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【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合8



1 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/21(火) 00:08:30 ID:Sq8ZKsfg]
おう、ここは「ゼロの使い魔」「グリーングリーン」に代表される、
ヤマグチノボル氏の作品のエロパロを書くスレだ。
荒らし、それに反応するやつは俺様が叩き切ってやる!
お前らの心の震えで、SSを書き起こせ!
あと、次スレは480KBか、970レスを過ぎたら立ててくれ。

前スレ
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合7
sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1162705335/

過去スレ
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合6
sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1160901342/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合5
sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1159793943/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合4
sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1158503087/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合3
sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1157554499/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合2
sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1156100259/
【グリグリ】ヤマグチノボル総合【ゼロの使い魔】
sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1141803280/

まとめサイト ゼロの保管庫wiki
wikiwiki.jp/zero/




2 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/21(火) 00:12:11 ID:tciqNCns]
>>1
乙カレー

3 名前:205 mailto:sage [2006/11/21(火) 00:14:04 ID:J0Zz/K6a]
っつー訳で幼児化SS投下しますっつっても非エロですが。俺には濃厚エロは無理だよ。
で、誰が幼児化するかってーともちろん流れに乗っかって才人

4 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/21(火) 00:15:45 ID:RlIdKPx/]
>>1 乙

ってか、職人が保管庫
職人が、スレ立て・・・・・・・

頑張ろう。


5 名前:素直になって、自分 mailto:sage [2006/11/21(火) 00:16:39 ID:J0Zz/K6a]

 その日の朝はいつもとどこか違っていた。
 平賀才人がそのことに気付いたのは、目が覚めてゆっくりと上半身を起こし、いつものように欠伸をしながら背を伸ばしたときである。
 隣に、ルイズがいない。枕に桃色がかったブロンドが乗っていないのだ。
 数瞬ほど瞬きしてから、苦笑する。よく見てみると、掛け布団の半ばほどの位置に小さな盛り上がりがある。
(寝相が悪くて布団に潜っちまった訳か)
 ちょうどいい、このまま布団引っぺがしてからかってやれ、と囁く悪戯心に、才人は素直に従った。
「ほら、起きろこのねぼすけめ」
 楽しく笑いながら布団を引っ張ったとき、才人の頭を一つの疑問が掠めた。
(ルイズって、ここまで小さかったっけ)
 小柄なルイズではあるが、さすがに本物の幼児ほどではない。
 しかし、布団の盛り上がりはせいぜい本物の幼児ほどのサイズしかない。
 その事実に才人が気付いたとき、布団は既に完全に宙を舞っていた。
 そして才人は硬直する。
 布団の向こうで小さな体を丸めて眠りこけていたのは、ルイズとよく似た顔立ちをした幼子だった。
(え、なにこれどういうこと。なんなんですかこの子。ルイズの隠し子か)
 そんな訳ねえだろと思いつつも、あり得ない憶測が凄い勢いで頭の中を飛び交う。
 混乱する才人の前で、その幼児はむずがるように顔をしかめたあと、欠伸をしながらゆっくりと体を起こした。
 子猫を連想させる仕草で目をこすったあと、その幼児は眠たげな目つきで周囲を見回し、才人を見つけるとぱっちりと目を開いた。
 そして、嬉しそうに微笑みながらこう言った。
「おはよう、サイト」
 底抜けに元気な甲高い声で挨拶され、才人はへなへなとベッドに膝を突いた。

(落ち着け、落ち着くんだ平賀才人。冷静にこの状況を整理するんだ)
 後ろから聞こえてくるやかましい声を敢えて無視しつつ、才人はベッドの上に座り込んで思考に没頭する。
(昨日俺の隣ではルイズ・ド・ラ・ヴァリエールその人が寝ていた。これは間違いないな。
 で、朝目覚めるとそこにルイズの姿はなくて、その代わりにルイズをもっと小さくやかましくしたこのお子様がいた。
 俺はルイズに妹がいるって話は聞いたことがないし、隠し子なんてのも年齢その他から考えてあり得ない。
 以上のことから導き出される結論は)
 頭に浮かんだたった一つの答えを、才人は苦笑で無理矢理追い払った。
「ないない、そんなことあるはずないって」
「サイト、サイトってばー」
 当のお子様はこちらが名乗ってもいないのに名前を連呼しながら、才人の肩に跨って遠慮なく髪の毛を引っ張ってくる。
 才人は大きく息を吐き出すと黙って幼女をベッドに座らせ、正座して彼女と向き合った。

6 名前:素直になって、自分 mailto:sage [2006/11/21(火) 00:17:31 ID:J0Zz/K6a]

「ちょっと、聞きたいんだけど」
「なあに」
 大きく首を傾げて鳶色の円らな瞳でこちらを直視してくる幼女。こちらが反応したためか上機嫌である。
 才人は躊躇した。一度唾を飲み込んだ後、思い切って問う。
「お嬢ちゃんのお名前は、なんていうのかな」
「どうしてそんなこと聞くの」
 幼女は不思議そうに問い返してきたが、才人が「いいから大きな声で言ってみなさい、さんはい」と促すと、満面の笑みで答えた。
「ルイズ」
 一瞬絶望的な気分になりかけるも、才人は「いやいや待て待て」と首を振って気を持ち直した。
(まだ分からんぞ。同じ名前の他人ってこともあるかもしれねえし)
 地球でも外国の人ってやけに同じ名前多かったしな、と考えながら、才人は問い直した。
「名字も言えるかな」
「え、うんとね、うんとね」
 ルイズと名乗った幼女は小さな腕を組んで一生懸命考え込んだあと、またも全開の笑顔で答えた。
「ルイズ・ド・ラ・ヴァリエール」
 決定だ。確定だ。敗訴だ。
 何故か敗北感に打ちひしがれながら、才人はベッドの上に膝を突く。
(なんてこった、要するに)
 もう一度唾を飲み込み、才人は頭の中で再度その事実を確認する。
(ルイズの奴、縮んじまったのかよ)
 信じがたい事実である。信じたくない事実である。
 しかし目の前のちびっこはルイズとそっくりの顔でルイズと同じ名前と名字を名乗っている訳で、それはつまりこの結論が間違いなく正しいことを示している。
(誰かが俺を騙そうとして似たガキを連れてきたんじゃ)
 一瞬そんな推測に希望を抱きかけた才人だったが、そんなことをして喜ぶ人物など才人の周囲には一人もいない。
 大体にして、死体を自由に操るような魔法が存在する無茶な世界なのだ。
 人間をちょっと行き過ぎなぐらいに若返らせる魔法が存在したとして、特に不思議ではないような気がする。
 結局のところ、ルイズがちびっこくなったらしいという事実を否定することができず、才人はまたもや絶望に打ちひしがれる。
 これでまたどんな災難が自分に降りかかってくるのかと思うと、晴れた空に厚い雲がかかってくるようにすら感じてしまう。
「ねーねーサイト、サイト」
 そんなサイトの服を、ルイズがせがむように引っ張る。
 疲労感を堪えて顔を上げると、ルイズが小さくはにかむような表情でこちらを見ていた。
「あたし、お名前言えたよ」
「ああ、そうだな」
 一人称が微妙に幼くなってるなあと変なところに気付きつつ、才人はぼんやりと「それで」と言う。
 するとルイズは何かを期待するような甘えた表情で言った。
「ほめてほめて」
 何で名前言えたぐらいで褒めてやらなくちゃいけねえんだお前ホントは16歳だろうが。
 という文句を口にすることなどもちろんなく、才人はため息を吐きながら適当にルイズの頭を撫で回した。
「ああ、よく言えたな、偉いぞルイズ」
 我ながら投げやりな褒め言葉だったが、それでもルイズは万歳するように両手を上げて、
「わーいサイトにほめられたー」
 と、また笑顔全開で喜んでいる。
 そんな無邪気なルイズを見ていると、なんだか自分があれこれと悩んでいるのが馬鹿らしく思えてくる才人である。
(そうだな、まあこういうのもたまには悪くないかなあ)

7 名前:素直になって、自分 mailto:sage [2006/11/21(火) 00:18:27 ID:J0Zz/K6a]

「なんて言うと思ったかコラァ!」
 モンモランシーは悲鳴を上げた。唐突に怒鳴り声が響き、何者かが扉を蹴破りながら自分の部屋に侵入してきたのだ。
「なに、なんなの一体」
 朝、そろそろ出かける支度しなくちゃなどと考えていた時分である。
 部屋に飛び込んできたのは才人であった。目をギラギラと怒りに燃やし、こちらを睨みつけている。
 両手を後ろに回して誰かを背負っているようだったが、その人影が小さいせいで誰を背負っているのかはよく見えなかった。
 何よりも、そんな余裕がない。こちらがまともに反応するヒマもなく、才人が遠慮のない足取りで迫ってきたからである。
 そして一言、
「吐け」
 叫び声の凄まじさと訳の分からない迫力に押されて、さすがのモンモランシーも半泣きで後ずさってしまう。
「なんの話よ」
「しらばっくれるんじゃねえこのモンモンめ。あれだけ言ったのにまたルイズに変なもの飲ませやがったな」
「いやだからなんの」
「言い訳してる暇があったらさっさと解毒剤作りやがれこの変てこパーマのお蝶夫人が」
 才人は足を踏み鳴らして怒鳴りつける。全く以って意味不明である。
 よく見るとこの騒ぎを聞きつけて部屋のすぐ外に人垣が出来ており、モンモランシーは本気で泣きたい気分になった。
「こらこらサイト、君はまた何を騒いでいるのだね」
 慌てた声で呼びかけながら、頼りにならない救いの主が部屋に飛び込んでくる。
 余程急いで来たのだろう、いつもは念入りにセットしている髪を汗で乱しながら、ギーシュが息も荒く才人とモンモランシーの間に割って入った。
「今度はなんだ、モンモランシーは何もしてないぞ」
 及び腰ながら両手を広げてこちらを庇うギーシュに、モンモランシーは遠慮なく部屋の隅に退避する。
 それを厳しく目で追いながら、才人は体の向きを変えて自分の背に背負っていた人影を見せてくる。
「嘘吐け、これ見りゃそこのでこっぱちがやらかしたのは一目瞭然だろうが」
 その人影を見て、モンモランシーは目を瞬かせる。
 見覚えのある顔の幼女である。才人の背におぶさりながら「いけーサイト、やっつけろー」などと無責任に囃し立てている。
「なんだこの子は、ずいぶんと君のご主人様に似てるじゃないか」
 驚きの声を上げるギーシュもまた、モンモランシーと同じ感想を抱いたようだ。
 才人はイライラしたように地団太を踏み、片手で幼女を支えたまま、こちらに指を突きつけてくる。
「こんな阿呆なことやるのはそこの面白い髪型の女しかいねえんだよ。全く猿漫画の主人公みたいな名前しやがって」
「待って」
 モンモランシーは才人の罵声を手で制止つつ問いかけた。
「あなたの口ぶり聞いてると、どうもその子がルイズ本人だって言ってるみたいに聞こえるんだけど」
「そうだよこれルイズ。ルイズ・ド・ラ・ヴァリエールその人。お前が縮めた女」
 相変わらず誤解している才人の言葉を無視しつつ、モンモランシーはその幼女の傍に行き、顔を覗き込む。
「こんにちは」
 そう言うと、その幼女は目を瞬いて不思議そうに問いかけてきた。
「おばちゃん、だあれ」
 モンモランシーは一瞬顔を引きつらせかけたが、「子供なんてこんなもんよ」と自分を宥めつつ、
「ちょっとごめんなさいね」
 とその幼女の額に手を当てた。
 目を閉じ、意識を集中する。
 水魔法の使い手たるモンモランシーは、こうすることで相手の体内の情報をある程度把握することが出来る。
 以前授業でも同じようにしたことがあり、そのとき組んだのがルイズだったので、彼女の体内の情報は少し覚えていた。
 体内の情報というのは、要するに水の流れである。
 ほとんど感覚的なものなので説明することは難しいが、だからこそ断言できる。
 この幼女は、ほぼ間違いなくルイズ本人である、と。
 モンモランシーはため息を吐き、きょとんとしているルイズから手を離した。

8 名前:素直になって、自分 mailto:sage [2006/11/21(火) 00:21:27 ID:J0Zz/K6a]

「本当みたいね」
「ほれ見ろ、やっぱりお前が」
 息巻く才人に、モンモランシーは首を振る。
「でもわたしじゃないわ」
「今更言い逃れ」
「そもそも、こんなことできっこないもの」
 きっぱりそう言ってやると、才人は目を見張った。
「できないって」
「水魔法の秘薬って言ったって、若返りの秘薬なんかないってことよ。
 そんなものがあったらこの国の女貴族は皆ずっと若いままでいるでしょうよ」
 非常に分かりやすい例えのつもりで言ってやると、才人も彼なりに納得した様子でガックリ肩を落とした。
「じゃあ、これ元に戻すのも無理なのか」
「そういうこと。分かったらさっさと出て行ってくれない。今ならまだ許してあげるから」
 朝っぱらから言いがかりでこんな騒ぎを起こされたのだから、怒る権利は当然こちらにある。
 本来ならもっとネチネチいびっているところだが、許してやることにする。
 確かに前回同じぐらい迷惑な騒ぎを起こしたことだし、何よりも今は少し上機嫌だからだ。
 才人本人もさすがに気まずかったらしく、「ホントすまん、俺はまたてっきり」と謝罪しつつそそくさと部屋から出て行く。
 ちなみに騒ぎの原因ともなったルイズは、そんなことなど知らぬ顔で「ねーサイトおなかすいたー」などと才人の背中で無邪気に喚いていた。
 見物していた生徒たちも見世物が終了したことで散っていき、結局残されたのはモンモランシーとギーシュだけになった。
「なんだったんだ、一体」
 首を傾げるギーシュに、モンモランシーは笑いかける。
「さあね。あの二人が騒いでるのなんていつものことだし、気にしなくてもいいんじゃない」
「それもそうか。やれやれ、全くあの二人といると気が休まらないなあ」
 相変わらずあっさり納得するギーシュに苦笑しつつ、モンモランシーは部屋の外に向かって歩き出す。
「それよりほら、早く食堂行きましょうよ。朝食始まっちゃうわよ」
 自覚するほど優しい物言いにギーシュも気がついたようで、すぐに目を輝かせてこちらに飛んでくる。
「おおモンモランシー、ついに僕の愛を受け入れてくれるぶぁ」
「調子に乗らない」
 文字通り飛び掛ってきたギーシュの腹部に肘鉄を打ち込んで撃墜しつつ、モンモランシーは鼻歌混じりに歩き出す。
 何となく上機嫌な理由は、騒ぎが起こってからギーシュが駆けつけるまでにほとんど間がなかったことと無関係ではなさそうだった。

9 名前:素直になって、自分 mailto:sage [2006/11/21(火) 00:22:59 ID:J0Zz/K6a]

 時は過ぎてその日の夕方、才人はコルベールの研究室の中の椅子に座っていた。
 満身創痍と言って差し支えないほど、心身ともにボロボロの状態である。
 ルイズは、才人の予想どおり行く先々でヴァリエーション豊かな騒動を巻き起こしてくれた。
「あらルイズったらずいぶん可愛くなっちゃったわねえ」
 と大爆笑してルイズを抱えあげたキュルケの指に思い切り噛みつき、
「きゃーミス・ヴァリエールとっても可愛いです、抱っこさせてください」
 と言ったシエスタの胸を腫れ上がるまでビンタしまくり、
「……」
 といつものように無言で無視を決め込んでいたタバサの本を素早く掻っ攫って「いちまーいにまーい」と破り捨ててみたり。
 特にタバサが無言で氷柱を連発してきたときは本気で死ぬかと思ったものだ。何とか本を直して事なきを得たが。
 他にも授業中に「ねーサイトおしっこー」と言っては猛ダッシュさせ、
 食堂ではスープが熱いと言ってふーふー冷まさせたと思ったら今度は温いと喚き出す。
 ようやく大人しくなったと思ったら物影で学院長のネズミをいじめていたし、
 マリコルヌにデブを連発して言ってキレさせたりギトーを隠れハゲ呼ばわりして分身殺法喰らわせられたり。
 落書きされたデルフリンガーがマジ切れしたときはさすがの才人も泣きそうになった。何とか落書きを消してなだめたが。
 それでいてこちらが怒ると泣き喚いてエクスプロージョンを連発したりするのだ。
 いやこの辺などまだ温いレベルと言ってもいい。
 終いには火蜥蜴のフレイムの尻尾を踏んづけて遊んだりシルフィードの口に棒で突き刺した犬の糞を突っ込もうとしたり。
 そんなこんなで一日中走り回った才人は、疲れ果ててコルベールの研究室の机に突っ伏すこととなったのである。
 出てくる言葉は愚痴ばかりだ。
「なんで子供ってあんなにウンコ弄りたがるんですかね」
「それは女性の心理と同じく永遠の謎というものだよサイト君」
 さすが先生こんなくだらねえ質問にも知的に答えてくれると才人は感激して顔を上げる。
 そんな才人を微笑んで見つめ返すコルベールの頭が以前よりも光り輝いて見える。
「うわぁ、先生の頭とっても眩しいナリ」
「これは知性の輝きというものだよサイト君」
 さすが死の淵から生還した先生、こんなに失礼なこと言われても全然怒らねえぜと才人は尊敬しながらコルベールを見つめる。
 きっとこのパワーアップしたコッパゲ先生なら、この異常な事態も解明してくれるに違いない。
 ちなみに騒ぎの原因であるルイズは研究室の片隅の簡易寝台ですやすやと眠り込んでいる。
 走って叫んで逃げ回る才人の肩で無責任にはしゃぎまくった挙句、「ねむい」と呟いてさっさと寝てしまったのである。
 ナメとんのかこのガキャア! とキレるつもりは毛頭にない。そんな元気はもうとっくにない。
 今はただただこの悪夢が可及的速やかに解消されることを願うばかりである。
「で、どうなんですか先生」
 期待して聞くと、コルベールは微笑んだままそっと明後日の方向を見て、
「分からん」
「もっぺんくたばれこのハゲェ!」
 才人は叫んで立ち上がって立ちくらみを起こして床に倒れこむ。
 疲れすぎたせいで堪忍袋の尾が短くなり体力の限界値も低くなっているのだ。
 コルベールはあくまでも怒らずにそんな才人を椅子に座りなおさせ、淡々と説明する。
「落ち着きたまえサイト君。原因については大体察しがついている」
「本当ですか」
「というより、推測できる原因はただ一つだと思うがね」
「というと、つまり」
「虚無だよ」
 人差し指を立ててコルベールが断言する。
 ああやっぱりそれかと才人は肩を落とす。何となく、想像はついていたのだ。
 虚無。伝説の系統。ルイズが必要としたときに必要な魔法が祈祷書に浮かび上がるという、よく考えれば都合良すぎな魔法。
 ちなみにコルベールは才人が伝説の使い魔であることから大方の事情を察していたらしく、
 ルイズが虚無の担い手であることは説明するまでもなく知っていたようだ。
 とにもかくにも、虚無である。なるほど虚無ならどんな魔法が出てきても納得できる。
 爆発させたり幻作ったり魔法解除したり。
 よくよく考えたらあまり関連性がない魔法ばかりである。
 いや本当はもっと細かいところでいろいろ共通しているものがあるのかもしれないが、才人には理解できないし興味もない。

10 名前:素直になって、自分 mailto:sage [2006/11/21(火) 00:24:16 ID:J0Zz/K6a]

「つまり、虚無の魔法に人間の時間を巻き戻すといったものがあったということではないかな」
「今度は時間操作ですか」
 本当に何でもありだなあと才人は感心するよりも早く呆れてしまう。
 コルベールは重々しく頷いて解説する。
「私が思うに、虚無の魔法というのは空間や光など、他の四系統とは異なる概念に対して作用するものなのだろう。
 他の四系統は物の素材を変えたり炎を起こしたりとあくまでも物質的なものにしか影響を及ぼさないが、虚無系統は」
「先生、俺に説明したって小難しい話は分かりませんよ」
 本当なら聞いてあげたいところだったが、疲れ果てている才人にそんな余裕はない。
 コルベールもそこのところは察してくれたようで、少し残念そうに頷きながらも結論を話してくれる。
「虚無の魔法は、ミス・ヴァリエールがそれを必要としたときに祈祷書に浮かび上がってくるのだったね」
「そうみたいですけど」
 才人はちらりと部屋の隅に目をやる。ルイズは相変わらず健やかな寝息を立てているようである。
 コルベールは一つ頷き、嬉しそうに言った。
「では解決方法は簡単だ。ミス・ヴァリエールが元に戻りたいと願えばいい」
「本当に単純ですね」
 才人が呆れて言うとコルベールは苦笑して肩をすくめた。
「なに、どんなに難しく思える問題も、後で答えを知れば意外なほど簡単に思えてくるものだよ」
「そんなもんですかねえ」
「少なくとも、今回の件に関してはこれで間違いないはずだ。ミス・ヴァリエールが子供になりたいと願ったからこそ、
 時間を巻き戻す魔法が祈祷書に浮かび上がったのだろうからね」
「なるほどねえ。でも、ルイズはなんでそんなこと」
 才人が疑問を口にすると、コルベールは教師が宿題を出すときの口調でこう言った。
「それを考えるのは使い魔たる君の仕事だよ、サイト君」

「仕事ったってなあ」
 ベッドに横たわったままルイズの部屋の天井を見上げ、才人はため息混じりに吐き出した。
 ちなみにルイズは子供のままで、才人の隣で未だに眠っている。さすがお子様、眠りが深いらしい。
「なあルイズ、お前なんで子供になんかなりたがったんだ」
 問いかけてみるも、返事はない。
 眠っているから当たり前だが、起きたところでちゃんとした答えが返ってくるかは怪しいところだ。
 才人は再度ため息を吐いて仰向けになる。
 ぼんやりと天井を見上げながら、今日一日で分かったことやら疑問に思ったことなどを思い浮かべてみる。
 まず一番に疑問に思ったことは、モンモランシーに対して「おばちゃん、だあれ」などと言ったことだ。
 才人のことは覚えていたのにモンモランシーのことは忘れていた、ということなどあり得るだろうか。
 他の女性陣に対する態度も気にかかる。
 記憶ごと子供に戻っているなら、シエスタの胸に対する嫉妬の発露じみた行為はどう考えてもおかしい。
(ひょっとして、こいつ皆のこと忘れてる振りしてるだけなんじゃねえのか)
 つまり、子供に戻るのは肉体だけということだ。
 だが、もしそうだったとして一体何故忘れた振りなどしているのか。
 そんなことを考えていたとき、不意にルイズが小さく呻いて体を起こした。




11 名前:素直になって、自分 mailto:sage [2006/11/21(火) 00:25:31 ID:J0Zz/K6a]

「ここどこ」
「お前の部屋だよ」
 短く答えてやると、ルイズは眠たげにしょぼしょぼさせていた目をぱっちりと開き、満面の笑顔で抱きついてきた。
「サイト」
 そのまま、甘えるように才人の服に顔を擦りつける。
(普段のルイズならこんなことしないしなあ)
 才人は首を傾げたあと、ふと下からの視線に気付いて顔を下げた。
 見ると、ルイズがお子様らしい柔和な顔に似合わぬ不安げな表情でこちらを見上げている。
「どうした、ルイズ。怖い夢でも見たか」
 才人は笑いかけながら、ルイズを持ち上げて自分の膝に乗せてやる。
 ひょっとしたら中身は元のルイズかもしれないと疑いつつも、今日一日でお子様扱いがすっかり染み付いてしまったのだ。
 そのままの体勢で、しばらく頭を撫でてやる。するとルイズは昼間の元気が嘘だったかのように遠慮深げな声で、恐る恐る訊いてきた。
「ねえサイト」
「なんだ」
「怒ってる?」
「どうして」
「いっぱいいたずらしたから」
 まあ確かになあ、と苦笑しつつ、サイトはもう一度、ルイズの頭を少し乱暴に撫でてやった。
「怒ってねえよ」
「ほんとう」
「おう。お前も反省してるみたいだしな。その代わり明日はもう一回皆のところに謝りに行くからな」
 才人がそう言うと、ルイズはもうすっかりお馴染みとなった全開の笑顔で「うん」と元気に頷き、
「あのねサイト」 
「なんだ」
「だいすき」
 不意打ちである。
 ルイズは急に身を翻して才人の頬に唇を押し付けると、猫のような素早さでさっさと布団に潜り込んでしまった。


12 名前:素直になって、自分 mailto:sage [2006/11/21(火) 00:27:37 ID:J0Zz/K6a]

 しばらくの間頬を押さえて呆然としたあと、才人はぷっと吹き出した。
「ってなに焦ってんだ俺。子供にキスされたぐらいでよ」
 とは言え、心臓が高鳴っているのも事実である。
 子供に戻っているとは言え、あのルイズに「だいすき」などと言われては動揺するなという方が無理というものである。
「なんだかなあ」
 誰もいないのに誤魔化すように笑いつつ、才人はそっと布団をめくる。
 布団に潜り込んだルイズは、朝のように体を丸めてぐっすり寝入っているようだった。
 その無垢な寝顔を見ていると、自然と口元に微笑が浮かんでくる。
(何がなんだかわかんねえけど、まあいいか)
 才人は一つ欠伸をしてベッドに横たわった。

 夢うつつに、誰かが何事かを呟いているのが聞こえたような気がした。

 そして次の日目覚めてみると、全ては元通りになっていたのである。
 ルイズは才人の横で相変わらず朝に弱い低血圧ぶりを発揮し、昨日のことを尋ねても「覚えてない」と唇を尖らせるばかり。
 結局才人の疑問が解決されることはなかったものの、この騒動はこれで一旦幕を閉じたのであった。

 後日。もしもそのときルイズの部屋を覗き込む者がいたならば、剣に話しかける一人の少女を目にすることが出来ただろう。
「ほら見ろ、俺が言ったとおりだっただろう」
「まあ確かに、あの馬鹿犬あたしを放り出したりはしなかったけど」
「それどころか存分に甘えさせてくれたじゃねえの」
「まあ溜まりに溜まったストレスは十分発散できたわね」
「全く、単に『素直になりたい』って願ってただけだってのに、何だってあんなことになんのかね」
「知らないわよ。あたしだって子供に戻ってたときはビックリしたんだから」
「でも記憶はあったんだろ」
「あったけど、何か楽しくてどうでもよくなってた気がする」
「なるほど精神は子供のときに戻ってたって訳か。確かに子供は無邪気で素直だからね。いい意味でも悪い意味でも」
「そういうことなのかしら」
「そうだろうよ。で、お前さんはしたいことをしたわけだ。相棒にいつも以上に我侭言ってみたり素直にやきもち焼いてみたり」
「誰もやきもちなんて焼いてないわよ」
「へいへい。まあそういうことにしときましょうかねえ。ま、お休み前に素直になれてよかったじゃないの」
「なんの話よ」
「『あのねサイト』『なんだ』『だいすき』ぶちゅっ。いやああのときは相棒が犯罪者にってちょ、俺をどこへ連れて行くの」
「コルベール先生の研究室に溶鉱炉はあるかしら」
「いやさすがにそんなものはねえと思うけどってでも止めてあの先生に体弄られるのはイヤァァァァァ」
 こうしてデルフリンガーの悲鳴は誰の耳にも届くことなく、魔法学院の片隅に消えていくのであった。

 蛇足ではあるが、平賀才人が今回の騒動以降しばらくの間顔を洗うのを拒んだことを追記しておく。

13 名前:205 mailto:sage [2006/11/21(火) 00:31:50 ID:J0Zz/K6a]

>>3なんて言うと思ったかこのド低脳どもがぁ! この205の最も好きなことの一つは、
「幼児化した才人に感情移入してシエスタのおっぱい吸う妄想にひたりてえ」
とか思ってやがる貴様らの期待を見事に裏切ってやることだ!

……いやごめんなさいちょっと調子に乗ってました自分。
まあなんてーか昨日の書き込み見て勢いで書き出したんですが、
勢いで書き出したおかげで構成が無茶苦茶だったり安易だったりもう散々ですはい。

やっぱ幼児化して抵抗できないルイズをシエスタがヨシェナヴェの材料にしちまうSSとかの方がよかったかなあ
と思いつつまた次回。

14 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/21(火) 00:36:14 ID:Edk5Wg1U]
 G J !

15 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/21(火) 00:36:52 ID:tciqNCns]
ルイズを具にヨシェナヴェ…シエスタ、恐ろしい子っ!!
それはともかくいい意味で期待を裏切っていてすばらしいですね…w
これで構成が無茶苦茶だといわれると、へこむなぁ…orz
#自分<へこめる資格があるようなSS書いてないだろ

16 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/21(火) 00:52:59 ID:Kn9jmQah]
>>13
いやいや、面白かったよGJ!
すっかり期待を裏切られたのは確かだが、これならある意味悔しくないな
また是非書いてくれ

17 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/21(火) 01:05:17 ID:id+BY6ci]
文才が足りない…


と知りつつ投下

18 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/21(火) 01:06:45 ID:id+BY6ci]
その頃サイトは日課となったアニエスとの剣の修行を終え、デルフリンガーを横に置き、木の下で丸くなっていた
これでよかったんだ…ルイズはオレに必要ないんだと言い聞かせながら必死に後悔の念を抑える
「相棒、これからどうするんだい?」
デルフリンガーがいつものくだけた話し方で聞いてきた
「相棒よぉ、なんで娘っ子の記憶を消したんだい?」
「オレはガンダールヴじゃないから」
「だからもう守れないと?」
「あぁ…だからオレはルイズの前から消えなきゃいけないんだよ」
「ならなんで相棒は剣の修行なんかしてるんだい?」
サイトは答えられなかった
「代わりに答えてやろうか?相棒はまだあの娘っ子を忘れきれてないんだよ」
「…」
「どんなに自分に言い聞かせようが、相棒の心に迷いがある。欲と言っていいだろうね。」
「でもオレは!」
「あぁ、ガンダールヴじゃないな!だからルイズは守れない、だから一緒にいられない、でも諦められない!違うかい?」
完璧に図星だった
「どうしようもねぇだろ…」
自分はもう誰からも必要とされてない
「良いことを一つ教えてやる。あの娘っ子も相棒と同じようなことで悩んでたんだぜ?」
「え?」
そんなこと聞いたことがなかった
「本当さ。更に言えば無理やりこっちに連れて来ておいて、使い魔は伝説のガンダールヴなのに、自分はゼロ…口には出さなかったが、かなり悩んでた」
さらにデルフは続ける
「そんでやっとの思いで使えた魔法が「虚無」。あの娘っ子はそりゃ喜んだだろうさ。やっと相棒に見合う貴族になれたってね。まぁ悪魔で多分だけど…」
サイトは何も言わずに聞いていた
「そんな娘っ子がガンダールヴの力が無くなったくらいで相棒を捨てるはずが無いだろ?」
「でも!ルイズに必要なのはガンダールヴで!!」
「ガンダールヴがどうした?今まで娘っ子を守りきれたのはガンダールヴの力だけかい?違うだろ、相棒の想いそれが無きゃ、今頃どっちも死んでたね」
「…」
「相棒のその想いに勝てるヤツなんかいやしないさ。そんなヤツらにあの娘っ子を任して良いのかい?」
「でも!今のオレじゃ守れなくて…」
「大切なのは想いさ、強さはそれからでいい!」
サイトは目を瞑り考える
そして…
「もう一回…最初から出きるかな…」
震える声で…別れの森とは違う声で呟く
「出来るさ、相棒には誰より強い想いがある」

19 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/21(火) 01:08:10 ID:id+BY6ci]
「でもやっぱりダメだ」
「なんだよ拍子抜けだな…次はなんだい?」
「ルイズの記憶を消したんだ…今更やり直すなんて…」
後悔の念がサイトを襲う
なぜ自分はあんなことを!?
ガンダールヴなんか気にせず守るって言ってやれば…
「あ〜それ…治せるかもしれんよ」
クソっ!なんで…って
「治せるのか!?」




ルイズが気がついたのは自室のベットの上だった
まだ頭が酷く痛む
そしてそれと共に頭に焼き付いた一人の剣士の背中…
「誰なの?」
その背中を見るだけでとてつもない安心感が生まれる
「あなたは私の何?」
その背中を見るだけで心の奥の暖かい何かが疼く
「あなたは…」

そして机の上にある、いくつかの見慣れぬ物に目がいく
一つは黒い箱、一つは買った事のない貝のペンダント、そして誰に編んだかわからないセーター
しかしルイズはそれが要らぬ物とは思えなかった
もしサイトとの思い出が全て消えていたなら迷わず全て捨てていただろう

だがルイズの記憶ではなく、心…そこに刻み込まれた愛しい人への想いが、ルイズの大切な物の消滅を拒んだ
それと同時に底の無い絶望感が溢れ出す
「なんで…いないのよ…」

誰に言った言葉かもわからず、ルイズは泣き出した…
何が何だかわからない
だが2つわかったことがある
自分は一人だということ


そして


「私が…殺した…」

愛する者が死んだという事実

20 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/21(火) 01:09:20 ID:id+BY6ci]
今ここに宣言しよう…



このスレで一番つまらないSSを書いているのは我であると!!



