが上手くなったね』やなかったっけ?」 「それはあーさんが考えた花言葉でしょ」 「そうやったっけ?」 「そうよ。白バラの花言葉はね……」 「うんうん」 「『処女』らしいわ」 「んな!? バ、バカにしてんのか!? 魚住ーっ!!」 「あららー。あーさん、叫んだらクラスのみんなの迷惑よ?」 「そ、そら私は……その……経験…………ないけど! ほっとけ! あほー!!
- 222 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/27(日) 21:13:27 ID:l6lapR6n]
- 「ぶちさん。あーさんはなに騒いでんだ?」
「三井ちゃん。あのね。白バラの花言葉について話してたの」 「せや! あと魚住のあほさもや!」 「魚住って美術部の副部長だっけ?」 「そうよ。それとあーさんに白バラをプレゼントした相手」 「バラをプレゼントなんてキザだね」 「何がキザや! 花言葉を知ったらそんな事言えへんで!」 「白バラの花言葉ってなんだったっけ?」 「そ、それは……ぶ、ぶちさん! 教えたり!」 「白バラの花言葉はね……。『私はあなたに相応しい』よ」 「へっ!?」 「なんだ。やっぱりキザじゃん。てかもう告白じゃんか」 「ちちちちちゃう! ぶちさんっ。さっきと意味が全然ちゃうやん!?」 「花の咲き方や国柄で意味が変わってくるらしいわ。他にもまだあるみたい」 「そんならはよそう言うてやっ。ぶちさん!」 「早く告白してほしいなんて、あーさんたら積極的ね」 「告白『してほしい』だからむしろ奥手なんじゃない?」 「言われてみればそうね」 「だから変な解釈すなーーー!!!」
- 223 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/27(日) 21:16:20 ID:l6lapR6n]
- 以上です。
三井さんへの呼び方とか喋りは超テキトー。 ほかも色々適当かも。
- 224 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/27(日) 21:56:05 ID:qwKYplH9]
- いやいや、あーさんが元気でよろしかったですよ。
ごちそうさまです。 そして魚住、ちょっと校舎裏に来てもらおうか。
- 225 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/27(日) 22:15:13 ID:T4Shte32]
- 「あ、なー部長、そういや白いバラの花言葉ってなんながべっ!?」
というオチをつけたしたくなったw とりあえず>>223GJ
- 226 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/27(日) 22:37:35 ID:iSkXS57n]
- あの三人ならば、そういう会話してそうw
まったくもってGJでした
- 227 名前:223 mailto:sage [2009/09/28(月) 02:48:29 ID:uv7FimsM]
- >>225の台詞でまたも小ネタが思いついたので。
連投&またも会話のみで申し分けない。 >>221-222の続き。 放課後の美術室ってことでよろしくです(上の話は昼休みってことで)。
- 228 名前:223 mailto:sage [2009/09/28(月) 02:49:40 ID:uv7FimsM]
- 「あ、なー部長。そういや白いバラの花言葉ってなんながべっ!?」
「ちょっとっ。あーさん!?」 「き、今日の部活は写生やっ。ほんなら私、外でなんか描いてくるわ!」 ガタガタ! バタンッ! 「は? え? 俺なんで殴られたんだ?」 「ごめんね、保村君。私が昼休みにちょっとあーさんのことからかい過ぎちゃったの」 「……つまり、とばっちりを食らったわけっすか?」 「そうなるわ。本当にごめんなさいね」 「いや、まーいいっすけど」 「どうでもいいが芦原の奴、画材なんにも持っていってないぞ」 「あら、本当。よっぽど焦ってたのね。 恥ずかしくて取りには来れないでしょうし、持っていってあげようかしら」 「いや、俺が持っていく。ちょっと話したい事もあるしな」 「そう? なら魚住君。お願いね」 「おぅ。えー……と、スケブや鉛筆とかで良いだろ。あと……こいつも、持っていくか」 「魚住君。あーさんの居るところは分かるの?」 「まぁ、大体の見当はつく」 「そう。さすがね」 「それじゃ、いってくる」 パタン。 「水渕先輩」 「なにかしら?」 「『アレ』も画材になるんすか?」 「うーん……画材にはならないけど、今のあーさんと魚住君には必要かもしれないわね」 「???」
- 229 名前:223 mailto:sage [2009/09/28(月) 02:50:59 ID:uv7FimsM]
- 『レオナルド・ダヴィん家』
「やっぱりここか」 「魚住……。何しに来たんや」 「お前、画材なんも持ってきてないだろ」 「あ……」 「ほれ」 「あ、ありがとー」 「おぅ」 「…………」 「…………」 「……う、魚住?」 「なんだ?」 「あんな……あー…………やっぱ、ええわ」 「らしくないな、芦原。言いたい事があるなら言え」 「う、うっさいわ! あんたこそ言いたいことあるんと違うんか? いつもならわざわざ画材持ってきてくれたりせえへんやろ」 「…………あー、なんと言うかだな」 「なんや。言いたいことあるんならハッキリ言い」 「……昼休みに水渕と花言葉の話をしたらしいな」 「そ、それがどないしたんっ」 「保村の事殴ったのそれが理由だろ? ちゃんと謝っとけよ」 「せ、せやね……」 「…………で、だな」 「…………うん」 「………………」 「………………」 「……………………これ、やるよ」 「? なんや、これ? 白い…………っ!!」 