- 1 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/09/23(日) 09:14:24 ID:yt2Bu9qq]
- 「渡辺さんにスタンドが発動しました」「鬱アイドル」「誤解優等生」「ハイテンションカオス」
などの世間一般的ではない新ジャンルの総合・混沌的なエロSSスレです 大元の新ジャンルスレでは投下したいけど出来ない、そんなエロSSカモン 勿論、今までにないさっき自分で思いついたキャラやシチュでも構いません 大元の新ジャンルスレが現在進行形であるなら、向こうで宣伝するなどの迷惑をかけないように 基本的にどんな新ジャンルでもおk 嫌いな新ジャンル・シチュはスルーなどしての大人な態度で 職人さんは随時募集中。迷うより投下 保管庫への収録の協力者も募集中です 保管庫 「新ジャンルまとめ@wiki」 ttp://www12.atwiki.jp/new-genre/pages/1.html 前スレ 【総合】新ジャンルでエロパロpart2【混沌】 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1185291735/ 【総合】新ジャンルでエロパロ【混沌】 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1157732209/
- 489 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/08(木) 23:26:57 ID:3ht+lRpl]
- >>488
あれは最終的には世界中全員がショタで 大気圏突破して謎の円盤に乗った銀色の人もショタにだったはず ちなみにあのネタやったの俺
- 490 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/08(木) 23:30:03 ID:qP71muWG]
- >>489
お前かwwwwwwwwwwwwwww 蓮華君にあの短文の感想聞こうとしたら逃げられたぞ
- 491 名前:471 mailto:sage [2007/11/10(土) 04:49:44 ID:9ytKQjhz]
- >>484
乙! 満足だ、ありがとう
- 492 名前:営め!リオルさん(1/8) mailto:sage [2007/11/10(土) 06:34:09 ID:AKFn2Pxw]
- 白い岩と緑の草。荒野と森の境にある小さな草原に、三つのテントが並んでいた。
ひとつには荷物と腕っ節だけが取り柄の……まぁ、一応強いことだけは確かな青年が一人。 ひとつには犬猿の仲であり、 毎晩どちらがより青年の近くで寝るのか争っている物好きな少女が二人、寝息を立てていた。 そして、もうひとつ。 そこには稀代の天才と謳われ、つい先日世界の危機を救った少年と、 その恋人、いや伴侶、むしろ配偶者的存在の美少女が臥所を共にしているのであった。 「ジョ〜ン〜〜♪」 少年の彼女、いやステディ、むしろスイート☆ハニィな美少女が隣の少年を揺さぶる。 少年はどうやら眠っていたらしく、ううん、と唸ってもぞもぞと丸くなった。 「ジョンってば」 少女はさらに少年、ジョンを揺さぶり続ける。 その目的は明らかだ。別に彼女はトイレについてきて欲しくて彼を起こしているのではない。 男女の営み、世に言うセックス。 少女はそのためにジョンに起きてもらうのだ。 誤解のないよう説明するが、彼女は別に淫乱だとか欲求不満だとか 痴女だとかいう団地妻じみた属性を持ち合わせているのではない。 少年と身体を重ねること。これは彼女が生きていくのに必要な行為なのだ。 詳しい話は割愛するが、彼女はある事情から自分でマナの吸収が出来ない身体であり、 一定時間マナの補給がなければ体内の『生命』を使い切って死んでしまう。 そこで、少年の精を受けマナを直接体内に注ぎ込んでもらっているのである。 よってこれは普通の人間にとって食事をするのと同じ行為、 欠かしてはならないライフワークということなのだ。 だから別に彼女がムラムラしているとかではない。 そりゃ、恥骨が砕けるくらいヤリ倒したいとは思うが。 「ジョン起きてってばぁ〜」 「にゅう」 ジョンは目を擦り、薄目を開けた。 「なんですかぁ、リオル」 「えっちしよ」 少女、リオルがぐっと親指を立てる。いや立ってない。 手を握った状態で、人差し指と中指の間に親指を差し込んでいる。 しかしジョンは渋い顔をしてリオルに背を向けた。 無言の拒否。 嗚呼なんということだろう。 この血も涙もないコールドブラッドはリオルとの営みより惰眠を貪ることを選んだのか。 ジョン酷い。酷いジョン。
- 493 名前:営め!リオルさん(2/8) mailto:sage [2007/11/10(土) 06:34:54 ID:AKFn2Pxw]
- 「そりゃ貪りますよ。荒野を抜けるのキツかったんですから」
ジョンがリオルに背を向けたまま眠そうな声でモノローグに口を尖らせる。 「そう?あたしへいちゃらですヨ?」 「そりゃリオルはそうでしょう。熱で体力を奪われることもありませんしね。 でもボクは普通の人間なんです。休みたいんです」 「ジョンはあたしが死んじゃってもいいの?あたしマナが枯れちゃうよ?」 「ナフレザークを出る前に散々したじゃないですか。 それにリオルは龍の魂が義体に定着してきたみたいですから、 以前のように頻繁に補給しなくても大丈夫です」 なんという男だろう。 愛する男女の交わりは必要ではないと蹴ってしまうのか。 いや、それともこれはリオルの口から明確なアプローチをしろと暗に急かしているのか。 いわゆる、『ん?どうした、はっきり言わないと何をして欲しいのかわからないなぁ?』プレイである。 くそぅ、ジョンめ。なかなか味なことを考えるじゃないか。 いくら天真爛漫なリオルでも羞恥心がないわけではない。 具体的にナニをして欲しいのかおねだりするのは流石に恥ずかしいのだ。 ―――しかし!これでジョンがより興奮するのならば!! 「………あたしのいやらしいお○んこに……ジョンの…… ぶっとくて逞しいお○んちん………挿れてください……」 ジョンは寝息を立てていた。 リオルのオデコにプラスマークが浮かび上がる。 「火龍烈火吼!!」 静かな草原の夜に炎の柱が立ち昇り、旅の仲間たちが目を覚ました。 「敵襲か?」 「魔獣ですか?それとも盗賊?」 「我の眠りを妨げる者は誰だ……」 なんか目を擦りながら魔王っぽいこと言ってる魔王が若干一名いる気がした。 流石に人前でいたす性癖は持ち合わせていないのでリオルはあははと笑って誤魔化す。 「いやゴメン。寝ぼけてたみたいで」 「………けほ」 後ろで黒焦げになったジョンが何か言いたそうな目をしていたがあえて無視。 仲間たちは何か釈然としない者を感じながらも、眠気が勝ったのだろう。 小首を傾げながらそれぞれのテントに戻っていった。 と、赤髪の少女が青年のテントに入ろうとして金髪の少女に蹴られている。 二人はギャーギャー喧嘩して、青年に怒られて、睨み合いながらもテントに入っていった。 ……と思ったらしばらくしてこそこそと移動し、二人して青年のテントに忍び込んでいく。 やがて寝息が聞こえ始める。寝つき良すぎ。
- 494 名前:営め!リオルさん(3/8) mailto:sage [2007/11/10(土) 06:35:45 ID:AKFn2Pxw]
- 三人のコントを見届けてからリオルは振り返った。
煤をぱんぱんと払っているジョンが半目でこっちを見ている。 リオルはニコッと微笑むと、 「さ、しよ?」 「あのねえ」 ジョンはぷるぷると震え、何かを諦めたようにため息をついた。 「すぐ隣ではヒロトさんたちが眠っているんですよ?気付かれますって。 朝どんな顔してみんなに挨拶すればいいんですか」 「大丈夫だって。いつも宿で使ってる防音結界使えば」 「あれは室内専用です。テントじゃ使えませんよ」 いちいち理屈が多いのはジョンの悪い癖である。 それなら声を殺してすればいいじゃん、ってそれはリオルの最も不得意とするところか。 リオルは快楽に忠実な性格だから。色々と。 「いいからするのー。ムラムラするのー」 「ムードもへったくれもありませんね」 「ムードなんて欲求の前には二の次です。したい。する。Ok」 「海賊ですか君は」 むぅ〜っと睨み合うこと数秒、ツンとジョンはそっぽを向いた。 「いいです。勝手にしてください。でも、そんな我侭なリオルは知りません。 ボクは寝ますから、どうぞご自由に」 どうやら意固地になってしまったらしい。 いつものジョンなら仕方がないとか言いながら ちゃんと相手をしてくれたものだが、今日はどうやら本当に疲れていたらしい。 リオルは少し怯んだ。 「あ、あーそうですか。なら勝手にしますとも。 後でやっぱリオルに一発キめないと眠れないですぅ〜とか言うのはそっちなんだからねっ!」 こうなったらこっちも自棄である。 なんとかしてジョンを手篭めにしてやらないと元・魔獣の上位種、ドラゴンとしての何かが許さない。 だいたい最初はリオルのほうがリードしてたのに最近のジョンはその外見に似合わない下半身のアレが 己の武器であると気付いたようで、逆にこうやって余裕のある態度でリオルを挑発してくるのだ。 見てくれが見てくれだけに可愛さあまって憎さ百倍、思わず頬をふにふにしたくなる程である。
- 495 名前:営め!リオルさん(4/8) mailto:sage [2007/11/10(土) 06:36:31 ID:AKFn2Pxw]
-
ここはどちらが性的な面で優れているか、この子猫ちゃんに思い知らせてやるべきでしょう。 「と、いうわけであたしは今からジョンを襲います」 夜這い。 夜、恋人のもとに忍んでいくこと。 相手の寝所へ忍び入ること。 とりあえず服は邪魔ですね。 リング状になっている留め具をかちゃかちゃ外し、 横になっているジョンの上に女豹のように擦り寄っていく。 ジョンの頭のすぐ上でリオルの双丘がたゆんと揺れた。 リオルの肉体はジョンが作り出した義体だ。 ということはこの姿がジョンのどストライクな容姿なのかしらん? いやいや、この身体はリオレイアの魂を転送したら勝手に成長したそうだ。 始めはそれこそ人形のようだったという。 肉体のカタチは魂のカタチ。 もしリオレイアが人間の身体を持っていたらというIFを現実のものとしたのが今のリオルなのである。 「ま、そんなことどーでもいいけどね」 とは言うものの、リューのようにあおむけにねてもたいらな胸じゃなくてよかったとは思う。 ジョンだって掴みどころの無い胸元だったら寂しいに違いない。 ………。 いや、無いのもそれはそれで魅力的ですよ? 貧乳はステータスだ!希少価値だ!ってどこかの誰かも言ってたような言ってなかったような。 「ま、まあいくらリュリルライア様だって心の中までは読めないよね……寝てる(はずだ)し」 なんか怖くなってきたのでさっさと行為に移ってしまおう。 ジョンの頬に軽いキスをし、そのままはみはみと耳元を甘噛みする。 それまで規則正しい呼吸をしていたジョンが、ぎしっ、 と身体を固くしたのを感じてリオルは唇を離し、ぺろりと妖艶に舐めあげた。 ジョンにぴったりとくっついてさわさわと胸やお腹の辺りに手を這わせる。 いきなり目的地に直行、なんて無粋な真似はしない。それがレディの嗜みなのだ。
- 496 名前:営め!リオルさん(5/8) mailto:sage [2007/11/10(土) 06:37:19 ID:AKFn2Pxw]
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「ふっふ〜ん、ジョン。いつまで耐え切れるかな〜?」 ふとももを撫でていると、ジョンがぴくっ、ぴくっと反応しているのが伝わってくる。 そうそう、これこれ。 なんか一方的にジョンをやっつけられるこれこそリオルの一番燃えるシチュエーションではあるまいか。 今度こっそりダメ勇者の荷物の中からロープでも持ち出してジョンを縛ってみよか。 涙目になって許しを請うジョンの顎を指一本でゆっくり撫であげ、 どこをどうして欲しいのかその豊富な語句を駆使して説明させるのだ。 ………あ、やべ。ヨダレ垂れてきた。 まあその素敵プレイについてはあとで前向きに考えるとして、と。 「んふー♪ジョンくん、何かおっきいのが固くなってますヨー?」 ムニムニとおっぱいを背中に押し付けて、耳元でとびきり甘く囁く。 きゅ、と握るジョンのそこはどんどん充血し、大きくなっていった。 男の子の生理現象のことは良く知らないが、まあこれは仕方ないことだろう。 ここからが勝負なのだ。 「ほら、あたしもこんなになちゃってるんだ〜。ジョンとおそろいだね」 ジョンの手を取り、リオルは自らの秘所に指先を導く。 そこはすでにしっとりと濡れており、ジョンの手が達したことでちゅく、と水音を立てた。 リオルのもう片方の手の中では肉棒が鉄のようになり、びくびくと脈打っている。 が、ジョンはそれでもケダモノにならない。 一度こうと決めたジョンの理性を打ち砕くのは難しく、 そうホイホイとリオルの誘惑に引っかかってもらっても困るのだが、これはこれでどこか寂しいものだ。 「……いいもーん。こうなったら、ジョンでひとりえっちしてやるんだから」 ジョンの手をとって動かし、はだけた胸を完全に露出させて小さな背中に擦りあげる。 敏感な突起を三点、同時に刺激してリオルは小さく声をあげた。 ……いやいや待て待て。そういえばすぐ隣のテントにはバカ勇者を含む三人が眠っている(?)んだっけ。 いつもの調子で大きな声をあげたら、翌朝ジョンがいらない恥をかいてしまうことになる。 自分は別にどーでもいいが、ジョンが困ることは極力したくない。 ………今、こうやってるのはいいのかって? チッチッチ。それはそれ、これはこれですヨ。