21 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/21(火) 01:13:29 ID:B0usgJIM]
書いてくれるのは嬉しいんだけどさ
あまりに卑屈な態度はウザいよ?

22 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/21(火) 01:16:19 ID:Kn9jmQah]
>>20
おまいさんの文章をwktkしながら待ってるやつが少なくともここに一人いるんだし、
あほなことは言いなさんな
続き待ってるよ。また書いてくれ

23 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/21(火) 01:16:42 ID:id+BY6ci]
すいません…調子のり過ぎましたm(_ _)m

24 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/21(火) 02:15:46 ID:fWg843MB]
>>13
さすが205!!
俺達にできない事を平然と(ry
GJっ!


25 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/21(火) 02:18:41 ID:66O7KnZT]
>>20
なんだねこのSSは









涙が止まらないじゃないか


26 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/21(火) 06:13:38 ID:8z7nbaNO]
ここは「ゼロの使い魔」「グリーングリーン」に代表される
ヤマグチノボル氏の作品のエロパロを書くスレよ。
荒らし、それに反応する輩はあたしの虚無で一発なんだから!
ご・・・ご主人様が好きならSSを書いてみなさい!
あと、次スレは480KBか、970レスを過ぎたら立ててね。
立てないとお仕置きだかんね!

ちょっとテンプレのルイズverを書いてみた。加筆修正あったらよろ。

27 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/21(火) 08:38:55 ID:id+BY6ci]
少し更新

シエスタがルイズの部屋に入った時、目を覚ましたルイズが泣いているのを見つけた
「どうしたんですか!?ミス・ヴァリエール!」
また記憶を戻そうとしているのかもしれない
「シエスタ…」
ルイズはシエスタに崩れるようにもたれた
「私が…私が殺したんでしょ?」
「違います、あなたは誰も殺したりしていません!」
「でも…私のせいで…それなのに私…その人の顔もわからない」
シエスタは驚愕した
サイトは確かに記憶を消したと言っていた
だがどうだろう
この小さな貴族はそれを覚えているではないか
そして自分を守ってくれた使い魔のために涙を流している
なら…
「ミス・ヴァリエール、今から私の言うことをしっかりと聞いて下さい」
ルイズは涙を拭い、シエスタの方を見た
「この話はとっても辛いお話しです。ミス・ヴァリエールは耐えきれなくなるかもしれません。それでも…それでも聞きたいですか?」
ルイズは頷く
目には先の涙の跡があったが、しっかりと自分を保とうという強い意志が感じられる
「では…」
シエスタは話した
私には使い魔がいたこと
その使い魔が人間でいつも私の側に居てくれたこと
「大丈夫ですか!?」
「大丈夫…続けて…」
また酷い頭痛がする
気を失いそうだ
でも聞かなきゃ
自分を守ってくれた人のことを
「…わかりました。ミス・ヴァリエールはアルビオンの軍隊を足止めするように命令されました」
そう、自分は確かに「死ね」と命令された
「そう命令されたあなたを守ったのがミス・ヴァリエールの使い魔さんです」
黒髪の剣士の背中が今までで一番激しい頭痛のなか蘇る
「その使い魔さんはあなたを睡眠薬で眠らせました。そして一人、アルビオン軍へ…」
そこまで話すとシエスタは泣き出してしまった
彼女も辛くて辛くてどうしようもないのである
好きな人が生きていることが分かっていても、自分にはどうしようもない
そんな無力感に必死に耐えていたのだ
「ごめんなさい…」
「謝らないで…教えてくれてありがとう」
「まだあるんです。その使い魔さんはまだ生きてるんです」
「え!?どこにいるの?」
「今はわかりません…」
酷い頭痛の中、深い絶望感と悲壮感の中に光が生まれた
会いたい…顔も…声も…何もわからないけど
あなたの背中しかわからないけど

会いたい…会いたい…

28 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/21(火) 10:38:25 ID:id+BY6ci]
自分の代わりに命を賭けてくれた優しい使い魔
「その使い魔の名前は…なんて言うの?」
シエスタはちょっと考えて
「教えません!」
「なっ、なんでよ!?」
「ちょっとイジワルです♪本人に会ったときに聞いてあげて下さい」
多分2人は会うだろう
こんなにも想い合ってるんだから
だからほんの少しのイジワル
「うん、わかった」
「それと…」
シエスタは記憶を消したのはその使い魔だと言おうか悩んだ
自分が言うことで2人を引き裂かないだろうか
そう悩んでいるとルイズの目を見る
鳶色の真っ直ぐな目
決心に満ちた信念の目
悩む必要なんてなかった
「ミス・ヴァリエールの記憶を消したのはその使い魔さんです」
ルイズは驚かなかった
なんとなく気付いていたのだろう
「それでも会いに行く、あっちが会いたくないって言っても…せめて御礼を言うまでは絶対に諦めない!」
ルイズはそう言って立ち上がった
「無理です、ミス・ヴァリエール…」
「なによ!不可能なんかないわ!絶対できる!!」
「お金が…」

2人の所持金はすでに底をついていた

29 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/21(火) 13:36:12 ID:Nm3UC3c2]
続きは?

30 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/21(火) 15:15:40 ID:pcEGXwwh]
今晩あたりじゃないか?



31 名前:コリコリ [2006/11/21(火) 17:22:54 ID:tDH1T+9v]
>>1
>>5>>13
GJ!!やんちゃルイズも萌えですね!
でも、こんなこと言ったって、オレは、決してロリ・・・(以下省略)

32 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/21(火) 17:42:10 ID:kH9ofvNI]
そういえば昔某スレにsageないし何も書かないのに鳥付けてたやつがいたなぁ

33 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/21(火) 21:11:16 ID:tciqNCns]
>>26
AAつけてみた。…だめだったらごめん

     _      ここは「ゼロの使い魔」「グリーングリーン」に代表される
    〃 ` ヽ    ヤマグチノボル氏の作品のエロパロを書くスレよ。
    l lf小从} l  / 荒らし、それに反応する輩はあたしの虚無で一発なんだから!
   ノハ{*゚ヮ゚ノハ /  ご・・・ご主人様が好きならSSを書いてみなさい!
  ((/} )犬({つ′  あと、次スレは480KBか、970レスを過ぎたら立ててね。
   / '"/_jl〉` j    立てないとお仕置きだかんね!
.  ヽ_/ノヘ.)〜′   分かったら返事するのよっ!犬!

34 名前:純粋センター mailto:sage [2006/11/21(火) 22:29:21 ID:id+BY6ci]
チマチマとしか更新できなくてスマン…
毎日更新はするから許してくれ

ってことでチョット投下

35 名前:純粋センター mailto:sage [2006/11/21(火) 22:31:23 ID:id+BY6ci]
ルイズは顔もわからない使い魔に会いに行くことを決心したが、大きな壁が立ちはだかった
「アルビオンに行った時に全部使っちゃって、今はもう…」
『お金』である
ドラゴンやグリフォンが使い魔でない限り、アルビオンに行くには船しかない
だが2人の持つ全てのお金をかき集めても雀の涙程度
誰かから借りようにも、ギーシュ、モンモンは貧乏貴族。アンリエッタに借りようにも私財を投げ売らなければならないほど国庫が枯渇したと聞いていたので、自分に出せるような金などないだろう
「せめてアルビオンに行ければ手もあるのに」
ルイズは爪を噛んだ
「あるには…ありますよ?」
シエスタが迷いながら言う
「ただ…使える人が居ればの話しですが」
「何!?どうすれば良いの!?」
「多分、ミス・ヴァリエールには無理です。っていうかあれを使えるのはこの学院には…」
「だから何なの!?はっきり言って!」
シエスタは自分が考えている、限りなく不可能に近い方法を言った
「…」
「ね?無理でしょう?あぁ、ならどうしよう…」
「あんた、アレ使えないの?」
シエスタは世界の終わりが来たかのような怯えた目で言う
「むむむむむむ無理ですよ!操縦の仕方は教わってますが…」
「なんで?元々はあんたの家の物じゃない」
「でも飛ばしたことなんて無いですもん!」
「物は試しよ!お金は無いし時間も無いの!私の使い魔がどっか行っちゃうじゃない」
あぁサイトさん…戻って来ても尻に敷かれるのは間違いないです
シエスタは目線を伏せて申し訳なさそうに言う
「でも無理な物は無理ですよ…一度も飛ばしたことないですし…」
確かにルイズの力にはなりたい
がっ、それでもし自分が操縦に失敗すれば元も子もない
罪悪感にさいなまれながら目線を戻すとルイズは有り得ない行動をしていた
「お願い…一回だけで良いから…お金だって…今は無いけどいつか払うから!一回だけで良いから…」
ルイズは頭と膝を床につき、震える声でシエスタに懇願していた
「やめて下さい!ミス・ヴァリエール!」
貴族が平民に土下座したなど聞いたことがない
「なぜ顔も知らない人の為にそこまで出来るんですか…」
ルイズはその姿勢を続けて答える
「会いたいの…なんでかわからない…けど、どうしようもなく会いたいの…だから…」
あぁそうか…
「拒絶されるかもしれませんよ…?」
顔が思い出せなくてもこのコは…
「それでも…会いたいの…」
サイトさんを愛してるんだ

36 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/21(火) 22:44:54 ID:id+BY6ci]
↑名前ミス

ダメだ…続きが思いつかないので今日はここまで…

流れは決まってるのに文に表せない…orz

37 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/21(火) 22:58:18 ID:tciqNCns]
>>36
なんか偉そうな言い方に聞こえたら申し訳ないけれど、書き方だどんどんうまくなっていると思いますよ。心情描写の挿入とか特に。
続きwktkして待ってまーす。

38 名前:運動会@借り物競走 ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/21(火) 23:47:41 ID:NT6fsKry]
借り物競走。
まず、スタートの合図と同時に全力疾走。
次に、お題の書かれた封書を手に入れ、中身を確認。
そして、書かれた物品を手に入れ、そしてゴールに向かう。

「つまり、誰よりも速く駆けることのできる体力、
 カンタンなお題を引き当てる運、
 そしてお題のものを即座に見つけ出す状況判断力を問われる、総合競技なんだよ」

才人の説明に、ルイズはこくこくと頷く。
ルイズは自分が出場することになった『借り物競走』の概要を、発案者たる才人に尋ねていた。
もちろん、件の『衣装』を着用して。
…ああ、めっちゃ可愛ええ。このあと競技が控えてなかったら、問答無用で押し倒したいくらい可愛ええ。
などと才人が不埒なことを考えていると、ルイズはそのない胸をふんぞり返らせ、自信満々に言った。

「なるほど…私の力を示すのにちょうどいい競技ってわけね!」

どこから湧き出てくるのだろう、この自信は。
とりあえず才人は質問する。

「聞くけどルイズ、お前全力疾走したことってあるか?」
「あるにはあるけど?」
「どの位?」
「そうね、ここからあの門くらいまでかしら」

…せいぜい、100mがいいところだ。

「…何よ。疑ってんの?」
「…いやまあ…」

そんな才人に、今日は珍しく怒りもせず、ルイズは言ってみせた。

「なら、私の実力、とくと見るがいいわ!」

そして、門めがけて走り出す。
今日のルイズは機嫌が良かった。
なんでかって言うと、サイトがこの衣装を『すっごい似合う、可愛い』って褒めてくれたから。
もうそれだけで、何でもできる気がした。
とりあえず今日はステキな一日になりそ
走り出したルイズは、10mとしないうちに足を絡ませて顔からすっ転んだ。

「ぷっ」
「今、いいいいいいいいいいい今笑ったでしょ!いいいい、犬ぅぅーーーーーーーーーーー!!」

走り出したときの3倍以上のスピードで駆け戻り、ルイズは才人をギタギタにした。
…確かに走るのは速そうだ…。
薄れ行く意識の中で、才人はそう思った。

39 名前:運動会@借り物競走 ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/21(火) 23:48:25 ID:NT6fsKry]
タバサが借り物競走の概要を復習していると、人間に化けたシルフィードがその視界の隅に入った。
シルフィードは若い女性全員に配られる『衣装』に身を包んでいた。
しかしそれは、タバサのものと少し配色が違っていた。
タバサのブルマは紺色だったが、シルフィードの着ているそれは、臙脂色に染められていた。
実はこの衣装、制式採用後はある基準でもってサイズ別に色分けされていた。
一番下が紺、次が青、その次が臙脂、そしてその上が赤、といった具合に。
…また勝手に…。
タバサはシルフィードの所へ歩み寄る。
見ると、彼女は運動会の進行係のいる机で、羽ペンで小さな紙に何か字を認めていた。
…この子字なんか書けたっけ…?
タバサが気になって覗き込もうとすると、シルフィードが先に気づいた。

「あ、お姉さま!見ちゃダメなのね、これは『かりものきょうそう』に使うお札なの」

言って係りの者に二つに折ったそれを手渡す。
係りの者はありがとうございます、と礼を言って封書にそれを封じ、『借り物競争用』と書かれた箱に入れた。
どうやら、借り物競走のお題は一般公募らしい。
…ってことは。
タバサはついっ、と前に出て、係りに向かって手を差し出す。

「私も書く」

係りの手渡したそれに、タバサはさらさらと字を書いた。
『サイト』と書いてあった。

40 名前:運動会@借り物競走 ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/21(火) 23:49:43 ID:NT6fsKry]
『借り物競走』は一斉出走で、出場者全員が一斉にお題の置いてあるテーブルまで走る。
そしてここはスタートライン。
横一列に並んだ出場者の中で、一際殺気を放ちあっている二人がいた。

「…アンタが隣とは奇遇ね…」
「…これは純粋な競技ですからね。負けませんよ」

ルイズとシエスタだった。
二人はお互いに視線を合わせると、んぎぎぎぎぎ、とにらみ合う。

「貴族が平民に負けるわけにはいかないわ。絶対勝つからね?」
「その言葉そっくり返しますわ。仕事で鍛えた足腰の強さ、思い知らせてあげます」

そして再び周囲の参加者が引くのも構わず、んぎぎぎぎぎぎ、とにらみ合う。

「…そうね、ただ勝負するだけじゃつまらないわ。何か賭ける?」
「…勝者はサイトさんを一日好きに出来る、でどうでしょう」

本人の与り知らぬところで、またしても事態は進展しつつあった。

「…乗った」

その提案に応えたのは、ルイズでもシエスタでもなかった。
いつの間にかその隣に並んだタバサであった。

「…なによチビっこ。アンタは呼んでないわよ」
「…サイトが絡むなら負けない」
「…いい度胸してますねー?」

そして三人は、んぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ、とにらみ合った。
その三人の周りにだけ、人ごみが裂け、空間ができていた。
そして。

「用意…スタートっ!」

出走を告げるコルベールの声が、会場に響き渡った。



41 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/21(火) 23:52:14 ID:NT6fsKry]
さてここで質問です。
「最初にお題の札を手にしたのは誰?」

1.ルイズ
2.シエスタ
3.タバサ

例のごとく、最初にレスのついたキャラで書き始めようと思います。

言っとくけど上記の番号のキャラ以外は不許可だかんね!
いきなりテファ出しておっぱいスライッディングとかムチャだから!(何

では、よーい、どん!

42 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/21(火) 23:53:33 ID:G+kvos7O]
4.アンリエッタ姫!
もしくはシエスタで。

43 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/21(火) 23:53:54 ID:DBY4HgcK]
3.タバサで

44 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/21(火) 23:54:29 ID:id+BY6ci]
もちタバサ!!

45 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/21(火) 23:57:56 ID:nDxNoWpa]
フフ・・・俺は流れに身を任せる!
なぜならへんたいさんなら待ってれば全部書いてくれるから!

46 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/22(水) 00:03:10 ID:NT6fsKry]
>>45
そんな事言ってると全部書かないぞ!
…とか言いつつ全キャラぶんネタは常に用意してある俺マジダメ人間(´・ω・`)

じゃあまずはシエスタしゃんからいきまーす
…明日は夜勤だから明後日以降になるけどな!(何

47 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/22(水) 00:03:22 ID:id+BY6ci]
>>37

ありがとうございますm(_ _)m

48 名前:名無しさん@ピンキー [2006/11/22(水) 00:10:24 ID:PZmubIYe]
>>46このスレのドンと化してるなw
楽しみに待ってるぜ


49 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/22(水) 00:18:50 ID:x8HsteE4]
>>46
GJ!
おれはルイズタンハァハァな人なので、ルイズタンのも心待ちにしてます
もちろん他のキャラのも

50 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/22(水) 00:20:08 ID:x8HsteE4]
てゆーか、おっぱいスライディング・・・是非見てぇ・・・



51 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/22(水) 00:35:02 ID:KKhoHfEY]
おっぱいスライディングか
胸あるキャラだったらよさそうだけど
タバサとルイズは怪我しそうだなw(さきっぽが

52 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/22(水) 00:47:03 ID:0BDIxV4W]
胸あるほうが痛いというか、可哀想だから勘弁してあげてください……
テファ好きなんだ。

53 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/22(水) 00:58:19 ID:hfbjABr3]
>>46
おっぱいスライディングなんてどうやったら思いつくのか小一時間問い詰めてみたいw

54 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/22(水) 08:30:33 ID:WZbjgChp]
当然のごとく受け入れられているおっぱいスライディングが想像できない…


55 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/22(水) 09:06:23 ID:xKdOs6d6]
サイトを地面に見立てておっぱいを存分
に擦りつけるようなプレイだと推測。

56 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/22(水) 13:05:43 ID:awXA0kui]
その場合どこにどうぶつけて痛いのか3行で説明してくれ

57 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/22(水) 15:51:46 ID:S3hSQ7Qm]
今更なんだけど、

「け、結婚するまでダメ!」
と、結局ルイズがサイトに貞操を許さない場合
「じゃあこの俺の欲望はどうすればいいんだよ!」
「ソコだけはまだダメ!」
てな感じのノリになって、解決策が、

「間違えたら許さないんだから!」
と、ルイズの太ももで毎晩抜いてもらうサイト。
制服着たまま抜くのもエロいし、全裸はもっとまずい。
全裸だったならルイズのアソコを見ながらサイトはルイズの腹の上に発射。
でも最後はお互い我慢できなくなって貞操を許してしまう。

みたいな…とにかくルイズの脚を誰か生かしてくれないか?(残留思念)


58 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/22(水) 16:16:57 ID:rQqiHicW]
「結婚するまでダメ!」
「じゃあもう一つの穴を使わせてもらおうか…」

アッー!

59 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/22(水) 16:28:47 ID:vCJjY4HM]
>>58
それは普通に読みたいな

60 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/22(水) 18:03:56 ID:hfbjABr3]
下の口がだめなら上という手もある。



61 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/22(水) 21:03:50 ID:RyWRhfgF]
>>58
「おい、ちょっとカメラ止めろ」
サイトがそう言いカメラを塞ぐ。
嫌な予感がするわ……って…ちょ…いや…待ってそこは……いいいい犬ぅ――ッ!!






「「「「「   ア ッ ー !!   」」」」」

「「「「「   ア ッ ー !!   」」」」」

『『『『『   ア"ッ ー !!   』』』』』






薄暗いピンク色の室内に、私と姫様とシエスタの叫び声が三つ響き渡った。

62 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/22(水) 21:53:04 ID:CanqJKdI]
ちょw
お前続きかけwwwww

63 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/22(水) 22:52:38 ID:Ljha/dsJ]
ちょっと投下

かなりムリヤリな部分があるので本編が好きな方は見ない方が良いかもしれません

64 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/22(水) 22:54:22 ID:Ljha/dsJ]
「あぁ、あれが魔法なら大丈夫さ」
「どうすりゃいいんだ!?」
驚いて声を上げるサイトをデルフはなだめるように言った
「あれは要するに水の洗脳魔法と同じようなもんさ。」
デルフの説明によると、あの魔法は記憶そのものを奪うものではなく、その記憶を取り出そうという信号を消すものだということだった
「記憶本体を奪うなら虚無の力なら脳みそごと消せばいいだけさ。ブリミルがそうしなかったのは、後でそれを解除できるようにってことで信号を消すって手段をとったんだろうね」
「ディスペル・マジック…」
「そうさね。それであの娘っコの記憶は戻るさ」
また大好きなご主人様の所へ…ルイズの所へ戻りたい
しかし記憶を奪ったという罪悪感がその欲救を抑え前に踏み出せない…
「あとは相棒が決めな。オレはもう何も言わんさ」



一方、トリステイン魔法学院ではシエスタが必死になってゼロ戦を整備していた
「ミスタ・コルベールが設計図を残してくれて助かりました」
彼はゼロ戦にとても深く興味を持っていたので、分解した時に書き記したであろうメモや設計図が見つかったのだ
ルイズが操縦席の後ろの隙間から声をかける
「飛びそう?」
ルイズは最初は手伝おうとしていたが、操縦席から転げ落ちそうになったので後ろで小さくなっていた
「はい!軍の方でもしっかり整備され料が必要であった
「どうしましょうか?」
「「土」の系統のメイジに頼むしかないわね。手頃な「土」系統のメイジといったら…」
いるではないか、頭のネジが10本は抜けた「土」系統のメイジが!
「ちょっと待ってて!」
ギーシュが暖炉の前でとてつもない寒気を感じたのは言うまでもない

65 名前:コピーミスった… mailto:sage [2006/11/22(水) 22:57:53 ID:Ljha/dsJ]
スマン!!コピーミスったんでこっちを見てくださいm(_ _)m



「あぁ、あれが魔法なら大丈夫さ」
「どうすりゃいいんだ!?」
驚いて声を上げるサイトをデルフはなだめるように言った
「あれは要するに水の洗脳魔法と同じようなもんさ。」
デルフの説明によると、あの魔法は記憶そのものを奪うものではなく、その記憶を取り出そうという信号を消すものだということだった
「記憶本体を奪うなら虚無の力なら脳みそごと消せばいいだけさ。ブリミルがそうしなかったのは、後でそれを解除できるようにってことで信号を消すって手段をとったんだろうね」
「ディスペル・マジック…」
「そうさね。それであの娘っコの記憶は戻るさ」
また大好きなご主人様の所へ…ルイズの所へ戻りたい
しかし記憶を奪ったという罪悪感がその欲救を抑え前に踏み出せない…
「あとは相棒が決めな。オレはもう何も言わんさ」



一方、トリステイン魔法学院ではシエスタが必死になってゼロ戦を整備していた
「ミスタ・コルベールが設計図を残してくれて助かりました」
彼はゼロ戦にとても深く興味を持っていたので、分解した時に書き記したであろうメモや設計図が見つかったのだ
ルイズが操縦席の後ろの隙間から声をかける
「飛びそう?」
ルイズは最初は手伝おうとしていたが、操縦席から転げ落ちそうになったので後ろで小さくなっていた
「はい!軍の方でもしっかり整備されていたみたいですし、固定化の魔法のおかげで部品の劣化もないので大丈夫だと思います。ただ…」
「ただ?」
「燃料が保たないと思います…せめてあと樽が3本分は必要かと」
コルベールが予備のガソリンを置いておいてくれたが、なにしろ目的地は空である
たどり着くにはかなりの燃料が必要であった
「どうしましょうか?」
「「土」の系統のメイジに頼むしかないわね。手頃な「土」系統のメイジといったら…」
いるではないか、頭のネジが10本は抜けた「土」系統のメイジが!
「ちょっと待ってて!」
ギーシュが暖炉の前でとてつもない寒気を感じたのは言うまでもない

66 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/22(水) 23:13:24 ID:eekGBOi3]
運動会ネタが出てた所で皆で海へ行く話もおもしろいかもな。才人のハーレム化とかw

67 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/22(水) 23:50:47 ID:S3hSQ7Qm]
>>66
で、改めて胸の膨らみにコンプレックスを感じて、その胸を慰める意味でサイトがルイズの胸責めをすると。

「ち…ちいちゃいのにぃ…」
「俺は好きだけどな」
「え?」
「だって敏感だし、堪えてる時のルイズの顔可愛いし…」
「な、なに言ってるのよ!…でも…」
「なんだ?」
「そ、そんなに好き?」
「うん」
「…ていねいに扱うのよ…」
んで、やってる場所が海の近くの宿の風呂場とかで、
風呂上がりにはバスタオル越しにルイズの胸を揉みながら
「俺が大きくしてやるよ」
「ふにゃあ…」
と、風呂場でメロメロになったルイズの胸を揉みしだく。

ここまで妄想した俺は現代人…orz(正直スマン

68 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 00:22:58 ID:JXnbEhGK]
生殺しはやめてw

69 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 01:32:25 ID:kdS/cD+q]
寸止め万歳orz

70 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 01:49:16 ID:PY+9F486]
ロマリアの研究者の書いた一冊の本がトリステインの一部で話題になった。
『始祖ブリミルはハルケギニアの人間と異世界の人間のハーフである』
研究者たちの仮説は誰しも悪い冗談として笑いの種としてとりあわなかった。


「なぁルイズ」
才人は窓の外の月をぼんやり見ながら言葉を続ける。
「ブリミルの親父は地球人なのかな」
ルイズはベッドの上で足をパタパタさせながら答える。
「六千年前の地球人はどうやってこっちにきたのよ」
才人は自分の言葉の矛盾に気付いて あ、と声をもらす。
「あんたが異世界からきたことは内緒だし、研究者たちの説だって妄想の塊なんだから気にすることないわよ」
才人は頷きながら六千年前の世界に思いを馳せていると、ルイズがベッドの下からワインを取り出した。
「とっておきなんだからね!これ飲んで早く寝なさい!」
才人はグラスについで飲み干すと枕が飛んできた。ベッドに入れという意味らしい。
枕を拾い、ルイズのもとへ歩こうとした時、才人の視界の景色が変わった。
床からルイズを見上げていた。
(なんだ?)
ルイズが近づく。
(あぁ、転んだのか、あれ?動けねぇな)




71 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 01:50:06 ID:PY+9F486]
窓からフードで顔を隠した人影がふわりと入ってきた時に才人は自分の状態を理解した。
ワインの中に痺れ薬が仕込まれていた。
「ベッドに縛り付けて。ルイズ・フランソワーズ」
フードの人影はアンリエッタだった。
才人はまだルイズに一服盛られたこと、アンリエッタにベッドに縛り付けられた意味を理解してなかった。いや、頭の隅で理解していたが心が拒否していた。
「服をぬがせて」
アンリエッタは冷たく命令するが、ルイズは動かない。
「惚れ薬を使うのを拒否したのはあなたでしょう?ルイズ・フランソワーズ」
ルイズは才人に涙目で何度も何度も謝りながら服を剥ぎ取る。
ベッドの上で固定された裸の才人にアンリエッタは本を一冊みせて任務を伝える。
「ルイズから本の内容は聞いてるとおもうけど・・・・・」
ここから先の話は才人は聞こえてなかった。
ただ涙を流した。自分の格好はどうでもいい、アンリエッタの命令もおかしいけど、そんなことで涙を流してはいない。
裏切られた。ルイズに裏切られた。信じてたのに裏切られた。その一点だけが涙をあふれさせた。
ルイズもアンリエッタも服を脱ぐ、才人のソコが反応する。


72 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 01:51:01 ID:PY+9F486]
アンリエッタがぬめる液体を才人にぬりたくり、ルイズのソコが才人を飲み込もうとする。
「早くしなさいなルイズ・フランソワーズ。あなたの役目でしょう?」
ルイズは苦痛を抑えて腰をおとす。才人のソコが快感を認める。
ルイズはつらそうな顔をして動き続けた。
「出そうになったら交代ですよ?」
アンリエッタの言葉は冷たく二人に刺さる。
才人の心は抵抗できなかった。
ルイズと繋がるソコは嫌でも快感をはじき出す。
悔しかった。本当はこんな状況にならなくても好きで好きで繋がりたかった相手。
守り続けたかわいいご主人様。
生意気で泣き虫で意地っ張りで・・・それでも大好きなルイズ。
「ごめんね、サイト」
ルイズの涙声と同時に繋がる相手が代わる。
アンリエッタが才人の上で動き続ける。
材木を削るかんなのように同じ動きを繰り返す。
「早く子種を授けてくださいまし」
アンリエッタは才人の目を覗き込み陵辱する。
「抵抗しても無駄ですよ?この状態になった殿方はどんなに頑張っても子種を出してしまうものなのですよ」


73 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 01:51:45 ID:PY+9F486]
それは強姦だった。アンリエッタは才人の意志とは関係なく精を搾りとり孕む。生まれた子供は始祖と同等の魔力を持つ王になる。馬鹿馬鹿しい仮説の段階ではあるが否定できる根拠はなにもない。
才人は言うことをきかない体を心だけで支えて抵抗する。
アンリエッタの蹂躙は止まらない。
才人の体を廻る快感も止まらない。
まるで家畜の種付けだった。
抵抗しても抵抗しても快感は才人をあざ笑い、駆け巡る。
体だけが繋がって心は拒絶し、快感は笑い続ける。
「まだなの?ルイズ!!頭の上にまたがりなさい!!」
それで才人は陥落した。ルイズのソコが才人の顔に擦り付けられる。体温を感じる。匂いを感じる。味を感じる。感触を感じる。視覚が感じる。
才人はソコから精が出ていくのを止められなかった。
「ほら、無駄だったでしょう?ふふっかわいい」
アンリエッタは精を放出してる最中の才人の目を覗き込む。
おぞましい笑顔、おぞましい行為、おぞましい快感、すべてが不快だった。才人は心まで陵辱されたことに怒り、声をあげようとするが声が出ない。


74 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 01:52:28 ID:PY+9F486]
精の放出がおわるとルイズが才人に乗り、再び出そうになるまで動く。あとはその繰り返しだった。才人は快感を否定し続けて精をアンリエッタに与え続けた。
窓の外が白み始めた頃、薬が切れはじめ、アンリエッタは満足そうにまた今夜と言って帰っていった。
ルイズはベッドの横で謝り続ける。才人の心は絶望で満たされ聞こえない。
「食堂からなにか持ってくる」
縛られたまま黙る才人に申し訳なくて、怖くてルイズは側を離れる言葉をさがす。
ルイズの出ていった部屋で才人はひとり泣いた。
部屋の扉が遠慮がちに開く。シエスタが立っていた。シエスタが配膳用の台車をおして才人に近づく。無言で縛られたロープを切り、才人を台車の上に載せる。肌を隠すため白い布が被せられて台車はメイドの寮まで走った。
部屋につくとまず体を拭かれ、新しい服を着せられた。
ベッドに押し込まれ睡眠をとるようにいわれ、そのままに従った。才人は壊れた人形みたいになっていた。
夕方になって才人は目覚めた。知らない天井、知らない部屋、知っているのは横で椅子に座っているシエスタだけ。


75 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 01:53:14 ID:PY+9F486]
才人は思い出した。ここに寝ている理由、心が壊れた理由を。だから、だから泣いた、ひたすら泣いた。シエスタはそっと抱きしめてくれた。それでまた泣いた。泣いて、泣いて、少し吐いた。
「もう大丈夫、大丈夫ですよ」
シエスタは側についていてくれて、やさしくしてくれて、安心させてくれた。
もうルイズもアンリエッタも自分を子供を作る道具にしか見ていない、戻れば必ず同じ目に合う。
「俺さ、ルイズに召喚されてこの世界にきてさ、俺なりに何か出来るかを探したんだよ。だから貴族になったし副隊長の話も引き受けたんだ」
シエスタは黙って聞いてくれた。
「それがさ、今度は種馬だぜ?笑っちまうよな?必要なのは種だけで俺は種を維持するだけの存在なわけだ」
窓の外は雨が降り始め、才人の視界も涙でにじむ。
「平賀才人、17歳、初体験、縛られたままで二人から輪姦」
才人は自嘲気味に呟き泣きながら笑う。才人はすでに壊れていた。
シエスタは言葉が出てこなかった。目の前の才人はボロボロで今にも消えそうで、今にも爆発しそうだった。だから抱きしめた。強く抱きしめることしかできなかった。