「ここに来る前にティッシュで作った」 「魚住、これの意味わかってんのか?」 「分かってるからこんだけ恥ずかしがってんだろうが」 「……三井の言う通りやんけ、あほ」 「三井?」 「クラスの友達や」 「そうか」 「せや」 「…………で?」 「でってなんが?」 「…………返事にきまってるだろ」 「うっ。あほなこと訊くな!」 「なにがあほだ。大事な事だろうが」 「あーーもーーー!! ちょっと『それ』貸しい!」 「お、おぅ。ほら」 「この! この! 魚住のあほ!! あほっ!!! ほれ出来た!! これやるわ!」 「意味分かって……くれるんだよな?」 「わかっとるわ! せやから叫ばんと恥ずかしくて死にそうなんや!」 「そうか……。ありがとう」 「き、急に素直になんなや!」 「たまにはいいだろ」 「うぅーーっ! わ、私も嬉しかったわ! ありがとう!」 「素直なのはいいが叫ぶな」 「うっさいわボケー! こんのどあほおーーー!!」
- 230 名前:223 mailto:sage [2009/09/28(月) 02:54:08 ID:uv7FimsM]
- 以上です。
書き終わった後にティッシュで作った花もバラだっけ? と思ったけど気にしない。
- 231 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/28(月) 11:01:49 ID:ix5svS1J]
- なんだこの甘酸っぱい青春カップルはw
あえて言おう、GJであると
- 232 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/28(月) 15:10:38 ID:ytHFk8U/]
- やっべー
にやにやがとマンねぇ
- 233 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/28(月) 21:17:25 ID:WdrjhFN6]
- GJ! >>232と同じくニヤニヤが止まらんw
- 234 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/28(月) 21:34:46 ID:ytHFk8U/]
- 叫ばないと恥ずかしくてたまらないってのが、
実にあーさんらしくて良いと思いました。
- 235 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/29(火) 17:29:05 ID:2nDXlJSG]
- 隠れ乙女なあーさんは、下着も乙女なのだろうか
- 236 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/29(火) 17:50:40 ID:VEKFQJXK]
- 何故か紐パン説という電波が今降りてきたぞョ
- 237 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/29(火) 23:38:50 ID:MCUIP0t4]
- こんな電波が
「ちょっ、魚住、ちょっと待ってや!」 「なんだ?……駄目なのか?」 「や、嫌なわけやないんよ?あ、あたしも…魚住とこうなるの…望んでたし」 「そ、そうか。じゃあなんでだ?」 「……その……あたしの下着…可愛ないんよ…」 「俺は気にしないぞ」 「あたしは気にするんよ!こんな記念すべき日に3枚いくらのパンツいうわけにはいかん」 「難しいもんだな、乙女心ってやつは。で、どんなのならいいんだ?」 「そら飛びきり可愛いのとかせくしーなんとかやな」 「持ってんのか?」 「…………」 「芦原?」 「………………あらへん」 「え?」 「そんなん持ってへんわあー!!こんなんなるってわかっとったら買うとるわあああーー!!」
- 238 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/30(水) 00:05:55 ID:kLEVnN/T]
- 魚住とあーさんが一緒になったら
高確率であーさんじゃなくなってしまう・・・
- 239 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/30(水) 00:12:34 ID:QnZ8RbJT]
- うーさんか。
なんか不死っぽいな。
- 240 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/30(水) 05:34:20 ID:JoNnRy2P]
- 土爪とか使うんですかと書いた途端、ラフな服装の下は黒のレースな下着を着けている殿という電波を受信した
…今日は棚卸しだ、今から逝ってくる
- 241 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/09/30(水) 07:24:20 ID:2/rAUtFO]
- 一年組にはエロスは感じないけど、三年組にはエロスばっかり感じる最近。
ぶちさんのうなじはたまらんですよね。
- 242 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/10/01(木) 13:29:36 ID:MZhXkhUs]
- 「ぶちさん!ぶちさん!」