- 497 名前:営め!リオルさん(6/8) mailto:sage [2007/11/10(土) 06:38:21 ID:AKFn2Pxw]
-
同じようにして、ジョンの下穿きも下着ごとおろして狭い空間から外に解放してやる。 びん、と張るその一物を握ると、しっとりと熱く、鼓動が手のひらに伝わってきた。 こんなに硬く興奮してるんだから、意固地なんて捨てちゃってさっさと気持ちいいことしたらいいのにね。 二人のほうが、絶対に楽しいに決まっているのに。 ジョンの小さな身体を抱きしめ、抱えるようにして下腹部のそれを愛撫する。 ジョンのそこは相変わらず立派だ。不釣合いですらあるくらいに。 ラルティーグが生んだ稀代の天才は、夜の方も天才だから困ってしまう。 事実、リオルはすっかりジョンに開発されてしまっていた。 息が荒い。 これはどちらの呼吸なのか。自分か、ジョンか。興奮で火照った頭では判別できない。 でも、二人の吐息が混ざっていたらいいな、と思った。 いつの間にかジョンのそれを両手でしごいていることに気が付いた。 あれ?じゃあ、リオルの性器が変わらず愛撫されているのは何故? ………よくわからない。 キモチイイ。 スキ。 ジョンのペニスがびくん、びくんと脈打っている。 そろそろ臨界が近いらしい。 こちらももう突破するだろう。 できたら二人一緒にイけたらいいなぁ、と思って。 リオルに流れる血潮が、とうとう沸点に達した。 同時に手の中に熱いマグマが噴出す。 ――――――ああ、一緒にできたのだ。 リオルは波が引くような倦怠の中、満足そうに微笑んだ。 「……リオル。わかりました、ボクの負けです」 と、目を閉じようとしたらジョンがむくりと身を起こしてきた。 「………へ?」 「すみませんでした。君が寂しい思いをしていたらなんとかするのはボクの役目なのに。 君をないがしろにしてしまいました」 ジョンの目は、どこか据わっているようにも見える。 リオルは本能的なところで危機感を感じた。 もしや自分は、眠れる獅子を起こしてしまったのではないか? その比喩はあながち誇張でもなく、ジョンの下半身は一度射精したことで 完全に火がついたのか文字通り覚醒し、身をもたげていた。 対するリオルは程よい倦怠の中ふたりで同じ毛布に包まってキスとかしながら まったりモフモフしたい気分で一杯だ。
- 498 名前:営め!リオルさん(7/8) mailto:sage [2007/11/10(土) 06:39:24 ID:AKFn2Pxw]
-
………あれ?やばくね? 「ちょ、ジョン?あたし、少し休みたいかな〜って……」 「大丈夫、してる最中に体力も回復できます」 できません。 なんだその長距離走みたいなワザ。 「この間の戦いで久しぶりに“霊拳”を使ったでしょ?それで、少し思いつきまして。 イヤ本当はこんなことに応用するのはどうかとも思うんですけどね、 それでリオルが満足するならいいかなって」 「何?何?なんか知らないけど無茶はよくないと思うなあたし!ウン、ほら隣にみんないるよ? 声、聞かれたら色々気まずいじゃん?」 「大丈夫、いざとなったら口を塞いでしまえばいいんです」 強姦だーーーーーー!!!! ジョンの下半身にオーラが立ち上っている気がした。 いや気のせいではない。リオルには馴染みの深い“霊拳”の発動である。 ちょ、ちょっと待って欲しい。 屈強な戦士でも一撃でスタンさせるあれを膣内にぶち込まれたら一体どうなってしまうのか!? 「安心してください、痛くないはずです。“霊拳”の麻酔を調節してうまく快楽だけを引き出せれば、 一突きごとに天国にイけるはず………まあ、無論実験はこれからですが」 なんですとーーーーーー!!!? 「大丈夫、何度気絶してもヒーリングで即回復ですよ、リオル」 「助け」 助けて、と叫ぼうとした。 しかし、それは叶わなかった。 次の瞬間、目を光らせた獣の影がリオルに襲い掛かり、そして。 リオルは、そこから先のことをよく覚えていない。
- 499 名前:営め!リオルさん(8/8) mailto:sage [2007/11/10(土) 06:41:00 ID:AKFn2Pxw]
-
朝である。 朝霧の中、ヒロトは誰より早起きして朝食の準備をしていた。 今日の朝ごはんはウサギのスープである。 適当に狩ってきた兎を捌き、食べられる野草と共に鍋に放り込んだ雑な料理だ。 まあそれでも、一人で旅をしていた頃よりは大分ましになった。 あの頃はさらに調味料の類も一切なかったから。 ジョンの手持ちである薬にはスパイスとして使えるものもあり、野宿での食事に風味を与えてくれた。 煮込んでいる間も剣の手入れや簡単な稽古など、やることは多い。 特に剣の稽古は父親に教わった数少ない基礎の反復。 雨の日も風の日も火山が噴火して空から真っ赤に焼けた岩が降った日も欠かしたことのな日課である。 といっても、あまり張り切って身体を動かすと地形が変わってしまうのでその大半は瞑想に近い。 しかし空間を支配するような集中は足元に這う小さな虫、空を飛ぶ鳥、 遠く流れる川のせせらぎとそこを泳ぐ魚が何匹いるかまでも認識してしまうほどだ。 と、ヒロトは目を開けてテントのほうを振り返った。 はたしてそこには、目を覚ました仲間たちがもぞもぞとテントから這い出してきている。 昨日はどういうことかリューやローラが ヒロトのテントに潜り込んできたが、そんなに寒かったのだろうか? 二人ともヒロトにピッタリくっついて眠っていたため、 起こさないようにテントを出るのに苦労したものだ。 「おはよ。よく眠れたか?」 軽く挨拶して仲間たちの顔色をみる。 そこで、ヒロトは目を瞬かせた。 「………何かあったのか?お前ら」 仲間たちの目の下には一様に、色濃い隈ができていた。 全員、ヒロトからなんとなく気まずそうに目を逸らして、しかし同時に声を揃えて答える。 「「「「………別に」」」」 ……沸騰しているウサギのスープの鍋が、たかん、と音を立てた。 営め!リオルさん〜新ジャンル「人間じゃないが、エロい」妖艶伝〜 完
- 500 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/10(土) 09:29:02 ID:hsaTBluc]
- 一言、いい?
朝っぱらにこんなもん投下してんじゃねぇぇえぇえぇ!!!!!!!! GJ!だ!!!!
- 501 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/10(土) 10:15:36 ID:0tGnpZBD]
- >>491
お粗末でしたっ >>492-499 ちょwwwジョンwww勇者じゃなくて猛者www GJ! アサダチニカイナッタ...
- 502 名前:名無しさん@ピンキー [2007/11/10(土) 18:06:13 ID:oCc89kOd]
- リオルとジョンが寝不足なのはわかる・・・・スゲーよくわかる
多分一晩中してたわけだからな・・・ だがリューとローラまで寝不足ってのはどういう事だあああ〜〜〜〜〜っ!? ヒロトと添い寝しただけじゃないのかっつーのよーーーーーーッ! ナメやがって空白の添い寝タイム 超イラつくぜぇ〜〜〜ッ!! ぐっすり寝ればいいじゃねーか!チクショーーッ どういう事だ!どういう事だよッ!クソッ!色濃い隈ってどういう事だッ! ナメやがってクソッ!クソッ!
- 503 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/10(土) 18:10:52 ID:oCc89kOd]
- ギアッチョがageてしまった・・・
いやすまん俺だ・・・
- 504 名前:真夜中のリューさんロラさん(1/11) mailto:sage [2007/11/11(日) 10:01:25 ID:MBo0Pv2H]
- 白い岩と緑の草。荒野と森の境にある小さな草原に、三つのテントが並んでいた。
ひとつには手のひらサイズの錬金術師(言いすぎ)と、その相棒で元気印の龍娘の二人。 ひとつには剣一閃のもと斬れぬものなし、最強の勇者である青年が一人。 そして、もうひとつ。 そこには一国の王女であり、つい先日世界の危機を感知した金髪の少女と、 魔道に於いて並ぶものなし、最強の魔王である赤髪の少女の二人組みがそれぞれ、寝息を立てていた。 空には星の天幕。地には虫の声が響き、涼やかな夜を静かに奏でていた。 彼らの周囲には結界が張ってあり、敵意を持つものが近づいたら大きなアラームがなる仕掛けになっている。 よって、この静かな睡眠は決して誰にも邪魔されないはずだった。 が。 それが、突如破られる。 なんと結界内に大きな炎の柱が立ち昇り、テントのひとつが吹っ飛ばされたのだ。 轟音に目を覚ました青年と少女ふたりが神速で、または慌てて、または目を擦りながら駆けつけた。 「敵襲か?」 「魔獣ですか?それとも盗賊?」 「我の眠りを妨げる者は誰だ……」 普段身につけている蒼い鎧は今回は無し。 剣のみを携えた青年と、自慢の縦まきロールを下ろしたままの少女は目を丸くした。 目を擦りながら魔王っぽいこと言ってる若干一名は、少し遅れて。 そこにいたのは頭を掻いてテントを建て直している龍娘と黒焦げになった錬金術師の少年だった。 龍娘の話によると、どうやら寝ぼけて火を吹いてしまったらしい。 寝ぼけて火ィ吹くかよ。 おそらく一人を除く全員がそうツッ込んだことだろう。 彼女は龍としての能力を使うためにはそれ相応のマナを消費しなければならないためだ。 しかし誰もそうは口にせず、少女たちは揃って大きくあくびをした。 「そうか……気をつけてな」 「ヒロト、騙されてる騙されてる」 しょぼしょぼと目を擦りながらテントに帰る。 やれやれ、なんでこんな夜中に起こされなくちゃならんのだ。 ぼんやりと回らない頭でテントに潜り込もうとし、いきなり後ろから蹴られた。 ごす、と毛布に頭から突っ込み、鼻をしこたま打ちつける。
- 505 名前:真夜中のリューさんロラさん(2/11) mailto:sage [2007/11/11(日) 10:02:05 ID:MBo0Pv2H]
-
「リューさん、ナチュナルにどこ入ろうとしているんですの?そこはヒロト様のテントでしてよ?」 「………………………」 蹴られた赤髪の少女、リューはしばらくお尻を高く上げて倒れこんだ姿勢のままでいたが、 やがてギギギギと錆びた金属のような音をたてて振り返った。 「ローラ貴様ァ……!!」 その形相は般若もかくやというものである。 しかしリューのお尻を蹴った金髪の少女、ローラはすましたものだ。 「真夜中に殿方の寝床に忍び込むなんてはしたない真似、よくできますわね? 貴方それでも魔族で最も貴き血の持ち主ですか?」 「人間の常識なぞ知るか!それより貴様、よくも我の尻を蹴ってくれたな!」 「あら、ヒロト様の貞操の前に貴方のお尻に何の価値があって?」 「く……!それは己に言ってやるがよい!一向に使い道の無いその無駄乳になぁ!!」 「な、なんですってぇ!?」 「なんだ!?」 一方で闇が渦巻き、一方で稲妻が迸る。 あわや人と魔族の大戦か、という両者の睨み合い。 しかしそれは、唐突に終わりを迎えた。 「いい加減にしろ」 「きゃ!?」 「あたっ!?」 ゴゴン、と二人の頭の上に星が瞬く。 ヒロトが二人に拳骨をお見舞いしたのだ。 うずくまる二人の首根っこを猫の子を摘むようにして持ち上げ、さらにお説教をする。 その姿はまさに保護者そのもの。 まあ、リューもローラもヒロト目当てで旅に同行しているのだから ヒロトが言うことを聞かせるのは行き着く先としてはむしろ当然か。 「朝までそうやって喧嘩してるつもりか?それもいいけどそうやって騒いでいられると眠れない。 喧嘩するならどうぞ、森の奥に行って存分にやってくれ。 ちなみに明日の朝はウサギのスープにする予定だが、喧嘩する元気があるなら別に食わなくても平気だよな?」 「う」 「ぐ」
- 506 名前:真夜中のリューさんロラさん(3/11) mailto:sage [2007/11/11(日) 10:02:40 ID:MBo0Pv2H]