76 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 01:54:24 ID:PY+9F486]
才人のからだにシエスタのからだが密着する。才人のソコは反応し、才人の頭はおぞましい感触の記憶を引きずりだす。
暗い中から黒い何かが頭をもたげる。
それは食欲の形をした何か、性欲の形をした何か、暴力の形をした何かだった。
頭の中はちりちりに焼け付き、ふわふわの高揚感とぴりぴりした冷静さが背骨をぐさりと貫く。
「ああそうか、シエスタも俺の子種が欲しくて側にいるんだっけ」
才人にはシエスタとアンリエッタの区別ができなくなっていた。
「そんなつもりは・・・」
「違わないさ!」
才人はシエスタを引き離し髪をつかんで床に押し倒す。
「子種が欲しいんだろ?くれてやるよ!始祖だかなんだかの血統書つきの子種をな!」
才人はシエスタの上にまたがり服をちぎる。ボタンが床に散らばり、布の破れる音が才人に火をつける。
シエスタの肩が、胸が、臍が、足が露わになる。才人はごくりと唾を飲み込み服を脱ぐ。
「・・・・・・」
シエスタは顔をよこに背けて目を瞑り、抵抗しなかった。
才人の制御できない欲望はシエスタを貫き、荒々しい息だけが才人を支配する。
窓の外は雨が勢いをましていた。部屋の中は雨の匂いと肉と肉を打ちつけ合う音が響く。


77 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 01:55:33 ID:PY+9F486]
その行為には情もなく、目的もなく、ましてや愛も存在しない。ただ欲望にまかせた強姦だった。
シエスタは才人が刻みつける痛みに耐えて抵抗しない。胸に才人の涙がぱたぱたと降ってくる感覚も荒い呻きも受け止める。
才人は混乱のなかシエスタの中に欲望を注ぎ込んだ。
才人の熱が急速に冷めてゆく。
「俺・・・俺・・・なんてことを・・・」
投げ出された足、荒い息をする胸、乱れた髪、床に点を作る乙女の証、才人は後退りつまづいてへたり込む。
自分が怖くて、シエスタも怖くて押しつぶされそうになった。
「落ち着きましたか?サイトさん」
破れた服を手で押さえて才人にゆっくり近づく。
「来るな!来ないでくれ!」
才人は部屋を出るべく立ち上がり扉に向かう。
「いま部屋を出ればあの部屋に連れ戻されますよ」
忘れていた。もう自分に居場所などないということを。才人は逃げるようにクローゼットの中に隠れて震えた。
シエスタは才人を救いたかった。許した訳ではないが怒らなかった。クローゼットに逃げる才人は弱った子犬のように震えている。
「男の子でしょ?逃げちゃだめです、サイトさん。」
クローゼットの中の才人を抱きしめやわらかく叱る。


78 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 01:56:39 ID:PY+9F486]
「サイトさんはサイトさんですっ!種馬なんかじゃありません!それに、縛られて動けなかったんですからしょうがないんですっ!」
「・・・・・・」
「わ、私のことは気にしないでください!あれは事故ってゆうか・・・いえ、嫌だった訳ではないのですが・・・」
シエスタは顔を朱色にして言葉につまる。
「サイトさん少し乱暴だったし、わたし初めてで・・・わ、わっ何いってんだろ私・・・とにかくっ!あんなのナシですっ!やり直しですっ!」
シエスタは自分で何をいってるのかわからなくなっていた。
「シエスタ、ごめん。助けてくれたシエスタに取り返しのつかないことしちゃった。ごめん。」
冷静になった才人は自分を責め続ける。
「俺、何か償うよ。シエスタのために何か償わせてくれよ」
シエスタの唇が才人の頬をつつく。耳もつついて才人の頭を手でぎゅっと寄せる。
「悪いのはお互い様なんです。ほんとはですね、ミス・ヴァリエールの部屋から追い出された時になんとなく気付いてたんです。だからおあいこです」
才人の唇がシエスタの唇に合わさる。
「・・・ごめん」
シエスタの唇が才人の唇を追いかけまた合わさる。


79 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 01:57:52 ID:PY+9F486]
「ふふふっおしおきです。サイトさん」
狭いクローゼットのなかシエスタの唇は才人をつつき、手は才人を撫で続ける。
才人のソコに細いしなやかな手がぎこちなく降りてきて緩やかやリズムを刻み始める。
才人の服の下で自己主張し始めたソコは風に撫でられる柳のようにやさしく揺すられる。
やがてシエスタの手は才人の手を握り、才人の手を胸の双球ヘ導く。吐息まじりの唇が才人の顔、首筋、ついばむ。
才人の手が双球の上で遠慮がちに動く、シエスタのからだに電気が走り熱い吐息が出る。
「サイトさん、大好き」
耳元にきたシエスタの唇は想いを奏で才人の返事を促すように甘く耳を噛む。
才人の答えはすでに決まっていた、才人の腕はシエスタを抱き寄せてシエスタをまっすぐ見つめる。
「俺もシエスタが大好きだ、愛してる」
お互いの唇は相手の形を探るように深く重なり、吐息だけがクローゼットの中の熱を伝える。
「なんだか順番が逆になってしまいましたね」
笑顔のシエスタがそこにあった。才人も恥ずかしそうにつられて笑顔になる。
「シエスタ、さっきのは夢中でなんだか・・・・アレと言うか・・・」


80 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 01:58:56 ID:PY+9F486]
才人はシエスタを見つめたまま赤くなり、覚悟をきめた顔にもどる。
「俺、あらためてシエスタを抱きたい」
それは才人の想いであり、覚悟であり、答えであった。才人の目はシエスタからの返事を待つ。
「優しくしてくださいね、サイトさん」
求め合う心は唇を求め重なり、腕はからだを離すまいと力を込める。
「ベッドにいこう」
才人の言葉にシエスタの胸は早鐘を打つ。「はいっ」
朱に染まるシエスタのからだはふわりと浮き上がる。お姫さま抱っこをされていた。
ベッドの上でシエスタは才人の手によってやさしく脱がされる。才人も脱いで二人とも一糸まとわぬ姿になる。抱きあいながらシエスタを見ると頬を少し膨らませていた。なにか言いたい事があるように見つめている。
「さっきみたいに・・・その・・最中に・・・悲しそうな顔で泣くのはなしですよ?」
少し考えた後、言葉は続く。
「無理に最後までしなくてもいいんですよ」
才人は目をそらさない。ただ普通に口づけをして、普通に話すようにシエスタに答える。
「愛しているんだ、シエスタ」




81 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 02:00:07 ID:PY+9F486]
その言葉だけで十分だった。
「もう、知らないですよ?わたし心も体も発情しちゃいますよ?」
そんなシエスタの警告は才人の唇によって遮られる。
才人の唇はシエスタの唇を出発点にして耳、首筋、鎖骨を探検しながらおりていく。
才人の唇はそこで何かを発見したように上に遡る。シエスタの腕をあげて唇と鼻をねじ入れる。
かわいい腋毛が生えそろっていた。深呼吸してシエスタの匂いを分析する。ふんわりとしたシエスタの匂いとメスの匂いがエタノールのように才人の頭をゆらす。心地よい匂いを鼻腔に詰め込んで腋毛を舐め擦る。シエスタの成分が才人をくすぐり返す。
才人の唇の旅は左胸に向かう、丸みの突端を中心として螺旋状に登頂を開始する。
唇が先端を征服し、唇ですっぽり覆い、吸う。シエスタの口から はふっと息が吸われて吐息にかわる。
右の胸もかわいそうになり唇は同心円を描いてから先端を吸い、吸ったまま転がす。シエスタの足がもじもじ動く。
先端が硬くなりシエスタがふるっ震えると唇は臍に向かって進路をとる。その窪みは柔らかく窪みに近づくとシエスタは はひゅっと声のような吐息をだす。


82 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 02:01:19 ID:PY+9F486]
唇で窪みをつついて背中をなぜるとシエスタのからだがぴょこりと跳ねる。
唇はシエスタの茂みに迷い込む。迷ったついでに鼻を差し込み深呼吸をする。シエスタが声をもらす。声と同時に鼻からシエスタのふんわりした匂いが入り込む。
懐かしいような、やさしいメスの匂いがした。舐め擦るとシエスタの腰が かくりと引っ込んだ。
唇の旅はシエスタの茂みの下へと降りていく、ソコにはオンナノコの証が唇を出迎えた。ソコの小突起は恥ずかしそうちょっとだけ頭を見せてはにかんでいる。唇は小突起に軽く挨拶をするとシエスタが声をもらして腰をねじる。
お礼に小突起を下から上に舐め擦るとシエスタの吐息は大きくなった。
嬉しくなって下に進み深い洞窟に舌を差し込むとシエスタのクレバスが開き始めた。
洞窟からのシエスタの匂いが濃くなってゆき、洞窟のすぐ上にある小さな穴をついばむころには甘い匂いにかわっていた。
もう一度小突起へ軽く挨拶するとまた腰が かくりと引っ込む。
楽しくなって吸ってあげると、小突起が顔を出す。仲良くなろうと思い円を描くように舐め擦るとシエスタは少し大きな吐息をあげて茂みと洞窟からメスのタンパク質の匂いを出す。


83 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 02:02:33 ID:PY+9F486]
唇はさらに下ろうとするとシエスタの手が遮る。その下の洞窟はだめらしい。諦めてオンナノコの証の周りをくるくる旅をして背中に向かい、道を探すと真ん中に道を発見した。
でこぼこした骨の道はつるつるの肌で舗装されて、ゆっくりと進むとシエスタは魚のように跳ねた。
唇は首筋へ戻り、匂いが強くなったのを満足そうに確認してからシエスタの唇へ戻る。
シエスタはとってもだらしないかわいい顔で涙ぐんでいた。
「サイトさんのいじわるっ」
シエスタは赤くなっていた。少しだけ反省して足を開いてあげて腰を近づけると入り易いようにシエスタの腰も角度を調整してくれた。
クレバスの潤滑油は白い潤滑油になっていた。才人のソコがあてがわれると抵抗を感じながらも ぞぶりと入った。
シエスタは少し痛そうな顔をしたが、しばらく動かないで待っていると大丈夫といって口づけをねだった。
才人のソコはシエスタを気遣うようにゆっくりと浅く動く。シエスタもそれにならって腰を動かす。ゆっくり、ゆっくり。
「ふぅぅぅうんんっっんんっっはぅっ」
シエスタのからだが硬直し震える。
シエスタは急に毛布で顔を半分だけ隠して真っ赤になってる。


84 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 02:03:51 ID:PY+9F486]
「もしかして・・・・・?」
才人の問いにシエスタはこくりと頷く。
シエスタは才人が自分のために一心不乱に腰を使っている姿に心と体が反応していた。軽い絶頂に浸っていた。
「次に気をやる時に いくって言って教えて」
才人はシエスタをいじめたくなっていた。
「だめですっ!女の子のはしたない所をみたいだなんて趣味わるいですっ!」
才人は絶頂に達したシエスタをもう一度見たかった。
「はしたなくなんてないよ。シエスタの最もかわいくて最もきれいな瞬間じゃないか!」
シエスタは はうぅと呻き毛布の盾を解いて才人に従う。
「わたしだけ見られるのは嫌ですっ!サイトさんの瞬間を見ますからねっ!」
シエスタは手を頭の後ろに置き、腋毛を見せつけ、腰をくねり抵抗した。
シエスタのソコは先ほどの絶頂で充血して膨らんでいる。才人はソコが柔らかく熱くなったように感じた。
才人のソコは浅いストロークを数回繰り返し、たまに一度奥深くまで届くストロークを刻む。どうやらシエスタは気に入ってくれたらしい。


85 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 02:04:59 ID:PY+9F486]
始めはゆっくり5回浅く1回深くのストロークはだんだんと速度をあげて9回浅く1回深くのストロークにかわる。シエスタの腰もそれについてくる。
すごく気持ちよかった。お互いに好き合ってるとここまですごいのかと思った。
シエスタの息が荒くなる。才人はシエスタの限界をソコの搾り具合から察する。絶頂の瞬間が近い。
シエスタも才人の絶頂を見逃すまいと目を開けてソコを揺すり続ける才人を見る。
荒い息のシエスタがついに才人を喜ばせる。
「いくっサイトさんっっ いきますっみててください」
才人も限界だった。
「おれも・・・・いくっ」
才人は精を打ち込みながらシエスタを見る。シエスタの瞳孔か少し広がり、虚ろな目になり荒い息を繰り返しながら腰を前に何度も突き出していた。
腰の動きはシエスタの意志で動いてないらしく、才人の精を奥深くで受け取るための前後運動と搾り方だった。
シエスタの絶頂姿はかわいくて、いとおしくて、はしたなくて、きれいだった。
シエスタも才人の精を打ち込む姿を真っ赤な顔で絶頂に震えながら見つめている。
二人はお互いに目を開けたまま絶頂を迎え、その姿を見せっこしながら果てた。


86 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 02:06:03 ID:PY+9F486]
「女の子の体に変な癖をつけないでください」
並んで寝てしるシエスタは頬を染めて抗議する。
才人は無言で手をオンナノコの部分をつつくとシエスタは電気が走ったように ぴくんと跳ねる。
シエスタはそんな才人を甘く優しく睨む。
才人もえへへと笑って応える。
「俺、シエスタを幸せにする。幸せにして俺も幸せになる」
それは才人の辿り着いた答えだった。
「タルブに行こう、シエスタ。二人で幸せになろう!」
シエスタの目が潤む。
「はいっサイトさん」
二人の唇は重なり、シエスタの熱い涙は才人の頬に移り想いを伝える。
窓の外は雨があがり、星がきらめき始めていた。



数年後、タルブの村のはずれの葡萄畑の丘に二人はいた。
「何事にも限度はあると思うんです」
嬉しそうにあきれるシエスタ。
「すまん」
全然すまなそうに笑う才人。
葡萄畑には二人の子供が9人。
「10人目だそうですよ」
シエスタはお腹をさする。
才人も楽しそうにお腹をさする。
「シエスタ」
「はい?」
「いま幸せか?」
シエスタは満面の笑みで才人を見つめ答える。
「はいっとっても幸せです」
才人もシエスタも嬉しそうに笑う。
「俺もだ、シエスタ」
葡萄畑に吹くそよ風は青い空から二人とその子供たちに微笑んでいた。



おしまい

87 名前:あとがき ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 02:07:14 ID:PY+9F486]
オトコノコの役割

この物語はこれでおしまい。
次の物語は、またいづれ。


それではっ

88 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 02:08:03 ID:kdS/cD+q]
おお、珍しきかな黒アンさまだーと思ったらあまり活躍しなかったのがちょっと残念だけどGJ!!
原作でもブリミルさまの扱いがどうなるのか気になるところだなぁ…

89 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 03:25:34 ID:gviSOtz4]
投下乙です。


このサイト&シエスタは一見ほのぼの幸せ一杯に見えるけど、
一方で、トリステインとラ・ヴァリエール公爵領は滅ぼされてるのかもねw

90 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 03:28:39 ID:caed3ZY4]
サイト……アンタ立派に種馬だよ……(笑



91 名前:ルイズと不思議な女神像 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 08:04:29 ID:PY+9F486]
ルイズと才人の部屋の床に膝丈ほどの女神像がおいてある。少し汚れている木製の女神像は、まるでお土産屋の売れない像みたいな印象を受ける。
才人は像の前で胸をはり、偉そうに命令する。
「俺に空を自由に飛ぶ力を与えろ!」
女神像の前で偉そうにする才人にルイズとシエスタは怪訝な顔をする。
「その願い、叶えてつかわす」
女神像の目が緑色の炎を灯し、声がする。
女神像が静かになり、あたりは気まずい空気が流れる。
「で?」
「なんですかこれ?」
ルイズもシエスタも才人をせつない目でみている。
才人はコホンと咳払いをして説明する。
「コルベール先生が秘境で見つけてきた女神像で、命令を与えると像の中の風と火の魔法が喋らせたり、光らせたりするマジックアイテム・・・らしい」
ルイズは言ってはならない言葉を吐く。
「何の意味があるの?」
シエスタは才人の頭が沸いたと判断して水を汲みに出ていった。
「ルイズ、男というものはな、光って喋るおもちゃにロマンを感じるモノナノデス」


92 名前:ルイズと不思議な女神像 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 08:05:15 ID:PY+9F486]
才人は得意気に語り出し、満足した顔で女神像に命令する。
「ルイズの胸を大きくしろ!」
「その願い、叶えてつかわす」
女神像は光るが おもちゃなのでルイズの胸に変化はない。
「犬」
「わん」
ルイズの胸に変化はなかったが、才人の顔はボコボコに変化した。
「犬、そのガラクタを早く捨ててきなさい」
「・・・・・」
才人はしょんぼりしながら女神像を抱える。ルイズはどす黒いオーラを女神像にむけていた。
シエスタが水を抱えて戻ってきた。
才人の抱える女神像に命令する。
「サイトさんをわたしの旦那様にしてください」
「その願い、叶えてつかわす」
ルイズはにやける才人を蹴飛ばしてから女神像に命令する。
「わたしの胸を大きくしなさい」
「・・・・・」
女神像は少し遅れ喋り出す。
「汝は願う者か、ならば使い魔と願う者の契約により その願い、叶えてつかわす」
女神像は今までとは違う言葉と光りを放つ。像から風が吹きルイズを囲む。光りは女神像を抱えた才人を包み、まばゆく光る。
風も光りもおさまった後、才人とシエスタは驚いた顔でルイズを見る。
ルイズの胸は大きくなっていた。


93 名前:ルイズと不思議な女神像 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 08:06:03 ID:PY+9F486]
「な、な、な、なによこれ」
願ったルイズも驚いている。
「ミス・ヴァリエール!胸が・・」
「ルイズ!大丈夫か?」
ルイズの胸は本物だった。
「サイト、女神像を抱えてなさい、もう一度やってみるわ」
才人も頷き従う。
「わたしの背丈を高くしなさい」
「その願い、叶えてつかわす」
言葉は戻ったが、ルイズの願いは叶った。
「ルイズ!背が伸びたぞ」
ルイズの背丈は才人と同じくらいに伸びていた。
「これさえあればわたしは無敵だわ!ふふっふふふふ」
ルイズはもうガラクタを捨てることはしなかった。
その日からルイズは変身した。
「魔法を使えるようにしなさい」
「お小遣いを出しなさい」
「ルーレットで勝てるようになりたい」
「メイドが長期里帰りするようにしなさい」
「クックベリーパイを山ほど食べたい」
「お父様に認められたい」
才人もあきれるくらいの願いをすべて叶えた。
ルイズは魔法学院の優等生でアイドルでプリンセスになっていた。
カッコ良くて、かわいくて、美人で、運動神経抜群で、その上魔法は四大系統すべてスクエアクラス。それは生ける女神そのものだった。


94 名前:ルイズと不思議な女神像 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 08:06:58 ID:PY+9F486]
そんな時、デルフリンガーが才人を問いただす。
「なぁ相棒」
「なんだよ」
「相棒、なんか隠してるだろ」
「なんも隠してないぞ」
あぁとか うぅとか考えてからデルフリンガーは一番聞かなければならないことを聞く。
「願いを叶える魔力はどっから引っ張ってくんだろうね」
「・・・俺が知るわけないだろ」
「女神像が願いを叶えれば叶えるほど相棒の魂が薄くなっているのはなぜなんだろうね」
「・・・・」
「相棒、悪いこといわねぇ、貴族の娘っ子に正直に話しなよ」
才人は黙ってデルフリンガーを鞘に納めて会話を終わらす。
才人が部屋に戻るとルイズが退屈そうにベッドに寝そべって頬づえをついている。
「どうした、退屈そうにして」
ルイズはなんだかご機嫌斜めだった。
「なんだかわからないけどつまんなくなっちゃった。おかしいよね、魔法も胸もあってメイド追い払って叶う願いは全部叶えたのにね」
ルイズは寂しそうに笑う。才人も複雑な顔をする。
「われに願え!願う者よ、退屈をしのぎたいと」
女神像が自分からルイズに話しかける。
ルイズは驚いていたが女神像に命令する。


95 名前:ルイズと不思議な女神像 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 08:09:53 ID:PY+9F486]
「退屈をしのぎたい」
ルイズの部屋には踊る人形や様々な本、パズルなどの退屈をしのぐ道具で溢れかえり、才人はからだを半透明にさせて倒れた。
「サイト!どうしたの?なにがあったの?ねぇ答えて!!」
才人は半透明になった手を振ってなんでもないと言うがルイズは信じない。
デルフリンガーが鞘から顔を出して叫ぶ。「貴族の娘っ子の願いが相棒の存在を消しているんだ。相棒!本当のことを言え!このままじゃ存在そのものが消えちまう!」
才人は気まずい顔で黙っている。
「サイト!正直に言いなさい。勝手に消えるなんて許さないんだからっ」
「・・・・」
「サイト!!」
才人はしぶしぶ口を開く。
「ルイズの願いが叶うたびにルイズがすごく嬉しそうにするから黙ってただけだ」
ぶっきらぼうに言って才人は砂人形のように消えた。


96 名前:ルイズと不思議な女神像 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 08:10:45 ID:PY+9F486]
ルイズはいままで叶えた願いの愚かしさに気づいた。願いを軽々しく口した自分を呪った。
「われに願え!願う者よ、世界を手に入れたいと」
「サイトを返して」
「なぜだ!世界を手に入れれば贄の存在以外はどんなものでも自由になるのだぞ?富も名声も命さえも!そなたは世界をいらぬと申すかっ」
「そんなものいらない!いままでの願いを返すからサイトを返して!!」
「・・・・愚かなり、願う者よ!使い魔一匹のために世界を捨てるとは・・・そなたは胸も背も魔法もいらぬと申すかっ」ルイズは才人の消えた床に爪をたてて泣き叫ぶ。
「サイトを返して!胸も背も魔法もいらない!世界もいらない!なにもいらない!サイトを返して!」
女神像は少し黙った後、寂しそうに答える。
「そなたの願い、返してつかわす」
風と光りはルイズと部屋に満ち溢れ、静かになった時には才人がルイズの側に倒れていた。


97 名前:ルイズと不思議な女神像 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 08:11:30 ID:PY+9F486]
ヴェストリ広場にあるベンチに才人とルイズが座っている。
「なぁルイズ」
「あによ」
「なんでもとに戻ったんだ?」
ルイズは才人を見ないで言う。
「いらなくなっただけよ」
「そうか・・・もったいなかったな」
「いいのよ。本当に欲しいものはもう手に入れてるの、だから いらないの」
才人は不思議そうに顔をかしげる。
「本当に欲しいものってなんだ?」
「し、知らないわよ!!ばか犬っ」
ルイズは真っ赤になっているが才人に見られないように横を向く。
「ルイズ」
「あによ」
「今のルイズでもさ、その・・・いいと思うんだ。たまにキスしたくなったり・・・とかするから」
「サイト」
「な、なんだよ」
「その願い、叶えてつかわす」
二人はまわりに人がいないのを確認してから・・・・・軽くキスしてうつむいた。



おしまい

98 名前:あとがき ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 08:12:33 ID:PY+9F486]
ルイズと不思議な女神像

この物語はこれでおしまい。
次の物語は、またいづれ。


それではっ

99 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 11:49:09 ID:su5LrQTW]
地獄先生ぬ〜べ〜の龍宮童子を思い出した
こういう話好きです><

100 名前:おねしょタバサ ◆qrZtCzv0Ak mailto:sage [2006/11/23(木) 15:33:33 ID:Kw55qrZE]
ラグドリアンの湖畔、一人の少女が水遊びをしていた。
その少女の両親だろうか。二人の男女が岸辺に座り、優しい面持ちで愛おしそうに少女を見つめている。
季節は夏。
太陽の光が水面に反射して、キラキラと輝く宝石のような輝きを見せている。
膝上まで水に浸かり涼を感じている少女は、その宝石を両手で掬い上げると、満面の笑みを浮かべた。

「母さま、母さまもこっちへきてー」

はしゃぎながら岸辺に居る両親を呼ぶ。
母さまと呼ばれた少女と同じ青い髪の女性がすっと立ち上がり、少女のほうへ近づいていった。
パシャパシャと音を立て、水を掬って遊ぶ少女。近寄ってくる母にこの水をかけたら、どんな顔をするだろうかと思っていた。

青髪の女性は、近づいた少女の横をそのまま通り過ぎ、湖の中へと足を進めていく。
「母さま?どこへいくの?」
少女が不思議そうに女性へ目をやる。
「母さま、そっちは深いから危険よ、母さま」

少女の言葉が聞こえていないかのように、女性は湖の中へと向かっていく。すでに体は腰まで水に浸かっていた。
「父さま!母さまがっ!」
岸辺に居る父のほうを振り返り、助けを求めようとしたが、そこに父の姿はない。
ならば自分で、と思ったがどうしてかその場から足が動かない。
「父さまっ、母さまっ!ダメッ!行っちゃダメ!!母さまっ!!母さまぁ!!!」
その時だった。ずっと静かだった水面が突然渦を巻くようにうねりだし、高い波が少女を襲う。
少女は波に攫われ、水の中へと引きずり込まれていった。






101 名前:おねしょタバサ ◆qrZtCzv0Ak mailto:sage [2006/11/23(木) 15:34:43 ID:Kw55qrZE]
そこでタバサは目を覚ました。
ここはトリステイン魔法学院の宿舎。窓から差し込む日差しが暑い夏。
夏季休暇真っ只中の本日、タバサは自室のベッドでうたた寝をしていた。
昔の両親との楽しかった思い出を夢に見ていたのだが、途中からそれは悪夢となってしまった。
けれど懐かしかった過去を久しぶりに思い出し、ふっと一息ついて起き上がる。が、そこで自分の下半身をみて愕然とすることになる。
敷布団には地図が出来上がっていた。

(ううう、うそ!お、おねしょ………しちゃった?)
あたふたと周りを見回すタバサ。近年稀に見る彼女の慌てぶりだった。
(おおお、落ち着いて、まず着替えて、それから布団を乾かせば―――)
スカートを脱ぎ、下着を履き替えたところでドアがノックされた。

「今日も暑くって嫌になっちゃうわよね。タバサ、いつもみたいに、つめたーい風を吹かせてちょうだい」
ノックに対する返事も聞かないうちに、声の主であるキュルケがドアを開ける。
そこからが早業だった。
タバサは敷布団の地図を、暑いから掛けないでたたんでおいた掛け布団で隠し、一瞬でドアの前に立ちはだかる。
「あら、ずいぶん珍しい格好してるわね」
「あ、暑かった」
上着とマントは羽織っているのに、下は下着のみという格好にツッコミがはいる。
対するタバサの言い訳も苦しい。
「まぁいいわ、お邪魔するわ―――ってなによ」
タバサはキュルケの体を抑え、部屋の外へ押し出してドアを閉める。
「今日はあなたの部屋」
「へ?私の部屋?珍しいわね」
「た、たまには気分転換」
「別にいいけど、あんたその格好で来る気かしら」

タバサは部屋に戻りドアを閉めて、わざわざ鍵をかけてから別のスカートに履き替えて外に出る。さっきまで着ていた物は床に脱ぎ散らかしたままだ。
部屋の前で待っていたキュルケが、ドアの隙間から目ざとくそれを見つけて言う。
「スカートあのままだとシワになるわよ」
いいから、とキュルケの背を押し、キュルケの部屋へと向かっていった。


102 名前:おねしょタバサ ◆qrZtCzv0Ak mailto:sage [2006/11/23(木) 15:36:18 ID:Kw55qrZE]
「バカ犬ぅぅ!待ちなさい!!!」
ドゴーンという爆発音が廊下に響き渡る。
この学院では日常の事。
いつものようにシエスタと話をしていた才人を、いつものように誘惑するシエスタを見たルイズが、いつものように誤解?して、いつものように追い回している光景。
このままでは命が危ないと思った才人は、目の前にあった扉の中へ逃げ込んだ。
「まったく!どこいったのかしらあの犬!」

扉の外をドタドタと足音が通り過ぎるのを聞いて安堵し、周りを見回した才人は、ようやく自分が誰かの部屋に逃げ込んだことに気づいた。
その部屋は、本棚の本や机の上はきれいに整頓されているのに、床には衣類が散らかっている。
床に放置してあるスカートと下着を畳もうと手に取る。悲しいことに、乱れた衣類はきちんと整頓する癖がついていた。
「なんだこれ、濡れてんじゃん」
手に取ったそれがまだ濡れていることに気づいた才人は、とりあえず干すことにした。
スカートが局所的に濡れているのが気になったが、窓の近くにあるロープにそれを干す。
ふと、部屋を見回すと布団が乱れているのが目に付いた。
普段からルイズの雑用をこなしている才人には、部屋の散らかりは気になるのだ。
「ったく、布団くらいしっかりたためよ」
まったく貴族ってやつは、などとブツブツと文句を言いながら、見知らぬ部屋を整えていく。
掛け布団をきれいにたたみ、ベッドから降ろすと、そこには地図が描かれていた。

ナンデスカ、コレハ
地図?うん、俺は過去にこれによーく似た地図を見たことがある。っていうか描いたことがある。
その地図が母親に発見されたときは、叱られたっけなぁ……
つまり、これは、いわゆる『おねしょ』ってやつじゃありませんかぁ!?
おいおい『おねしょ』ですかっ!俺だって小学校に上がる頃にはもう『おねしょ』なんてしなかったのにぃぃ!
いい歳してまだ『おねしょ』しちゃうんですかぁぁぁっ!!さっすが貴族様はやることが違う!そこにしびれるぅ!憧れないぃぃぃ!!
これは部屋の主が誰なんだか、是非とも調べなければならない!これは俺に課せられた最優先任務であります。

ガチャ
そんなことを考えているサイトの後ろから、扉が開く音がした。
そこに立っていたのは、よく知っている青髪の少女だった。それを確認して才人はフリーズした。


103 名前:おねしょタバサ ◆qrZtCzv0Ak mailto:sage [2006/11/23(木) 15:37:49 ID:Kw55qrZE]
部屋に戻ると、ルイズの使い魔がいた。
何で彼が部屋に居るのか分からない。分からないけど――――っ!
部屋の中で小躍りせんばかりにはしゃいでいた彼は、私と目が合うと固まった。
 
「あ、あの、タバサさん?これはですね、ルイズに追われていまして、それでたまたま逃げこんだ部屋がここでして」
しどろもどろと言い訳をする才人を無視して部屋を見回すと、脱ぎ捨てておいたはずのスカートと下着が干されている。
一応聞いておいてあげよう。

「見た」

「み、見てない!地図なんて見てない!―――あっ!」

掛けておいた布団も捲られている。ふーん、全部見ちゃったんだ。
手に持った杖に力をこめて詠唱を始める。危険すぎで、これまでに唱えたことのない魔法、確実にサイトは始末する。
「ちょ、落ち着けタバサ!おねしょくらい誰でもしたことあるって!おねしょなんて気にすんなよ!誰にもおねしょのことは言わないから。無断で部屋に入ったことも謝る、許して。ね?お願い」

おねしょおねしょと連呼するサイトめがけて、私はありったけの魔法を打ち込んでやった。

「ぎゃあああああああああああああ」


104 名前:D_K ◆qrZtCzv0Ak mailto:sage [2006/11/23(木) 15:40:17 ID:Kw55qrZE]
どうにも変態チックな小説ばかりでごめんなさい。

タバサはお漏らしっ娘!