「あら?どうしたの、あーさん」 「うなじ見せて!」 「うなじ?」 「さっき男子が「ぶちさんのうなじがたまらん」て噂しとったんよ!」 「なるほど。それであーさんったら私のうなじを見たくなったわけね」 「うん!ぶちさんのうなじがどんなもんか、このあたしが厳しく見極めようと思って!」 「あーさんのそういうわかりやすいところ、私好きよー」 「ほんじゃあそゆわけで早速…」 舐めるようにじろじろ 「さて、あーさんのうなじ評価は?」 「…B?」 「微妙ねー」 「いやいや綺麗やねんよ?でもたまらんゆー気持ちがようわからんのよ」 「ふふ、それはね?あーさん。『私があーさんにうなじを見せたから』なの」 「…?どーゆーこと??」 「うなじの魅力っていうのはね、『自分から見せる物』ではないのよ?」 「ほほぉ…、してその心は」 「あくまでも自然に、ふとした瞬間に『相手に見てもらう物』なの。」 「えーと…どう違うん?」 「あーさんにもわかりやすい例を挙げるなら、そうね…。例えば、今あーさんの手にはポッキーがあります」 「あ、ほんならトッポがいい」 「はいはい、ではトッポを持っています」 「うんうん」 「実はそのトッポ、魚住くんがあーさんのために買ってきてくれたの」 「おぉ!魚住もたまにはえーことする!」 「魚住くんはこれを渡す時に言いました。『お前が食うと思って買ってきてやった』と。」 「で、あたし速攻受け取る!トッポおいしー!幸せ!」 「そうよね、では別のパターンにしてみましょう」 「あれ?これでええのに」 「魚住くんはトッポを食べていました」 「え、ちょ、ああああたしのトッポー!!なんでー!?」 「落ち着いて、あーさん。あーさんの分はちゃんと机の上に置いてあるわ」 「…え、なんで?」
- 243 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/10/01(木) 13:31:15 ID:MZhXkhUs]
- 「魚住くんは二つ買っておいたのよ。そして、一つをあーさんがいない間にこっそり置いたのね」
「えぇ…そんなまわりくどい」 「でもね?そのトッポには魚住くんのさりげない優しさが詰まってるのよ」 「さっきみたいに普通に渡すのじゃだめやの?」 「それじゃあだめよ。自分の好意を『相手に気づいてもらう』にはね」 「なるほど…、確かにさっきのあたしは魚住がわざわざ買ってきてくれたことよりも…」 「目先のトッポに一直線だったわね?」 「…ぶちさん!あたし、ぶちさんのうなじの魅力がちょっとわかった気がする!」 「ここまで長い説明をした甲斐があったわ、あーさん」 「つまり、ぶちさんのさりげないうなじの魅力に男子は釘付けメロメロってわけやよね!?」 「よく出来ました。…はい、これ。」 「これは……トッポ!」 「あーさんが一つ大人になったごほうびってとこかしら?」 「わーい!ありがとーぶちさん!」 「あら、お礼なら私にじゃなく魚住くんに言ってあげてね」 「へ?なんで?」 「だってそれ、さっき魚住くんがあーさんの分に置いていったのよ」 「………へぇ」 「良かったわね、あーさん」 「えっ!?なななにが!!」 「今のあーさんになら魚住くんのさりげない優しさ、伝わってるわよね」 「ま、まあ………多少、1ミリぐらい」 「あらら、せめて3ミリにしてあげて」 「でもぶちさん、あたしがトッポがいいって言わんかったらどうするつもりやったの?」 「その時は、魚住くんがあーさんの好みを理解してないってことだから渡さなかったわ」 「うおっ、ぶちさん厳しっ!」 「親友としてこれくらいは当然よ。あーさんのことを一から百まで理解していないなら、お嫁にはあげませんからね?」 「…ぶちさん、お母さんの顔やね」 「どっちかって言うと、人妻って言ってくれた方が嬉しいかしら。うなじの魅力もあることだしね」 「おーっ!ずみん何食ってんだよ!俺にもくれ!」 「トッポ。そしてお前に“は”やらん。それと、ずみんって呼ぶな」 「なんだよー。ケチだな、ずみんー!」 「ずみんって呼ぶな。お前にはその手に握っているスティックチョコがあるだろ」 「えっ!?あ、いや、これはその…」 「それ食ってろ」 「言われなくても食うっての!当たり前だろ!むしろ食わねえわけが見つからねえって!」 「…チョコスティック一本で何騒いでるんだか」 「これはそこらのチョコスティックとは格が違うんだよ!!」
- 244 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/10/01(木) 13:33:05 ID:MZhXkhUs]
- うなじ一つでかなり長いオチ無し話になってしまった
あーさんの高知弁難しくね?関西だからなおさらごっちゃになるわ 一応、76の人でも魚住×あーさんの人でもないのであしからず
- 245 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/10/01(木) 17:03:54 ID:KxZAaOZX]
- ナミコさん物を考えたがレズものにしかならんな…
端的に言えばナミコさんがキサラギにおっぱい吸われる話だ。 でも百合スレ検索してもGAスレが見当たらない…(´・ω・`)
- 246 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/10/01(木) 17:19:37 ID:KxZAaOZX]
- ああ、あったわ
GA←これで検索してた お騒がせしますた(´・ω・`)
- 247 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/10/01(木) 21:02:55 ID:VVHnqWBO]
- >>244
「ぶちさんのうなじの噂をしていた男子」ですw さっそくネタにしてくれてナイス! 意外と職人多いのよねこのスレ。 ぶちさんとあーさんの、ぐだぐだと言うか結局なんだか色気のない感じになってる 会話がリアルでGJ!
- 248 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2009/10/01(木) 21:17:07 ID:pFn6OeY3]
- >>244
ぶ、ぶちさん、色々とわかりすぎやw あと、あーさんのそれは、あんまり気にせず関西弁な 感じでえーんとちゃうかな。
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