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ぷらん、と吊られる二人が口をつぐむ。 ちなみに子犬の躾として、こうやって吊るして飼い主の方が優れていると解らせる方法があるとかないとか。 それを知ってか知らずかはわからないが、 普段身長差の所為で同じ目線に立てないのがこうやって吊られているとどうにも目を逸らさずにはいられない。 それに彼女たちにはヒロトにとある大きな大きな、途方も無く大きな弱みがあるのである。 ―――それすなわち、惚れた弱み、というヤツが。 「わかったら寝ること。返事」 「………う、うむ」 「………はい」 ヒロトはリューとローラを降ろすと、自分のテントに戻っていってしまった。 「貴様の所為で怒られたではないか」 「何を言っていますの?もとはといえば」 「………………………」 テントの隙間からヒロトが覗いている。 「「寝ます」」 ヒロトは今度こそ、引っ込んでいった。 「………」 「………」 釈然としないながらも、こうなってはテントに戻るしかない。 リューとローラは互いに睨み合いながらも、すごすごと寝床に戻った。 「………」 「………」 しかし、眠れない。 さっきの一件で目が冴えてしまったし、何よりケチがついたままだ。 二人とも、そういうことを放っておいたまますやすや眠れるようなおおらかな性格をしていないのだ。 いや、これが他の者なら別にこうも気にならなかったろう。 いつか酷い目にあわせてやると毛布に包まって、それで朝を迎えるだけだ。 だがこの女。 リューにとってはローラ、ローラにとってはリュー。 お互いがお互いには、どうにも過敏になってしまう。 なにせ、ヒロトの隣というポジションを争っている日々火花を散らすライバル同士なのだから。
- 507 名前:真夜中のリューさんロラさん(4/11) mailto:sage [2007/11/11(日) 10:03:19 ID:MBo0Pv2H]
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「……抜け駆けしようとしましたの?」 テントに吊るしてあるカンテラ―――火は灯っていない―――を見つめながら、ローラはぽつりと呟いた。 リューが咳き込む。 「ち、ち、違う。寝ぼけていただけだ」 「本当に?」 「本当だ」 「………」 「………」 少しの間、沈黙する。 かさこそと衣擦れの音がやけに大きく響いた。 寝返りを打ち、リューが背を向けたのがわかる。 それを横目で見て、ローラはトーンを落とした声で、言った。 「わかってはいるでしょうけど。ヒロト様は器用なタイプじゃありませんわ。 むしろ誰より不器用と言っていい。たったひとつのことしかできないお方ですもの。 もし貴方が、ヒロト様におかしな真似をするようなら、その時は」 その時は―――どうするというのだろう? ローラではリューにどう足掻いても敵わない。それはあの廃屋の町で解っているはずである。 もしあの時のように一計を巡らせてヒロトとリューが相対するように差し向けようにも、 それはヒロトに無用の混乱を招くだけにしかならないだろう。 ローラにとっても望むことではないに違いない。 ――――――だが、この女は大真面目だ。 リューは、そう悟っていた。 本気でリューを殺しに来る気だ。 ヒロトの道を阻むなら、それがヒロト自身にはどうしようもないことなら、 ローラはあらゆる手を使ってそれを破壊する。 この女は本気でそう思っているし、そしてそれを実行するだろう。 ――――――もっとも、それはリューも同じなのだが。 「……………」 とはいえ。 「………も少し、何だ。褒美があってもいいとは思わんか」 「え?」 リューはぼそりと呟いた。 それはローラに向けた言葉というよりは、独り言―――ぼやきに近いものであった。
- 508 名前:真夜中のリューさんロラさん(5/11) mailto:sage [2007/11/11(日) 10:03:52 ID:MBo0Pv2H]
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「貴様とてそうは言うが、まったく悟りきっている聖人ではあるまい。 なにせここまで追いかけてくるくらいだからな。 そりゃ、確かに『偶然』ドキッとすることはあるさ。行水をするときに上着を脱ぐだろ。 ……その、む、胸板とか」 「濡れた髪でいつもと髪型が変わっていて、張り付いた前髪の隙間から目が覗いていたり?」 すぐに食らいついてくるローラ。 しかも何気にいいトコロを見ている。同じ男にココロを奪われた女はときめくところも同じなのかっ。 「朝、稽古で演舞のように剣を振るときがあるだろ」 「ええ、ええ。ありますわね」 「剣を見る奴には不覚ながら見とれてしまうことがある」 「恰好いい、とはあのことですわね。戦闘中は怖いくらいですが」 「そのくせ、飯を食べていると何気に米が頬にくっついていたりな」 「くしゃみとか『っくし!』ですのよ。可愛い!」 「恰好いいくせに可愛いなどと!けしからん!けしからんぞまったくもぉ!!」 「隙がないように見えてたま〜に見せるちょっとした仕草がたまりませんわ!」 きゃいきゃいと盛り上がる女の子二人。 ―――ローラもリューも、こうやって対等に語り合える者など今までどこにもいなかった。 ローラは生まれながらにして王女であり、誰も彼女を敬わない者などいなかったし、 リューに至ってはそもそも周りに誰もいなかった。 二人とも当然と思って知らずに諦めていたその状況をヒロトによって変えられたのだが、 そのヒロトでさえ、二人をただの女の子として扱ってくれたことはない。 あくまで幼馴染みとして、剣の弟子として、魔王として、旅の仲間として。 こうやって『女の子』を共有できる存在は、今まで二人の人生にいなかったのだ。 それは不思議な、決して不快ではない感覚だった。 同じ気持ちを、想いがこうやって通じるだけでこんなにも気分が高揚するのか。 好いた相手について話しているだけだからではない。リューもローラも、今、確かに『楽しい』と感じていた。 ………しかし、心せよ。 夜中。若者。テンション最高潮。 それはおよそこの世に於いてロクなことしない三連コンボだということを。
- 509 名前:真夜中のリューさんロラさん(6/11) mailto:sage [2007/11/11(日) 10:04:40 ID:MBo0Pv2H]
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「サービスが足りんのだ!我らはヤツの目的が叶うまで待ち、 サポートしてやるというのだからもっと優しくしてくれてもいいだろう!!」 「まったくですわ!私なんて結婚まで申し込んだのにあれから完全スルーですわ!!」 「ぎゅってされたーい!すりすりしたーい!」 「なでなでされたーい!ちゅってしたーい!」 二人ともお酒も飲んでないのに完全に出来上がっていた。 「ローラよ!ヒロトはまったくけしからん男だな!」 「ええ、ええ、その通りですわ!」 「ならば成敗せねばなるまいな!?」 「なるまいですわー!」 こうして恋する暴走列車二台は己らのテントを飛び出し、月影の下に躍り出る。 涼やかな虫の声は彼女らの出撃を謳うガンパレード・マーチと化していた。しかもオーケストラ。 背の低い草を踏みしめ、奏でる小さな虫たちを蹴散らし、夜風を振り払うようにそこに向かう。 口からゴファッと蒸気を吹き出して目をらんらんと光らせ、目指すはけしからんヒロトのテント。 乙女たちの行進であった。 ガブァッ!!とテントを開きたいところだが、そこはヒロトは起きてしまうのでこそこそせねばなるまい。 「………」 「………」 乙女二人は月を背負ってヒロトを見下ろしながら、同時にゴクリと喉を鳴らした。 もう、二人ともなにも喋らない。 ――――――ヒロトが、眠っていた。 実は二人とも、ヒロトの寝顔を見るのは初めてなのである。 ローラは幼い頃から一緒にいた仲であるが、専ら会うのは剣の稽古のときであったし、 いくら彼女の手腕でも男と同衾することは一国の姫をして許されることではない。 彼女が家庭教師役だったときもヒロトは居眠りするような生徒ではなかったし。 リューは長いことヒロトの生活を盗み見ていたという前科があるが、 リューが寝起きする頃には既に、またはまだヒロトは活動していた。 それは二人で旅をしていた頃も同じである。一時期リューはヒロトは眠らないのかとすら思っていた程だった。 ………ヒロトの使う術から考えて、それは結構ありえる話ではあったし。
- 510 名前:真夜中のリューさんロラさん(7/11) mailto:sage [2007/11/11(日) 10:05:19 ID:MBo0Pv2H]
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それが、今。 こんなに、こんなに、む、む、無防備ににに、目の前で。 寝顔を、ねが、寝顔を晒している。 いいのか。 静かに寝息を立てていて、いいのか。 こんな幼い寝顔で、いいのか。 く、く、口元からよ、よだ、ヨダレなんか垂らしちゃってて、いいのか。 いいのか? いい……んだ、よ、な? 先程までの無敵時間なテンションはどこへやら、リューは泣きそうな顔でローラを見た。 ローラはゆっくりと、頷いた。その顔は暗がりに見てもわかるほどに真っ赤で、目には涙が浮いていたけど。 ―――行きますわよ。 ―――行くぞ。 リューとローラはそろそろと移動し、 ……二人とも何故かテントの奥に進んだ。 ―――なんでローラもこっちにいるのだ! ―――ご、ごめんなさい……ってなんで貴方が仕切っているんですの? ―――いいだろ別に!早くしろ、ヒロトが起きるだろう! ―――く、確かに。 そろそろとローラが入り口側に寄り、そして身を低くしていく。 リューも、ゆっくりゆっくりと、それに倣った。 ヒロトのテントにやってきたのは夜這いのため―――ではない。 いや、確かにそりゃあ、最初はイロイロしちゃおうという下心はあったものの、 いざヒロトの寝顔を見たらまったくそんな考えは吹き飛んでしまった。 これは……試練である。 好いている男の寝顔が近づいていく。それが、こんなにもとんでもないことだとは思わなかった。 猛り狂ったドラゴンの鼻先を蹴っ飛ばすことさえなんとも思わない彼女だが、 こればかりはもう勝てる気がしなかった。 完敗。ノックアウト。 中腰の姿勢のままなかなか先に進めない。 いつもは思い浮かべるだけで勇気をくれるヒロトの顔は、今回ばかりは身体の硬直を促すだけであった。 が、顔をあげるともうローラはぷるぷるしながらも座り込んでいた。 手をついて、身体を捻って、足を伸ばして横になればもう添い寝状態だ。 ここで遅れをとるわけにはいかない。 リューはぎゅっと目を閉じると、思い切って一息に膝をつき、すぐさま横になってしまった。 ライバルの存在が彼女をさらなる高みに押し上げたのだ。 これが進化の力。すなわち螺旋力。もし次に同じシチュエーションになったとしても、 リューは木の葉が小川を流れるように自然にヒロトと添い寝………は、無理か。無理だろうなぁ。
- 511 名前:真夜中のリューさんロラさん(8/11) mailto:sage [2007/11/11(日) 10:05:57 ID:MBo0Pv2H]
- 「〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!!!」
目を開けて、リューは思わず声無き声をあげた。 だって、目の前に。 すぐ目の前に、ヒロトの顔があったから。 どうやら目を閉じている間にこっちに寝返りをうったらしい。 ヒロトの向こう側でローラが複雑な顔をしているが、リューはもうそんなことに気を回している余裕はなかった。 顔が!顔が近い!! 吐息が!吐息がぁぁぁあ!! くちっ、くちび、唇が!!! あわわわわわわわわわわわわわわ!!!! 魔王様、大混乱である。 ……対するローラはリューの方を向いてしまったヒロトの背中に決して触れないように、横になる。 今のこの体勢、まるでヒロトと、リューと、ローラの意識し合う関係のそのままではないか。 ヒロトはリューのほうを向いて、リューはヒロトにただ見つめ、 ローラは……こうやって、ヒロトの背中に触れることさえ出来ずにいる。 もし、もしヒロトの目指すような世界に至ったとして、次にヒロトがどこに目を向けるのか。 ――――――それは、ローラにとって正気を保てなくなるほどに恐ろしい問いかけである。 どんなに強がったところで、ローラは所詮か弱い少女にすぎない。 それが証拠に、先程のリューの言葉に内心ひどく動揺したものだ。 それでいいのか。本当は何もかも、どんな手を使ってでも、この男を―――手に入れたいのではないか。 そう言われた気がして。 褒美、ですって?それはこうやって傍にいられること。 それ以上は、望んではいけない……。 空気を伝わる体温だけで充分。 そう自分に言い聞かせて、それで―――それで、胸元に当たる感触に、ぱちくりと目を瞬かせた。 「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!!?」 ヒロトがまた寝返りをうって、今度はなんと背中を丸め、ローラの胸元に顔を埋めていたのである。 思考が完全に真っ白になり、そして声無き声をあげて真っ赤に染まる。 ―――ちょ、ちょ、ちょ、ま、ヒ、ヒ、ヒロト様ぁぁああ!!!!