いや、ほんとごめんなさい。

105 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 16:11:27 ID:2pTI7AUh]
>>104
…すごく、いいです。

106 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 17:27:48 ID:e9XnpC/z]
もっとお漏らしを・・・


107 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 18:03:21 ID:kdS/cD+q]
なんでこのスレに居る人たちは天才的発想の持ち主ばっかりなんだろうw

108 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 18:26:11 ID:VU7slAT2]
類は友を呼ぶと言ってだな・・・w

109 名前:tomo mailto:sage [2006/11/23(木) 19:18:20 ID:vL25eGWd]
俺の存在もう忘れてるかもしれないけど……新作投下します。

110 名前:ルイズ×サイト1/2 mailto:sage [2006/11/23(木) 19:22:14 ID:vL25eGWd]
 月が綺麗な夜だった。地球とは少し違う星空も、最初に比べるとほとんど違和感がない。段々とこの世界に、順応してきているという事だろうか。
 黒い空に浮かんだ二つの月が、今は何故か哀しく見える。
 そういえばルイズに無理矢理召喚された夜、赤と白の二つの月を見つけて、この世界に来て初めて泣いたんだっけ。それからフーケやワルドが現れて、悲しむ暇も与えられない日々が続いて。
 まったく、何してるんだろう俺。
 地球にいた頃から、才人はあまり物事を深く考えない質だったが、どうしてだか今夜は憂いを帯びた思考が止めどなく溢れ出てくる。
 伝説の使い魔にも、こんな日があってもいいよな。心を整理するのも大事だもんな。
 自分を納得させるために、そんな言い訳をつく。
 森の方角から冷たい風が吹き、やさしく頬を撫でてきた。ベランダに出てからどれくらいたっただろうか。手すりを掴んでいる指先は、もう芯まで冷え切っている。
 今のトリステインは日本の季節でいったら、まだまだ冬の肌寒さが残る初春といったところだ。
 はぁ、と白い息を両手に吐く。
 何故か今日はひどく日本が恋しかった。
 ホームシックというやつだろうか。
 才人は瞳を閉じて日本にいたときのことを思い浮かべた。
 友人とバカをやってたときのこと。好きな娘に振られて落ち込んでいたときのこと。ケンカで負けて泣いていたときのこと。
 全てが懐かしい。
「帰りたい……」
 才人は自然とそう呟いていた。
 声に出してみるとその欲求がおさえきれなくなってくる。
 こうなったのは全てあいつのせいだ。才人は眉間に皺を寄せ、呼吸を荒くする。
「ルイズ……」
 憎しみを隠しもせずに呟く。
 部屋には鬼のような形相をした才人一人だけが佇んでいるだけだった。



111 名前:ルイズ×サイト2/2 mailto:sage [2006/11/23(木) 19:24:43 ID:vL25eGWd]
 ベッドにはルイズと才人が横になっていた。互いに背中を向けて、視線を合わせないようにしている。
 才人とがルイズのほうを向くと、ベッドの軋みで才人とが自分の背中を見ていることがわかるらしく、な、なに見てるのよ、とルイズは怒りだす。だからいつもこの格好で寝ることになる。
 目を閉じながら、才人は耳をすましていた。
隣で寝ているルイズの寝息を聞いて、才人はいやらしい笑みを浮かべた。
 才人はある計画を立てていた。
 もう限界だった。ルイズのいいなりになるのは。なにが使い魔だ。
 こっちはお前のせいで無理矢理日本から連れ出されたんだぞ。
 だからルイズを犯してやろうと思った。
 隣で寝ているまだ幼い体をしているルイズを、才人は無感動な瞳で見つめた。
 今から、この肢体を俺が犯してやるのだ。
 その行為をしているところを想像すると、まだ何もしていないのにアレがそそり立ってきた。
「そろそろやるか……」
 才人は起き上がって、ルイズの上に覆い被さった。起こさないように慎重に。
 徐々に顔を近付けていく。鼻にルイズの息がかかる。
 才人はルイズの唇をなぞるように舐めた。しっとりとした淡い桃色をした唇が開かれて、吐息に似た寝息が漏れる。
 一瞬起きたのかと思ったが、まだルイズのまぶたは閉じられていた。
 今度はついばむようにルイズの唇を吸う。唇はスライムのように形を変え、マシュマロのように柔らかかった。
 舌の先を使ってルイズの唇を割る。唇は抵抗もなく開いた。

112 名前:tomo mailto:sage [2006/11/23(木) 19:25:46 ID:vL25eGWd]
一見鬼畜物のようですが、次から純愛になっていきます。
皆様から忘れさられないようにちょくちょく更新していきます。

113 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 19:31:21 ID:1WPU6+5V]
寝たふりルイズが遂にきたか!!!
楽しみに待ってるよー
>>108
類はtomoを呼(ry

114 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 19:46:57 ID:gviSOtz4]
>>104
今度は、おねしょしないように、サイトが夜中にタバサをトイレに連れて行くSSをば。
もちろん体位はサイトが後ろからタバサの膝を抱える格好で。


「ほら、タバサ。おねしょしないように、しーしーしましょうねーw」
「…………(/////)」
「(お姉さま、おしっこさせてもらってるの。顔真っ赤なのー。きゅいきゅい!)」

115 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 20:00:13 ID:MhLWJDg2]
いや、いっそのこと飲んじゃうわっ!やめろなにおhかjおlじょrn

116 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 20:47:20 ID:3gcpSWY0]
今日は勤労感謝の日か…
とりあえず労わるならシエスタか?

117 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 21:16:08 ID:kdS/cD+q]
>>112
ここからどう大逆転していくのかhxhxして待ってます。
>>113
誰がうまいことを言えと(ry

118 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 21:25:22 ID:f7oo/IDm]
>>116それはどちらがいたわれるのか?
サイトが勤労者でシエスタが嫁なら裸エプロンで
「お帰りなさい!いつもお疲れ様です!」
と片手でおたまを持ったまま玄関に来て、
「お風呂?ご飯?…それとも私?」
と満面の笑みでなすがままにされる事を望むシエスタ。床上手。

…誰か止めてくれorz

119 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 21:45:55 ID:kdS/cD+q]
>>118
>「お風呂?ご飯?…それとも私?」
一緒にお風呂に入りながらお酌をしてもらって、最後は(ryとかべたなことを想像してしまった責任をどう取ってくれるッ
>…誰か止めてくれorz
立ち止まる理由がどこにあるというのだねッ?!
さぁ続きを(ry

120 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/23(木) 22:09:09 ID:N3Z4Crs7]
流れ切るようですまない…

投下する



121 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/23(木) 22:13:18 ID:N3Z4Crs7]
ギーシュは屍と化していた
前にモンモラシーに秘密で後輩に手を出したことをダシにされ、精神力を限界以上に使わされたのだ
「ほら、早く練成しなさいよ!」
「も、もう無理だっ…」
ルイズはこれまでサイトに向かっていた、溜まりに溜まったドSっ気をギーシュへ発散しまくっていた
「へー。モンモラシーにバラしても良いのね?」
そんなことをされたら今以上にヒドい目に会うだろう
「わ、わかった!わかったからそれだけは…」
「ならさっさと仕事する!」
ギーシュは文句を言いながらも協力を惜しまなかった
シエスタからルイズの記憶からサイトが消えてしまったと聞いた時は出来るだけ触れないでおこうと思ったが、そのルイズがサイトを探すと言ったのである。協力しないわけがない
「まったく…彼も果報者だね」
「いいからさっさと呪文を唱える!」
ルイズの鞭が生物のように襲いかかる
「ギャァァァァ!!!!」
ギーシュの夜は長い…


サイトは森から戻っていた
「サイト」
ティファニアが声をかけて来た
「どうしたの?テファ」
「実は…いつも来てくれていた商人さんが急に倒れちゃったらしくって」
「えっ!?大丈夫なの?」
「うん、ただ少しの間来れないみたいで…」
ティファニアの村は食料や日常生活に必要な物の殆どをその商人から買っていた
「だから街まで買い物に行かなきゃいけないんだけど…」
サイトはティファニアが言いたいことを理解した
「いいよ、オレが行く!」
ティファニアはハーフエルフである。街へ出ていけば何をされるかわからない
かと言って子供達に街まで行かせられるハズもない
「本当!?」
「うん、やることっていっても剣の修行しかないし」
「じゃあ明日、サウスゴータまでお願いね」
「わかった」
運命の歯車は動きだす…

122 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/23(木) 22:15:34 ID:N3Z4Crs7]
「で、できたぞぉ…」
ルイズの脅迫と鞭を体に受け満身創痍の中、ギーシュは樽三本分のガソリンを完成させた
「ありがと、助かったわ」
ルイズは素直にお礼を言った
「まったく…これで見つからなかったら君を呪うからね!」
「大丈夫。必ず見つけるから!」

できたガソリンをゼロ戦の中に入れる
「入ったわよ!シエスタ」
「わかりました。エンジンをかけるので乗って下さい!」
ルイズは操縦席の後ろに乗り込んだ
「ミス・ヴァリエール、エンジンをかけるので魔法でプロペラをお願いします」
ルイズは軽くルーンを描きプロペラの前の空間を爆発させプロペラを回転させる
それを見てシエスタは操縦桿を握る
「さぁしっかり捕まってなよルイズ!」
口調がおかしい…
「シエスタ?」
「この振動…この緊迫感…私はこのために生きている!」
「ちょ…落ち着きなさいよ!」
「私は風よ!!風になるのよ!!」
「待ちなさい、ってキャー!!!!!」
二人を載せたゼロ戦はアルビオンへ向かって空に飛んだ
ルイズの悲鳴とシエスタの狂声を発しながら…

123 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/23(木) 22:18:05 ID:N3Z4Crs7]
あと四回くらい更新で終わるかと…
空気読まないで長編純愛物でスマソ…

もう少し続くが我慢して見てくれると嬉しい

124 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 22:23:35 ID:j2QBEVfV]
GJ

125 名前:借り物競走〜シエスタのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/23(木) 22:24:55 ID:qOP949IM]
最初にお題の封書の載った机に辿り着いたのは、シエスタだった。
野良で鍛えた足腰の強さは伊達じゃない。
長い赤いハチマキが一陣の風となり、地を駆ける。
並み居る貴族や一般参加者を尻目に、堂々の一位である。
それに、今日はなんだか体が軽い。
この衣装のせいもあるだろうけど…。
サイトさんと一日むにゅれる。
それだけでシエスタのハートは臨海まで熱く燃え滾っていた。
シエスタは、並んだ封書の中から一つを取り上げ、その中身を取り出す。
その紙には。

『愛』と一言、認めてあった。

「あ…愛って…」

呆れ返るシエスタに、次々と後続が追いつく。
二番手の男子生徒が封書を開け、目を点にした。

「『若さ』?
 『若さ』ってなんだ!?」

そして、ライバルたるルイズもそれに続く。
封書を開けて、目を点にしている。
次の瞬間、顔を真っ赤にして怒鳴った。

「誰よ、こんなお題考えたのっ!」

…どうやら、お題の内容に制限はないらしい。
出題者のセンス次第では、とんでもないお題を引かされているらしい。
…でも、『愛』、ですかぁ…。
しかし、シエスタはすぐに思いついた。
…ちゃーんす!

126 名前:借り物競走〜シエスタのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/23(木) 22:26:25 ID:qOP949IM]
「…で、あの、シエスタさん?
 こんな所まで俺を連れてきて一体何を」

私は、会場のすみっこで応援してくれていたサイトさんを発見すると、問答無用で塔の影の暗がりにサイトさんを連れ込んだ。
…もちろん、『愛』を借りなきゃいけないから。
やましいところなんてこれっぽっちもないです!

「あああああのですね!借り物競走のお題が『愛』でして!」

私は証拠とばかりに、『愛』と書かれた札をびしっ!とサイトさんに突きつける。

「あの…えと…」

サイトさんは照れたようにぽりぽりと頬を掻く。
…こ、この反応は…期待、していいんですか…?

「俺、字、読めないんだけど…」

…そうでしたねー。サイトさん字読めないんでしたっけねー。
…はぁ。
私はお題の紙を今一度指差して続けた。

「ここに!『愛』って書いてあるんです!
 …つつつまり、愛を借りていかないといけないんですよ!」

つまり愛は愛ってことで。
愛しあった結果ってことで。
そういうわけですから!サイトさん!
私は期待に満ちた目でサイトさんを見つめる。
ついでに、前かがみになって、衣装の隙間から胸の谷間をサイトさんに見せつける。
これでどーだっ!

「…え、えっと…。どうすればいいのかな…?」

よぉし目がすけべモードになったっ!
あと一押しっ!
私はおもむろにサイトさんに抱きつくと、その耳元で囁いた。

「サイトさんの思ってること、そのままぜーんぶ、してください…」

サイトさんの喉がごくりと鳴る。
次の瞬間、私は日陰の草の上に押し倒されていた。
もー、サイトさんのえっち♪

127 名前:借り物競走〜シエスタのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/23(木) 22:27:19 ID:qOP949IM]
…断っておくけど、俺は悪くない。
これは借り物競走のお題だからして。
シエスタに『愛』を授けなければならんわけだからして。
塔の暗がりでシエスタを押し倒して、体操服を下からたくし上げて、背後から手を回しておっぱいを揉んでいても。
何の問題もないわけで!!

「あ、あの、サイトさん…」

俺の腕の中で荒い息を吐きながら、シエスタが俺に語りかける。
あ、あれ?や、やっぱマズかったですか?
しかしシエスタの言葉は、俺の予想の斜め上を行っていた。

「あ、あんまり激しくしないでくださいね?
 …こ、声、抑えられなくなっちゃうから…」

言ってシエスタは、胸の先端を揉んでいる俺の右手に優しく口付けした。
おっけえええええええええ!!
全力で!!
激しくしちゃうっ!!
俺はシエスタをそのままひっくり返すと、シエスタの膝の裏に両手を当てて、腰を浮かさせる。
俗に言う、『まんぐり返し』という状態であるっ!

「あ、や、恥ずかしいっ…」

ぶるまに包まれた下半身の向こうからシエスタの抗議の声が聞こえるけど。
聞こえません。
ていうかむしろそんな声出されると、余計にいぢめたくなっちゃいます。
俺は、シエスタの汁をたっぷり吸った紺色のぶるまに鼻と口を埋めて。
思いっきり、吸った。

「や、だめ、そんなのっ」

シエスタの羞恥に染まった声が、ぶるま越しに聞こえる。
正直たまりません。
俺はシエスタの声を完全に無視し、口で汁をすすり、鼻で匂いを楽しむ。
少しツンとする匂い。しょっぱいおつゆ。
俺は今までなんで使用済みぶるまがそのテのお店で高値で取引されているか理解できなかった。
しかし今なら分かる。
ぶるまは中身がなくては始まらないッ!!
俺はそのまま吸い上げるのを止めず、今度はシエスタの太股を両手で撫で回しはじめた。
健康的な弾力を持つそこは、シエスタの汗で滑っていた。
うっはーーーーーーー。さいこおおおおおおお。

「だめぇ、こんなのぉ、はずかしいぃ…」

128 名前:借り物競走〜シエスタのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/23(木) 22:29:34 ID:qOP949IM]
やがて、シエスタの声に嗚咽が混じり始めた。
げ。やば。
俺は慌てて行為を中断すると、シエスタの顔色を伺う。
…げ、マジ泣きしてる…。

「ご、ごめんシエスタ。調子に乗りすぎた…」

俺は優しくシエスタの頭を抱き上げ、髪を撫ぜて許しを請う。
でもシエスタは、半分泣いたまま、目を吊り上げて言った。

「だめ。許さない…」

言って、俺の首筋に顔を埋めて。
首筋に歯をたてた。
少し痛かったけど…ガマン、しなきゃな。
嫌がるシエスタに酷いことしちゃったし…。

「ごめん…」

でも、俺にできるのは謝ることだけで。
しばらくすると、シエスタは顔を上げた。


「ちゃんと最後までしないと、許しません」

才人の腕の中、涙目で、シエスタは言う。
そして、才人を草の上に押し倒し、その上に馬乗りになる。

「ほんとにもう…恥ずかしかったんですよ…?」

言いながら、才人の顔を両側から挟みこみ、唇を奪う。
呵責からか、才人はされるがままだ。
シエスタはそんな才人の下半身に手を伸ばすと、半ズボンに手を掛ける。
そしてそのまま、半ズボンを下にずらす。
その中から、才人の肉棒が、勢いよく飛び出した。

「罰として」

シエスタはその上に跨り、才人の唾液と自らの体液で湿ったブルマの股間の部分をずらす。
外気に触れたそこから、熱く煮えたぎった雌の粘液が、零れ落ちる。

「今日は、いっぱいになるまで、シテもらいます」

そしてそのまま、才人を飲み込んだ。
そして、少し冷静になった才人は、当然の疑問をぶつけた。

「あ、あの、シエスタさん?
 借り物競走は…?」

しかしそれは、愚問でしかなかったのである。

「そんなの、しりませんっ」

そしてシエスタは、才人の上で淫らに腰をグラインドしはじめた。
結局、借り物競走のシエスタの結果は、『棄権』になったという。〜fin

129 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/23(木) 22:32:13 ID:qOP949IM]
運動会だからエロなしだと思ったそこのキミ!
俺を誰だと思ってゐる!(`・ω・´)9m
しかもここはエロパロ板だ!エロを書かなくてなんとする!

…すんません普通に進行できない身体なんですアホでごめんなさいorz
次はどっちでいこうかな…?
ルイズかタバサか、どっちにするか?
ま考えながら寝ますノシ

130 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 22:33:15 ID:kdS/cD+q]
>>123
GJ! シエスタはハンドル(?)を握ると性格が変わるタイプか…。酔っても怖いしな…
>>129
ギャバンくそわろたw
超GJ!!!!
ルイズスキーなので最後はルイズにしてほしいとか言ってみる。
お休みなさいませ。



131 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 22:43:18 ID:UQ2zZFGk]
てか持ち帰れてないぞwww

132 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 22:44:59 ID:eTTaeWWy]
>>129
あなた様はロリコンお兄様です

133 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 23:06:10 ID:AxxWBxUE]
>>87の設定を使って才人が修羅になる話を書きたいんだが作者さんダメですか?
ダメなら別のを考えますが

134 名前: ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/23(木) 23:38:11 ID:PY+9F486]
>>133
自由に使ってくれ

135 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/23(木) 23:41:18 ID:igTAD3q3]
途中まで書いたままになってる職人さんが
戻ってきてくれないのが非常に寂しい。
そろそろ戻ってきてくれんかのぉ・・・。

136 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 00:11:33 ID:8EwNlWCc]
>>123
ハンドル持つと性格変わるシエスタにワロスwww

137 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 00:33:24 ID:Y25ts25j]
>>129
後書き噴いたwww


さすがへんたいさん!

138 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 02:01:31 ID:x4LAiqZJ]
へんたいさんは相変わらずへんたいさんだな!
女の子を泣かせるなんて男として最低な行為・・・・・・だがほどほどなら大好きだぜ。

途中のままの作品って何があったっけ?

139 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 05:17:14 ID:BcNJNJe0]
色々あるけどね
一スレ目のアンリエッタのとか、スレ荒れたせいで来なくなったぽい、裏タバサの人の新作とか。

>>138
それはそうと、粘着乙

140 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 05:19:20 ID:EPNCraIx]
1スレ目のアン様は作者に事情があるだけかと思うが



141 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 06:04:20 ID:Drn8QIE1]
>>140
たぶんアンドバリの指輪で甦ったウェールズに連れられてアルビオンへ・・・つД`)

まぁ魔王の完結編も気になる

142 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 07:26:00 ID:GTH8zRFi]
ハルキゲニアにはブラシャーは存在しないんだよな?
なぜ運動会ssで胸ポチの描写がないんだ?
丸っこい曲線のブルマは当たり前、へそがちらっと見えるのは規定事項、
ならば!ならば!!胸ポチにも熱い視線があってもよいのではないか!
なぁ同士たちよ。


143 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 08:47:45 ID:Lew9fUUG]
普段から胸ポチなので皆慣れちゃってます

144 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 08:59:29 ID:N+/ULFVt]
つサラシ
まあ、びしょぬれになって見えるほうが俺は(ry

145 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 11:13:50 ID:OFdiX4Ub]
なんというか、このスレみてると「へんたい」という言葉が褒め言葉にみえて困る。
むしろ称賛してるのかな?

146 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 11:15:38 ID:5tgY2ph1]
>141
俺は「少女の苦悩〜」が気になる

147 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 13:02:00 ID:/QrOGpFC]
作品より職人さんの体調が気になる。
風邪には気をつけてくれ。

148 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 15:34:53 ID:1kW0wMk8]
やさしいな。

149 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 16:45:40 ID:+hdIrZ5H]
このスレの半分は優しさで出来ている。

150 名前:オムツタバサ ◆qrZtCzv0Ak mailto:sage [2006/11/24(金) 17:02:56 ID:/QzySgdP]
虚無の曜日、トリステインの城下町をタバサと才人は歩いていた。
才人の両手には大量の紙袋にはいった荷物がある。
結論からいうと、勝手に部屋に入った事と、おねしょの事(タバサが悪いのだが)で一日荷物もちをすることになったのだ。
夏の日差しと合わさって非常に重労働だ。
ちなみに、ルイズに関しては、タバサが大きな買い物をしたくて男手が必要なのだと説明して、しぶった顔をしていたが、なんとか了解を得ることができた。
「次はあっち」
大量の荷物に押しつぶされんばかりの才人を尻目に、タバサは次の店へと向かおうとする。
「なんだよ、確かに無断で部屋に入ったのは悪かったけどさ。鍵くらい掛けとけばいいじゃんか……そうすりゃおねしょを見られることも――――いやうそ!何でも無いです」
ぶつぶつと文句を言っていた才人だったが、タバサが杖を握り締めて振り返ったのを見て口を噤んだ。
結局、丸一日を買い物に費やすこととなった。
太陽はもう傾いている。
赤い光を浴び、夕日が目にしみるぜ、などと痺れた両手に力を入れながら思っていた。
そこで才人は、ふと道端の露店に置いてある物が目に入った。

手に持った荷物を置き、それを手にとる。
「お、にいちゃん。目が高いね!それは異世界のマジックアイテムだぜ!効果は……」
「ちょっと黙ってくれ」
説明をしようとした商人を制す。せっかく説明しようとしたのに、気分の悪くなった商人だが、才人のマントに付けられたシュヴァリエの称号を見て何も言わないことにした。
才人は手に取ったそれを確かめる。外側は防水性に優れた素材で覆われているが、内側には肌触りのよい柔らかい透水性素材。

おおおおおおちつけ才人、こういう時には素数を数えるんだッ!

急に立ち止まった才人を、タバサは怪訝に睨む。サイトのマントをくいくいと引っ張り、行こうと意思表示をする。
「あ、あぁ、悪いちょっと待ってくれ。おい、おやじこれ売ってくれ」
シュヴァリエの年金で得たお金をポケットから取り出して商人に渡す。
「へぇ、……旦那も好きですねうへへ」
商人は、才人とタバサに交互に目をやり、にやにやといやらしい笑いをしながら商品を紙袋につめた。




151 名前:オムツタバサ ◆qrZtCzv0Ak mailto:sage [2006/11/24(金) 17:03:33 ID:/QzySgdP]
学院に戻ると、すでに日は暮れていた。二人はタバサの部屋に戻り、買ってきた荷物を床に置く。
食事の時間も過ぎ、あとはもう寝るだけである。
そこでタバサがようやく労いの言葉を発した。
「今日はありがとう」
この言葉だけで感無量である。いや、決して俺はロリコンじゃないよ?自分より幼い子の喜ぶ姿は好きだけどロリコンじゃないよ?

そこで才人は意を決したようにタバサに質問した。
「タバサ、聞きたいことがある。前に俺が見てしまったアレのことなんだけど、頻繁にあるのか」
タバサは何も言わない。部屋の温度が3℃ほど下がった気もするが、気のせいだろう。
「いや、別に貶してるわけじゃないんだ。ただ、もしそうだとするなら俺に解決策がある」
その言葉にタバサはピクっと反応した。
これはいける!言え、言ってしまえ俺!
「実はこれなんだけど」
そこで才人は先ほど露店で買った物をタバサに見せる。
「これは俺の世界のマジックアイテムで、これを装着していればもうアレに悩まされることは無いんだ」
いつの間にかタバサは興味津々に、才人が手に持ったそれを見つめている。
「本当?」
「本当!」
「じゃあ着けてみる」
「いや、ただ、これを装着するには非常に困難な手順がありまして、その……なんていうか……俺にしか無理なんです!」
「あなたに従う」

ベッドの上で、下半身に何も付けていないタバサが寝そべっている。
才人は、手に持ったそれを丁寧に開封する。
実は詳しい付け方なんて知らない。けれど、手に持ったそれを強く意識すると、左手のガンダールヴの証が輝きはじめた。
なるほど、これもある意味武器だ。こういう物を使って興奮する大人だっている。いや、俺は違うけどね。
そういう人種にとっては、効果抜群の武器だろう。
使用方法がはっきりと脳に浮かび上がってくる。
タバサに腰を浮かせるように足をそろえて持ち上げ、それをもぐりこませる。
次に足を開かせ、三分の二ほど残った部分をへそ少し下のあたりまでかぶせる。
最後にお尻のほうにあるマジックテープを、腹部の両端で留めて完成だ。
「こここ、これで完成です」
ベッドの上には、オムツ姿のタバサが寝そべっている。
装着されたオムツをぺたぺたと触りながら、本当にこれで大丈夫なのかと思っているようだ。
「じゃ、じゃあ俺はこれで、あああ朝にまたくるよ」
部屋を出て行こうとした才人を呼び止める。
「サイト………ありがとう」

才人は部屋を出たその足で、オムツ姿のタバサを目に焼き付けて、トイレの個室に駆け込んだ。


152 名前:オムツタバサ ◆qrZtCzv0Ak mailto:sage [2006/11/24(金) 17:04:39 ID:/QzySgdP]
彼はああいったけど、本当にこれで大丈夫なのかな。
自分の下半身に着けられたそれをぺたぺた触りながら思った。
彼が部屋を出て行こうとする。
恥ずかしい格好させられたけど………うん、私のことを気遣ってくれたんだし、わざわざ自分のお金で私に買ってくれたんだし。
「サイト………ありがとう」
とだけ言っておいた。

パジャマに着替えてベッドに入る。
下半身に違和感があるけど、アレをしちゃうよりはマシだ。
そう思いながら眠りについた。


その夜、また夢を見た。
ラグドリアン湖で私と彼が遊ぶ夢。
親友のキュルケもいる。
彼の主人も、薔薇を口にくわえた金髪も、同じ金髪の縦巻きロールも居る。
岸辺では喋る剣とこっぱげが何か話をしている。
沢山の気が置けない人たち。その中で、私も楽しそうに笑っていた。
ひとしきり水遊びを楽しんだところで、目が覚めた。

水の夢を見ると大抵おねしょをしてしまう。
今日も、そうなのかな………、と暗鬱に思いながら布団の中に手を入れてみた。
そこは濡れていなかった。
変わりに彼が着けてくれたマジックアイテムの中が少し暖かい。
お漏らしはしてしまったみたいだけど、布団やパジャマのズボンはまったく被害がない。
すごい!こんな物があるなんて!彼の居た世界の魔学力は世界一ではないだろうか。

そこでドアがノックされた。

ベッドから出てドアを開けると、彼が立っていた。
まだ朝早い時間だというのに、彼は私のところへ来てくれた。
そんな彼の事を嬉しく思いながら部屋へと招き入れた。



153 名前:オムツタバサ ◆qrZtCzv0Ak mailto:sage [2006/11/24(金) 17:06:23 ID:/QzySgdP]
朝早くに目が覚めた。
何故ならば、俺にはまだ課せられた任務があるからだ。

汝に問う。オムツプレイの醍醐味とは何ぞや。
オムツを履かせることか?否。それはただの過程である。
オムツを履かせることに対する羞恥心?否。俺は決して恥ずかしくない。
オムツを着けた少女の恥じらいの観察?否。この世界ではオムツに対する恥じらいは望めない。

オムツプレイの醍醐味、それは!一晩たって、ぐしょぐしょに濡れたオムツを脱がせるその瞬間である!
自分の放出した尿を見られるという羞恥に満ちた少女の表情を楽しむ事が!!
そして汚れた下腹部をきれいに!キレイに!!綺麗に!!!拭きあげてやる事こそがオムツプレイの最大の醍醐味だと言えよう!

装着に関しては誤魔化せても脱ぐのは自分でしてしまうかもしれない。そのタイミングを逃さぬよう、俺は朝早くからタバサの部屋の前で待機する。

部屋の中で音がした、おそらくタバサが目を覚ましたのだろう。
隊長殿!任務を開始します!!生きて戻れぬやも知れません、けれど、やらなくちゃいけないことがあるんだぁぁ、男の子にはぁぁぁぁ!!!

部屋に入ると、タバサをベッドに横にさせる。
ベッドに横になったタバサは、顔を背けて足をひらいた。恥ずかしいらしく、頬に赤みが差している。
これだ!これを見たかったんですぅぅ!俺は!

両側のマジックテープを剥がしてオムツを捲くる。
内側の柔らかい透水性素材の部分が黄色く変色していた。
用意しておいたトイレットペーパーを手に取り、股間に残った雫を丁寧に拭きあげる。

君たちは、オムツを脱がした女の子の処理の仕方をご存知だろうか?
こう、一見ただ拭くだけに思われるが、実は違う。
尿のみの場合、下から上へ拭くのだ。そうすることで秘所が汚れなくなる、が、大の時には逆に上から下へと拭かなくてはならない。
理由は言わずもがな理解してくれるだろう。
ん?なんで俺がそんなことを知っているかって?
ガンダールヴの能力が教えてくれたんだよっ!!

尿を綺麗にふき取ると、両足を抱えて腰を持ち上げオムツを引き抜く。
折りたたみ、マジックテープで封をしてあとは捨てるだけだ。
それを捨てようとベッドから立ち上がると、タバサに後ろから抱きつかれた。

「今日の夜も、それを着けてほしい」


154 名前:D_K ◆qrZtCzv0Ak mailto:sage [2006/11/24(金) 17:07:44 ID:/QzySgdP]
おもらし小説完結編

やっぱりタバサはお漏らしっ娘!

155 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 18:25:00 ID:O193Ahml]
なんて言うか…、俺の中の何かが目覚めそうです…。

>>154さん GJ!GJ!GJ!GJ!GJ!GJ!

156 名前:コリコリ [2006/11/24(金) 18:37:39 ID:riI/7vFj]
ルイズ続きまだぁ?

157 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 19:00:35 ID:1kW0wMk8]
ホントGJだぜ!


158 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 19:50:47 ID:YryHMk5P]
さてオムツでも買いに行くか

159 名前:tomo mailto:sage [2006/11/24(金) 21:02:29 ID:xADerqZy]
>>110-111
続き投下します。

160 名前:ルイズ×サイト1/5 mailto:sage [2006/11/24(金) 21:04:53 ID:xADerqZy]
 才人は執拗にルイズの口の中を犯す。舌と舌が密着して、淫靡な音を奏でる。初めてするその行為に呼吸をするのを忘れるくらいに才人は没頭した。桃色の唇を咀嚼するように、ゆっくりと味わう。
 途中、苦しくなって唇を離した。唇と唇の間に銀色の糸が引く。
 そのとき、ルイズの口から寝息とはあきらかに違う、艶を含んだ吐息が漏れた。
「え……」
 起きたのか?
 いやまさか、そんなはずがない。起きていたなら、ご主人様に何してんのよこのバカ犬!と罵声が飛んでくるはずだ。
 才人はおかしいと思いながらも、このまま続けようとルイズの体に視線を落とした。
 小さいながらも、若干の膨らみがある胸を才人は見つめる。
 本当にやるのか? やっていいのか?
 ふと、そんな静止の言葉が能内に響いた。寝ているルイズにディープなキスをしておきながら、才人は今頃になって怖じ気づいた。
 たしかに、今でもルイズのことは憎い。ルイズが召喚しなければ、俺は地球で戦争とは無関係な生活をしていたはずなのだから。
 でも才人は、ルイズのことが好きなのである。だから、復讐の手段として、いいじゃんやっちゃえ、という結論に達したのだ。
 才人は今、復讐と性欲と愛情の間を揺れ動いていた。
 いいのか俺? 寝てる間にやっちゃって。ああわかんねえ!



161 名前:ルイズ×サイト2/5 mailto:sage [2006/11/24(金) 21:06:06 ID:xADerqZy]
 才人が悩んでる間ルイズはいらだっていた。
 なにしてるのよ! せっかくご主人様が寝てるふりをしているのに!
 最初からルイズは寝てなどいなかった。ちゃっかり、しっかり起きていたのである。
 ルイズは前々から才人が、自分が寝ている間に襲ってこないことに悩んでいた。好きだと言っているのに襲ってこないということは、自分に女としての魅力がないか、実は好きではないかのどちらかである。少なくともルイズの能内ではそうなっていた。
 だから、才人が自分に覆い被さってきたときはとても嬉しかった。なのに才人は濃厚なキスをしてから、行為を止めてしまった。
 そりゃあ、最後まではダメだけど……、胸を触るくらいはしてきて欲しい。
 ルイズがそんなことを考えていたとき、シーツがこすれる音がした。才人が行動を開始したのだ。

162 名前:ルイズ×サイト3/5 mailto:sage [2006/11/24(金) 21:07:48 ID:xADerqZy]
 才人は結論を出していた。結局、このままやっちゃうことにした。
 ルイズが好きなのは本当なのだから、別に寝てる間に触っちゃうくらい別にいい気がしたのだ。
 結論を出してからの才人の行動は早かった。才人は体を支えていた手を持ち上げて、それをルイズの胸にゆっくりと落とした。
 温かかった。冷たかった手が段々と熱を帯びていく。
 才人は指先に力を入れてみた。揉むことは不可能だと思っていたルイズの胸は、なんと驚くことに揉むことができた。
 新たな発見に心を躍らせながら、才人は次はじかに触ってみたいと思った。
 ルイズが着ている寝間着の裾をそっと掴む。
 そのとき、びくんとルイズの体が強張った。
「え……」
 いや、気のせいだ気のせい。起きてるはずないじゃん。
 そう自分に言い聞かせて、才人はえいと気合いをいれて手を寝間着の中に突っ込んだ。
 右手で探って胸を探す。なにぶん凹凸がない体ゆえ、どこが胸か判断が難しいのだ。
 あった。控えめについているポッチの部分が人差し指をかすったから胸だとわかった。
 手の平全体で揉んでみる。想像以上に柔らかい。
 ルイズ……お前も女の子だったんだな。
 聞かれていたらはり倒れそうなことを考えながら、才人は行為を続けた。

163 名前:ルイズ×サイト4/5 mailto:sage [2006/11/24(金) 21:09:23 ID:xADerqZy]
 才人が動いた。ルイズは胸を高ぶらせながら才人の次の行動を待った。
 ぴとり、と冷たい感触がした。才人が胸を触っているらしいと理解するのに数秒かかった。
 才人が私の胸を……。
 顔が赤くなるのを抑えるために、ルイズは小さく深呼吸をした。
 落ち着くのよ私。
 なおも才人の攻めは続く。才人の指がルイズの胸を揉んだ。いきなり襲ってくる快楽の波にルイズはおもわず声を出しそうになる。
 才人はしばらくそうやって胸の感触を楽しんだ後に、その行為を突然やめた。
 え? もう終わり?
 快楽に溺れ始めていたルイズは当惑した。才人の様子を窺うために聴覚に意識を集中した。
 そのとき、寝間着の裾を持ち上げられる感覚がした。ルイズは思わず体をビクつかせてしまう。
 才人の動きが止まった。
 しまったと思った。
 起きているのがバレたかもしれない。だがそれは杞憂だった。才人は少しの間止まっていただけで、また行動を開始し始めた。
「……っ」
 いきなり寝間着の中に手が入ってきた。まさぐるように上半身を撫で回される。冷たいその指先が桃色のポッチに触れた。確認するように幾度となく先っぽをいじられる。
 そして、手の平全体で胸を覆い、弱々しく揉んできた。初めは弱く、次は強く。
「……っ」
 声にならない声が出る。
 頭が真っ白になった。こんなに気持ちいいものだとは思わなかった。
 ルイズは才人の次の行動を待っていた。

164 名前:ルイズ×サイト5/5 mailto:sage [2006/11/24(金) 21:11:12 ID:xADerqZy]
 ぞくぞくする。寝ている女の子の体を触るこの背徳感。たまらない。
 才人は才人でこの行為を楽しんでいた。
 まだ、足りない。才人はそう思っていた。
 何かに気づいたように才人は動かしている手を止めた。そしてあいている左手で、寝間着の裾を掴んで、いきよいよく捲った。
 雪のように白い肌が露出する。雪の高原のなか桃色の小さな乳首だけが妖艶にその存在を示していた。
 小さなその胸が呼吸することで上下していた。ふと、ルイズの顔を見ると、心なしか頬に朱が差しているような気がした。
 まさかな。
 もう何度考えたかわからない疑問を打ち消した。
 才人は喉を鳴らして、ルイズの胸に顔を近づけた。
 舌で乳首を触る。獲物を食べる蛇のように入念に舐めた。そして、今度はそれを口に含む。舌でいじりながら、吸ってみる。
「ぁ……」
 ルイズの口から声が出た。
 やばい。今度こそ起きたか?
 乳首から口を離し、おそるおそるルイズの顔を見た。
 よかった……。まだ、寝てる。
 才人は胸を撫で下ろした。

165 名前:tomo mailto:sage [2006/11/24(金) 21:12:56 ID:xADerqZy]
今回は以上です。まだもう少し続く予定です。
どうでもいいけど俺は……ルイズが一番大好きだ!
皆さんは誰が一番好きですか?

166 名前:名無しさん@ピンキー [2006/11/24(金) 21:23:15 ID:zWZNMNxT]
自分はアンリエッタですかね。アンリエッタサイコー!

167 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 21:23:44 ID:1kW0wMk8]
ともさん乙です。
一番好きなキャラ




















ルイズしかいねえや

168 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 21:25:34 ID:ZrQbKowI]
そこで敢えてデルフリンガー。

169 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 21:59:43 ID:Y25ts25j]
>>149
残り半分はやらしさです。(><)

170 名前:借り物競走〜ルイズのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/24(金) 22:03:40 ID:PETqQyxy]
シエスタの背中が遠い。
ルイズはスタートダッシュで出遅れていた。
コルベールの合図と共に、シエスタは物凄いスピードで駆け出し、並み居る参加者を振り切って、一着でお題の載った机に到達した。
そしてお題を見て…呆然としている?
チャンス!
ルイズはスピードを上げ、一気に机に到達すると、一番手前にあった封書を手に取る。
隣で同着に近い男子生徒が何事か叫んでいる。

「『若さ』!?
 『若さ』ってなんだ?」

…ふ…。哀れねっ…!!
この競技は、自分の運すらも実力のうちにカウントされるっ……!!
使い魔召喚の儀式でサイトを引き当てた私の運が、ここでも発揮されるのよっ……!!
そしてルイズは自信満々封書を開け、中に入った二つ折りの紙を取り出す。
その紙には、子供の書くようなへったくそな字で、

『子種』

と書かれていた。

「…誰よ、こんなお題考えたのっ!」




171 名前:借り物競走〜ルイズのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/24(金) 22:04:54 ID:PETqQyxy]
俺の前にルイズがいる。
借り物競走に出場して、お題を取ったとこまではよかった。
そしたら、何か叫んで、その後俺の所に来た。
…たぶん、俺絡みの何かがお題になってるんだろうけど…。
でもルイズは、俺の前で俯きながらもじもじするだけで、何も言わない。
…早くしないと、他の奴に負けるぞ…?
負けず嫌いなルイズの事だ、もし負けたりしたら一日中不機嫌になって、俺に八つ当たりするに違いない。
…それだけは避けたい…。
俺はしびれを切らし、ルイズに言った。

「なあルイズ、俺絡みのなんか借りて来いってお題だろ?
 …早く言えよ」

でもルイズは何も言わない。
一度、顔を上げて何か言おうとしたが、真っ赤になって俯いた。
…借りるのが恥ずかしいものってことか…?

「下着でも借りて来いとか?」

…だとしたらとんでもないお題だな。
俺だったら間違いなく女の子のを持ち逃…じゃない。
ルイズはふるふると頭を振る。
どうやら違うらしい。

「んじゃあ、デルフでも借りてこいって書いてあった?」

…恥ずかしいものじゃない気がするが。
しかしルイズはただ頭を振るだけ。
…なんなんだ一体…。

「言わないとわかんねえだろ?俺がらみなんだったら俺が一緒に行こうか?」

その言葉に反応したのか、ルイズは決心したように顔を上げた。
…なんか顔が真っ赤なんですけど…。
そして、言った。

「ついてきて」

そして俺はルイズに手を引かれ。
…俺は今、ルイズの部屋のベッドに腰掛けている。
…なんで?

172 名前:借り物競走〜ルイズのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/24(金) 22:05:38 ID:PETqQyxy]
サイトが不思議そうな顔でこっち見てる…。
そ、そりゃ当然よね…。
いきなり手を引かれて、部屋に連れ込まれたらびっくりするもんよね…。
あ、そだ、ロックかけとかないと…。
私は机の引き出しから杖を取り出すと、扉にロックの魔法をかけた。
…こ、これで大丈夫。

「あ、あのー?ルイズサン?」

そうしていると、背中からサイトが声を掛けてきた。
私は一瞬びくん!と震えた。
…だ、だいじょうぶ、サイトは話したらわかってくれるもん。
やましいことなんかしてないし。
これは競技の一環なんだから、全く、少しも、これっぽちも問題ないの。
私は自分を正当化すると、サイトの前に立った。

「あ、あの……ね?その……ね?」

両手の人差し指を絡ませながら、私は必死に言葉を捜す。
『子種』が欲しいの…なんて、恥ずかしすぎて言えない…。
で、でも、お題はソレだし…。
ちょっと遠回しにいってみよ…。

「さ、サイトは、私の、使い魔よね?」

サイトは案の定、「何言ってんだか」って顔をして、私を見つめる。
普段なら、「何呆れてんのよっ」とか言い返すんだけど…。
今はちょっと、頭いっぱいでそんな余裕ない。

「そうだけど?」

その答えに、少し安心する。
そして私は続ける。

「だ、だったら、ご主人様の言う事は聞いてくれるわよね?」

…やっぱり、呆れた顔したあああああああああ。
怒りたいけど、今なんていうかぐじゃぐじゃしててそっちにキモチがいかない。

「…ものにもよるな」

またなんかムチャ言う気だなコイツ、とかサイトの目が言ってる。
…実際そうなんだけど…。
私は決心して、言い放った。

「こ、ここここここ、子種、よこしなさい」

…サイトの目が点になった。

173 名前:借り物競走〜ルイズのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/24(金) 22:06:22 ID:PETqQyxy]
もちろん才人は反論した。

「い、いきなり何言ってんだよ!競技はどーすんだお前!」

ルイズは真っ赤になりながら、お題の書かれた紙を突き出す。

「こ、こここここに、『子種』って書いてあんの!
 い、いいいいいいからよこしなさいっ!」

言って、才人のズボンに手を掛ける。
才人は慌ててズボンを押さえ、必死に抵抗する。

「あのなあ、強引過ぎるぞ!それにそれ、『誰の』とか指定ないだろ!」

混乱した才人は、そんな事を口走る。
その言葉にルイズは手を止め、才人の脚の間から才人を見上げる。
頬を染めながら視線をずらし、口を尖らせて、言った。

「…サイトのがいいんだもん」

その言葉は才人の理性のディフェンスを容易く抜け、ゴールを決めた。
ルイズは真っ赤になりながら、さらに続ける。

「…他の男のなんかいらないもん。
 …サイトの子種がほしいんだもん」

この数秒に間にハットトリックである。
ルイズはそのまま才人のズボンに手を掛ける。
今度は、抵抗しなかった。

174 名前:借り物競走〜ルイズのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/24(金) 22:07:06 ID:PETqQyxy]
…サイトのを咥えるのは、何回目だっけ…。
私はサイトのアレを口の中で転がしながら、そんなことを考えた。
正直、ね?
最初はものすごく生臭くてイヤだったの。
いくら大好きな人のアレだって言っても、この匂いはちょっと、って思ってた。
でも、今は…。

「んっ、んむぅ…」

サイトを口に咥えながら、私は空いた左手を股間に伸ばす。
あの『衣装』を横にずらし、その隙間から私自身をいじる。
この匂いも、味も…すっごいイヤらしくて…。
すき…。
でも、サイトには、こういうの好きとかって、言ったことはない。
だって、はしたない女の子だって思われたくないし。
…もう、手遅れかもだけど…。
今度、言ってみようかなぁ…?
そんな事を考えながら舌でサイトの裏側を舐めてると。

「あ、あのさあルイズ」

上から、サイトの声が降ってきた。
?なんだろ?
私は目線だけで疑問符を飛ばす。

「ルイズさ、咥えるの、好きなの?」

…心の中読まれてるっ!?

「ど、どーしてそう思うの?」

私はいったんサイトから口を離して、尋ねる。

「…だって」
「…だって?」
「…咥えてる時、すっごいヤらしい顔してるから…」

…なななななななななななななああああああああああ

「何見てんのよっ!!」

私は思わず怒ってしまった。

「ご、ごめん…」

私の剣幕に謝るサイト。
…う。なんか可愛い…。
も、もう、そんな可愛い顔したら…。

「もう、余計な事考えないで…」

私はサイトの先っぽに軽く口付けした。

「ちゃんと出すの。分かった?」

そして、私はまた口でサイトを犯す。

175 名前:借り物競走〜ルイズのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/24(金) 22:08:15 ID:PETqQyxy]
ああ、ルイズエロいよエロいよルイズ。
ぶるまに包まれた腰を一生懸命振りながら、俺のムスコを咥えている。
一生懸命、その小さな口を使って、俺に快感を与えてくる。
ああ、こんなエロ可愛いご主人様を持って。
俺は幸せでーーーーーーーす!
ルイズは時々、こっちを確認するように見上げ、目で語りかける。
『気持ちいい?』
…実際に言ってるわけじゃないけど、そう言ってる気がする。
俺はその視線に、肯定の目線を返す。
視線が合うと、ルイズは満足したようにおしゃぶりに戻る。
…その仕草がまた。
たまらんのですよ、ハイ!
なんてバカ考えてると、ムスコから送り込まれる刺激が臨界に近づいてきた。
俺はルイズの頭を抱えると、限界を知らせた。

「も、もうだめだっ!出すよ、ルイズっ!」

俺の言葉にルイズは、奥の奥まで俺を咥え込む。
…きょ、今日は中ですかっ!
そして俺は、ルイズの口の中で果てた。
欲望を吐き出し終わって、力尽きた俺のムスコが、ルイズの口から吐き出される。
ルイズは口の中でしばらく俺の精液を溜め込んむと、それを一気に飲み干した。
その仕草がまたエロ可愛くて。
ムスコふっかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁつ!
…ってちょっとまて?

「…あ」

ルイズも、気づいたみたいだ。
俺の方を一瞬見て、申し訳なさそうに言った。

「ご、ごめんなさい…飲んじゃった…」

…そうですよね、『子種』が借り物競走のお題でしたよね。
そしてルイズは…俺の下半身に目をやると、照れたように頬を染めて、言った。

「…ま、まだ元気だから、大丈夫よね?」

言って、その小さな右手で俺のムスコをきゅっと握った。
はい元気です大丈夫です準備万端です。
俺は肯定を示すべく、頭を縦に振った。

「じゃ、じゃあ、もう一回頑張って…?」

言って今度は、指でムスコをしごき始めた。
はい、才人がんばっちゃいます!

昼を少し回ったルイズの部屋。
ベッドの中、才人の胸の枕の上で、全裸のルイズが目を擦りながら目を覚ます。
そして叫んだ。

「あーーーーーー!」

あの後、口と手とアソコで頑張った挙句、ルイズは競技の事などすっかり忘れて、ぐっすり眠ってしまったのであった。
当然、記録は『棄権』となった。 〜fin

176 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/24(金) 22:12:46 ID:PETqQyxy]
というわけでルイズ編しゅーりょーです
二人ともマトモにゴールしてないのは気のせいです
まあそんなことしてたらゴールはできんわな普通w

さて、ラスはタバサでございます。
…モニタ前で「ラスに本命か」とか呟いた奴。
…廊下に立ってなさい。

では明日早番なのでノシ

177 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 22:18:08 ID:cWQfjuqi]
>>176
ハットトリックという名の必殺コンボGJ!っす。

でも読者一同にはタバサというトドメがまだあるわけで
いやはや、せんたいさんコワイわぁw

178 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 22:35:16 ID:oyfSk7Fv]
なんだかんだいっていつも最後はタバサ。
つまりせんたいさんはロ(ry

179 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 22:44:23 ID:IIsk7NlO]
皆。想像してくれ。
タバサが
「ん…」
だけで話す。
もちろんセックルへの流れの時だ。
この時にタバサの言いたいことが全てわかる、もしくはそれ以外の返事は要らないと思った奴は俺と仲間にな(ry

180 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 22:49:58 ID:Yv7yoM2x]
よーし、パパ 才人を修羅にして誰か殺しちゃうぞー
いや、死ぬかは知らんがry



181 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 22:58:17 ID:ZrQbKowI]
>>176
>…モニタ前で「ラスに本命か」とか呟いた奴。
ロリコンでもいいじゃないか。だってへんたいさんだもの。

182 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 22:58:22 ID:EVpzBbDM]
>>169
あえて皆が言わなかった事を…

183 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/24(金) 23:31:40 ID:YqH/Cp8C]
投下!

184 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/24(金) 23:37:42 ID:YqH/Cp8C]
「じゃあ、これお願い」
そう言ってティファニアは食品や生活用品などが書かれたメモを取り出した
「往復するのに1日かかっちゃうだろうから明日の夜あたりに戻ってくるね。」
「うん、わかった」
そしてティファニアから買い物分の金貨と宿代をもらい、サイトはサウスゴータへ歩きだした

二人はロサイス近くの平原に降り立っていた
「し、死ぬかと思ったわ…」
ルイズはゼロ戦の操縦席の後ろでモグラのようになっていた
「えっと…私、何しましたか?」
とゼロ戦を操縦していたシエスタが聞いてきた
どうやら本人は操縦していた時のことを全く覚えていないらしい…
「あんたはねぇ!「私は風になる女!こんなガラスなんていらないわ!」とか言い出して海のど真ん中で周防を割り出したの!死ぬかと思ったんだから」
他にも「私はトリステインの守護神フェニックス!不死鳥のシエスタに勝てるものなどいないわ!!」とか言い出して貴族の船に空からガソリンをバラまこうとした…
急に泣き出して「私も後を追います」とか言い出して、操縦席の後ろに積んであるガソリンに火をつけようとした…
他にも…etc.
その度にルイズがシエスタを必死になって抑えたのでルイズは疲労困憊していた
「ご、ごめんなさい!ひいおじいちゃんに操縦を教わった時も記憶が飛んじゃったらしくて…気づいたら隣に息をしてないひいおじいちゃんがいて…」
ルイズは金輪際、シエスタの運転するゼロ戦には絶対に乗らないことに決めた
「ま、まぁアルビオンにつけたんですし!早くサウスゴータへ行きましょう!」
「そ、そうね。」
「じゃあ早くゼロ戦に…」
「絶対にイヤァァ!!!!!!」
ルイズのワガママ、及び自己防衛のために二人はサウスゴータまで歩くことになった
二人はまだ気付いていない
小さな人形が二人を追いかけていることに

185 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/24(金) 23:39:26 ID:YqH/Cp8C]
「さて、どうするか…」
サイトは夕方にはサウスゴータの街についていた
しかしこの世界の店じまいは早い…
すでに食料品を買えるような時間ではなく、仕方がないので宿を探すことにした
ティファニアは余裕をもってお金を渡してくれたので安宿だが宿を見つけることは出来た
しかし安宿は安宿…前にどこぞのお姫様と泊まった宿よりも汚い…
部屋に入り体に染み着いた使用人根性で掃除を始めるとデルフリンガーが口を開いた
「相棒、あの隊長様に何も言わずに出てきたみたいだが…大丈夫かね?」
忘れてた…
「あの姉ちゃんはヘタすりゃあの娘っ子よりドSだからねぇ。帰ったら相棒、死ぬかもしらんね」
ぷるぷる震えながら言う。恐らく笑われている…
やはりいつか溶かすしかない
「なぁデルフ…」
「なんだね、相棒」
「散歩…行かないか?」
「オレぁ、相棒の行くところならどこだって行くさ」

ルイズとシエスタもサウスゴータの街へ着いていた
が、お金が無いので前と同じように広場にテントを張る
「じゃあ私は晩御飯を用意しますので」
と言ってシエスタは料理を始めた
こうなるとルイズはすることがない…
貴族の習性というヤツで自分から何かするということをするような人間ではないのだが、いくらなんでもシエスタに任せすぎた
自分も何かしないと…という気持ちになる
「シエスタ、私何かすることある?」
シエスタはそんな自分の不安を汲んでくれたのだろう
「ではかまどの火を見ていて下さい。私はもう少し食材を調達してきますね」
「うん、わかった!」
シエスタは街の外へ歩いて行った
周知の事実だが、ルイズは料理がダメである。
貴族だからというのもあるかもしれないが、それに輪をかけた料理オンチである…
そんな娘に「火を見ていて下さい」と言えばどうなるかは想像に難くない
案の定、ハリキリ過ぎたルイズはかまどの火を消してはならないと思い、薪を入れすぎる
「キャー!!何よコレー!!」
すると次に「火を消さないと」と躍起になる
もちろん天性の才能から水ではなく油をぶっかけてさらに火は大きくなる
痛感させられた
私はやっぱり一人じゃ何も出来ない…
意地ばっかり張って、最後には人に泣きつくばかり…
「ごめん…なさい…」
燃え盛る炎の前で、ルイズは泣き出してしまった
自分が何も出来ない悔しさ…それからくる涙だった
そして本格的に火事になりかけた時
「大丈夫か!?」
一人の平民が私を救い出してくれた

186 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/24(金) 23:44:18 ID:YqH/Cp8C]
やっとクライマックスに入れる…(*´Д`)=з
長ったらしくてすいません…
もうちょいで終わりますので我慢して見て頂けると嬉しいですm(_ _)m

今日はここまで

187 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/24(金) 23:55:30 ID:ZrQbKowI]
>>186
ちょwシエスタこええええw
さてどういう展開になるのか…wktk!

188 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/25(土) 00:16:54 ID:240vgeWt]
じゃ、そろそろ投下するよー
>>70からの分岐で才人が修羅の道を歩む話を

189 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/25(土) 00:18:49 ID:240vgeWt]
才人は狂っていた。
シエスタとアンリエッタの区別も付かぬまま強姦し己が熱を注ぎ込んでも止まらなかった
「は、はははははッ!!!」
狂った叫び声を上げながら部屋を出て行く
「サイトさん……」
呼びかけるシエスタの声に力はない。
その背中を見ただけで分かってしまったからだ。
心に深い傷を負って狂ったサイトを
それを止められない自分を

ルイズの部屋に戻った才人はデルフリンガーに手を掛けた
そのまま肩に掛けると部屋を後にした
左手には使い魔のルーン、そして愛剣デルフリンガーだけを手にし才人は学園から姿を消した。

190 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/25(土) 00:19:34 ID:240vgeWt]
その話は瞬く間に広がった
ある者は嘆き、ある者は批難し、才人は時の人となった。
女王との間に子が出来るのは名誉だと謳うものもいれば、非人道的な行いだと言う者もいた
そのどれもルイズの耳には届かなかった。
あるのは後悔だけ
あの時自分がもっと強ければ、サイトを守れたのではないかと
それを見守る学友達も心を痛めた。
あれほどいがみ合っていたキュルケでさえルイズに同情して部屋を訪ねたのだから
「ルイズ、貴女のせいじゃないわ。貴女は…」
声にならない、ルイズの姿を見ると励ましの言葉さえ喉元でつまってしまう
今のルイズは才人がアルビオンで戦死したと思っていた頃よりも酷かった
いや、あの時はまだ心の寄る辺があった分幾ばくかマシだったといえよう
それでも何とか立ち直れた
心の在り方が以前とは違うようになった
誰よりも力を欲した少女は守れなかった者の為に更なる力を欲しだした
―――必ず才人を連れ戻す
心にそう誓い虚無の魔法を会得すべく日夜祈祷書に向かいだした。



191 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/25(土) 00:20:14 ID:240vgeWt]
それはルイズだけではなかった
意外なことにタバサも出会った。
父を殺され母を壊された彼女は何か感じ入るモノがあったのか
彼女は才人を連れ戻す事を誓った
それが同情からなのか、淡い恋心なのかも分からないまま


才人は学園を出てからほとんど意識がないまま歩き続け、気が付くと森の中にいた
右手にはデルフリンガーが握られている。
抜いた記憶がない、だと言うのに刀身は……
「あぁ、そうか」
辺りを見回し理解する
刀身は真っ赤に染まっていた
足下には三人の男の死骸。
一人は首を飛ばされ、一人は切り刻まれ、もう一人は心臓を貫かれている。
「仕方がなかったんだ。これは不可抗力だ相棒」
デルフリンガーの声がした
デルフリンガーの話では、野盗である三人組が襲いかかってきたため咄嗟に応戦したらしい
その結果がこれ。
「………」
人を殺した、初めて人を殺した。
だと言うのに何の感慨も浮かばない
罪悪感も愉悦も何も。
才人はそのまま歩き続けた。
行く当てもなく壊れ狂った心を抱えたまま……

192 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/25(土) 00:20:46 ID:240vgeWt]
と、言いつつ半分くらいしか出来てない罠
明日辺り投下できたら良いと思いつつこれは良いのかと思っている自分

193 名前: ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/25(土) 00:40:23 ID:cB3y7TXz]
>>192
続きを楽しみにしている。


194 名前:205 mailto:sage [2006/11/25(土) 02:34:42 ID:0nmWgt15]

問. あなたの好きなキャラは?
答. シエスタ
理由.死亡シーン書いてるときスッゲー興奮したから

ごめんなさい嘘です。
そんなこんなで「魔王」完結話投下。
今回はほんのちょっとだけグロ要素が入ってるので嫌な方はスルーしてくださいね。

195 名前:魔王 mailto:sage [2006/11/25(土) 02:36:12 ID:0nmWgt15]

 赤く染まった重い袋を引き摺りながら丘を登りきったルイズは、そこに予想もしていなかった光景を見た。
 二人の人間がいる。一人は地に倒れ伏してぴくりとも動かないメイド服姿の少女であり、
 もう一人はそのそばに膝を突いてうなだれている黒髪の少年である。
 この、ヴァリエール邸のすぐそばにある小高い丘は、ルイズが行動を起こした後に才人と落ち合うことになっていた場所である。
 だから才人がいるのは当然として、何故魔法学院のメイドであるシエスタがそこにいるのかが分からない。
 その上、シエスタは倒れたまま身じろぎもしないし、胸の辺りから赤黒い液体が広がっているのを見るに、
 どうやらもう既に事切れているらしい。
 混乱しながらも、ルイズはこちらに気付いていない才人に恐る恐る声をかけた。
「サイト」
 才人がゆっくりとこちらに顔を向ける。ひどくぼんやりした表情で、頬には一筋の涙の跡があった。
「ああ、ルイズ。無事だったか」
 才人の顔に疲れたような微笑が浮かぶ。
 才人が何よりもまず自分の心配をしてくれていることに喜びを感じながら、ルイズは才人に歩み寄った。
「これは、なに」
 言葉に迷った末にそう問うと、才人は苦悩するように眉根を寄せて唇を噛んだ。
「シエスタも、連中とグルだったんだ」
 予想もしない言葉に、ルイズは目を見開いた。才人は今にも泣き出しそうな声で続けた。
「ここでルイズを待ってたら、急にシエスタがやってきたんだ」
 どうしてこんなところに、と驚く才人に、シエスタは自分がルイズの暗殺を依頼されていたことを明かした。
 殺す機会を窺っていたところ、才人がルイズを隠してしまったので新たな好機を待っていたのだという。
 そこまで説明した後、シエスタは才人にもルイズ殺しを持ちかけてきた。
 邪魔なルイズを殺して二人でどこか遠いところで暮らそう、と。
 才人は拒んだがシエスタはなおも才人に詰め寄り、
 最後には「これでルイズを殺す」と短剣を見せてきたので、才人は思わずシエスタを刺し殺してしまった、と。
 そう語り終えたあと、才人は深く重いため息を吐いて黙り込んでしまった。
 突然の事態に頭が混乱して、うまく考えることができない。
(だけど、サイトがわたしに嘘を吐くはずがないわ)
 自分に向かって一言そう言い聞かせた途端、ルイズの頭の中に散在していた様々な疑問が一瞬で消し飛んだ。
(そうよ、サイトはわたしに嘘なんか吐かない。シエスタは本当にわたしを殺そうとしてたんだわ。でも)
 一つだけ、大きな不安が残っている。ルイズはまだ黙り込んでいる才人に慎重に問いかけた。
「後悔してるの」
「どうして」
 才人は驚いたように顔を上げた。ルイズはちらりとシエスタの死体を見やった。
「才人、シエスタのこと好きだったんでしょう」
「馬鹿言うな」
 才人は怒鳴りながら立ち上がった。たじろぐルイズをきつく抱きしめ、耳元で囁く。
「何度も言わせるなよ。俺が愛してるのはルイズだけだ」
 愛してる、という言葉を聞いた瞬間、ルイズの背筋が歓喜に震えた。
 体の力が抜けそうになるほどの圧倒的な幸福感にうっとりと身を委ねながら、ルイズは甘え声で才人に問いかける。
「ねえサイト、本当にわたしのこと愛してる」
「ああ、もちろんだ。愛してるよ、ルイズ」
「サイトはわたしのこと裏切らないよね。ずっとそばにいてくれるよね。死ぬまで愛してくれるよね」
 胸の中の不安を完全に消し去りたい一心でそう問いかけると、才人は力強く頷き返した。
「ああ。お前を愛してる。お前だけを愛してるぞ、ルイズ。お前さえいてくれれば後はもう何もいらない。
 シエスタはお前を殺そうとしたんだ、そんな女が死んだって悲しくも何ともないさ。
 むしろ今殺せてよかったと思ってる。これでこの女がルイズを悲しませることはもうないだろうからな」
 お前だけを愛してる、という言葉を、ルイズは頭の中で何度も繰り返した。
 一度、二度と繰り返すたびに胸を覆っていた不安が少しずつ溶けていき、代わりに歌い出しそうになるほど心が弾んでくる。

196 名前:魔王 mailto:sage [2006/11/25(土) 02:36:58 ID:0nmWgt15]

「そう。そうよね」
 笑いながら呟き、ルイズは才人から体を離す。
 シエスタの死体のそばにしゃがみ込むと、確かに才人の言うとおり、彼女の右手には短剣が一本握られていた。
(馬鹿な女)
 ルイズは含み笑いを浮かべた。
(才人が愛してるのはわたしだけなのよ。そんなことも知らないで「どこか遠いところで暮らそう」ですって。
 本当に、可哀想になってくるぐらい馬鹿な女)
 堪えきれずに嘲笑を漏らしながら、ルイズは無造作にシエスタの死体を蹴飛ばして仰向けにさせた。
 虚ろに見開かれた瞳は何も映さず、半開きになった口からは言葉ではなく赤黒い血だけが溢れ出している。
 もうこの瞳が媚びた視線を才人に送ることはないし、この唇が才人を誘惑する汚らわしい言葉を吐き出すこともない。
 そんなことを考えていると、ルイズの胸にふつふつと怒りが湧き上がってきた。
(そうだったわね。あんた、薄汚い農民の豚娘のくせに散々わたしの才人を誘惑してくれたわよね)
 ルイズは再びしゃがみこむと、シエスタの手から短剣を取り上げて両手で握り締めた。
 そのまま力一杯振り下ろし、シエスタの顔と言わず手と言わず、ただ目についた箇所を何度も何度も何度も抉る。
(死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね。
 水の精霊でも蘇らせられないぐらいに完全に完璧に完膚なきまでに、死ね!)
 特に豊かな乳房を念入りに潰した。何度も短剣を振り下ろして余分な脂肪を削り取ると、シエスタの胸はルイズの平坦なそれよりも凹ん

でしまい、その段階になってようやくルイズは満足感を覚えた。
(いい気味だわ。豚のくせに身の程知らずなこと考えるからこうなるのよ)
 ルイズは立ち上がって自分の仕事を見下ろしたが、そうやって見ている内にまた不満が出てきた。
 才人に媚びた視線を送った瞳が気に入らない。豚の癖に整った顔立ちが気に入らない。
 胸と同じように才人を誘惑した足も気に入らないし、べたべたと気安く才人に触りまくった汚らしい手も気に入らない。
「全部潰そう」
 呟き、ルイズは再び仕事に没頭し始めた。
 目玉を抉り顔を潰し足を切り裂き手を刻む。
 そうして原型を留めないぐらいにシエスタの死体を潰し終わって、仕事はようやく完了した。
 先程よりももっと深い満足感に吐息を吐きながら、ルイズは汗を拭って振り返る。
「サイト、見て」
 はしゃいで才人を呼ぶ。「どうした」と歩み寄ってきた才人は、ぐちゃぐちゃになったシエスタの死体を見て苦笑した。
「また派手にやったなあ」
「どうサイト、これ見てもまだシエスタが綺麗だとか思う」
 期待して問いかけると、才人は大げさに肩を竦めてみせた。
「まさか。こんなの野良犬の餌にもならねえよ」
「そうよね、そうよね」
 才人の腕に絡み付いて、ルイズは頬を綻ばせる。
 これでもう才人はシエスタの色香に惑わされることもないのだ、と思うと胸が安堵感で一杯になった。
「そうだ」
 と、才人が急に思いついたように言って、崩れきったシエスタの死体を指差した。
「再利用するか、これ」
「再利用って」
「アンドバリの指輪あったろ。あれで操ったらどうだ。身の回りの世話する専属のメイドとか欲しくない、お前」
 まるでアンドバリの指輪を持っているかのような才人の口ぶりを少し不思議に思いながらも、ルイズは首を振った。
「いらない。汚いもん」
「そうかあ」
 才人は少し残念そうに呟く。ルイズは内心焦った。
 シエスタを復活させたら、この哀れで汚らしい姿をダシにして才人を泣き落とそうとするかもしれない。
(そしたら優しい才人はまたシエスタの方を見ちゃう)
 そんなことになったら自分はまた一人ぼっちになってしまう、とルイズは恐怖に身を震わせた。
 焦って才人から体を離し、「いらないったら」と叫びながら、シエスタの死体を思い切り蹴り飛ばす。
 肉が削がれてかなり軽くなったシエスタの死体は、ごろごろと丘を転がり落ちてその内見えなくなってしまった。