- 512 名前:真夜中のリューさんロラさん(9/11) mailto:sage [2007/11/11(日) 10:07:10 ID:MBo0Pv2H]
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柔らかな胸の感触を快いと感じたのか、ヒロトはさらに顔を押し付けてむにゃむにゃと唸った。 その吐息がくすぐったいやら気持ちいいやら、ローラはもう何が何だかわからない。 ただ涙目になって硬直し、ヒロトにされるがままになるしかなくなってしまふ。 強がっててもウブな姫君様であった. その様子を見て面白くないのはリューである。 ヒロトが枕にしているのがよりにもよって目の敵にしているローラの胸なのだから、 余計にこめかみがひくつくというものだ。 ローラはもうリューに勝ち誇る余裕など皆無のようだが、それでも腹立たしいのには変わりない。 無論、この怒りには妬みが多分に含まれていることは言うまでもないだろう。 ――――――あおむけにねても、たいら。 ………なんとなく、リオルをどつき回したくなった。 何故かは知らないが。 「……リュー……」 ………などと油断していると、今度はそんなことを言い出すから呼吸を忘れてしまう。 なんだ、なんだ!?ま、まさか我の夢を見ているのではあるまいなっ!? なんて失礼なひとなんでしょう?人の胸をさんざ嬲っておいて(誇張)、他の女の名を口にするとは。 「……ローラ、お前らいい加減に……」 どうやらリューとローラに説教している夢を見ているらしい。 二人は同時にかくんと頭を落とした。 ………これじゃ、ちっとも眠れない。 ――――――だけど。 ――――――そう、だけど。 いつしか、とても優しい気持ちになっているのを感じていた。 そりゃあお互い、相手が羨ましくて悔しくて、嫉妬してしまう。 このニブチンで不器用な青年にやきもきして、泣きたくなってしまう。 けれど。
- 513 名前:真夜中のリューさんロラさん(10/11) mailto:sage [2007/11/11(日) 10:07:54 ID:MBo0Pv2H]
-
こうやって、無防備に寝顔を見せてくれるなんて、今までなかったから。 長い間独り旅をしてきたからだろうか。 ヒロトは野生動物のように、眠っているときでも周囲を警戒しているような癖があった。 たとえそれが誰であれ、足音がするや剣を手にとって目を覚ますのである。 それは、冒険者としては正しい姿なのかもしれなかった。 でも、 それなら、 この青年はいったいいつ、心を休めるのだろうか―――? それを考えると、切なくなる。 彼女たちは、ずっと願ってきたのだ。 この青年が安らげる居場所になりたい、と。 それは、この青年が自分に与えてくれたものだから。 こうやって気を緩めた姿を見せてくれるようになったのも、最近になってからのこと。 みんな少しずつ、変わっていく。 それがこの青年にとって、望むことかそうでないかは、彼女たちにはわからないけれど。 でも、たとえどうなろうとも、いつだって自分は青年の傍にいる。 そして、できれば隣にいたい。 そう、思っていた。 「むにゃ」 思っていたらまた寝返りをうつこの男。 よく考えたらこのテントには人が三人横になっていて、さらに荷物があるのである。 端的に言えば、狭いのだ。 寝返りを何度もするほどに、あまり寝心地がいいとはいえなかった。 そしてお約束なことに、眠っている朴念仁は酔っ払った禿げ親父より油断ならない存在である。 ヒロトはもぞもぞと動くと、 ぎゅむ。 手近にあった温かいもの、つまりリューの身体を抱きしめた。 「ひぅ」 リューの思考回路が再び弾け飛び、狭いテントに静電気の火花が散った。 しかしそれも、きっと長くは続かないに違いない。 リューとローラ。 恋する乙女二人の夜は、まだ始まったばかりだった。
- 514 名前:真夜中のリューさんロラさん(11/11) mailto:sage [2007/11/11(日) 10:08:41 ID:MBo0Pv2H]
-
朝である。 朝霧の中、ヒロトは誰より早起きして朝食の準備をしていた。 今日の朝ごはんはウサギのスープである。 適当に狩ってきた兎を捌き、食べられる野草と共に鍋に放り込んだ雑な料理だ。 まあそれでも、一人で旅をしていた頃よりは大分ましになった。 あの頃はさらに調味料の類も一切なかったから。 ジョンの手持ちである薬にはスパイスとして使えるものもあり、野宿での食事に風味を与えてくれた。 煮込んでいる間も剣の手入れや簡単な稽古など、やることは多い。 特に剣の稽古は父親に教わった数少ない基礎の反復。 雨の日も風の日も火山が噴火して空から真っ赤に焼けた岩が降った日も欠かしたことのな日課である。 といっても、あまり張り切って身体を動かすと地形が変わってしまうのでその大半は瞑想に近い。 しかし空間を支配するような集中は足元に這う小さな虫、空を飛ぶ鳥、 遠く流れる川のせせらぎとそこを泳ぐ魚が何匹いるかまでも認識してしまうほどだ。 と、ヒロトは目を開けてテントのほうを振り返った。 はたしてそこには、目を覚ました仲間たちがもぞもぞとテントから這い出してきている。 昨日はどういうことかリューやローラが ヒロトのテントに潜り込んできたが、そんなに寒かったのだろうか? 二人ともヒロトにピッタリくっついて眠っていたため、 起こさないようにテントを出るのに苦労したものだ。 「おはよ。よく眠れたか?」 軽く挨拶して仲間たちの顔色をみる。 そこで、ヒロトは目を瞬かせた。 「………何かあったのか?お前ら」 仲間たちの目の下には一様に、色濃い隈ができていた。 全員、ヒロトからなんとなく気まずそうに目を逸らして、しかし同時に声を揃えて答える。 「「「「………別に」」」」 ……沸騰しているウサギのスープの鍋が、たかん、と音を立てた。 真夜中のリューさんロラさん〜新ジャンル「寝相悪すぎ」純愛伝〜 完
- 515 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/11(日) 10:16:34 ID:MBo0Pv2H]
- 一度やってみたかった、時系列を同じくする複数の話。
リューとローラも寝不足なのはこういうわけだったのです。 みんなキャラが立ってきたから書き手としては楽でいいや。センキュッ!
- 516 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/11(日) 10:19:55 ID:45d6Md7a]
- GJ!仕事前だっつーのにいいモン読んだ
- 517 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/11(日) 23:15:37 ID:MBo0Pv2H]
- 娘「お母さーん」
母「ん?なに?」 娘「お父さんのどこが好きになったのー?」 母「ち○こね」 父「ぶはーッ!!」 娘「ち○こ?」 母「ええ。人間、なんだかんだ言っても繁殖の本能には逆らえないものなのよ。 母さんがまだ学生の頃父さんが荒々しく母さんを手篭めにしてからというもの、 母さんはすっかり父さんのメスどれ」 父「母さん、ちょっとこっち来なさい」 母「あら、二人目?作っちゃう?作っちゃう?やだー♪」 父「フン!」 ゴキ 新ジャンル「親子関係」
- 518 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/11(日) 23:31:37 ID:MBo0Pv2H]
- 裏「やあ」
男「……またお前か」 裏「まあ、そう言うなよ」 男「今日は表とデートの予定だったんだが」 裏「いいじゃないか。ぼくとデートしても同じことさ」 男「……同じじゃないだろ。お前はお前、あいつはあいつだ」 裏「おやおや、それはぼくの確たる存在を認めてくれたような物言いだね? 彼女を精神病院に連れて行こうとしていた時と比べれば大した進歩だよ」 男「……別に今のところ、お前は俺にしか迷惑をかけてないからな」 裏「迷惑?はて、身に覚えが無いね」 男「今だ今。デートの邪魔してるだろ。表と喋ってたら絶対切り替わってくるし。 それにせめて……その、してるときはやめろよな」 裏「でも、彼女では満足できないだろう?彼女はあまり性行為が好きではないからね。 その点、ほら。ぼくは君に抱かれるのがとても気に入っているし。君のモノも、ちゃんと受け入れられる」 男「………そういう問題じゃない」 裏「そうかい」 男「俺はお前のことを友達だと思ってるけど、好きなのは表の方だからな。悪いけど」 裏「ふむ。嫌われてはいないということだね。うんうん、結構。今はそれでいいさ」 男「今はって……」 裏「あ、そうそう。ぼくを抱いたからといって浮気にはならないと思うよ?身体は同じなんだし、さ」 男「………そういう問題じゃないっての」 裏「そうかい」 表「あれ?先輩、いつの間に!?」 男「よ。ボーッとしすぎだぞ」 表「え〜、えへへ……」 男「………」 新ジャンル「二重人格」
- 519 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/11(日) 23:51:25 ID:MBo0Pv2H]
- 宇宙人により1夜にしてそいつを除く全ての男性は死に絶え。
世界全ての女性は美少女女子中学生にされてしまったのです。 そんなハーレム的状況に一般男子なら大喜びしそうな所……… でも…… 女「私、思ったんだけどさ。 種族の存亡のためならハーレムにはならないと思うのよね。 だってセックスしても100%妊娠できるわけじゃないじゃない? だったらむしろ精子だけを摘出して、 直接人工的に卵子に受精させたほうが何倍も効果的だわ。 世界で最後の男の子は未曾有のハーレムキングではなく、 生きた精子製造装置として生き続けることを余儀なくされることに………」 男「やめろぉぉぉぉ!!俺たちの夢を壊すなぁぁぁぁああ!!!!」 新ジャンル「世界で最後の男の子」
- 520 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 00:07:59 ID:+Ki4d3H+]
- 女「人間は鍛えれば鍛えるほどに強くなる……そう、日本刀の白刃のように。
人間が無意識のうちにセーブしているという脳みその80%の力を解放できるようになった 私に、今やどんな屈強な男も敵わない。 だが!それでも人間には鍛えることのできない場所がある! それは処女膜。 破られることが前提に有る悲しき器官―――。 それでも、私は諦めなかった。 私の身体にあって、鍛えていない場所などあってはならない!! 私は研究の末、様々なトレーニングを経て、最強の処女膜を得ることに成功した!! ……そんな私も、一人の女の子だった。 恋をしたのは、ごく普通の青年。 クラスでも浮いていた私を、あいつは、可愛いと言ってくれた。 私は、こいつになら処女を奪われてもかまわない―――。 そう、思った」 男「………なに言ってるかわかんないけど、行くよ……女さん」 女「う、うむ。がんばる」 男「――〜〜ッ!」 女「〜〜〜〜ッッ!!」 男「………」 女「………」 男「……あれ?」 女「………血、血が出ない?処女膜は?」 男「人によりけりだって話だけど……そもそもなかったんじゃない?女さん、鍛えてるし」 女「???」 膜知識:激しい運動で股関節を柔軟にするスポーツでは、稀に処女膜が裂け、 初体験以前に裂けている可能性もあるそうな。 へー。 新ジャンル「全力処女」
- 521 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 00:23:11 ID:kuWU65MC]
- >>518
「どっちだ……どっちなんだ……」 (突っ込んでいいのか悪いのかどっちやねん) (……まあいいじゃん)
- 522 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 00:33:27 ID:+Ki4d3H+]
- >>521
好きな方に考えるといいさ
- 523 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 00:56:48 ID:+Ki4d3H+]
- ある夫婦が郊外にある中古の家を買った。
郊外だが駅までは近いし近所にはスーパーなども多いし日当たりも良好。 それに値段が格安といっていいほどの絶好の物件だった。 友人たちに引っ越しを手伝ってもらい、 飲み会をしたあと遅いのでその日は友人を含めて一緒に新居で寝ることにした。 しかし、夜中バタバタバタ……子供が廊下を走るような音を聞いて何人かが起きた。 気のせいだと思ってまた寝ると、今度は子供の話し声が聞こえて目が覚めてしまう。 そのために朝まで熟睡できたものは誰もいなかった。 誰もが夜に体験したことを不思議がった。そして思った。この家には何かある―と。 全員で廊下を調べていると、青いクレヨンが落ちていた。もちろん夫婦のものでも友人たちのものでもない。 そして、とてもおかしなことに気がついた。 この家の間取りが奇妙なのだ。 クレヨンを拾ったあたりの廊下は突き当たりになっているが、 家のつくりを考えるとそこにはもう一部屋分のスペースがあるはずなのだ。 壁を叩くと中に空洞がある音がする。壁紙をはがすと扉が現れた。 おそるおそるその扉を開ける。 もしかしたらとんでもないものがあるのではないか…… しかし、部屋の中には何もなかった。 ただ部屋の壁すべてに青いクレヨンでびっしりとこう書かれていた。 おとうさんおかあさんがごめんなさいここからだしてください おとうさんおかあさんがごめんなさいここからだしてください ここからだしてここからだしてここからだしてここからだして ここからだしてここからだしてここからだしてここからだして ここからだしてここからだしてここからだしてここからだして ここからだしてここからだして…… 女「いや書いても外には伝わらんだろう」 男「野暮なこと言うなよ」 女「密閉されて真っ暗な中でよくそんなに書けたもんだ」 男「野暮なこと言うなって」 新ジャンル「都市伝説」
- 524 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 01:00:19 ID:+Ki4d3H+]
- 深夜、タクシーが赤いコートを着た女を乗せた。
女が頼んだ場所はここからとても離れている山奥だった。 バックシートに座る女はうつむいて表情がまったく読み取れない。 運転手は怪しんだが、言われたところへ女を運んだ。 あたりは人の気配などはまったくなく、あたりはうっそうとした森のようなところであった。 女は料金を払うと木々の間に消えていった。 「なぜこんなところへ…?もしや自殺では?」 運転手は不安になり、好奇心にかられ女の後をつけた。 しばらく行くと目の前に一軒家が現れた。 そこへ女が入って行った。 自殺の線はなくなったが、運転手はこんな一軒家で女が何をしているのだろうと別の興味を持った。 悪いことと知りながらも、鍵穴から中を覗き込んだ。 家の中は真っ赤だった。女も見当たらない。 何もかもが真っ赤で他の部屋への扉も見えない。 なんだか奇妙なその光景に恐ろしくなった運転手は急いでその場を立ち去った。 おなかも空いていたので、山を降りてすぐのさびれた定食屋に入った。 運転手はさきほどの奇妙な女のことを店主に話すと、店主も女のことを知っていた。 「彼女はね、あそこで隠れるように住んでいるんですよね。 かわいそうに、病気か何かわかりませんが彼女眼が真っ赤なんですよ。」 ということは運転手が鍵穴からのぞいた時、女も同じように鍵穴を覗き込んでいたのだ。 女「意義あり。二人の人間がお互い鍵穴に張り付いてみろ。 暗くってなんにも見えないはずだぞ」 男「却下」 新ジャンル「都市伝説」
- 525 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 01:28:34 ID:yfI4Ywf7]
- ( ゚д゚ ) <なんだか投下がいっぱいだよ
( ゚∀゚ ) <そうね ( ゚д゚ )<SSに出てくる男がみんな男前だよ。テクもすごい ( ゚∀゚ ) <アンタとは大違いね ( ゚д゚ )<……きっとナニの大きさも大違いなんだろうなぁ ( ゚∀゚ )<当たり前じゃない。このスレのSSに出てくる男のナニの平均サイズは17cm強よ Σ( ゚д゚ ) <えぇ!? それホントなの!!? ( ゚∀゚ ) <あ、あったりまえじゃない。もろち、勿論、男女のナニから器量まで書き手のものが投影されてるのよ! 常識よ!! ( ||| ゚д゚ )<ナニのサイズまで一緒!? 知らなかったァ。同じ生き物として尊敬しちゃうよ ( ゚∀゚ ) <書き手は百戦錬磨のズル剥けなのにアンタは童貞短小包茎だったっけ。その上む、む無知って恥よね。東大卒レベルの書き手を見習いなさい ( ゚д゚ ) <うわー、すごいなぁ。もう別次元、高みの存在だね……。自信失くしちゃった ( ゚∀゚ ) <……。 ( *゚д゚* ) ( ゚∀゚ ) 新ジャンル「純真」
- 526 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 13:08:08 ID:mWn3PbHa]
- 無駄撃ちばかりでレスつけれない位糞つまんねー話が多すぎ
- 527 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 14:58:53 ID:Erwged/8]
- >>526
そうかい じゃあお前はココ見て無いでもっと良スレに行けばいいじゃ無いか
- 528 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 16:23:12 ID:kuWU65MC]
- やめてっ! 私の為に争わないで!