197 名前:魔王 mailto:sage [2006/11/25(土) 02:37:57 ID:0nmWgt15]

 転がり落ちていくシエスタの死体を見ながら満足げに頷いているルイズの背後で、才人は笑いをかみ殺していた。
「うまくやったもんだな」
 背中から、嫌悪感を隠そうともしない声が聞こえてくる。才人はちらりとデルフリンガーを見やった。
「そういやずいぶん静かだったなデルフ。てっきりルイズに事情をばらすもんかと思ってたが」
「馬鹿言うな、ここで事情をばらそうもんなら、あの子は本当に壊れちまうよ。いっそその方がいいのかもしれんが、
 ここで嬢ちゃんが壊れちまったって、お前さんはこの愚行を止めるつもりはないんだろう」
 陰鬱な声で訊くデルフリンガーに、才人は「もちろんだ」と頷いた。
「虚無の魔法ってのは確かに魅力的だが、俺の計画にはどうしても必要って訳じゃねえからな」
「なら黙っておくさ。どの道、単なる剣に過ぎねえ俺の手じゃ、お前さんは止めようがねえしな」
「下手な冗談だな。手なんかねえくせに」
「うるせえや。んで、こっからどうするんだね」
 デルフリンガーは皮肉げな口調で訊いてきた。
「虚無系統の担い手が一人に、三つの能力を手に入れた使い魔がいたって、世界全部を相手にするにはまだ足りねえぜ」
「そいつはどうかな」
 まるでシエスタが這い登ってこないか恐れるように丘の下を覗き込んでいるルイズを眺めながら、才人は言う。
「一応、いろいろと手は打ってある。他の虚無の担い手殺して回ったときにな。教えてやるよ」
「知りたかねえがね」
「そう言うなよ。まず、さっき言ってた再利用って奴だがな、ありゃ冗談じゃねえんだ」
 言って、才人は懐から指輪を一つ取り出した。
「アンドバリの指輪は俺の手の中にある。ぶっ殺したガリア王もロマリア王も、いざとなりゃ俺の意思一つで動かせる訳だ。
 それにこの指輪には人の心を操る機能もついてる。今ゲルマニアで内乱繰り返してる連中も、
 俺の命令ですぐに矛を収めてトリステインを目指すようになるのさ。
 ヴィンダールヴの力で魔獣も一個軍団作れるぐらいにゃ操れるし、ここまで揃えりゃトリステインに勝ち目はないわな。
 で、いざ戦争となったら戦場突っ切ってとっととお姫様とっ捕まえりゃ、それだけで俺の勝利って訳だ」
「随分とまあ周到なこって」
 吐き捨てるように言ったあと、デルフリンガーは問いかけてきた。
「で、その後はどうすんだね」
「ハルケギニアの国を全部潰したら、統一国家を作って俺が王になる。
 その後はまあゾンビども操って適当に国治めさせて、反乱が起きたら潰してって流れかな。ああそうそう、これが一番重要だ」
 才人は人差し指を立てた。
「メイジはルイズ以外全員殺す」
 その宣言に、デルフリンガーは一拍間を置いて返してきた。
「お前さんに勝てる可能性があるからかい」
「ま、そんなことだな。そして俺はハルケギニアの魔王になるって訳だ。
 爽快な気分だねえデルフ。ニ、三年もすりゃ、どいつもこいつも震えながら俺の名前を口にするようになる。
 俺の名前が歴史の教科書に載って、千年二千年先の人間にまで語り継がれるようになるんだ。
 想像しただけでも震えるってもんだ、なあ」
「そのためにはお前さんの友人も殺すって訳かい」
「尊い犠牲って奴さ」
 才人がさらりと返すと、デルフリンガーは長い長いため息を吐いた。
「力に溺れたな、相棒」
「なに、見てろよ。立派に泳ぎきってみせるさ」
「最後に、一つだけいいか」
「なんだ」
「反吐が出るぜ」
「いい褒め言葉だな」
 嫌悪感を隠そうともしないデルフリンガーに笑って答えたあと、才人はふとヴァリエール邸の方を見やって眉をひそめた。
 激しい炎に包まれている屋敷の一角から、見覚えのある竜が一頭飛び立ったのだ。
「しくじりやがったな、ルイズの奴。まあいいか」
 才人がため息を吐くのと同時に、ルイズが赤く染まった大きな袋を引き摺りながら歩み寄ってきた。

198 名前:魔王 mailto:sage [2006/11/25(土) 02:38:56 ID:0nmWgt15]

「ねえサイト、見て見て」
 ルイズは嬉しそうに笑いながら、袋の中身を地面にぶちまける。
 中から転がり落ちてきたのは、手、足、頭など、人間の体の一部分である。
 才人はそれらをじっと眺め、カトレアのものと思しきパーツがないことを確認した。
「これが父様で、これが母様。エレオノール姉さまったら、こんな様じゃもうわたしのこと馬鹿にできないわよね」
 元は家族のものだった肉塊を楽しそうに弄繰り回しているルイズに、才人は笑って問いかける。
「ルイズ、一つ訊いてもいいか」
「なあに、サイト」
「この中には、お前の大好きなちいねえさまはいないみたいだけど」
 そう指摘された瞬間、ルイズの体が大きく震えた。
 やっぱりな、と内心で呆れながら、才人はしゃがみ込んでルイズの顔を覗き込む。
 ルイズは処刑前の死刑囚のように顔を青ざめさせてガタガタと震えていた。
 そんなルイズの顔を無言で見つめたあと、才人はにっこりと微笑んで訊いた。
「逃がしたのか」
「違うの」
 悲鳴のような声を上げて、ルイズは必死で弁解する。
「ちいねえさまもちゃんと殺そうとしたの。でも止めを刺す前に煙で見えなくなっちゃって、そしたらもういなくなってたの」
 つまり、その一瞬で何者かがカトレアを助け出したということになる。
(ジュリオ、か。いなくなったと思ったらこんなところに潜んでやがったとはな。まあいい)
 先程竜が飛び去った方向を見やりながら、才人は立ち上がった。
(病弱なお嬢様とルーンを失った使い魔なんかに何ができる。連中なんざ、今の俺に取っちゃ蟻んこみたいなもんさ)
 そのとき、才人はふとルイズが自分を見つめていることに気がついた。
 恐怖に見開いた瞳一杯に涙を溜めているその顔は、縋りつこうとしているようにも恐れて逃げようとしているようにも見える。
 才人が無言で見つめ返すと、ルイズは一瞬小さな悲鳴を上げかけてそれを飲み込み、
 恐慌を起こしたような勢いで必死にしがみついてきた。
「ごめんなさい、今度はうまくやるから、今度はちゃんと殺すから、わたしのこと捨てないで」
 才人は内心で高笑いを上げた。
(こいつは、もう俺の言うことならなんだって聞くな)
 そのことに対する確信を一層強めながら、才人は笑顔でルイズの頭を撫でてやった。
「何言ってんだ、どうして俺がルイズを捨てたりするんだよ」
「本当」
「もちろんさ」
 恐る恐るこちらを見上げてくるルイズに、才人は冗談めかして言った。
「でもお前、本当に殺しちまっていいのか。好きなんだろ、ちいねえさまがさ」
「そのことなんだけど、あのね」
 プレゼントをねだる小娘のようにもじもじしながら、ルイズは照れたように言った。
「ちいねえさまだけは生かしておいて、わたしの奴隷にしたいんだけど、駄目」
「お前の好きなようにすりゃいいよ」
「本当」
 ぱっと顔を輝かせるルイズに何となく興味を惹かれて、才人は「どんな風にしたいんだ」と訊いた。
「うんとね、うんとね」
 ルイズは興奮したように頬を上気させながら数秒考え、一息に捲くし立てた。
「まずはね、逃げられないように手足を切り落としてあげてね、それからいろんな男に代わる代わる犯してもらうの。
 それでちいねえさまが痛いよ痛いよって泣いてるのを慰めてあげて、
 餌を食べさせてあげておしっことかうんちとかの世話もしてあげるの。
 何度もそうしてあげたら、ちいねえさまもきっとわたしのこと好きになるわよね」
 嬉しそうに話すルイズに、才人はいちいち頷き返してやった。
「そうだな、きっとお前なしじゃ生きられなくなると思うぜ」
「本当。楽しみだなあ」
 実際にそうしているところを想像したのだろうか。
 ルイズはその内夢見るようにうっとりとした表情を浮かべてその場にしゃがみ込み、
 締まりのない笑みを浮かべながら陰部を弄くり出した。
 自慰に没頭するルイズを眺めながら、才人は満足げに大きく息を吐き出す。
(これで、準備は全部整った)
 燃え盛る炎の音と走り回る人々の悲鳴が、耳の中で祝砲のように幾度も反響していた。

199 名前:魔王 mailto:sage [2006/11/25(土) 02:40:38 ID:0nmWgt15]

 目が覚めて痛む体を自覚したとき、カトレアは先程までの記憶が悪夢でなかったことを思い知った。
「まだ休んでいてください」
 傍らに立っているジュリオが、優しく声をかけてくる。
 目だけで周囲を見回すと、そこが鬱蒼とした森の中であることが分かった。
「ああジュリオ、教えてちょうだい、わたしの家族は、ルイズはどうなったの」
 カトレアの問いに、ジュリオは悔しげに唇を噛んで目をそらした。
「申し訳ありません、わたしがあの部屋に辿りついたときには既に。
 カトレア様を救い出すのが精一杯で、他の皆様のことはなにも」
「ああごめんなさいジュリオ。あなたを責めているのではないの。
 それにわたしには分かります。父様や母様や姉様は、きっともう死んでしまっているわ」
 厳しくも優しかった父、厳格だが慈愛に満ちていた母、勝気ながら繊細だった姉。
 それぞれの笑顔が頭に浮かんでは消えていく。カトレアは一粒涙を流したあと、それを拭うこともなくジュリオに問いかけた。
「ジュリオ、話してちょうだい」
「何をでしょうか」
「あなたの知ること、全てを」
 そう訊かれることがある程度予想できていたのだろう。
 ジュリオは何も言わずに数秒目を瞑ったあと、自分が知る限りのことを全て話し出した。
 自分の主であるロマリア王を殺した男のこと、その男の圧倒的な力のこと、
 そして恐らくルイズがその男に心酔しているのであろうことを。
 全てを聞き終えたカトレアは、そこでようやく涙を拭い、宣言した。
「ジュリオ、わたしはルイズを取り戻します」
「無理なことを仰いますね。あなたのようなか弱いお方が、あの男に勝てるとでもお思いですか」
「それでも、取り戻します。何年、何十年かかろうとも、必ず」
 カトレアは力の入らぬ体に無理矢理活を入れて立ち上がった。
 そうするだけでも息が苦しくなる。空を見上げると、金色の月があざ笑うように浮かんでいる。
「見ていなさい平賀才人。地獄に落ちるのはお前一人で十分。その道連れにルイズを連れていかせはしませんからね」
 震える足を必死に立たせ、カトレアは全身の力をかき集めて吠え立てた。

 怒りに満ちた瞳で空を睨むカトレアの姿に、ジュリオは胸の痛みを覚えてそっと目を伏せる。
(あなたの言うとおりだ、カトレア様。確かに、こんな状態の人間を止められるはずがない)
 ジュリオは自分が過ちを犯そうとしていることを自覚しながらも、黙ってその場に片膝を突いた。
「あなたの決意、しかと聞き届けました。このジュリオ・チェザーレ、及ばずながらも力になりましょう」



 この日、世界は燃え盛る炎の中から四人の英雄を産み落とした。
 
 「魔王」平賀才人。
 「破滅<ゼロ>」のルイズ。
 「悲嘆」のカトレア。
 「忘我」のジュリオ。
 
 彼らがこの先辿ることになる数奇な運命を知る者は誰一人としておらず、悲喜劇の幕はまだ上がったばかりだった。

200 名前:魔王 mailto:sage [2006/11/25(土) 02:41:54 ID:0nmWgt15]

「とまあこんな感じかねえ。いやあずいぶん長いこと話してた気がするよ。具体的には一ヶ月ぐらい。
 なに、短ぇ上にまだ序章みたいな感じじゃないか、だと。
 馬鹿野郎、元々これ以上は話す気なんかねえっつーの。
 この先はドロドロのグチャグチャだ。胸糞悪すぎて思い出すのも気が滅入るってもんだ。
 まあ大まかに説明しとくとだな。あの後はほとんど相棒の思い通りになって、
 一ヶ月後にはトリステイン女王のアンリエッタっつー嬢ちゃんが世にも恐ろしい方法でぶち殺されて、
 晴れて魔王ヒラガサイトが統一帝国の王位についたのさ。
 で、相棒は俺に宣言したとおりのことをやったよ。反乱鎮圧やらメイジ狩りやらな。
 その方法があんまりにも残酷だったもんで、五年もする頃には相棒に逆らおうって奴は一人もいなくなってたっけなあ。
 ところが、この頃になってうまく逃げ延びてたカトレア嬢ちゃんとジュリオの小僧っ子が反撃に出てくる訳だ。
 同じく逃げ延びてた旧トリステイン銃士隊の隊長さんと一緒にな。
 まあこの辺りは血湧き肉踊る合戦がなくもなかったんで、暇なときになら話してやらんこともないぜ。
 どうだい、聞いててあんまり愉快な話じゃあなかっただろうが。
 なに、それなら話す方もあまり愉快じゃないだろうに、何故教えてくれたのかって。
 いいところに気がついた。実はな、他人に意見を聞いてみたかったんだよ。
 何かって、まあ馬鹿馬鹿しいと思うかもしれんが、笑わないで聞いてくれよ。
 俺は相棒に『メイジはルイズ以外全員殺す』って言われたとき、一瞬思ったのさ。
 『ひょっとしたら、この男は本当にルイズ・ド・ラ・ヴァリエールを愛していて、
  彼女を蔑ろにしたメイジって存在を心底憎んでるんじゃないのか。それで今回みたいな
  イカレた行動に踏み切ったんじゃないか』ってな。
 いやそんなはずはねえんだ。だから相棒にも直接尋ねたことはなかったんだがな。
 でもなあ、こんなところで埃を被ってると、ついつい『やっぱりそうだったんじゃないか』って思ったりもするわけさ。
 なにせ、あんなことになる前の相棒は本当にいい奴だったし、一途に嬢ちゃんにほれ込んでたからね。
 そんなこと考えてるところにお前さんたちが来たんだ。これは聞いてみねえといけねえなと、こう思ってな。
 で、どうだね、兄ちゃん、姉ちゃん。あんたたちの思うとおりに答えてくれよ。
 ほう。
 ふんふん。
 そうかそうか。
 なるほど、あんたたちの考えはよく分かったよ。
 いやいいんだ弁解しなくても。俺も本当はそう思ってたんだからさ。
 今日は本当にありがとうよ。また気が向いたら続きも話してやらんでもないぜ。
 本当かって。さあ、分からんね。何しろ俺は見ての通りオンボロだから、話の内容忘れちまうかもしれんねえ。
 無責任? 知らねえよ馬鹿野郎。
 まあいいや。そんじゃ、またその内会いに来てくれや。
 ああちょっと待て。最後に、もう一つだけ聞いておきたいことがあったんだ。
 どうやら相棒の念願は叶って、メイジのいない、魔法が存在しない世界ってやつがやってきてるようだが。
 その世界は、魔法があった頃の世界よりも楽しいかい?」

 男は答えた。



201 名前:205 mailto:sage [2006/11/25(土) 02:49:06 ID:0nmWgt15]

以上、終了です。グダグダだぜチクショウ!
なんか続きがありそうな雰囲気ですが俺の脳内にしかないです。
続きを書くつもりは今のところありませんのでこれはこれで完結ということに。

ちなみに全体量80KB.これでもまだ「少女の〜」の半分もいってません。
個人的にはあっちよりも余程長く書いてた気がするんですが、うーむ。
やっぱ苦手なジャンルは書いちゃいかんっつーことですかね。いや書くのは楽しかったですけどね
具体的にはシエスタ殺すシーンとかシエスタ潰すシーンとかシエスタ転がすシーンとか。
……いやシエスタは好きですよ? ふたなりのシエスタがルイズを犯すSS書きたいと思ってるぐらいに。

とまあグダグダなまま終了。正直な感想を頂けると個人的にとても嬉しいです。ではまた次回。

追伸・>>前スレ276へ
了解。頑張ってみる。だが期待はするな。

202 名前:コリコリ [2006/11/25(土) 03:03:27 ID:hc3StxMP]
寝てるふりルイズー!

203 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/25(土) 03:15:16 ID:UFSIpKjL]
アニエスさんが生き残ったのならもう何も言うまい言わないよ言うもんか末路を知りたい言わない

204 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/25(土) 03:57:22 ID:H5zANUOR]
>>201
できれは続きを読みた(ry
あのタバサが簡単にやられるわけがない!!きっと色々あったはず…妄想が止まらねぇ!!
ってことでルイズとシエスタの話wktkしながら待ってます!!

205 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/25(土) 04:10:03 ID:yM0JtHQ8]
猟奇好きってロクなのが居ないな

206 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/25(土) 08:56:51 ID:Ieuhbj4L]
彼もまた、立派なへんたいである

207 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/25(土) 11:23:50 ID:J1cpATx8]
手足切り落とされたちい姉様が見知らぬ男達に代わる代わる犯されてゆく様子を見たいです。
むしろルイズが切断していく様子を堪能した(ry


208 名前:188 mailto:sage [2006/11/25(土) 12:25:52 ID:240vgeWt]
スレ的にはタバサが殺されちゃうってのはどうなんだろ
BADとHAPPY二通り考えてるけど

209 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/25(土) 15:19:15 ID:0ob++a/r]
>201
お疲れ様。

中世以前の社会では、絶対権力が確立されたほうが安定した社会が維持されるから、
反乱鎮圧やメイジ狩りが終わった後のサイトの統治する世界は、一般民衆にとっては
平和で住みよい環境になったかもわからんね。サイトの政治次第だが。

210 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/25(土) 17:38:26 ID:7Rtwy2Vf]
>>201
GJ!
潰すのなら臼と杵で粉砕くらいまでしてほしかったとかいうと引かれそうなので言わない(ry
続きが脳内から漏れてくることを願ってやみません。(ぉ



211 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/25(土) 23:45:29 ID:yM0JtHQ8]
ここって猟奇スレだっけ?

212 名前:205 mailto:sage [2006/11/26(日) 00:20:55 ID:cpHdCncf]
>>211
違いますよ、ゼロの使い魔スレですよ。猟奇SSなんか書いた人いるんですか? 怖いですねえ。
全くこのスレはロリコンのへんたいさんといい>>210さんみたいな猟奇好きといい、ロクな性癖の持ち主がいませんね。
至ってノーマルな属性の自分には到底信じられませんよ。全く日本はこの先どうなってしまうんでしょうね!

それはそうと投下しますね。

213 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 00:21:57 ID:phInwfmA]
かもん

214 名前:少女の苦悩、少年の怒り mailto:sage [2006/11/26(日) 00:22:00 ID:cpHdCncf]

 小さな音を立てて飛び爆ぜる火の粉が、才人と自分の間で舞い踊っている。
 その光景を、タバサはただ静かに見つめていた。
 ルイズへの思いを語ったあとほどなくして、才人は深い眠りに落ちた。
 一日中走り通しで溜まった疲労のためだろう、今はわずかな身じろぎもせずに泥のように眠り込んでいる。
 揺らぐ焚き火の向こうに見え隠れする才人の寝顔を見みつめていると、タバサの胸が小さく痛み出した。
(ごめんなさい)
 心の中で謝罪し、タバサは抱え込んだ膝の間に顔を埋めた。
 自分はなんて馬鹿なことをしているんだろう、という思いが、胸を圧迫せんばかりに膨れ上がってくる。
 国王暗殺などという途方もなく無謀な企てに、赤の他人を巻き込んでしまっている。
 失敗すればもちろんのこと、成功したとしてもその後どうなるかは分かったものではない。
 自分が暗殺を企てたのだということが知れようものなら、協力してくれた友人たちにも咎が及ぶ。
 たとえどれ程位の高い大貴族であろうとも、一国の国王暗殺に協力したとなれば無罪では済まされないだろう。
 それを知りつつも、タバサは友人たちに頼ってしまっているのだ。
 他人を巻き込んではいけないと、頭では理解しつている。
 しかし、もう耐えられないと感じていたのも事実だった。
 自分の背に埋め込まれた宝玉は、昼夜問わず体を芯から疼かせ、心を責め苛む。
 そのタイミングは不規則で、予測することなど到底不可能だ。
 だからタバサは、誰と一緒にいるときでも、常に気を張っていなければならなかった。
 二十四時間絶えることなく拷問にさらされているようなものだ。
 仮面のような無表情の下で、タバサの精神は徐々に磨り減らされ、疲弊の一途を辿っていた。
 この悪夢のような日常から一刻も早く逃れたいと、体と心が悲鳴を上げ始めていたのだ。
 その苦痛に拍車をかけたのが、故郷から時折届く手紙だった。
 心を狂わされ、今は屋敷に閉じ込められている母の近況を知らせる手紙である。
 いいことなど書いてあろうはずもないが、最近はそれがさらに悪化してきていた。
 一年ほど前から、タバサの母親はロクに食事も取らないようになってしまっていた。
 手紙には、徐々に痩せ細り衰弱していく母の様子が刻々と記されていたのだ。
 おそらく、母はもう長くはないのだろう。その事実が、タバサをますます焦らせた。
 せめて母が死んでしまう前に、復讐を果たさなければならない。
 そんな風に急いでいたからこそ、巻き込んでしまうと知りつつ友人たちの助力を受け入れてしまったのだ。

215 名前:少女の苦悩、少年の怒り mailto:sage [2006/11/26(日) 00:22:56 ID:cpHdCncf]

(それだけじゃない)
 タバサは焚き火の向こうの才人の寝顔に目を移す。
 今は疲れ果てて眠り込んでいる少年の顔を見ていると、どうしようもなく胸が高鳴ってくる。
 この胸の高鳴りこそが、自分がこうして愚かな行動ばかりしている一番の理由なのかもしれなかった。
 だから、差し伸べられた手を振り払うことができなかった。
 他の誰でもない、この人にこそ助けてもらいたいと、願ってしまったのだ。
(本当に、馬鹿なわたし)
 自虐的な感情が暴れ出してどうにもならなくなり、タバサは唇を噛んで傍らにあった道具袋を引っ掻き回し始める。
 特に意味のある行為ではない。だが、何かしていないと気が落ち込んで仕方がなかったのだ。
 そんなことをしていたとき、タバサはふと袋の底に妙な物を発見した。
 薄汚れた布に包まれた、固い物体である。
 出発の際シエスタが余分な物を取り除いてしまったはずなのに、何故こんな物が入っているのか。
 タバサは不思議に思いながら、その物体を手にとって布を取り去る。そして、布の下から出てきたものを見て息を呑んだ。
 それには一枚手紙が添付されていて、そこには見覚えのある字でその贈り物の効果が記されてあり、最後はこんな文章で結ばれていた。
「あなたの呪いを解くには至りませんが、あなたの心を守る最後の砦になってくれるはずです。
 こんな形でしか手助けができない無力なわたしを許してください。
 親愛なるタバサへ。キュルケ・フォン・ツェルプストー」
 タバサはキュルケの贈り物を複雑な心情と共に見つめた。
 親友の心遣いを有難いと思うと同時に、申し訳なくも感じてしまう。
 贈り物をそっと懐に収めて、タバサはこみ上げてくる自己嫌悪の念に顔を歪めた。
(わたしは、こんなことをしてもらえるような人間じゃないのに)
 そうしてタバサがため息を吐き出したとき、不意にのんびりとした声が聞こえてきた。
「悩んでるねえ」
 思わず顔を上げる。声は才人の方から聞こえたが、もちろん彼のものではない。
「俺だよ、デルフだよ」
「知ってる」
 一応そう答えてから、タバサはわずかに顔をしかめた。
 ずっと黙っていたせいで、この剣のことをすっかり忘れてしまっていたのだ。
 デルフリンガーは今まで喋らなかったのが嘘だったかのように、急に饒舌に喋り始めた。

216 名前:少女の苦悩、少年の怒り mailto:sage [2006/11/26(日) 00:23:55 ID:cpHdCncf]
「いいねえ、青春だねえ」
「何の話」
「相棒に惚れてんだろ、嬢ちゃんよう」
「だから、なに」
 否定するのは無駄だと思ったので、止めておいた。デルフリンガーは剣のくせに口笛のような音を鳴らしてみせる。
「こりゃ驚いた、相棒のご主人様とはえらく反応が違うねえ。ああ安心しなよ、相棒はニブチンだ、全然気付いてないぜ」
「知ってる」
 出来る限り素っ気なく答える。自分であれこれと思い悩んでいる問題を、この剣に茶化されるのはいかにも不愉快だった。
 そんなタバサの思いを知ってか知らずか、デルフリンガーはほんの少し声のトーンを落とした。
「まあなんだな、悩むのはそういう年相応の問題だけにとどめときなよ。
 その様子じゃまだ迷ってるんだろ。相棒や他の連中を自分の事情に巻き込んじまったんじゃないかって」
 まさに先程考えていたことを正確に言い当てられ、タバサは目を瞬いた。デルフリンガーは苦笑混じりに言う。
「そりゃ分かるさ、嬢ちゃんの表情見てりゃね。
 昼間相棒に抱えられてたときだって、ずっと同じことばっかりぐるぐる考えてたんだろうが」
「巻き込んでしまったのは、事実だから」
「そりゃ違うよ。あの連中は巻き込まれたんじゃなくて、自分から好きで首突っ込んできたのさ」
「それを拒まずに受け入れたのは、わたし」
「拒むことなんかできやしなかっただろ。強引だからね、相棒もあの連中も」
「でも」
「いいんだって。皆、好きでやってることなんだからよ。嬢ちゃんが気に病むことじゃねえさ」
 デルフリンガーの声はあくまでも陽気で、ついその優しさに甘えてしまいそうになる。タバサは唇を噛んだ。
「どうして、皆こんなに優しいの」
 それは罪悪感の発露とでも言うべき、ほとんど独り言に等しい言葉だった。だが、デルフリンガーは目ざとく問い返してきた。
「さて、何でだと思うね」
 そう言われて、タバサはちらりと才人の寝顔を見た。
「きっと、お兄ちゃんのため」
「相棒のため、かい」
「そう。お兄ちゃんがいい人だから、皆心配してる。わたしは、そんな人をこんなことに巻き込んで」
「いいや、それだけじゃないね」
 力強い否定の言葉に、俯きかけたタバサは思わず顔を上げる。
「確かに相棒がいい奴だってのもあるだろうが、あの連中が手を貸したのは、それだけが理由じゃないだろうさ」
「他に、どんな理由が」
「決まってんだろ。あんただよ、嬢ちゃん」
 予想だにしない答えだった。驚くタバサに、デルフリンガーは苦笑いするような口調で続ける。

217 名前:少女の苦悩、少年の怒り mailto:sage [2006/11/26(日) 00:25:11 ID:cpHdCncf]
「嬢ちゃんだっていい奴だよ。俺はずーっと相棒にくっついてたから、あんたのことだってちょっとは見てるつもりだぜ。
 嬢ちゃんが他人のことを考えて動いてるってことだって、ちゃんと知ってるのさ」
「そんなことない、わたしは」
「土くれのフーケ捕まえようとしたとき、微熱のねーちゃんや相棒のご主人様を心配してついてきたのは誰だ。
 アルビオンに行ったときだって、自分には大して得もねえのについてきたじゃねえか。
 宝探しにも付き合ったし、水の精霊退治しろって任務でも、自分の都合だけ優先したりはしなかっただろ。
 どうだい、こんだけ並べりゃちょっとは自分がお人よしだって自覚もつくってもんじゃないのかい」
 淡々と過去の事実を並べ立てるデルフリンガーの言葉に、タバサはうまく反論できなかった。
 確かに、客観的に見れば自分には特に利益もない選択ばかりしているように思える。
 かと言って自分は善人だなどと認める気にもなれず、タバサは小さく唸りながら何とか反論しようとする。
 デルフリンガーが口もないのに吹き出した。
「そんなに真面目に考えんなよ。とにかくだ、相棒もあの連中もいくらかは俺と同じように感じてるのさ。
 嬢ちゃんがいい奴だから、出来る限り助けてやりたいと思って協力してるんだろうよ」
 そう言ってから、デルフリンガーは少し真面目な口調で続けた。
「それに何より、嬢ちゃんがいい奴じゃなかったら、あの連中は確実に相棒を止めてただろうよ。
 そうしなかったってことは、結局のところ信頼されてるってことさ。相棒も、嬢ちゃんも。
 『あいつのすることだから、きっと間違ってはいないだろう』ってな」
 反論を重ねようとして、タバサはついに諦めた。
 この剣は何を言ったって自分の論を翻したりはしないだろうし、
 何よりもタバサ自身、デルフの言葉を聞いて胸の奥が熱くなっているのを自覚していた。
(嬉しい)
 タバサはそっと胸を押さえた。心臓が静かに、だが力強く脈打っているのを感じる。
 目蓋を閉じる。鼓動の高まりと共に、友人たちの顔が次々と浮かんでくる。
 その一つ一つが自分の体を温めてくれるように思えて、自然と頬が綻んだ。
 目蓋を開くと、疲れ果てて眠り込んでいる才人の姿が目に映った。
(巻き込んでしまってごめんなさい。助けてくれてありがとう)
 相反する二つの言葉を内心で呟きながら、タバサは目を細める。
 今更どう後悔しようが、ここまで来てしまったのは事実なのだ。
 こうなったら、後は少しでもいい結果に終わるように死力を尽くすしかない。
 それに、目の前で眠っている少年を見ていると、不思議な心強さが全身に満ちてくるのだ。
 どう考えても不可能に思えるこの企ても、彼と一緒ならば成功させられるような気すらしてくる。
(お兄ちゃんと一緒なら)
 才人の姿を見つめながら、タバサは微笑を浮かべた。
 そのとき、不意に背中が不自然に震え始めた。

218 名前:少女の苦悩、少年の怒り mailto:sage [2006/11/26(日) 00:26:08 ID:cpHdCncf]

 タバサは目を見開く。驚く暇もなく震えが全身に広がり、疼きに変わり始める。
 背中に埋め込まれた宝玉による、唐突な性衝動の昂ぶり。だが、今回の高揚感はいつもよりも段違いに大きい。
 タバサはうめき声を漏らしながら身をよじる。全身が火照り、息が上がる。
 ほとんど反射的に股に手を差し入れると、もう秘所から大量の蜜があふれ出していた。
 意識が混濁し、視界が歪む。タバサは半開きになった唇の隙間から熱い吐息と涎を垂らしながら、ぼんやりと才人を見た。
(繋がりたい)
 唾を飲み干し、ふらふらと才人に近寄る。デルフリンガーが何か喚いていたが、「サイレント」で即座に黙らせた。
 タバサは才人のそばに座り込み、彼の寝顔をじっと眺めながら自分の体を弄り出す。
 指先が弱い部分に触れるたびに、背筋に言いようのない快感が走る。
(お兄ちゃん、お兄ちゃん)
 夢中で体を弄り、タバサはすぐに一度絶頂に達した。
 しかし性衝動は治まるどころかますます昂ぶっていく。もうまともに思考できなくなった意識の片隅で、誰かが囁いた。
(犯せ)
 タバサの脳裏に、一ヶ月ほど前の光景が浮かび上がった。
 暮れゆく空の下、魔法学院の敷地の片隅で獣のようにまぐわった二人の姿。
(犯せ)
 あのときタバサは、一人で体を弄るだけでは絶対に味わえない、天にも昇る最高の快楽を味わったのだ。
(もう一度、あのときみたいに)
 自然と口元に笑みが浮かぶ。タバサは己の欲望の命ずるままに、才人に向かって手を伸ばした。
 あともう少しで才人の顔に指先が触れようというとき、タバサは弾かれたようにその手を引っ込めた。
 交わったときの光景を消し飛ばすほどの強さで、あるものが脳裏に浮かび上がったのだ。
 それは、先程ルイズのことを語っていたときの才人の横顔だった。
 嬉しそうな、あるいは誇らしげな表情を浮かべながら、愛する人のことを話してくれたときの、才人の横顔。
 タバサは砕けるほどの強さで歯を噛み締めながら、半ば無理矢理手を懐に向かって伸ばす。
 その手が、キュルケからの贈り物を思い切り握り締めた。
 すると、タバサの意志を完全に奪い去るほどの勢いで暴れ狂っていた性衝動が、ほんの少しだけ治まった。
 荒い息を吐きながら、タバサは才人を見つめた。
 まだ、彼を求めるように全身が昂ぶっている。性衝動は未だ治まっていないのだ。
 才人の体に抗い難い誘惑を感じながらも、タバサは無理に体を翻した。
 少し彼から離れて、一人でこの体の昂ぶりを治めなければならない。
 歩いていると、瞳の奥から勝手に涙が溢れ出してきた。
 性欲を満たすことができなかったという、単なる欲求不満によるものではない。
 どうしようもなく、胸が痛むのだ。締め付けられるように、あるいは切られるように。
(大丈夫)
 涙を拭う余裕もなく、ずるずると足を動かしながら、タバサは無理矢理笑みを浮かべた。
(きっと、全部この宝玉のせい。体が疼くのも、心が痛むのも。だから、これは恋なんかじゃない。
 だから、わたしは大丈夫。この宝玉さえなくなれば、この痛みも全部消えてなくなるはずだから)
 小さく嗚咽を漏らしながら、タバサは森の方に向かって歩いていった。

「残念だな嬢ちゃん、俺には魔法は効かんのさ」
 タバサの背中が完全に見えなくなったことを確認してから、デルフリンガーはぽつりと呟いた。
 喋る者が一人もいなくなり、野営場所には焚き火が爆ぜる音だけがわずかに響くのみとなった。
「あー」
 その沈黙を持て余すように、デルフリンガーはため息を吐く。
「なんてーのかな。俺としてはこういう根暗な旅もそこそこに盛り上げようとあれこれ頑張ってみるつもりだったんだけどよ」
 誰も聞くことのない声が、淡々と夜の山に響き渡る。
「こりゃダメだね。なんてーか、割と真面目に気に入らねえや」
 デルフリンガーは武者震いするようにかすかに刀身を震わせた。
「ちっとばかり真剣になってみるかねえ。いやあんま変わんねーっちゃ変わんねーんだけど」

219 名前:205 mailto:sage [2006/11/26(日) 00:27:19 ID:cpHdCncf]

今回はここまでで。ではまた次回。

220 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 00:29:17 ID:7vtJDq+z]
わあわあ!寸止めわあわあ!でもGJ!早く続きを書いてくださーい!!