- 529 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 18:35:39 ID:UBY4+oYj]
- >>528
そうは行くか! いいか、こいつはお前の事を糞スレだのシモブクレだのポッチャリといえば聞こえがいいが 要はデブ寸前じゃねぇかとか、大体そのぽっちゃりは良いとしても、その胸はなんだ。 その蚊に刺されたみたいな膨らみは! いっそのこと無いなら諦めも付くだろう、貧乳ならステイタスだろう!なのにそのそれは なんだと小一時間。 全体はぽっちゃりなのになぜ胸が、そこがそんなだと!。 その上太ももは太いからいくらニーソ履いてもズルっといいところで停まらずにいつもひざ下にステイ。 それじゃ単なるハイソックスじゃないか、お前には一生絶対領域は発生しないのか。 詐欺じゃないか色々! とか言ってるんだ! そんな奴を許せる訳なじゃない…あっ!コラっ…やめ…何怒っ…アウッ… あ…苦し…やめ…マジ死…死にま…許し…
- 530 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 22:00:33 ID:Ywr8c3VE]
- >>529
どうした? 何が合った!?!? 応答しろ!!!
- 531 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 22:22:25 ID:ooGJs1+Z]
- >>530
……… …… … ・ 「こちらスネーク。大佐、異常はない。」 ゴン ?「いったーい!もう!なにすんのよ!」 男「家の廊下のど真ん中に段ボール箱が落ちてりゃ誰でも不自然だと思うわ!!」 新ジャンル「段ボール女」
- 532 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 22:55:45 ID:+Ki4d3H+]
- なんとなく乗り遅れた感もあるが……
>>526のボーヤ、口には気をつけな。俺は叩きには滅法弱い男だぜ? もっとオブラートに包んでくれねぇとマジ泣くぜ?
- 533 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/12(月) 23:59:02 ID:P8pA6ioQ]
- 全然関係ない話しで話しをぶった切るが、いやむしろぶった切るために書かせてもらうが。
>>478-480のIDがWWWなのに今気が付いた(w でもそんなのか(rya
- 534 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/13(火) 07:03:16 ID:J2v5QBxs]
- 新ジャンル「素直シュール」
- 535 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/13(火) 17:51:52 ID:c80qX3F8]
- 女「き、今日調理実習だったんだけどクッキー、焼きすぎちゃったの。
だから仕方なくあんたにあげるわ!感謝しなさいよねっ!」 男「う、うるせー。そんなモン食ったら腹壊すこと必至じゃねーか。 でも、捨てたらゴミ箱が腐りそうだから仕方なく俺が食ってやるよ!」 女「なによ!」 男「なんだよ!」 ザッザッザッザッザ!なぞの しゅうだん が あらわれた ! 男「なんだお前ら……?」 謎『す…お……なお…すなお…』 女「え?」 謎『素直!素直!素直!』 男「な、なに?」 謎『すっなっお!すっなっお!すっなっお!』 女「………」 男「………」 女「男のために一生懸命焼いたの……受け取ってくれる?」 男「馬鹿言え。お前の作ったもんだったら、どんなものだって三ツ星レストランさ!」 女「うふふふ……」 男「あははは……」 新ジャンル「素直コール」
- 536 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/13(火) 19:34:53 ID:sP+iZHMA]
- こええよw
- 537 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/13(火) 20:19:17 ID:oq2+/7vs]
- 新ジャンル「二人ともツンデレ」かと思ったらそうくるのかwww
- 538 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/13(火) 21:26:18 ID:c80qX3F8]
- 女「男?ああ、幼馴染みだけど?」
女「ホント、昔っからバカでしょうがないヤツよ。あ、あたしがついてないとダメなんだから」 女「どう思ってるかって?……そ、それは………」 女「き、き、きき、嫌いじゃないわよ……。いや好きでもないんだけどさっ!」 ザッザッザッザッザ!なぞの しゅうだん が あらわれた ! 謎『ダウトー!!』 女「…………………」 女「…………」 女「3秒に一回は男のこと考えるくらい、だいすき」 新ジャンル「素直ダウト」
- 539 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/13(火) 22:13:59 ID:LWVrhRDk]
- 男「あれぇ?僕の弁当が」
女「バッカじゃ無い?弁当忘れるなんて信じられない!ホントバッカじゃね?、 しょうがないなぁホラっ!」 男「え?」 女「お前みたいなバカにこの弁当をくれてやるっつーの、感謝しなよ!」 男「えーでもそれじゃ女さんの…」 女「いいの!ダイエットしてたの忘れて持って来たヤツだから… ほらっ、ありがとうございますくらい言え!」 男「あ、ありがとう」 次ぎの日 男「あれぇ?僕の傘が…」 女「つくづくバカかお前!天気予報くらい聞いて来い、つーの」 男「え、でも確かここに…」 女「ばーか無いもんしょうがないだろ、ほら」 男「え?」 女「傘にいれてやるちゅーの、早く入れ」 男「え?あ、ありがとう」 女「ほら、もっとこっちに寄らないとあたしが濡れるつーの」 男「う、うん」 ザッザッザッザッザ!なぞの しゅうだん が あらわれた ! 女「なんだお前ら……?」 謎『す…お……なお…すなお…』 女「え?」 謎『素直!素直!素直!』 女「な、なに?」 謎『すっなっお!すっなっお!すっなっお!』 女「ごめんなさぁああい!男くんに手作りのお弁当食べてほしくってお弁当盗みましたぁ! お弁当はおいしくいただきましたぁ! 相々傘したくって男くんの傘っ隠したもわたしですぅううう!」 新ジャンル「素直ヒール」 こうかな?
- 540 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/13(火) 22:30:24 ID:c80qX3F8]
- >>539
そっちに素直なのかよ! いや一応いいの……か?
- 541 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/13(火) 23:53:44 ID:sP+iZHMA]
- 女「私はお前の事が……好きだぁー!」
実況「おおっと、ここで絶叫しながらショルダータックル……と見せかけてのサミングだ!」 男「うぉぉぉぉ! 目がぁぁあ!」 実況「女友が男友をひきつけている間に、女は弁当箱を地面に導入!」 解説「女友はねぇ、こういうの慣れてますから」 女「今日、朝四時からおきて用意した弁当……喰らえーっ!」 男「うごぁぁっ!?」 実況「女がDDTだぁー! 男は違う意味で弁当を食らったー!」 解説「脳天から叩きつけられてますからねー。受身取れませんよ」 女「私の愛を……」 実況「女、愛と大書された机を男に設置!」 女「受け取れぇえええええ!」 実況「飛んだぁぁあ!」 男「ぐふぅぅぅぅう!?」 実況「続けざまに二階からのダイビングボディープレスが決まったぁ!」 解説「これは効きましたよ」 実況「机を使っていますから反則です! 反則ですが、これをチェックする 男友は女友がしっかりひきつけている!」 解説「女友の悪さが全開ですね。こういう悪いチームワークは、流石女友ですね」 実況「さあ、男返せるか! 男返せるか! この愛の重さを跳ね除ける事が……できなーい!」 解説「受身どうこうじゃないですからね。まさに必殺技ですよ」 女「よっしゃー!」 新ジャンル「素直ヒール」
- 542 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/14(水) 01:40:04 ID:mUv3b8tE]
- 女「さぁどこでどうして欲しいのかおっしゃい!」
男「か、踵で、その鋭い踵で俺のいやらしいチ●ポをふみつけてくださぁいいいい!」 女「うふふfよくできましたぁ!」 男「はぅう、うふううう、ふ、ふ、ふ、んぎんぎぎぎぎぎぎぃいいいいい!イイイ!」 新ジャンル「素直にヒールで」
- 543 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/14(水) 01:52:29 ID:mUv3b8tE]
- >>541
そうそう、ソレソレ! そういうのにしたかったですが、当方そっち方面の知識が無くてですね…orz
- 544 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/15(木) 21:56:17 ID:TxTwKsr0]
- 男「ロイス、僕はスーパーマンなんだ」
女「何ですってクラーク!」 新ジャンル 「素直ケント」
- 545 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/15(木) 22:00:06 ID:cVdergwN]
- 男「アンヌ、僕はウルトラセブンなんだ」
女「何ですってダン!」 新ジャンル「素直セブン最終回」
- 546 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/15(木) 22:06:40 ID:5X61PNfp]
- 男「蘭、帰ってきたぜ」
女「新一!」 ミギー「シンイチ!」 新ジャンル「素直バーロー」
- 547 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/16(金) 05:08:06 ID:/6o8UqEA]
- 女「ん?どうしたの?何見てるの?」
男「べ別に…(うわぁ女さん、今日はとっても色っぽい…なんか目のやり場に困っちゃう…) 女「ねぇ、どうかしたの?お腹痛いの?」 男「いや、そういう訳でも…(ヤバイ、ヤバイよその胸、絶対領域…あ、ヤバッ)」 女「もーだったらもっと姿勢とくしなさい!こう!」 グイ 男「あ、あ、ダメ、ダメ」 女「ほら手もこう……こ、これ、キャー!」 男「だからダメって言たのにぃ!」 新ジャンル「素直テント」
- 548 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/16(金) 13:54:52 ID:RFn65vKE]
- 腹 筋 つ っ た!
GJ!!
- 549 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/16(金) 18:41:50 ID:QLEC8zdD]
- 従僕「実は僕…ずっと前から王子の事が…ほら王子の事を考えるだけでココがこんなに…」
肉「だーーーーーーーーっ!」 新ジャンル「素直ミート」
- 550 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/19(月) 18:40:55 ID:XcjnP0O4]
- 福澤朗
新ジャンル「ジャrya
- 551 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/19(月) 20:05:03 ID:OotbT5yH]
- 最早一発ネタじゃねえかw
- 552 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/19(月) 22:40:22 ID:nmTP1x4C]
- 元来一発寝たじゃねぇか新ジャンルなんて。
- 553 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/20(火) 19:52:09 ID:lgHvHDbC]
- うへぇ、もふもふりべんじ落ちたっていうかVIP落ちた
- 554 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/20(火) 20:31:39 ID:s5YJiVNp]
- 女「恋ってこわいねー」
男「なんだよ急に」 女「わたしはさ、男くんのこと好きなんだけど」 男「う…うん。お、俺も……///」 女「まぁそれはいいとして」 男(ええんかい) 女「この間男くんとずっと会えなかった時があったじゃない」 男「ああ、法事でバァちゃんとこ行ってたときな」 女「男くんと会いたいなー会いたいなーって、ずっと思ってたらさー」 男「……///」 女「なんか身体ががたがた震えてきてヨダレが止まらなくなって、ピンク色の象が」 男「女、病院行こう」 新ジャンル「素直ジャンキー」
- 555 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/20(火) 20:41:32 ID:+6JVSR0B]
- テンポいいなw
- 556 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/20(火) 21:13:38 ID:s5YJiVNp]
- 女「男くん、君を誤解していたようだ…。
君が私のことを真剣に愛してくれているとは思わなかったんだ」 男「……は?」 女「思い出したまえ、私の心をときめかせる言葉を。入籍さえ果たせば君も幸福になれる」 男「え、いやごめん。どこかで会ってたっけ?」 女「私も古い秘密の名前を持っているんだよ、リュ男。 私の名前は、ロ女・パロ・ウル・ラピュタ。 君の魂と私の魂は、もともと一つの心だったのだ。 現世に降りた時、二つに分かれたがね」 男(やべ……この人電波だ) 女「この気持ちが恋愛感情なのか自己愛なのか、それすら我々の科学力ではわからないのだ」 男「あ、はは……じゃあ、俺はこれで」 女「あっはっはっは、どこへ行こうというのかね?」 男「え、ちょ、離してください。ちょ、困ります」 女「君も男なら聞き分けたまえ!」 男「意味わかんねぇ!誰かぁ!誰かタスケテー!!」 女「私をあまり怒らせない方がいいぞ!当分二人きりで住むのだからな!!」 男「おい、いい加減にしろよ!叩くぞ!!」 女「あっはっは、私と戦うつもりか!」 男「バルス!!」 女「目がぁ〜目がぁ〜!!」 新ジャンル ムスカデレ
- 557 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/20(火) 21:24:39 ID:s5YJiVNp]
- 勇者「……城から追い出されてしまった。明日からどうしよう……死ぬしかない……」
魔王「……誰もいない……死ぬしかない……」 姫君「……ヒロト様がいなくなってしまった……死ぬしかない……」 錬金「賢者の石なんて絶対無理だ……死ぬしかない……」 竜子「首斬られた……死ぬしかない……」 猫男「猫耳……死ぬしかない……」 九音「健人くんのこと好きになっちゃった……殺すしかない……」 茶々「今回のチャレンジは死姦……死ぬしかない……」 浅川「呪われた……死ぬしかない……」 山本「テレビに引っかかった……死ぬしかない……」 サマ「姉がツッこみ待ちネタしか振ってこない……死ぬしかない……」 バカ「うぉぉぉおおおおおお!!!!……死ぬしかない……」 新ジャンル「もしも鬱だったら」
- 558 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/20(火) 21:47:57 ID:s5YJiVNp]
- 女「ねー、二回目したくない?」
男「……さっきしたばっかりだろ。まだ勃たないよ」 女「えー」 男「ごめん……回復遅くて」 女「謝らないの。そだ。ねぇ、精力増強のツボ、女友に教わったんだけどやってみる?」 男「そんなんあんの?」 女「うん!たしかここを………」 男(ドキドキ) 女「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!!!」 男「ヤッダーバァァァァァァ!!」 女「フフ……秘孔・男君大好を突いた……お前はもう、勃っている」 男「ぎゃぼー」 女「んん〜?間違えたかな?」 新ジャンル「ケンシロウ」
- 559 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/20(火) 22:03:14 ID:s5YJiVNp]
- 男「身体はオトナ!頭脳はコドモ!その名も、名探偵女!
説明しよう!女は以前俺に隠してあったプリンを食べられてしまったショックで幼児退行を起こし、 精神が小学生になってしまったのだ!女ちゃん、君はいくつかな?」 女「私ブラック派なの。最近太っちゃって」 男「砂糖の数じゃねぇ!歳だよ!年齢!はうおーるだーゆー?」 女「あいむせぶんいやーずあごー」 男「七年前!?」 女「ななさいー」 男「しかし実際はもう女は成人している!どうやったら戻るのか……さっぱりわからない!!」 女「おとこ、おとこー」 男「なんだい女ちゃん」 女「おふろーいっしょにはいるのー」 男「………」 女「いっしょにねるのー」 男「………」 女「しょうらいはおとこのおよめさんになるのー」 男「………」 男「………実は再ショック用のプリンはもう買ってある。しかも最近復活したあのでかいプッチンプリンだ。 だが、ここは少し様子を見ようと思う。どうやったら治るのかさっぱりわからないしな!うん!!」 女「おとこー」 男「なんだい女ちゃん?」 女「せっくすってなーにー?」 男「……!!……そ、それはねぇ……!!」ハァハァ 新ジャンル「22才の小学生」
- 560 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/20(火) 22:19:32 ID:yccuShpY]
- うん
俺はこのスレが好きだ、やっぱり。
- 561 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/20(火) 22:47:23 ID:s5YJiVNp]
- 男「……そうか、そうだったのか……!
オッサン、みんなをロビーに集めてくれ!」 オ「わ、わかった!」 女「じゃ、じゃあまさか……」 男「ああ。謎は全て解けた! 都市伝説、くねくねの正体はあばばばばばばばばばば」 女「はじめちゃーーーーーん!!」 新ジャンル「探偵」
- 562 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/20(火) 23:05:54 ID:s5YJiVNp]
- 忍者「クルミー、乱交しよう!」
くの「嫌」 忍者「はっはっは。どうせ俺以外とはしたくないって言うんだろ?可愛いヤツめ」 くの(こくん) 忍者「(ああくそ、ホントに可愛いなぁ、オイ)しかし安心しろ。相手は全員俺だ!」 くの「?」 忍者「忍法・分け身の術!」ドロロン くの「………増えた」 忍×100『どうだ!これなら相手は全員俺だぜ! クルミ、今日のはこってこての精液風呂に入ってもらうからな!』 くの(………やだなぁ) 忍×100『それじゃ、イッタダキマース!』 くの「………」 忍×100『………』 くの「………」 忍7「……どけよ」 忍81「お前がどけ」 忍53「最初の相手は俺だろ。オリジナルなんだし」 忍72「ふざけんな。オリジナルは俺だ」 忍16「クルミは俺の女だって生まれたときから決まってるんだ」 忍17「アホだろお前。お前は俺だっつーの」 忍70「アホって言った方がアホなんだぜ」 忍25「じゃあお前もアホだろ」 忍67「やめろよ自分同士で」 忍10「イイコぶってんじゃねーぞ」 忍100「おいなんで俺だけキラキラしてるんだよ!!」 忍36「知らね。きっとレアなんだろ」 忍44「あ!あそこの俺がいつの間にかクルミの肩に手を!」 忍×99『させるかぁぁぁ!!クルミは俺んだぁぁぁぁああ!!!!』 忍33「上等だコラァァァ!戦争じゃぁぁあああ!!!!」 忍54「忍法・飯綱落とし!!」 忍99「なんの、忍法・落葉返し!!」 忍21「まとめてくたばれ!忍法・火遁一尺玉!!」 ワーワーワーキャー くの(………ばか) 新ジャンル「大杉」
- 563 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/21(水) 01:40:32 ID:I8BSmc6T]
- マルチプルマン吹いた(w
- 564 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/22(木) 00:27:03 ID:ZWOA5AUq]
- 兎「ちょっと亀!勝負するわよっ!」
亀「いきなりなんなんだお前は。唐突過ぎるぞ」 兎「あたしの偉大さをアンタに証明するチャンスじゃない!アンタ最近ナマイキだからねっ!」 亀「……俺の予定は無視か」 兎「なによ!どーせアンタなんかヒマに決まってるじゃない!勝負は明日ね!遅刻したら罰金!」 亀「やれやれ」 兎「よーいドン!」 亀「ホントにやるのかよ……うわ早っ!ていうか、俺がアイツに足で勝てるわけないだろうが……」 兎「ちょっとー!のろのろしてんじゃないわよー!ヤル気あんのー!?」 亀「ない。それと足遅いのは元からだ。ほっといてくれ」 兎「なによなによだらしないわね! ああそう、何か賞品がないとヤル気になれないっての?がめついアンタらしいわ! わかった!あたしに勝てたら、キ、キキ、キスしてもいいわよ!」 亀「……はぁ?」 兎「が、頑張りなさいよねっ!」ビューン 亀「行っちまった……なんなんだアイツは」 ……………… ………… …… 兎(まだかしら、まだかしら)ソワソワ 亀「zzz……」 新ジャンル「デレ童話」
- 565 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/22(木) 05:47:28 ID:ZWOA5AUq]
- サン 「何故わたしの邪魔をした!死ぬ前に答えろ!」
アシタカ「生きろ……そなたは美しい………」 サン 「ぇっ……/// そ、そんな、ばか!ばかばかばかー!!」ダッ モロの子『あれ、サンどこに』 サン (顔が熱いのは走ってるからだ!そうに決まっている!!……///) 「………………………」 アシタカ放置。 新ジャンル「もののけデレ」
- 566 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/22(木) 06:10:24 ID:ZWOA5AUq]
- 女「シュシュッ!シュッ!シッ!シシッ!シュッシュシュシュ!ここでボディー!!」
男「………なにやってんの?茶々」 女「あ、遅いよれんくん。ヒマだったからシャドーボクシングしてたよ」 男「中学生男子かおのれは」 女「甘いわ。わたしはチャレンジャー。日々新たな性癖の可能性を模索するのが趣味。 そのフロンティアスピリットは西部のガンマンに勝るとも劣らないという設定なの」 男「よし、カウガールになる前にまず大和撫子いってみよう。もっとおしとやかになんなさい」 女「まあそれは置いておいて、今回のチャレンジは実際触れ合うようなものではありません!」 男「あ、そうなの?」 女「そう。さっきのシャドーボクシングと同じ。イマジネーションを使うのです。 人間の脳味噌の封印されし八割をフルに使って、お互い離れたところにいてもセクロスできるようになる! これが目指す究極です!これさえマスターすれば、会えないときでも常時ハァハァできます!」 男「………で、具体的な方法は?」 女「シャドーボクシングとおんなじだよ。相手をイメージしてひとりでえっちするのです」 男「………」 女「これぞ名づけてシャドーセックル!むしろセクロスシャドウ!!」 男「………」 女「じゃあ早速しよっか。わたしは別の部屋に行ってするから、 れんくんはわたしをイメージしてセクロスシャドってね。 離れていても心と快楽は二人でひとつ!ううーん、興奮するなぁ!!」 男「………」 ……………………… ……………… ……… 女「……なんで言ってくれなかったの!これオナニーと一緒じゃんって!」 男「……いや、楽しそうだったから………」 新ジャンル「オナニー」
- 567 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/22(木) 10:51:13 ID:xID6UXWu]
- 新しくねえw
- 568 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/22(木) 15:21:49 ID:oRg2j1hE]
- 兎に萌えた(W
- 569 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/23(金) 09:57:55 ID:mqWcj0NE]
- GOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOD
JOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO! 亀だけど『渇きの国のソラは赤く』読んだよ。 つか気が付かなかったゴメンナサイorz あれここにも投下しないの?携帯からとかじゃ読めないのじゃないのかと>wiki。
- 570 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/23(金) 11:18:30 ID:ULtyxJA8]
- ああ、あれは規制されてて書き込めないときに仕上がったものだったから。
えらい長いし、投下していいものか迷っちゃったんですよ。 でも確かに携帯からじゃ読めないなぁ……。 前編だけならここの残り容量でも投下できるかな?