221 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 00:37:49 ID:phInwfmA]
GJ待ってました

222 名前: ◆mitty.ccnw mailto:sage [2006/11/26(日) 01:00:39 ID:7mz+p13f]
おお、少女の〜の続きがキテルー
GJです。

…そんなところにですが、お目汚しを承知で投下をば。
エロなし妄想垂れ流し万歳なので気に入らない方はヌルーしてくだしあ。

223 名前:原作でもこんな展開あったらいいなぁ ◆mitty.ccnw mailto:sage [2006/11/26(日) 01:01:55 ID:7mz+p13f]
「ルイズ、ルイズ」
サイトが夢中になって私の名前を呼んでいる。それが、それだけでこんなにも心地よいものだということを、わたしは初めて知った。
サイトだからかしら。…きっとそうね。
「サイト…」
ヒラガサイト。異世界からきた、わたしの使い魔。
わたしの、愛しい人。
「サイト、サイトぉ」
もう絶対に、離してあげないんだから。

鼻にかかった甘えるような声で、俺の名を呼ぶルイズはもうどうしようもなく可愛くて、より強くギュッと抱きしめる。
それでも足りなくて、頬擦りをしたらルイズはくすぐったそうに身動ぎした。

サイトの名を呼んだら、またギュッと抱きしめられた。ルイズって呼ばれるのも気持ちが良かったけれど、これはそれと比べられないくらい気持ちいい。病み付きになっちゃいそうなくらい。
ぼうっとしていたら、今度は頬擦りをされた。ちょっとくすぐったいかも。
もう、サイトったら鼻息荒いんだから。
そのままわたしの髪に顔をうずめて、息を吸い込んでいるみたい。さっきちゃんと体中洗ったから、大丈夫よね…。
サイトは、わたしの髪をどう思ってくれるんだろう。気に入ってくれるんだろうか。
ちいねえさまは綺麗って言ってくれるけれど、サイトもそう思ってくれるかな。
…ちいねえさまのことを思い出したら、む、胸のことまで思い出してしまった。むー、こればっかりはどうにもなんない。
だいたい、サイトの周りには胸がおっきいのばっかり集まりすぎよ!
あのテファなんとかとかいうエルフに至ってはー!!
…思い出すだけむなしいわ…。

ルイズの髪っていい匂いがするなぁ、なんて思っているとルイズがぷるぷるし始めた。くすぐったかったかな?

224 名前:原作でもこんな展開あったらいいなぁ ◆mitty.ccnw mailto:sage [2006/11/26(日) 01:02:25 ID:7mz+p13f]
「サイト」
「ん?」
「えっと…正直に答えてね?」
なんだろう。声の真面目な調子に、体を起こす。ルイズも起き上がってきた。
「えと、その…。サイトは、ややや、やっぱり胸は…大きいほうが好きよね?」
むは。
「お、怒らないから、正直に答えてほしいの」
と、言われましても。そのあの。
だんだん声を小さくしながら、ものすごく答えにくいことを聞いてくるルイズ。ああ、そんなすがるような目をしないでおくれっ。
…やっぱり、ここまで気にするのは俺のせいもあるんだろうなぁ。
でも、どうしてもその。視線が行ってしまうのは仕方ないことなのでして。男の本能であるからして。
…でも、それをルイズに言っても仕方ないわけで。
「サイト?」
「あ、ああ…その…」
ど、どうしよう。
「正直に教えてほしいの。やっぱりその…大きいほうが良いよね?」
「…うん」
ごめんなさいブリミルさま。こんな懇願するようなルイズに、平賀才人はうそなんてつけません。
「やっぱり…。あの時の言葉は嘘だったんだ」
うう、ウエストウッドでのセリフがこんなときに足を引っ張るなんて。
どう言い訳しようかと頭をめぐらしていると、ルイズは両手を胸に当てて、はぁっとため息をついた。
切なそうな顔…うう、見ているこっちの方がもっと切なくなってくるっ。
「どうしたら、大きくなるのかな…」
「ル、ルイズっ」
「な、なによ!」
堪らなくなって、叫んでしまった。
「あ、あのな…」
「…別にもう怒らないわよ。男の子はむ、胸の大きな女の子がすきなんでしょ?そっちのほうが、お、おっぱいたくさん出るもんね?子供が出来たときに」
ル、ルイズってばいつの間にそんな考察を!?
ていうか、全然関係ないけどルイズの口から「おっぱい」なんて言葉を聞くとなんだか妙な気分に…。
「だから、きっとサイトもそうなんだろうなぁって思って。それで、どうしたら大きくできるのかなぁって…。わたし、こんなだからきっとサイトは…」

ああ、なんで俺はこんなにも馬鹿なんだろう。
そして、なんでこいつはこんなにも愛しいんだろう。
「ルイズ」
「なによ」
すねたような表情、そこに見え隠れする不安、そして、目元ににじんだ涙をぬぐう仕草。
その全てが愛しい。
「ごめんな」
「…今更謝ったって、小さいのはしょうがないんだから」
「違うよっ」
「何が違うのよ」
「俺が、はっきりしなくてごめんな」
「そ、そうよ。だいたい使い間の癖に、ご主人様に嘘つくなんて生意気なのよ」
憎まれ口を利くルイズ。今までならきっと、ただ憎たらしいとしか思わなかったんだろうけれど。
「そうじゃないよルイズ。…いや、まぁそれもあるけど、俺が言いたいのはそういうことじゃないよ」
「…言ってみなさいよ、聞くだけ聞いてあげるんだから」
そう言って、ぷいっとそっぽを向いてしまう。でもご主人様、視線がこっちに向いているのが、ばればれですよ?
ついくすっとすると、ルイズは頬を膨らませてしまった。

225 名前:原作でもこんな展開あったらいいなぁ ◆mitty.ccnw mailto:sage [2006/11/26(日) 01:04:05 ID:7mz+p13f]
もう、何を笑ってるのよ!
あんたなんかもう知らないって風を装うってはいるけれど、ほんとはなんて言うのか気になって仕方が無い本心を見透かされたような気がして、ついむくれてしまう。
…どうしてわたしってこんなにも可愛げが無いのかしら。いっつもこんな風…。
そう悩んでいると、わたしをそうさせてしまう当のサイトがまたギュッと抱きしめてきた。
ちょちょちょっと、いきなり何なのよっ。
「ルイズ」
もう。何を言ったってごまかされないんだからね。
「確かに、ルイズにもっと胸があればなぁって、思ったことは何度かあるよ」
ほら見なさい。ふんだ、いっつもメイドとか姫様とかあのお化け胸のエルフとかばっかり見て。
「ちいさいほう」なんて言っても、身体が嘘ついてんのよっ。
…でも。分かってはいても、やっぱり悲しいなぁ。
「でもそれは関係ないんだ」
今更関係ないって何よ。
そう問いかけようと、サイトのほうに顔を向ける。息が掛かりそうなほど顔が近い。いつもなら恥ずかしくなって顔を逸らすところだけど、今はきっと見つめてやる。
すると、何故かサイトはふっと微笑みかけてきて、わたしは開きかけていた口を閉じてしまった。
サイト…こんな優しい顔も出来たんだ。
「俺はルイズが好きだから」
なっ!
ななな、なによそれ!
「そっ、そんなの知ってるわよっ。それに、り、理由になってないじゃないの」
顔が熱い。たぶん真っ赤だ。そんな真っ赤な自分を見られるのが恥ずかしくて、今度こそうつむいてしまう。
すると、サイトはわたしの頭を抱えて、胸に押し付けた。そのまま耳元にささやいてくる。
「ルイズは怒りっぽくて理不尽で、怒ったときなんか酷くて、しかもいつも小生意気で、」
な、何よ黙ってれば好き放題にっ
「でも、傷つきやすくて照れ屋で、いつも一生懸命で、…そしてほんとはとっても優しい。そんなルイズが、俺は大好きだから」

「だから、胸が小さいとか、そんなことは気にしなくて良いよ」

「…ルイズ?」
なによ…。ほんとに、勝手なことばかり言って。
「…ルイズ?もしかして泣いてるの?」
「ち、違うわよ馬鹿。な、なんでもないんだから…」
嬉し涙なんて、サイトにはもったいないから見せてあげないんだから。
でも。
うつむいたままのわたしの頭を、サイトは優しくなでてくれた。

fin

226 名前: ◆mitty.ccnw mailto:sage [2006/11/26(日) 01:06:59 ID:7mz+p13f]
ヤマなしオチなしイミなしな上に中途半端〜orz
ほんとはもうちょっと続けたかったのですが、この後のうまい展開がどうしても思いつかず。
というか、こんなの才人じゃねぇええええ

精進せねば。

227 名前:借り物競走〜タバサのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/26(日) 01:11:33 ID:Wf0iUZSP]
勝負事に勝つ絶対法則。
それは、事前に準備を済ませておくこと。
準備をしてある人間とそうでない人間とでは、勝利への距離が何倍も違う。
その準備において、ライバルと自分では圧倒的な差があった。
だから、遥か先を駆け抜けるシエスタの背を眺めていても、タバサはルイズほど慌ててはいなかった。
足の速さが、決定的な戦力の差ではないことを思い知らせてあげる…。
そして、中盤グループと共に、タバサはお題の載った机に辿り着く。
いくつかの封書を手で上からなぞり、『特殊な折り方』の紙が入った一つを選び出す。
この勝負にタバサそこまでこだわる理由はシンプルだ。
才人を丸一日、合法的に好きに出来る。
それだけである。
開いたその封書の中の紙には。

タバサの筆跡で、『サイト』と書いてあった。

私はお題の紙を握り締めて、サイトの前にやってきた。
サイトはその直前まで、ルイズの応援をしていた。
…むう。
…き、気にしたら負けだもん…。
私は、目の前に立った私を見て動きを止めたサイトに、手を差し出して言った。

「一緒に来て」

サイトは怪訝な顔をしている。
…自分がお題になってるなんて、思ってないんだろうなあ…。
私は紙を広げて、説明する。

「お題」

言ってサイトを指差す。
…大丈夫だよね?サイトならこれで分かってくれるよね?
サイトは一瞬驚いた顔をしてたけど、

「そっか、なら一緒に行こう」

そう言って、私の手を握ってくれた。
…嬉しい。
私はサイトの手を握り締めて、彼と一緒にゴールに向けて走り出した。

228 名前:借り物競走〜タバサのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/26(日) 01:12:27 ID:Wf0iUZSP]
結論から言うと、借り物競走の一位はシャルロットだった。
…なんか、コース走ってる途中にルイズとシエスタの金切り声が聞こえたけど、気にしたら負けな気がする。
…ていうかね、気にするとこの後の修羅場が…。
だから俺は気にしない。気にしないったら気にしない。
なぜならば俺が生きているのは『今』だから!
先のことなんか知ったこっちゃないのである!
そうして俺が未来の不安と戦っている間に。
俺は何故かシャルロットの部屋にいた。
目の前では、シャルロットが体操服でうれしそーににっこにっこしている。
…チョットマテ、今までの俺の行動を振り返ってみよう?
シャルロットと一緒にゴール、シャルロットが一位の表彰を受ける。
で、シャルロットが俺のところに来て、考え事の真っ最中の俺を引っ張って、女子寮に到着。
まだ考え中の俺をそのまま、部屋に引きずり込んだ。
…あのーう?

「シャルロット?何で俺がここにるのか説明して?」

皆の前だったので、一言も喋らず仏頂面のまま、シャルロットは俺を部屋に連れ込んだのだ。
なので、俺は何で自分がここにいるのか理解できない。
シャルロットは少し照れたように頬を染め、言った。

「競技に勝ったら、一日サイトを好きに出来る」

…そっかー。一日俺を好きに出来るのかー。
なるほどなっと

「納得できるかーーーーーーーーー!!」

俺は思わず叫んでいた。

229 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/26(日) 01:13:56 ID:jZje8mnM]
皆さんクオリティ高杉…orz
自分のが恥ずかしい…

でも投下

230 名前:借り物競走〜タバサのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/26(日) 01:13:58 ID:Wf0iUZSP]
思わず叫んだ才人に、タバサは上目遣いになって、悲しそうな目をする。

「わたしじゃ、イヤ…?」

その攻撃は才人のヤバい場所に入った。
いやむしろイヤって言うか。

「い、イヤじゃないけどさ」

慌てて後頭部をぽりぽりと掻く。
かなり効いている。あと一押し。

「…なんていうかさ、本人の意思に関係ないところでそういうの決めるのってどうかなー、って」

無理に理屈をつけて逃げようとしている。
…させない。
タバサはおもむろに才人に抱きつくと、言った。

「じゃ、じゃあ。
 代わりに、私を好きにしていい…」

赤い顔で、潤んだ瞳で、震える声で、そう言った。
才人のヤバい場所は一撃で崩れ去った。

「そ、そんな…そんな…。
 そんな事言う子には…」

俯いてぷるぷる震えている。
暴走の前触れであった。

「お仕置きが必要だなっ!」

ケダモノのできあがりであった。



231 名前:借り物競走〜タバサのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/26(日) 01:14:38 ID:Wf0iUZSP]
サイトは、私に椅子の上に座るように言ってきた。
でも、普通に座るんじゃない。
椅子の背に身体の前を向けて、立てひざで椅子の上に座る。
よく小さいころ、こうやって椅子を漕いだっけ。
…でも、何する気なんだろ…。
お、お仕置き、なんだよね…。
私の心が、不安に躍る。
…ううん、違う。
サイトを知ってから、このドキドキは不安じゃなくて…期待。
私はサイトにお仕置きされるのが…好き。
だって、お仕置きの後、正気に戻ったサイトが、優しくしてくれるから。
お仕置きの最中は、恥ずかしくて、死にそうになるけど…。
でも、いっつも思うんだけど。
サイトって、どれだけ恥ずかしい『お仕置き』知ってるんだろ…。
そういう本にも載ってないような、すごい恥ずかしいものもあったし…。
ひょっとして、サイトって。
変態さんなの…?
なんて、考えてると、サイトが後ろから『衣装』の上着の背中部分を捲り上げた。
そして。

「やぁんっ!」

私の喉から、いやらしい声が飛び出る。
サイトが、腰の近くから肩甲骨の間まで、背骨を舌で舐めてきた…。
その瞬間、背筋にぞくぞくと電流が走った。
なにこれ、キモチイイ…っ。

「ふゃんっ!やぁっ!ひゃぁっ!」

サイトは私を椅子から落とさないように私の腰を抱え込み、執拗に背骨を舐めまわす。
その度に私の喉は踊り、背筋は弓のようにしなった。
そして今度は。

「やっ!おなかぁっ!」

今度は、腰を抱きかかえて、お腹のあたりを撫で回し始めた…!
胸の下から衣装に包まれた『私』の上まで、満遍なく撫で回す。
背骨を責める舌は、今度は腰骨の上あたりだけを重点的に舐め回している。
今度は逆方向に背中が曲がり、極端な猫背になる。
敏感じゃない部分で感じさせられているせいか…。
その、敏感な部分が、刺激を求めて疼き始めているのが、私にも分かった。
私は振り向いて、目線だけで他の場所もいじってほしい、と訴えるけど…。

「だぁめ。お仕置きだからシャルロットの言う事は聞かない」

…うー、いじわるモードだぁー…。
正直、この時のサイトは、あまり好きじゃない。
で、でも、一番感じてるのはいじわるされてる時、かも…。
…わ、わたしもひょっとして変態さん、なのかなぁ…?

232 名前:借り物競走〜タバサのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/26(日) 01:15:41 ID:Wf0iUZSP]
背中をさんざんいじめると案の定、シャルロットはもっと違う場所をいじって欲しいとサインを出してきた。
ただ潤んだ瞳で睨みつけてくるだけだけど、だいたい言いたい事は分かってる。
でもだめなのである。
これはシャルロットに対するお仕置きなのだからして。
彼女のためにも、言う事はきいてあげないのである。
さて、さんざんいじめたシャルロットはと言うと。
ちょっと放置したら、泣きそうな顔でこっちを見てる。
椅子の背にしがみついて、立てひざで、真っ赤な顔で、発情しきった目で、幼いシャルロットがこっちを物欲しげに見ている。
しかも体操服でッッッッッ!!
ブルマー夫人。あんたは偉大ダヨ…。
俺はそんなシャルロットの下半身を覆うブルマを、遠慮なくずり下げた。

「やっ…!」

シャルロットは慌ててブルマを抑えようとするが、そうするとバランスが崩れて椅子から落ちそうになる。
そして慌てて椅子の背にしがみつくと、俺の手がぶるまを膝までずり下ろしているわけで。
俺の計画は完璧デシタ!!
ずり落ろされたブルマの中身は、溢れたシャルロットでベタベタだった。

「ホントに、イヤらしい子だよな、シャルロットは」

耳元でそう囁いてやると、シャルロットはトマトみたいに真っ赤になって、俯く。
うはー。かわええええええええええええ。
俺は俯いているとシャルロットの顔が良く見えないので、顔を上げさせる。
どうするかというと。
手で裸になったお尻を撫で回したのである。

「ひゃぁっ!」

シャルロットは案の定、ビクン!と背を逸らせて顔を上げた。
俺はそのまま、イヤらしい手つきでシャルロットのお尻を撫で回す。

「や、やぁ、ふぁ、ふぁんっ」

撫で回すたびに、シャルロットはイヤらしい声で応えてくれる。
さて、本題にまいりますか?

「シャルロットは、お尻されるの、好き?」

233 名前:借り物競走〜タバサのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/26(日) 01:17:01 ID:Wf0iUZSP]
以前に一度だけ、したことはあった。
薬の効果で、感じやすくなっていたとはいえ、その時の乱れようは尋常ではなかった事を覚えている。

「ふぁ、ぁ、だめ、ひろが、ちゃうっ…!」

タバサは息を吐きながら、才人の一物を受け入れていた。
お尻の穴で。
普段使う穴よりもずっと小さく狭いそこを、才人のモノが無理矢理押し開く。
しかしタバサのそこは、才人が押し入るほどにじわじわと広がり、弾力をもって才人を包み込む。
そして、才人の腰がタバサに密着する。

「全部…入っちゃったよ…」

才人は身体をタバサに密着させ、その耳元で囁く。
タバサは荒い息をつき、頭を振ってイヤイヤをする。

「イヤだったら…」

才人は言いながら腰を引く。

「うあぁっ、はぁっ、らめっ、めくれっ、ちゃうっ」

ソレと同時に、タバサの喉は歓喜を囀る。

「…こんなに、イヤらしい声は出ないと思うけど…?」

そして、またずぶずぶと怒張を沈める。

「やだぁっ、ちがっ、うあっ、はぁっ、だめ、だめぇっ」

涙を流しながら頭を振り、必死に否定するタバサ。
そんなタバサに、才人は怒張を尻に埋めたまま、椅子を抱えて方向を変える。
その正面には、普段タバサが身だしなみを整えるのに使っている、姿見があった。
そこには、尻に男の怒張を埋められ、快感に惚ける、幼い少女の姿が映っていた。

「ほら、あんなにイヤらしい顔してる」

才人はタバサの顎を掴み、正面からタバサの顔を見せ付ける。

「あ…私…あんな…」

そして、そのままあくまでゆっくりと腰を引く。

「うぁっ、はぁっ、あ、あ、あ、や、はぁっ」

234 名前:借り物競走〜タバサのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/26(日) 01:17:34 ID:Wf0iUZSP]
タバサの目には、鏡の中の青髪の少女が、喜んでいるようにしか映らない。
あれは、私…。
私、あんなに…。
タバサの中で何かが目覚め始めていた。
才人はもう一度、怒張をタバサの腸内に埋める。

「は、あ、あ、い、いいっ、きもちっ、いいよぉっ」

鏡の中の青髪の少女は、今度は口をだらしなく広げ、涎を垂らしながら、感じていた。
才人はもう一度、タバサに語りかけた。

「シャルロットは、イヤらしい子だね?」

その言葉に、タバサは笑顔で頷いた。

「シャルロットは、イヤらしい、いけない子です…。
 だからもっと…たくさん…お仕置き…してぇ…」

235 名前:借り物競走〜タバサのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/26(日) 01:18:10 ID:Wf0iUZSP]
目が覚めると、お腹に違和感を覚えた。
…そういえば、さんざんお尻で…。
さっきの行為を思い出す。
…恥ずかしくて死にそうになる。
隣を見ると、サイトが満足しきった顔で寝てる。
…もう!なんてことするの!ひどいひどいひどいひどい!
私は涙目で枕を手にして、ぽかぽかとそれで寝ているサイトを叩く。
叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く。
さすがにサイトは目を覚まして異変に気づく。

「な、なにすんだよシャルロット!?」

叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く。
恥ずかしかったんだから!すっごい恥ずかしかったんだから!
今も恥ずかしいんだから!もう!
だから私は、サイトを。
叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く。

「わ、悪かったよ、シャルロット」

言ってサイトは、私を枕ごと抱きしめた。
そして、ふわふわと優しく私の髪を撫ぜてくれた。
…こ、こんなので誤魔化されないもん…。
とか思ってると、今度は唇を塞がれた。

「今度は優しくするから、な?」

唇を離すとそう言って、また抱きしめてくれた。
…しょうがないなー。

「じゃあ、今から」

私は言って、自分からサイトに口付ける。
そして唇を離すと、まっすぐ彼の目を見つめて、続けた。

「今からは、絶対、優しくしてね?」

じゃないと、許さないんだから。 〜fin

236 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/26(日) 01:20:52 ID:Wf0iUZSP]
はい借り物競走終了です。
運動会編はあと2ツばかし競技考えてるんで飽きなかったらそっちいきます。

さてここで仕込んだネタを。
作中の、『お題』を考えたのは誰でしょう?
『愛』
『子種』
『若さ』
全て、既存のキャラが考えたものです。さあ、みんなで考えよー。

そして俺は寝る。もやすみポマエラノシ

237 名前:名無しさん@ピンキー [2006/11/26(日) 01:23:31 ID:jZje8mnM]
>へんたいさん
流れ切ってスイマセンでした(っд`。)

今度こそ投下

238 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/26(日) 01:25:01 ID:jZje8mnM]
しかもsage忘れ…orz


夜の街はまだ少し肌触かった
「前歩いた時は…シエスタに泣かれちゃったんだっけ」
降臨際の夜に一人あてどなく歩いていた時に泣きながら自分を引き止めてくれた
そして自分に「生きて」と言って眠り薬をくれた優しい女の子
「眠り薬のお礼…してなかったな」
そのおかげで大事な人を守ることが出来た
そんなことを考えていると、デルフリンガーが話しかけてきた
「相棒」
「どうした?」
「実はよぉ。言おうか迷ってたんだが…」
「なんだよ、早く言えばいいだろ」
「いや、もう遅かったみたいだ」
「へ?」
「サイトさん!!」
その声が聞こえた瞬間、ハルケギニアでは珍しい黒髪のメイド服を着た少女に腕を掴まれた
「シ、シエスタ!?」
「見つけ…ました…」
肩で息をして涙目になりながらも握った腕は離さない
「な、なんでここに…」
「探しに来たに決まってるじゃないですか!」
自分を?なんで…
「オレは誰からも必要とされてないよ…」
だからご主人様の記憶も奪った
「それにオレはキミが憧れた貴族に勝てる平民じゃない…ルイズを守る力も無いんだ」
パァーーン!
左頬をひっぱたかれた
「何を言ってるんですか!ミス・ヴァリエールはあなたが死んだと思っていた時、自分も後を追おうとしたんですよ!?」
ルイズが…オレの?
「それだけじゃありません!サイトさんに記憶を奪われた後、ミス・ヴァリエールは泣きました!記憶も無いのに…サイトさんの顔もわからないのにですよ!?」
「な…んで…」
「それに私が好きなのは貴族に勝てるサイトさんじゃありません。どんなことがあっても諦めないサイトさんが好きなんです!」
シエスタは息もつかずにまくし立てた
そして最後に…
「少しは自分が他人にどう想われてるか…考えて…」
そう言ってサイトの胸に頭を預け、泣き出してしまった

239 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/26(日) 01:28:18 ID:jZje8mnM]
シエスタはしばらくサイトの胸に顔をうずめ泣いていた
サイトは思った
このどうしようもなく優しい子は自分を好いてくれている
今も自分を好きだと言ってくれた
でも…
「ルイズも…来てるの?」
命を賭けると決めた人がいるから
シエスタはそれだけでわかってくれたらしい
「やっぱり…私じゃダメですよね…」
何も言えない。この優しい女の子を悲しませたくはない…
でも自分の心にこれ以上嘘はつけない
「ミス・ヴァリエールは広場にいます。サイトさんのことは忘れたままですが…」
「シエスタ…」
「早く行ってあげて下さい!」
「うん…ありがと」
サイトはそう言って駆け出して行った
「もうちょっとだけ…好きでいても良いですよね…」

広場ではちょっとした混乱が起きていた
混乱のヒドい方向から歩いてきた男を引き止める
「どうしたんですか?」
「ボヤ騒ぎさ。どっかの貴族がかまどを燃やしちまったらしい」
そう聞いた瞬間、サイトは走り出していた
魔法が使える貴族がボヤ騒ぎなんて起こすはずがない
考えられる人物は一人しかいない
そして

見つけた

オレの大事な

全てを賭けて守りたいと願った

大好きなご主人様…

「大丈夫か!?」
彼女は泣いていた

240 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 01:29:24 ID:itmFQcsW]
>236
             ∩
                 | |
                 | |
        ∧_∧   | |    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       (  ´Д`)//  < 先生! シエスタ、ルイズ、タバサの各編に共通しますが、
      /       /     \ 借り物競争そのもののレース結果は、結局どうなるのでしょうか?
     / /|    /        \____________
  __| | .|    |
  \   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
  ||\             \
  ||\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄
  ||  || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
     .||              ||




241 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/26(日) 01:31:08 ID:jZje8mnM]
文才が欲しい…

ただそれだけです…orz

242 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 01:46:00 ID:JL7FJm1z]
終わった?一段落した?
それじゃあ・・・・

へんたいさん及び純愛センター氏ぐっっじょおおぉおぉおおおっぶ!!!
このスレの二大職人のSSを、まさかリアルタイムで見れるとは。゜(つд`)゜。

>>236
愛→シルフィード 子種→アニエス 若さ→オスマン   
こんなもんで・・・・・・・・どうすか?

>純愛センター
自分からは少しも下手に見えん、もっと自信を持ってくだされい

243 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 01:59:29 ID:6EY2D1CS]
>>205
すっげえ面白かった。猟奇的な所も上手に書けてたし、
原作にない、ダークな感じなのがよかった。G,J

244 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 02:27:40 ID:sWPtJRN6]
へんたいさん&純愛センター氏超GJ!!!!
>>236
愛・・・・若さ・・・・ギャ○ンネタとガン○ムネタがチラホラと垣間見える
ってかタバサの場合だけ綿密に書かれてる。さすがロリk (ry

>>241
自分をそんな卑下せんで。これからも頑張って下さい

245 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 03:54:54 ID:YkUDroLK]
>>219
愛してるぜ〜〜〜っ!!
続きをお待ちしておりますm( _ _ )m

246 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 03:55:38 ID:InPHUMNN]
愛→キュルケ 子種→シルフィード 若さ→コルベール

と予想・・・
ほら、情熱の人と獣とコッパゲ・・・もとい知性の輝きを持つ漢ですし

247 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 04:10:59 ID:GotiUMeR]
>>236

『愛』…マリコルヌ
『子種』…シルフィード
『若さ』…フーケ

かな?

248 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 04:26:03 ID:+gS9vV7Z]
愛……シュヴルーズ
子種…シュヴルーズ
若さ…シュヴルーズ

という直感

249 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 06:17:00 ID:KQReXrOg]
                 -――- 、
                , ‐'´         \
             /            、 ヽ
             |l l /〃 ヽ ヽ} |  l  ',
    \          .ljハ トkハ  从斗j │ ハ
     \          l∧}ヾソ V ヾソ !  ! ヽ \
      \ __  __ リ.人  v‐┐ /" ト、  ヽ ヽ おはよう平民ども
        {心下ヽ /"  >ゝ-'<{   Vl   } }
        ゝ<}ノ \  (:::::Y Y:::::!   ヽヘ  { {
           7´ ̄ )   )::∨::__::ヽ   }::\ \丶、
          /  /  /ィ'´ヽ:::::::::ノ  /:::::::::ヽ ヽ `ヽ
          ! ≦∠__ノ:::| /ハ::::/   ゝ、:::::::::`、 リ ノ
           |   .:.:::::::::::l  __ヾ\    ≧:::::::::'、ヽ {
          l_ .:.:::::::::/ >v'  l \::ヾ  ̄::::::::::::::::', }>
            ヽ.:::::::::V  |  ! l∧::::::::::::::::::::::::::::Vリ
             i::::::::::::`ドー rL.」 厶::::::::::::::::::::::::::::!
             l::::::::::::::j ̄ 7:::::├‐ ト、::::::::::::::::::::::::!
               \::::::/  :/::::::::::!   !:::`、:::::::::::::::::::!
               `/  :/ー‐‐┤  「¨¨ ヽ::::::::::/
               ,′ :/      !   !   レ' ´
               ┴‐┴━━━ゝ-┴


250 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 06:21:29 ID:ycpK35F2]
>>219
ああ、やっぱ最高ですわ、この話。お互いがお互いを信頼してるっつうか
お互いの想いがきちんと相手に伝わってるっつうか
みんなカッコいいしデルフ最高だしもう超GJ!

>>226
原作でサイトに言って欲しいセリフって感じですねぇこの話。
よかったっす。GJ!

>>236
タバサもといシャルロットの攻撃力の高さは以上w
GJ!

>>241
いい感じです、特にシエスタがいい動きしてますね。GJ!



251 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 13:45:57 ID:iqkcZixM]
>>236せんたいさん
毎度GJ!>>244と同じでタバサ編だけ内容が濃いと思いましたぜ
愛→ギーシュ
子種→アニエス
若さ→オスマン


>>241純愛センターさん
同じくGJ!魔法使いでかまどが壊せるのは世界広しとただ一人ですね
続き激しく待ってます!