- 571 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/23(金) 12:58:35 ID:mqWcj0NE]
- あ、そうか容量もうそんなに。
Wikiだとピンとこなかったけどそんなに長いんですか。 切れるんならもったいないかな。 こっちもそろそろ続き落とせそうそうです、全然話し進まないけどorz。 他の人はどうかな?あ、レイジュ君御借りしてますよ、見切り発車ですが。
- 572 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/23(金) 22:28:03 ID:5SiufyKX]
- いいですよー投下しちゃって下さい。
- 573 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/24(土) 00:28:46 ID:uVGPImm+]
- >>571
わくてか正座
- 574 名前:渇きの国のソラは赤く・前編(1/9) mailto:sage [2007/11/24(土) 00:33:17 ID:uVGPImm+]
-
渇きと白岩の国ナフレザーグは名の通り乾燥した荒野の国である。 白い荒野に穴を穿ったようなオアシスはたったひとつ。 都市らしい都市はそのほとりにある王都のみ。 あとはまるで白亜のような白い岩が転がるばかりの荒れ果てた大地が続いていた。 厳しい日差しは生き物が棲むにはおよそ不適切とさえ思われ、 この土地で生きていくには植物であれ獣であれ、また魔獣であれ特殊な能力が必要だった。 植物は葉を固くして棘を生やし、獣はそんな葉でも食べられるように強力な顎と何でも栄養にする強い臓腑を持った。 魔獣は薄いマナをなんとか扱って火や風と共に生きる道を選ぶ。 そう、生き物の少ない土地ではマナはどうしても希薄になる。マナとは言い換えれば星の生命力だからだ。 よって、この土地に住む人間が魔法を得手としないのは詮無いことだろう。 それでも、人間は生きていく。 魔法に頼らずともこの荒れた土に立ち、いかなる手段を使っても。 「―――で、少ない水を求めた結果が王都直下の大井戸。地下水脈の確保というわけですね」 ジョンはかりかりとメモを取っていた。 その口調は皆に説明するというよりも、自分で言葉にして確認しているといったほうが適切だろう。 「ただし、王都で水の流れを独占してしまった影響でますます周囲の環境は干上がってしまったようですが」 「ダメじゃん」 そのため、国としては決して大きな規模のものではない。 王都のみの国といってもいいほどで、あとは枯れかけた町や村がいくつかあるだけだという。 昼間に出歩くのは命にすらかかわるため、街道も発達していないのだ。 道がない、というのは国としては最早致命的に近い。 だがその反面未開の土地も多く、冒険者がミイラ一歩手前で帰ってきては珍しい魔石を手にしていることもあるという。 錬金術師でもあるジョンにしてみれば心躍る話だ。
- 575 名前:渇きの国のソラは赤く・前編(2/9) mailto:sage [2007/11/24(土) 00:33:58 ID:uVGPImm+]
-
しかし、その冒険も今回は控えるべきだろう。 この国に立ち寄ったのはジョンではなくヒロトの都合であり、それが済んだらさっさと出発しなければならないからだ。 この国の広い荒野のどこかに、このエリアのヌシがいるという。 リュー曰く、普段は地中に潜って眠っているサソリの魔獣だそうだ。 見つけるには荒野を歩き回らないといけないため体力的には常人並のジョンや相棒リオル、そして 「………………………………………」 ローラは留守番となったのだった。 がじがじと爪を噛むローラの眉間にはヒロトにはとても見せられない亀裂が二、三本走っている。 別に戦闘中でもないのにその豪奢な縦巻きツインテールはさながら嵐の夜の避雷針のごとく帯電し、 バチバチと空気中の細かな塵を焼いていた。荒野が近いため埃っぽいのである。 ローラ、ジョン、リオルがここにいる。 ということはすなわち、リューとヒロトは今二人っきりだということに他ならない。 それがローラの乙女チックハートを般若の形相にしているのだ。 「……いや、大丈夫だと思いますよ?確かにリューさん、久しぶりに二人っきりで異様なテンションでしたけど」 「そ、そーだよローちゃん。 あのヘタレ勇者と純情リュリルライア様が二人っきりになったからって急に手を繋いで歩くわけないし。 それにずっと二人っきりで旅してきたけどなんの進展もなかったんだよ?一日二日でそんな」 二人っきりというワードに反応してさらに稲妻が迸った。 そんなことはわかっている。わかっているのだ。 でも平静じゃいられないのが乙女チックハートというものである。 「そ、そうそう、ボク鉱石店見たいんですけどいいですか? 採掘には行けないけど一応珍しい石があるかどうか見てみたいんですよ」 「わぁい、それは楽しみだねジョン!」 「………………………」 ばちばちばち。 返ってきたのは空気が弾ける音でした。
- 576 名前:渇きの国のソラは赤く・前編(3/9) mailto:sage [2007/11/24(土) 00:34:41 ID:uVGPImm+]
-
ヒロトと二人きりになるのは久しぶりだった。 ジョンたちが旅に加わった頃からヒロトとこうして歩くことは少なくなっていき、 ローラがやってきてからはまったくなくなってしまったのだ。 ………まあ別に連中が邪魔とかじゃなく、ローラは恋敵であるのだからして邪魔といえば邪魔なのだが、 あの姫君も純粋にヒロトのことが好きなのだろうし、その想いを否定はできないというかなんというか、 しかしそれは別の話としてリューもヒロトのことが、その、す、好きなのであるのは確かなわけで、 たまにはこーして誰にも邪魔されずに一緒にいたいと思うのもまた恋するアレの摂理というものだろうし。 だからローラがこの過酷な荒野を抜けることができず、 留守番組になると決まったときは顔がにやけるのを抑えきれなかったものである。 二人旅だったときは意識していなかったこの二人きりというシチュエーション、 思えば自分はなんて愚かだったんだろうか。 たとえば二人して地図を覗き込んだときの顔の近さとか、 喉が渇いただろうからと氷を作ってそれをはんぶんこしたときとか、 ちょっとした罅に足を取られてよろけた拍子に前を進むヒロトに寄りかかってしまったり。 そもそも二人の歩幅には大分開きがあるのだから、 リューは余程の早足で歩かないとヒロトに置いていかれてしまう。 なのにそうならないのは、ヒロトがちゃんと自分に気を配っていて、 わざとゆっくり歩いていてくれているためであるからなんかして。 ぼろぼろに擦り切れたマントは風になびき、鍛えられた背中は何も言わずただ進んでいく。 何もない大地、ただ二人。 あはぁ。 ……こんな蕩けるような状況を当然のものとして受け入れ、堪能もせずに過ごしてきたのだ。 いや、確かに二人旅のときはこの状況が当然のものだったのだ。 それが特別なものに変わったのは、ジョンやリオルやローラが旅に加わったため。 そう考えれば、連中は邪魔に思うどころか感謝しなくてはならないのかも知れない。 氷冷系の結界で自分とヒロトを包み、合々傘のような形になるこの距離感にまたキャハーと興奮して、 すたすた行ってしまうヒロトの背中を追いかけた。 ヒロトは相変わらず無口だ。 二人旅だったときも、パーティを組んでからもそれは変わらない。 自分から喋ることは滅多に無く、しかし話かけられればそれに対して返事ないし自分の考えは述べる。 沈黙に包まれることも多いがそれは圧迫されるものや不快なものではなく、どこか安心できるのだった。
- 577 名前:渇きの国のソラは赤く・前編(4/9) mailto:sage [2007/11/24(土) 00:35:23 ID:uVGPImm+]
- 「……なんだ、ニヤニヤにて。気味悪いな」
「気味悪いとは失礼なヤツだな〜♪ふふ、ふふふ、このこのぉ」 「……………暑さにやられたのか?街に戻るか?」 「あっはっは、馬鹿を言うな。我は普通だとも。ふふ、くふふふふふふふ……」 「………………………………」 リューは上機嫌だった。 ………だからこそ、まだ気が付いていないのだ。 この荒野の異常に。 ――――――この大地の、異常に。 鉱石店を探すのには大変に苦労した。 王宮を中心に丁度円を描くようにして街が造られていて道そのものは単純で解りやすいのだが、 どこもかしこも白い石造りの建物であるためほとんど風景に変化がないように見えてしまう。 だいたいどこに何があるのかも全く知らない街で道に迷うというのもおかしな話ではあるが。 無論、それもひとつの旅の醍醐味という者もいるだろう。 しかしそれはある程度状況に余裕のある者の言葉であって、旅先で本当に何者にも頼れないとき、 さらに道にすら見失うというのは旅人をますます不安に陥れるのだ。 「………あの、すみません」 道行く人をなんとか捕まえて話を聞こうとしても、 「………………………………」 すい、と避けられてしまう。 別に頭から齧ろうとした訳じゃない、ただ鉱石店はどこにあるのかと訊ねようとしただけだ。 それが、もう二十人目。 どうもここの住人は警戒心が強いようだった。 これもおかしな話だ。 確かに、余所者に厳しい居住区は存在する。 ジョンも立ち寄ろうとして拒まれたりいきなり攻撃を仕掛けられたりした経験なら過去にあった。 普段人の近づかない、閉じた円環が完成しているコミュニティでは来訪者は基本的に害悪と見なされるためだ。 なまじ見た目が女の子然としているため、『種』としてのマレビトとも認識されない、 そういう意味ではジョンは明らかに外見で損をしていた。 しかし、それにしたって辺境にある小さな村の話だ。 ここは仮にも王都。国で旅人が最もよく集まる街のはずである。 なのに、こうまで旅人に慣れていないものだろうか?
- 578 名前:渇きの国のソラは赤く・前編(5/9) mailto:sage [2007/11/24(土) 00:36:01 ID:uVGPImm+]
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「なんなのさー」 リオルがぶーたれる。 しかもただ避けているだけではない。適当な距離を取ってこちらをちらちらと見ているのだ。 完全に警戒されてるなぁ……。 ジョンは深々と溜め息をついた。 リオルが獣のように歯を剥いてガルルルルと威嚇し返しているのを抑えながら、ローラに目をやる。 ローラは、 ――――――見たことのない顔をしていた。 「ローラさん……?」 乾いた風が吹く。 高い空は変わらず青く、そのくせきゅるきゅると回り巻いた螺子が 背を縮めるように狭く狭くなっていくようだった。 金の髪が、なびく。 青い瞳は開き、ここではないどこかを―――いや、何かを視ている。 「――――――………」 ざあっ、とまた埃が舞って、 「ローラさん」 「え、は、はい……?ど、どうかしまして?」 「いや、ローちゃんがどーしたのさ」 ジョンの脇の下からリオルが訊く。ヘッドロックである。 ローラは風で乱れた髪を整えながら、ぽつりと呟いた。 「……この国はどこかおかしいですわ」 「…………?」 きょとんとするジョンとリオル。 そんなことはわざわざ口にしなくてもわかる。今まさにそれで困っているからだ。 だが、ローラはかぶりを振った。 「そうではなくて……いえ、そうなのですが………」 どうにも要領を得ない。良かれ悪しかれなんでもハキハキ喋る彼女にしては珍しく歯切れが悪かった。
- 579 名前:渇きの国のソラは赤く・前編(6/9) mailto:sage [2007/11/24(土) 00:36:53 ID:uVGPImm+]
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「国そのものが、歪んで―――としか、その。申し訳ありませんが」 「………はぁ。感覚的なものですか?」 「ローちゃん王族だもんね。そんなものなのかも」 「まさか。人間の王はリューさんのような魔王と違って種族としては人間となんら変わりないはずですよ。 『王』として一個の能力に目覚めるなんて―――」 ―――続けようとしてジョンは口を閉じた。 ありえない。 それはラルティーグに住む『知の民』を殺す最強の呪いの言葉である。 それは理解できないものを理解しないまま放置するということ。 全てのものにはすべからく理由があり、それを探求することこそ彼らの目標なのだ。 現に世には『ありえない』とされる無限の魔力、 賢者の石の精錬を目指しているジョン・ディ・フルカネリである。 もし本当にありえないとしても、とことんやってみなければわからない。 ラルティーグの勇者は何代もそのために世界を旅し、 未だ『賢者の石なんてありえない』という確証を出せずにいる。 『ありえない』とは、そこまでして挑むべき敵なのだ。 賢者の石に比べればローラに特殊能力が宿ることに仮説を立てることなんて造作もない。 そう、たとえば王族や魔術師の一族は血筋を重んじる。 より優れた者を迎えることによって嫡子を血から鍛え上げる、その術を何世代にも渡って行ってきた。 そして古い名を、膨大な魔力を、廃れさせることなく受け継いできたのだ。 たとえが悪いが、家畜や愛玩動物でもそうである。 もともと野生の動物だった狼を飼いならし、人間は犬という新しい種を生み出した。 さらにその犬を長年鍛え交配させ、猟犬や愛玩種など数多くの種族を『造って』いる。 それと同じなのだとしたら。 ヴェラシーラは大きく、魔王進攻時にはすでに存在したといわれる世界でも最も古い国のひとつだ。 ヴェラシーラ王家は幾度か大きな戦争や内戦を経て、 それでも滅びることなく現在に至るまで世界に君臨しており、血筋も絶える事無く受け継がれてきた。 彼女はそのヴェラシーラ王女、王家の血の先端に居る者。 さらに各国を巡り経験を積み、その肌で、耳で目で、世界を識る者。 ローラ・レクス・ヴェラシーラは誰より『世界』に鋭敏であってもおかしくはない。 「………そうですね。その方がよほど『らしい』」 ジョンは顎に手をやって、コクンと頷いた。 「ジョン?」 「この国になにがあったのかについて興味が湧いてきました。 確かに、何かがなければ住民が過敏にはならないでしょうしね」 「あ………」
- 580 名前:渇きの国のソラは赤く・前編(7/9) mailto:sage [2007/11/24(土) 00:37:48 ID:uVGPImm+]
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ぱちぱちと目を瞬かせるリオルとローラに、ジョンはぱちりとウィンクをしてみせた。 「ヒロトさんたちが帰ってくるまで実質暇でしたし、ちょっと足を突っ込んでいきましょうか」 調査といってもそう簡単な話にはならない。 基本は足、というのが鉄則なのだがこの街の住民はその足を使う聞き込みに対してかなり非協力的だからだ。 おまけに手当たり次第に声をかけまくっているのが奇矯な行動ととられたのか、 さらに距離を取られることになってしまった。精神的にも、物理的にも。 物陰に隠れて(しかも微妙に隠れられていない)こちらを伺い、 何事か囁きあっている姿はそちらの方がよほど怪しいぞとジョンは声高に言いたかった。 「そっちの方がよっぽど怪しいよ!!」 と思ったらリオルが言った。 さささと住民たちが隠れる。 「あたしさー、何でかなー?逃げたり隠れたりするモノ見ると無性に追いたくなるんだよねー。 龍の本能ってやつかなぁ?」 「そんな動物っぽい本能知りたくありませんでしたよ」 GARRRRRと歯を剥くリオルの腕を捻り上げて抑えるジョン。 一方ローラは何やら蒼い顔をして、空を眺めている。 いや―――空ではない。 視線の先にあるのは王宮。 白い街で唯一煌びやかな、金色に光るその建物を見つめていた。 その顔には表情というものがない。 まるで能面のような、無表情というにはあまりに空虚で、 まるでそこだけぽっかりと穴の開いているような貌だった。 「……ローラさん、やはり宿に戻りましょう。あなたは早く休むべきです」 「そうだよ。ゾンビみたいな顔色してるよ?ローちゃん」 リオルも心配そうだが、ローラはゆっくりと首を横に振った。 「………いえ、今の感覚は休んでしまえば消えてしまう。 聞き込みはきっと無意味です。この国の民は心を開いてはくれないでしょう。 …………おそらく、全ての原因は、あそこに」 王宮。 国の中枢を司るモノに、国を脅かすモノが巣食っているというのか。 ローラの顔はますます蒼く、紙のように真っ白になっていた。 しかし眼だけは変わらず、炎が灯ったように鋭い。 「放っておいたら、この国が滅んでしまう……そんな気が………す、る……です………」 「……!!ローラさん!」
- 581 名前:渇きの国のソラは赤く・前編(8/9) mailto:sage [2007/11/24(土) 00:38:37 ID:uVGPImm+]
- くたり、と倒れこんだローラをとっさに支える。
蒼い顔には玉のような汗が浮き、息は荒く身体も熱い。 日射病……?この国の気候が少女の体力を奪っていったのか。 軽度のものだ。医者でもあるジョンには手当てができる。 できる、の、だが―――。 「ローちゃん、ローちゃん!しっかり!」 「誰か!手を貸して頂けませんか!?どこか横になれる所はありませんか!?」 周りで見ているであろう住人たちに聞こえるよう、大声を張り上げる。 今必要なのは知識よりベッドと水だ。どうすればいいかわかっても、手段がなければどうしようもない。 身体を少し冷ます程度の氷魔法を唱えるが、長くは持たないしこれは所詮応急処置だ。 それに得手としない魔法を使っていてはすぐに魔力が枯渇して、ジョンも目を回してしまう。 宿は遠い。 何にせよ、ここはいち早くちゃんとした環境においてやるのが最優先だろう。 「誰か、すみません!仲間が倒れたんです!手を貸してください!」 「ちょっと、聞いてるんでしょ!?ローちゃんが死んじゃうよ!」 「お願いします!ボクらはあなた方の敵じゃない、助けて頂きたいんです!」 ………住人たちは―――出てこない。 何がここの民をそうさせるのか。 ローラは言った。住民は心を開かないと。 それだけのことが、ここで起きたのか。 日射病……熱中症ともいうそれはともすれば命にも関わる。 自分がいて、みすみす死なせるわけにはいかなかった。 「――――――リオル。仕方がありません。龍化を」 その声は、自分でも驚くほど昏く響いていた。 「ジョン……」 「ローラさんの安静のためです。ローラさんが落ち着いたら謝って、すぐにこの国を出ましょう。 ヒロトさんたちなら、きっとはぐれてもなんとかしてくれます」 「………………………」 リオルはしばらく黙っていたが、やがてこくんと頷いた。 「わかったよ」
- 582 名前:渇きの国のソラは赤く・前編(9/9) mailto:sage [2007/11/24(土) 00:39:32 ID:uVGPImm+]
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危害を加えるつもりはない。 ただ、少し脅かして安静にさせてもらうだけだ。 最悪王宮兵士が駆けつけてくるかもしれないが―――その時はその時でまた考えよう。 リオル―――リオレイアが手を地面につき四つん這いになり、 その瞳がきゅうっ、と獣のように細まる。 獣?違う。魔獣だ。 それも最高位の魔獣、ドラゴン。 彼女の正体、龍の魂が仮初の肉体を食い破り、より相応しい姿に変貌させる。 少女の姿は異形と化し、怪物と恐れられるだろう。しかし、それは今この時ばかりは好都合である。 リオルは後で多少落ち込むかもしれないが、自分は変わらずに側にいて、語らずに慰めよう。 「――――――これを」 不意に背後からすっ、と何かが差し出された。 ちゃぽん、と揺れる。それは水筒だった。 「あんたらも気付いているだろうがこの国は今少しピリピリしていてな。 だが大丈夫だ、そんなことをしなくても」 驚いて振り返った。そこには、この国特有の飾り気のない白い装束を纏った青年が立っている。 リオルも気が付いて変身しかけていた身体の高揚を解いた。 まだ龍化はしていなかったのだが、彼にはリオルが何をしようとしていたのかわかったのだろうか? 「俺も魔法を齧ってるんで、近くで強いマナが乱れれば感知することができんだよ。 何かよからぬことをしようとしていたことくらいはな」 「う……」 青年は装束を翻し背を向けると、肩越しに振り返った。 「ここでは休めるものも休めないだろ。ついてきてくれ、近くの宿に案内する」 渇きの国のソラは赤く〜新ジャンル「 」英雄伝〜[前編] 完
- 583 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/24(土) 00:39:57 ID:dyiuQd2D]
- 女「ねえ、チューして……?」
男「いや、キスはことの最中じゃないと……」 女「じゃあ早く抱いてよ」 男「だいたいで抱いていい?」 女「だいたい? しっかり抱いて……貴方を感じさせてよ」 男「実は僕、会社で忘年会の幹事をさせてもらうんだ」 女「……ねえ、からかってる?」 男「からかってないよ……からまわってる」 女「……緊張してる?」 男「君も緊張してるんじゃないかな……均等に」 女「私は別に……リラックスしてるわ」 男「俺は駄目だ……胃から吐くっす」 女「やっぱりからかってるでしょ!? 貴方なんか嫌いっ!」 男「あ………………また振られた……カキフライでも食べよう」 新ジャンル「( ´w`)」
- 584 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/24(土) 00:41:00 ID:dyiuQd2D]
- ぬぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉorz
リロードし忘れ激しくスマンカッタです・・・
- 585 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/24(土) 00:50:36 ID:uVGPImm+]
- >>583
セフセフ! >男「からかってないよ……からまわってる」 ここに全てが要約されているとみた。 ていうかまだ余裕っぽいな容量。
- 586 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2007/11/24(土) 01:16:40 ID:69WXDXN/]
- >>572はレイジュの人?
じゃぁお言葉に甘えてーと、オモタら投下始まりましたね。 容量あるみたいだし、先にそちらを優先で。 終わったらこちらも落します(´・ω・`)ノシ
- 587 名前:渇きの国のソラは赤く・中編A(1/10) mailto:sage [2007/11/24(土) 01:26:56 ID:uVGPImm+]
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青年は名をタブイルといった。 この国で起きている異変を察して調査にやってきたフリーの吟遊詩人(ミンストレス)だという。 この国の人間にしては色素が薄いとは思っていたが、なるほど。ジョンらと同じ旅の人間だったのか。 「あれ?魔導師ではなかったんですか?」 「……ああ、元だが。ちょっとあって破門くらったんだ。ロートルは頭固いんだよ、どこの世界もな」 タブイルは顔をしかめてそう吐き捨てた。 「―――すみません」 「いいさ。それよりあんたら、どこまで知ってる」 どこまで知っている、というとナフレザーグで起こっている異変についてだろう。 ジョンたちは……実は、何も知らないに等しい。 そもそも住人が、ではなく『国』がおかしいと言い出したのはローラであって、それも根拠のない勘のようなものだ。 直後に倒れてしまったことから考えても、意識がはっきりしていたのかも怪しいところ。 しかし、信じるのならその原因は王宮にあるとも言っていた。これが本当なら手がかりどころか事の中枢に近い。 ヴェラシーラの一族は雷槌を操る魔法に長けているという。ということは、多少でも魔法を齧っているということだ。 といっても占術の心得はあるのかないのか、ジョンは知らないが……無さそうだなぁ、ローラさんは。 「なるほどね……王宮、か………」 タブイルは黙り込んだ。 本当に国の一大事だとすれば、他の国の者が―――たとえ勇者といえど―――介入することは難しい。 それよりも王宮に報告して対応させるほうが何倍も効率がいいし、国としての体面もわざわざ崩さずに済むからだ。 だがその報告するべき国そのものに病巣があるのだとしたら。 たとえば信じがたい悪政が働いているのだとしたら、それを制するのは勇者の役割である。 民衆が革命を起こして内戦に発展するのは国にとってもうまくない。 滞在してまだ浅い自分が出しゃばっていいものか迷うところだが、名誉だけでなく汚名を被る覚悟で挑むのが勇者の務めか。 これも『もし』の域を出ない話だ。 「でも疑ってはいるんだろう?」 「……はい、まぁ」 「わかった。それがあんたの立ち位置なわけだ。不確定要素も可能性のひとつさ、 それでいい―――勇者ならなおさらな」 ジョンは一瞬目を見開き、そしてすっと細めた。 「ジョン・ディ・フルカネリ。匠と魔石の国ラルティーグが選定した勇者……だよな?」 「………気付いていたのですか?」 「初めは気付いてなかったさ。勇者の名は世界中に知れ渡ってるけど、勇者の顔を知ってるやつは吟遊詩人でもそういない。 俺があんたを知っていたのはあんたが研究職としても有名だからさ。俺も錬金術師だったんでね。 錬金術師(アルケミスト)だけでなく、魔工技師(エンチャンター)であり、 薬師(メディシン)であり医者(ドクター)であり療術師(ヒーラー)ですらある、 稀代の大天才ジョン・ディ・フルカネリは俺みたいな外道錬金術師だって知ってるってことさ」
- 588 名前:渇きの国のソラは赤く・中編A(2/10) mailto:sage [2007/11/24(土) 01:28:15 ID:uVGPImm+]
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ジョンはため息をついた。 勇者の存在は世界中に公開されている。かつての『はじまりの勇者』と同じように人々の希望であり、 あらゆる悪の抑止力とするためだが、勇者個人としての情報はほとんど規制されているはずだ。 英雄に必要なものは功績だけ、ということである。 しかしヒロトのような全く無名だった剣士ならまだしも、 ジョンのようにある業界でもともと有名な人間が勇者になるとこういうことも珍しいことではない。 それがメリットになることもあればデメリットになることもある。 そういえば勇者に選定されて間もない頃 いきなり吟遊詩人にあることないこと超人のように書かれてげんなりしたこともあったっけ。 「まぁ今はそこは置いておこう。あんた、まだこの件について首を突っ込むつもりなんだな?」 「………そりゃ、まあ。民衆の為にあるのが一応、勇者ですから」 「はは、真面目なんだな。じゃあ俺に付き合うかい。 ジョン・ディ・フルカネリがいればこっちとしても百人力だからな」 タブイルはにやっと笑った。 どうもジョンたちについて調査をするつもりらしい。 そりゃあフリーの吟遊詩人というのだから勇者に密着していることができれば それだけで引く手数多の記事が書けるだろうし、 勇者の特権のおこぼれを狙えば調査も有利に進むだろう。 ジョンは勇者といえど、ゼロから何かを調査することに慣れていない。 民衆の救いを求める声を聞き届けるのが勇者なら、今回この国の民衆は助けを求めることすらしてくれないのだ。 ―――勇者という役割を明かせばいいのだろうが、どうにもタイミングを逃してしまったように思う。 ローラが倒れたとき力ずくで安静できる場所を確保しようとしたことで後ろめたい気持ちもあるし、 それにますます警戒されているだろうし―――。 それなら、この青年と共に行動したほうが幾分やりやすい、か……? 「ジョン〜、ローラさん起きたよ」 ベッドで寝ているローラについていたリオルが、ひょこっと顔を出した。 汗を拭いたり着替えさせたりしなければならないので多少心配だが世話はリオルに任せたのだ。 幾らなんでもそれくらいならリオルだって失敗しないだろうし、 それに仲間内に想い人がはっきりと存在する女性の肌には極力見たり触れりしたくはない。 ヒロトが帰ってきたときどんな顔をすればいいかわからないからだ。 無論、それが命を左右するならジョンとて躊躇わないが。 「すみません、心配をかけてしまって」 ローラは少々顔を蒼くしていたが、意識ははっきりしているようだった。 もうしばらく安静にしていなくてはならないだろう。 でも、もう心配する必要はない。あとは眠っていれば回復できる。 ローラは倒れる前に自分でも言っていたように、『国』に対する異変についてはもう何も感じないようだった。 あれだけはっきりと感じていた感覚も、今では熱によって観た幻覚の類だったのではないかとすら言った。 しかしジョンは、それを信じると決めたのだ。 それにローラに王族として『世界の異変』を感知できる能力に目覚めつつあるのなら、 むしろ余分な自我のない意識が朦朧としていたあの時の方が、より研ぎ澄まされているに違いない。 それにタブイルが言うように、何かが起きているのは確実のようだし。 「―――そう、ですか。でも、申し訳ありません。本当に王宮に探りを入れるのなら、私はついていけませんわ」 ローラは申し訳無さそうに目を伏せた。
- 589 名前:渇きの国のソラは赤く・中編A(3/10) mailto:sage [2007/11/24(土) 01:29:56 ID:uVGPImm+]
- 考えてみれば当然だ。
ローラはお忍びでの旅の途中とはいえ、一国の王女である。 それが他国の王宮にちょっかいを出したとなれば、これが問題にならないはずがない。 もしナフレザーグによからぬ秘密があったとして、余計な咎を負うことは無い。 身分を隠しての冒険には限度があるのだ。 それは決してローラの責ではない、仕方のないことだった。 それに体調面から考えても、ローラは今回はゆっくりしていた方がいいだろう。 「………あのおかしな魔力のコといい、お嬢様といい、勇者サマのお供には一筋縄で行く人がいないみたいだな」 流石にローラが姫であることを悟られるわけにはいかないので、席を外してもらっていたタブイルが戻ってくる。 「そう、あなたが助けてくれたのですね。礼を言います。……ありがとう、ですわ」 「――――いえ、当然のことをしたまでです。麗下」 タブイルが一礼してから、目を瞬かせて顔をあげる。 「……驚いた。魅了(チャーム)の魔眼使いなのか、この娘は」 ジョンは思わず苦笑する。 これも王の能力の片鱗………か? この国で最近起きている事件のひとつに集団失踪がある。 ある朝忽然と、隣の棟に住んでいた者全員が消え去っていたり、 ある郊外ではある村の住人が丸ごと消えていたりしたそうだ。 魔獣に襲われたのかと思えばそういった形跡はほとんどないし、前日に何か変わった様子も無い。 王宮に調査を依頼してもまるで原因がわからないらしいし、 国民たちは次第にお互いを疑うように、疑心暗鬼に陥っていったのだという。 タブイル曰く、余所者に至っては何もしていなくとも襲われることもあるそうだ。 ジョンたちが見逃されたのはひ弱な女の子ばかりで、事件とは関係なさそうだからだという。 「女の子……ね」 ジョンは複雑そうに呟いた。 『見た目が女の子』で役に立ったのは初めてだろう。 しかし、もしローラの『勘』通りに王宮が黒幕だとすると、王宮が進める調査があてにならないのは当然かもしれない。 王宮の調査団が黒だとすると、その結果に信憑性があるはずがない。 ………いや待て。ということは少なくとも黒幕は王宮兵士を動かせるほどの人物だということになる。 最悪、一国の兵を敵に回すことになるのか……?
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