252 名前:tomo mailto:sage [2006/11/26(日) 20:57:03 ID:YNctZ0QI]
>>110-111
>>160-164
続き投下します。

253 名前:ルイズ×サイト1/2 mailto:sage [2006/11/26(日) 20:59:49 ID:YNctZ0QI]
 桃色の乳首を何度も舌で転がす。味などあるはずがないが、心なしか甘い感じがした。
 ルイズ……。
 段々才人も乗ってきた。あいている左手で、ルイズの胸を揉む。まだ幼さが残るルイズの胸が形を変える。
 ゆっくり揉みしだく。
「ぁん……」
 ルイズの声。
 また、寝言だろう。やけに艶っぽいけどな。
 才人は、行為を続ける。
 口に含みながら舌で転がす。ふと、気がつくとルイズの乳首がかたくなっていた。
「え?」
 思わず口を離してしまう。
 ちょっと待て、かたくなってるぞ。ルイズ感じてる? いやでも、寝ていながら感じるものなのか?
 才人は行為を止めて考え始めた。
 寝ながら感じるって……。本当にそんなことがあるのだろうか。もしかしてルイズ起きてる? 寝たふり? いやいや、そんなはすまないって。何のために寝たふりなんてするのさ。ありえないって。
 ルイズの顔を見てみる。赤い。耳なんて真っ赤だ。
 疑惑が深まっていく。
 むむむ、本当は起きてるんじゃねえの。しかたない、たしかめてみよう。
 才人はごほんと、咳を一つして呟いた。
「ルイズ……お前起きてるだろ?」
 ルイズの肩がびくんと強張った。だが、いっこうに答える気配はない。
 本当に寝てるのが?
 才人が、何だ寝てるのか、と思ったときに、
「サイト……」
 とルイズの口から声が漏れてきた。
 ルイズの瞳は閉じられたままだ。
 寝言か? ってことは寝てるんだな、よかった。
 頭が悪い才人は、そんなことで簡単に信じてしまった。
 ルイズ、どんな夢見てるんだろう。俺の名前を呼んだってことは俺も出てるんだよな。

254 名前:ルイズ×サイト2/2 mailto:sage [2006/11/26(日) 21:01:31 ID:YNctZ0QI]
 ルイズは顔が赤くなるのを必死で抑えながら、才人の行動を待っていた。才人は、胸をじかに揉んでから何故か行為を止めてしまっていたのだ。
 揉んでいた右手も寝間着から出され、部屋はしんと静まり返っていた。
 するといきなり、寝間着が捲られる感覚がした。肌が冷たい空気に触れて、思わず体を強張らす。
 今、自分の上半身は才人に見られているのだ。その事実がルイズの顔を赤くさせる。
 サイト……。
 羞恥と見られているという快楽にルイズの頭はパンク寸前だった。
 才人の動く音がした。
「……っ」
 乳首を何かに触られた。思わず声が出そうになる。
 ねっとりと水気を含んだそれが、才人の舌だとわかるのには時間がかからなかった。
 才人は執拗に舌でいじってくる。
 ルイズの呼吸が荒くなり始めたとき、今度は才人が乳首を口にくわえてきた。
 才人はそれを口に含んで舌で転がしてくる。何度も何度もそれを繰り返す。
 突然才人が乳首を吸ってきた。
「ぁ……」
 声が漏れる。
 才人の動きが止まった。
 またか、ルイズは自分を心の中で叱咤した。
 もう、声は出さない。そう心に誓った。

255 名前:tomo mailto:sage [2006/11/26(日) 21:02:19 ID:YNctZ0QI]
以上です。
なんかすごい短い気がするけど……。

256 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 21:29:50 ID:/GYElVxg]
>255
じわじわと期待が高まってまいりましたw

257 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 21:44:05 ID:7mz+p13f]
どこまで寝たふりで通すんだろうw

258 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 21:47:53 ID:3PR+bUt8]
スレの流れ早いな
自分もサッサと考えて続き書かないと

259 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 21:52:22 ID:3PR+bUt8]
質問なんだがタバサとルイズだとどっちをメインにすればいい?

260 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 22:05:34 ID:QFHbt2ps]
タバサタバサ



261 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 22:16:29 ID:ed14QYOF]
ルバサ

262 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 22:28:36 ID:CeqvHE6F]
両方やちっまいな。

263 名前:sage [2006/11/26(日) 22:32:19 ID:qWWs3tNG]
両方ですな

264 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 22:42:54 ID:X+PcAcHc]
ケティ

265 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 23:31:57 ID:0lYys0qQ]
シエスタ「はきゅ〜ん」
審査員「・・・・・・・」
シエスタ「はきゅんワ?」
審査員「・・・・・・・」
シエスタ「チュッチュ〜ん」
審査員「・・・・・・・」






266 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 23:34:58 ID:jZje8mnM]
>>265
何が言いたいか全くわからないオレを許してくれ…

267 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 23:38:13 ID:X+PcAcHc]
>>265
8割方理解した

268 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/26(日) 23:52:25 ID:KQReXrOg]
>>265
懐かしくてふいたwww

269 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 00:00:30 ID:7mz+p13f]
>>265
どこだっけ…pyaで見たような気がする…w

270 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 00:44:33 ID:FDeHmHAf]
元ネタわかんねw
職人さんたちみんなもうお疲れ様です



271 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 01:35:06 ID:eBomfoqP]
唐突だが、アンリエッタを惨殺して、遺体を料理して学院のパーティで
ルイズ以下の皆に喰わせる、というシチュを詳細に思いついた。
これからちょっと書いてみるわ。

272 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 01:39:58 ID:J7fNdNHe]
うわー、黒い。こえーよw
投下する直前に警告頼む。

273 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 01:51:37 ID:Td4nGIkD]
警告というか前書きが欲しいな。
ついでにコテハンとトリップもよろしく。

274 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 01:54:52 ID:y6o8eJ+k]
>>271
怖いもの見たさで期待あげw

275 名前:あらしのよるに ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/27(月) 02:42:20 ID:vx1o4CSl]
それは、嵐の夜だった。
「こんな夜には怖い話をするものよ」と、何故か才人を掴まえてキュルケがタバサの部屋にやってきた。
今日は珍しく、メイドは里帰り、ルイズは家族が来て一緒に出かけたとかで、才人は一人で部屋にいた。
そこをキュルケが無理矢理連れてきたのである。

「でね、次の雨の夜…雨の音かと思って窓の外を見ると、窓を叩いていたのは…。
 死んだはずの、その娘だったっていうのよ…!」

蝋燭の明かりに、不気味に照らされたキュルケの話のフィニッシュとともに、稲光が瞬き、雷鳴が轟く。
…え、演出過剰なんじゃねえか…?
才人は軽くビビリが入っていた。
タバサはといえば…ベッドの上で表情も変えずに、ちょこんと座り込んでいる。
ちなみに、タバサだけは寝間着だった。
貫頭衣の薄手の白いワンピースに、三角形の青いナイトキャップをかぶっている。
キュルケの来訪がなかったらとっとと寝るつもりだったのである。

「私の話はおしまい。
 どう?怖かった?」

得意げににんまりと笑い、キュルケは言う。
…どこの世界でも、こういう話好きな奴ってのはいるもんだなあ…。
才人はそう思ったが、口には出さない。
そして、キュルケのその質問に応える。

「まーまーだな。俺の知ってる話はもっと怖いけど」

才人のその言葉に、キュルケの眉がぴくん、と跳ね上がる。

「へえ、だったら話して貰おうじゃないの、その怖い話とやら」

キュルケも、けっこうな負けず嫌いであった。

「おうよ。じゃあ始めるぜ。
 …それはちょうど、こんな雷雨の夜だった…」

才人の語り出しに、雷鳴が合わせた様に鳴り響いた。
…演出、過剰なんじゃない…?

276 名前:あらしのよるに ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/27(月) 02:43:38 ID:vx1o4CSl]
「で、だ。
 いくら呼んでも出てこないそいつにしびれを切らした友人は、ドアを開けたんだ…」

そして俺は間を取る。
キュルケの喉がごくりと鳴ったのを聞いてから、俺は最後の締めにかかる。

「そしたらそいつはいなくて、両側の壁に血で出来た爪痕があったんだってさ…」

締めが終わると、それと同時に、風が強くなって窓を揺らし、ガラスに雨粒がたたきつけられる音が響き始めた。
…やっぱ演出過剰だよなあ…。
キュルケはしばらく固まっていたが、しばらくすると一気にため息をつき、体の力を抜いた。

「…こ、怖かったぁ…。
 サイト、なかなかやるわねえ…」

情報化社会日本で育った俺を嘗めてもらっては困る!
怖い話の一つや二つ、知っていなくては合コンの時に困るじゃないか!
…結局合コンなんか出ないまま異世界に来ちゃったけど…。

「ねえタバサ?あなたはどう?」

キュルケはそうシャルロットに語りかける。
話しかけられた当人は、さっきと変わらない様子でベッドの上にちょこんと座り込んだままだ。
…そうだよな。こういう話とか山ほど知ってそうだしな…。
俺がシャルロットが大して怖がっていないのに軽くショックを受けていると、キュルケが急に立ち上がった。

「さてと。そろそろ夜も遅いし、寝る事にするわ。
 それじゃあお休み、二人とも」

言ってキュルケはウインクして、部屋から出て行った。
…ひょっとしてキュルケ、俺たちの関係知ってんのか…?
まあいいか。
俺も帰るかなー。
俺は立ち上がり、ベッドの上のシャルロットに言う。

「俺も、部屋に戻るわ。
 じゃな、お休み、シャルロット」

277 名前:あらしのよるに ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/27(月) 02:45:30 ID:vx1o4CSl]
俺がそう言うと。
シャルロットは小さな声で、言った。

「…立てないの」

…?意味が分からん。

「どういう意味?」

俺が尋ねると、シャルロットはその姿勢のまま、真っ赤になって、顔を背けた。

「…怖くて立てない…」

へ?さっきの怪談がそんなに怖かったってこと?
よく見ると、シャルロットは小刻みに震えていた。
…ひょっとして。

「シャルロット、そういう話苦手…?」

シャルロットは涙目で、うんうんと頷く。
…し、知らんかった。
そして、切羽詰った顔で言った。

「お、おしっこ行きたい…」

ちょ、ちょっとまて、おしっこ行きたいけど立てないってことは。

「つ、連れてって…」

言ってシャルロットは両手を広げた。
やっぱりそうなるのかああああああああああああああ!!

いつもなら。
サイトに抱っこされてる時は、物凄く嬉しくて暖かくて、その感覚を楽しむんだけど。
今は違った。
下腹に感じる膨張感。
それに伴う寒気。
…おしっこ、もれちゃう…!
女子寮のトイレは共同で、一階にしかない。私たちはそこへ向かっていた。
私はサイトに抱っこされながら、おしっこを必死にガマンしていた。
もちろん、抱っこの感覚を楽しむ余裕なんてぜんぜんない。
普通だったら、抱っこしてもらわなくても夜のトイレなんか全然平気なんだけど。
今日は違った。
キュルケとサイトに聞かされた怖い話のせいで、腰が抜けていた。
ずっと私はベッドの上に座ってたんだけど、二人とも、気づいてなかったみたい。
キュルケの話の途中から、私の腰は恐怖で抜けていた。
だから、みじろぎ一つできなかったんだけど…。
サイトの話で、完璧に立てなくなった。
…サイトもサイトだ。気づいてくれてもいいのに…。

「ごめんな、シャルロットが怖い話苦手だって知らなくてさ」

…怖い話が苦手なんじゃなくて、おばけがキライなだけなんだけど。
サイトの言葉に反応する様に、稲光が光った。
それと同時に、キュルケの話が思い出される。
私の身体がびくん!と震える。
サイトはそんな私を優しく抱きしめてくれる。
腰の抜けたのは治らないけど、それでも、恐怖を少しは抑える事が出来た。

278 名前:あらしのよるに ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/27(月) 02:46:47 ID:vx1o4CSl]
しばらくすると、トイレについた。
才人は入り口のドアを開け、個室の前までやってくる。
そして、タバサを下ろそうとする。
しかしタバサは、頭を振った。

「…まさか、まだ腰抜けてる…?」

才人の言葉に、タバサは頷いて肯定を返した。
…あ、あのーーーう?

「じゃあ、どうすれば…」

しかし、才人のその言葉に返ってきたのは、泣きそうなタバサの声だった。

「もれちゃ、う…っ!」

そう言って才人にしがみつき、ふるふると震える。
ヤバイマズイ。
才人は慌てて個室のドアを開け、タバサと一緒に中に入る。
器用にそのまま個室のドアを閉めると、鍵をかけた。
そして便器のフタを開けると。

「ご、ごめんなシャルロット…」

一旦タバサをまっすぐ立たせ、タバサの身体を便器に正対させて、ショーツを一気に抜き取り、膝の裏に手を回す。
そして、そのまま便器に向かって脚を開くように、膝を抱え上げた。

「や、やだぁっ!」

タバサの顔が羞恥に歪み、手で膝をホールドする才人の手をどけようとする。

「で、でも、おしっこしたいんだろ?」

確かに、今のままじゃ漏らしてしまう。
背に腹は換えられない。
それに、もう膀胱の膨張感も限界だ。

279 名前:あらしのよるに ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/27(月) 02:48:05 ID:vx1o4CSl]
「大丈夫…見ないようにするから」

才人のその言葉に、タバサの緊張が少し緩んだ。
その瞬間。

ちょろろっ

小さな水音と共に、琥珀色の線が、アーチを描いてタバサから流れ出た。
…や…出ちゃう…。

ちょぼろろろろろろろろろろろろ

その線は次第に太くなり、勢いを増す。
もう、止められなかった。
…やぁ、出てる、出てるぅっ…!
サイトの居る前で、おしっこ、出てる……!
タバサはその光景から目を逸らすように顔を覆う。
…その背後で、ごくり、と喉の鳴る音がした。
気になって見上げると。
目を見開いた才人が、タバサの放尿に釘付けになっていた。

「や、やだぁっ!」

タバサは必死に、才人に訴える。

「見ないで、見ないでぇぇっ!」

しかし、才人の目は、タバサの迸りが止まるまで、逸らされることはなかった。

280 名前:あらしのよるに ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/27(月) 02:49:56 ID:vx1o4CSl]
恥ずかしくて死にそう。
私はベッドの中でサイトに背を向けて横になっていた。
…全部、見られた…。
あの後、私はずっと泣いたまま、サイトに運ばれて部屋に戻った。
…おしっこするところなんて、見られた…。
ホントに、恥ずかしくて、死にそう…。
しかもおしっこの後始末まで、サイトがしてくれた。
怒りなんかより、恥ずかしさの方がずっと大きくて、私はサイトの方を見られない。
そんな私に、突然サイトが話しかけてきた。

「…ご、ごめんな」

…怒ってると思ったのかな…。
サイトは背中から、私を優しく抱きしめる。

「怒ってるよな?見ないでって言われたのに見ちゃったし…」

…そうよ。
…見ないでって言ったのに。恥ずかしかったんだから!
だんだん、私の中に怒りがこみ上げてくる。

「…ほんとに、ごめん」

サイトのその言葉に、私はくるん、と寝返りを打った。
サイトと正面から見詰め合う。
私は、できるだけ仏頂面で、驚いた顔をしているサイトに言った。

「ほんとにすまないって思ってる?」

私の言葉に、サイトは目を伏せて、「うん」と頷いた。
…じゃあ。

「一個だけ、言う事聞いて」

私はサイトの腕の中で、そう言った。
サイトは、少し考えた後、やっぱり「うん」と頷いた。
私は、彼の胸に頭を預けながら、言った。

「朝まででいい。
 優しく、して」

そして、彼の背中に手を回して、そっと彼を見上げた。
彼は、そのまま優しく、私にキスをしてくれた。
…その後?
もちろん、サイトは朝まで優しく「して」くれた。〜fin



281 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM mailto:sage [2006/11/27(月) 02:53:11 ID:vx1o4CSl]
正解が出ました。
>>246 さん、大正解です。その通り。

さて、地元で雨降ってたので&タバサの設定でそういうのあったね、と思い出したので突発。
1時間足らずで書いたもんなので少しアラが目立つが。、ご勘弁くだせい(ぁ

さーて、運動会ネタの続き書こう。

んじゃノシ

282 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 02:58:42 ID:xkO4/QNW]
ちくしょー予想外した!

しかし、一時間足らずでこんないやらし…もとい、素敵なお話を……。
せんたいさん、恐ろしい娘…!!

283 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 03:46:36 ID:y6o8eJ+k]
放尿プレイとはまた(ry
さすがへんたいさんGJすぎます

284 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 09:31:26 ID:fZpB3t++]
せんたいさんがへんたいさんで、へんたいさんがせんたいさんで…

どっちでもいいや、ともかくGJ!

285 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 11:17:55 ID:kVcvPuCC]
GJ!
せんたいさん、次は放屁プレイでお願いします。

286 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 12:49:47 ID:xOkeDaGP]
>>285
君は何を言ってるんだ?
タバサにそんな物出す器官があるわけ無いジャマイカ。

287 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 13:57:54 ID:fD96Vgz5]
みなさんGJ!
アニメ終了しても、職人が増えていく怪奇現象に驚愕。
総合的なレベルが常に高いし。
いったい何故なんだ?


いや、他の覗いてるとことの差がすげーのよ


288 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 14:18:35 ID:QdFKcmW9]
       (  _,, -''"      ',             __.__       ____
   ハ   ( l         ',____,、      (:::} l l l ,}      /   こ \
   ハ   ( .',         ト───‐'      l::l ̄ ̄l     l     の  │
   ハ   (  .',         |              l::|二二l     |  ハ ろ  .|
       ( /ィ         h         , '´ ̄ ̄ ̄`ヽ   |  ハ り │
⌒⌒⌒ヽ(⌒ヽ/ ',         l.l         ,'  r──―‐tl.   |  ハ こ │
        ̄   ',       fllJ.        { r' ー-、ノ ,r‐l    |  ! ん │
            ヾ     ル'ノ |ll       ,-l l ´~~ ‐ l~`ト,.  l     め  |
             〉vw'レハノ   l.lll       ヽl l ',   ,_ ! ,'ノ   ヽ  ____/
             l_,,, =====、_ !'lll       .ハ. l  r'"__゙,,`l|     )ノ
          _,,ノ※※※※※`ー,,,       / lヽノ ´'ー'´ハ


289 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 14:23:52 ID:drIucava]
職人さん達GJ!

>>287
ここのゼロの使い魔はアニメでなくノベル中心のスレだからだよ♪正直アニメはノベル読者を増やすために貢献したくらいにしか思ってない。

290 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 14:45:24 ID:jUWR1634]
アニメ版の主人公ってたしかベジータだよな?



291 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 15:06:59 ID:HgfE5I7c]
>>290
( ゚Д゚)ポカーン

ゼロの使い魔ラジオでも聞いて来い

292 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 15:16:53 ID:HtmGUFXx]
>>289
いや、それは減らない説明にはなってるけど、増える説明にはなってないかな?

前スレあたりから流れ込んできた職人さんて、どうして書いてくれる気になったのかな?
とか、投稿無くなった職人さんでもスレ覗いてるのかなとか?


後学のために知りたい。


293 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 15:26:07 ID:EnRt2dYT]
>292
シェスタとタバサとルイズが可愛いから(この順)に決まってるだろ!

294 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 15:47:48 ID:HtmGUFXx]
>>293
それは原作+ここで流れてる話でおk?

いやさ、、現状って
職人が書いて
職人が保管して
職人がスレ立ててる

漏れらに出来ることって、荒らさない程度なわけだが、
あえて、荒れそうなネタふる奴とか、粘着するのとかさ、
同じ読むだけにしても、色々居るし。

新規職人の加入理由とか分かれば、何か貢献できること有るかな?と

そうおもったのさー

考えすぎかもしれんね。
長文スマン

295 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/27(月) 17:10:53 ID:J+jZW2wB]
確かに流れるの速いですよね(^_^;)

自分が書き始めたのはただ何となくです。パロ板を見て、ネタを思い付いたから投下…という感じでした

書き続けてる理由は…単に感想が嬉しいからですね
この板は投下するとみんな感想をくれるので、書いててとても楽しいです
GJと言ってくれるだけでも小躍りするくらい嬉しいですよ!

てな訳で今日の深夜投下します(・ω・)/

296 名前:名無しさん@ピンキー [2006/11/27(月) 17:36:11 ID:SsuwlyG9]
書いたのをssとして短くまとめるのに苦労してるんだが、
なんか文を効率よくカットする方法あったら教えてほしい。

削るとどうしても場所によって文章力がバラバラに見えてしまうんだ。

297 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 17:37:04 ID:SsuwlyG9]
スマン、sage忘れた。

298 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 17:43:38 ID:nFArQ9ry]
>>296
書く段階で気をつけるw

冗談はさておき、書き終わってる文章なら、
連続で投下してもらえばそのまま読むので。

そんなに気にせんでも。

待ってる。


299 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 18:16:22 ID:nt7AEpiI]
とてつもない長い話を、まるで月刊連載のようなローペースで書いてる職人もいる。
リアルが忙しくてペースダウンした職人を補うように増えて来た職人やSSは嬉しい。
しかし、たしかに新人職人さんGJ!GJ!で喜ばしい限りではあるのだが、
ここまで盛り上げてくれた先駆者職人達を労う気持ちも忘れてはいけないと思うんだ!
お願いカンバーック!と思う職人も沢山いる。
ここまで寛大に貪欲に新人職人を受け入れる現状が嘘のように荒れていたあの頃、
些細な事で排除した職人達はもう帰ってこない。
現状を見るに付け、それだけが俺は悲しい。


300 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 20:55:16 ID:xOkeDaGP]
>>294
とりあえず、ウザい。



301 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 21:01:40 ID:BTerMu63]
>>294
住人に出来ることって言ったら、
「とりあえず投下された作品は出来るだけ読む」
「面白かったら『GJ!』の一言でいいからコメントつける」
「勝手に派閥とか作ったりして無駄に争わない」
「作者本人でもないのに批判に対して反論したりしない」
ぐらいじゃね? あとこのスレならWikiの編集手伝うってのがあるけど。

302 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 21:02:52 ID:YvG+ZIyz]
>>293
アン様が一番に決まってるだろ!


303 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 21:31:38 ID:Fbj3A6iz]
アメリカンジョーク風ゼロの使い魔

ある朝、いつものように大好きな使い魔のサイトをつれて
授業を受けに行こうと部屋を出たルイズは、少し離れたところにある
モンモランシーの部屋からギーシュとモンモランシーが出てくるのを目撃した。
見ると、ギーシュはなんとモンモランシーにお出かけのキスをしているではないか。
羨ましくなったルイズは傍らのサイトに真っ赤な顔を悟らせないよう言う。

「ね、ねぇ、ギーシュは出かける前にモンモランシーにチチチ、チュ−してるわよ・・・
あああ、あなたはなんで同じことしないの?」

「は?だって俺、出掛けにキスするほどモンモンと親しくないし」

その日一日、悲鳴が途切れることはなかった・・・・・・

終わり

304 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 21:44:02 ID:ab48DhyK]
HAHAHAHAHA!!

305 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 21:55:54 ID:y6o8eJ+k]
面白いことは面白かったけどどの辺がアメリカンなのか分からない私ジャパニーズ。

306 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/27(月) 22:18:45 ID:k3LnJ+r6]
基本的に、アメリカ男=浮気性=妻による虐待の対象、と覚えていればいい。
まるでサイトそのものだな。

307 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/28(火) 00:05:07 ID:Td4nGIkD]
ちなみにこっちのネタはいささか勘弁して欲しいが……
アメリカ男=寝取られ男
ってなネタも多いわけだ。
サイトは当てはまって欲しくないと言うか当てはまらん気がするが。

308 名前:205 mailto:sage [2006/11/28(火) 01:00:40 ID:o8uSz4jC]
 俺はローペースじゃねえ! と声を大にして主張してみる。

309 名前:少女の苦悩、少年の怒り mailto:sage [2006/11/28(火) 01:02:13 ID:o8uSz4jC]

 澄み切った青い空を見上げて、シエスタは一つため息を吐いた。
 授業中という時間帯もあってか、ヴェストリの広場に人の姿はない。
 短い休憩を与えられて広場の隅のベンチに座っているのだが、口から出てくるのはため息ばかりだ。
 頭に思い浮かぶのは、愛しい黒髪の少年のことばかり。
(サイトさん)
 小さく胸が痛む。後悔という名の小さな棘は、未だにシエスタの心に突き刺さったまま抜けてくれない。
 才人とタバサを送り出してから、もう二日も経ってしまった。
 今回彼らが何をしにどこへ行ったのか、シエスタは何も聞いていない。
 ただ、協力を頼んできたキュルケが「絶対に誰にも喋らないでね」と言ったときの真剣な瞳から考えるに、
 少なくとも単なる小旅行に出かけた訳ではないようだった。
 だから、今頃どこにいるんだろう、とか危険な目に遭っていないだろうか、などと考えてみても、
 一向に答えは出ない。出るはずもない。
(わたしの今回の役目は、ただ黙っていること、ですもんね)
 シエスタはもう一度ため息を吐いた。
 一ヶ月間ほど出来る限り才人を避けるように、と言われた以外、シエスタに任せられた仕事は何もなかった。
 それでも彼女自身の意地で一日目のお弁当を拵え、
 自分が知る限り山菜や食べられる草などのリストを作り上げたが、果たしてそれがどれだけ役に立つものか。
(結局、わたしがサイトさんのために出来ることは何もない)
 大きな無力感が胸を痛む。勝手に涙がこみ上げてきて、シエスタは強く唇を噛んだ。
(駄目だわ、こんなことじゃ。笑顔で出迎えるって、サイトさんと約束したんだから)
 涙を拭って、無理に笑顔を作る。そうすると、ほんの少しだけ元気が湧いてきた。
 そろそろ休憩時間も終わる時刻である。ベンチから腰を上げて何気なく広場の隅を見やったシエスタは、目を見開いた。
 少年が一人、何気ない足取りで歩いていく。あまり見ない服装の、黒髪の少年。
「サイトさん」
 シエスタは叫びながら立ち上がり、才人に向かって駆け出した。
 才人はこちらに気付く様子もなく、校舎の影に消える。
 シエスタもその後を追ったが、校舎の角の向こうに飛び込んだとき、既に才人の背中はどこにも見当たらなかった。
 シエスタは困惑して周囲を見回す。隠れられるような場所もないし、曲がれるような小道もない。
(見間違い、かな。ううん、確かにあれはサイトさんだった)
 シエスタは大きく息を吐く。
 もしかしたら、才人会いたさに幻覚を見たのかもしれない。
 だとしたら自分も相当参っているな、とシエスタは自嘲の笑みを浮かべた。

310 名前:少女の苦悩、少年の怒り mailto:sage [2006/11/28(火) 01:03:06 ID:o8uSz4jC]

 夜、その日の仕事が終わって自室に帰ろうとしていたシエスタは、
 連れ立って広場を歩いてきたキュルケとモンモランシーに呼び止められた。
 二人とも魔法学院の制服姿だったが、モンモランシーは何やら小さな袋を持っていた。
 本来なら貴族に呼び止められたりしたら「何か気に入らないことでもしただろうか」と不安になるところだが、
 この二人ならば顔見知りだから、あまり緊張することもない。
 二人は少し難しそうな顔をして「とにかくついてきて」とシエスタの前を歩き始めた。
 寮の中に入って少し歩き、辿りついた先は見慣れた場所だった。
「ミス・ヴァリエールの部屋じゃないですか」
 どうしてこんなところに、と問うよりも早く、キュルケが扉をノックしていた。
「ルイズ、入るわよ」
 返事を待つこともなく、キュルケはアンロックの魔法で勝手に鍵を開けて部屋に侵入する。
 モンモランシーも躊躇なく後に続き、シエスタ自身も若干迷いつつルイズの部屋の中に踏み入った。
 才人が旅立って以来、この部屋の住人はルイズ一人になっているはずである。
 部屋の中はしんと静まり返っていた。
 窓から月明かりが差し込んでいるとはいえ、ランプすら灯されていないために部屋の中は随分と暗い。
 キュルケが慣れた様子でルイズの机に近づき、その上にあったランプを灯した。
 部屋がぼんやりとした光に照らされ、同時にどこかから甘い匂いが漂い始める。
 シエスタは息を呑んだ。
 ルイズがいた。ベッドの上で布団を被って蹲っている。
 しかし、彼女は二日前とは比べ物にならないぐらいひどい状態だった。
 吊りあがった目は真っ赤に充血してギラギラした光を放っており、
 その周囲に出来た隈は彼女がろくに寝ていないことを如実に示している。
(どうして)
 シエスタは声も出せず、ただルイズを見つめることしか出来なかった。
 ルイズがこんな風になってしまう理由など、一つしかない。才人の不在だ。
 だが、今回は前と違って才人が死んでしまったという訳ではないのだ。
 シエスタ自身彼の不在には気落ちしていたが、それはあくまでも不安というレベルに留まっている。
 何をどうしたら今のルイズのように追い詰められてしまうのか、見当もつかなかった。
 とにかく、こんな状態のルイズを放っておくわけにはいかない。
 シエスタはベッドに駆け寄ると、布団越しにルイズの肩に手をかけた。
「ミス・ヴァリエール、大丈夫ですか」
「別に、なんでもない」
 ルイズはかすれた声でそう答えた。
 間近で見ると唇も乾ききって荒れているのが分かり、さらに痛々しさが増した。
 シエスタはルイズの隣に腰掛けると、彼女の背中に手をやり、努めて穏やかな声で問いかけた。
「一体どうしたんですか、ミス・ヴァリエール」
「うるさいわね、なんでもないったら」
 疲れきった声でそう言ったきり、ルイズは目を見開いたまま黙り込んでしまう。
 いつもならもうシエスタの手など振り払っている頃である。そうしないところを見ると、かなり消耗しているらしい。
「見ての通り、この子ったらあれから少しも寝てないみたいなのよ。
 今日の授業中なんて、いつ倒れるかと心配になったぐらいよ」
 キュルケが呆れたように言う。
 確かに、今のルイズの様子は尋常ではない。このまま放っておいたら本当に衰弱死してしまいそうである。
「だけど、この子ったら少しも事情話さなくて」
 キュルケが肩をすくめる。そういう訳で自分が連れてこられたらしい。シエスタはルイズの顔を覗き込んだ。
「ね、ミス・ヴァリエール。何か悩み事があるなら、私に話してくださいませんか。
 お話し相手ぐらいにならなれると思いますから」
 しかしルイズは唇を引き結んだまま何も話そうとしない。
 これではどんなに話しかけても無駄なのではないだろうか。
 シエスタは困惑してキュルケの方を見る。そこで、おかしなことに気がついた。
 部屋に入ってから一言も発していなかったモンモランシーが、いつの間にやら床に何かを置いている。
 遠目に見るとそれは香炉のようで、ランプを灯すと同時に漂い始めた甘い匂いの出所は、どうやらその香炉らしかった。
 一体何のつもりなのかと問いかけようとしたとき、不意にシエスタの手に震えが伝わってきた。
 驚いて隣を見ると、先程まで厳しい顔をしていたルイズが、突然顔を歪めて泣き始めていた。



311 名前:少女の苦悩、少年の怒り mailto:sage [2006/11/28(火) 01:03:51 ID:o8uSz4jC]

「急にどうしたんですか、ミス・ヴァリエール」
 慌てて問いかけるが、ルイズは小さくしゃくり上げるばかりで何も答えない。
「凄い効き目ね」
 キュルケが呟いた。はっとしてそちらを見ると、キュルケは呆れ半分に傍らのモンモランシーを見ているところだった。
「違うわよ。これの効果が凄いんじゃなくて、ルイズがもう立っていられないぐらいに疲れ切ってたってだけの話」
 困惑するシエスタの視線に気付いたのか、モンモランシーは苦笑を返してきた。
「そんなに驚くようなことじゃないわ。ちょっと、心を落ち着かせる香を流しただけ」
「水魔法のお香なんでしょ」
 キュルケの呟きに、モンモランシーは肩をすくめた。
「言うほど強いものじゃないわ。でも疲れきった人になら十分効果があるはずよ。
 張り詰めていた精神が落ち着いて、素直に気持ちを現せるようになると思う」
 そう説明してから、「さてと」と言ってモンモランシーは背を向ける。
「あとはあなたに任せるわね」
「え、でも」
「わたしたちがいたら、話しにくいことがあるんじゃないかしら」
 キュルケもまた、悪戯っぽく片目を瞑って入り口に足を向ける。シエスタは何も言えなくなってしまった。
「そのお香、多分明日の朝ぐらいまでなら持つと思うから」
「しっかり慰めてあげなさいな。それじゃお休みなさい、お二人さん」
 それだけ言い残して、モンモランシーとキュルケは部屋を出て行ってしまった。
 途端に静かになった部屋に、ルイズがしゃくり上げる音だけが途切れ途切れに響き渡る。
 シエスタは迷いながらも微笑を浮かべ、ルイズの背中をさすってやった。
「さ、ミス・ヴァリエール。まずは眠りましょう。このままだと体壊しちゃいますよ」
 だが、ルイズは首を振った。鼻を啜り上げながら、かすれた声で呟く。
「寝るの、やだ」
「どうしてですか」
 急かす調子にならないように、シエスタはゆっくりと問いかける。何となく、故郷の弟や妹たちのことを思い出した。
 ルイズは真っ赤に充血した目から止め処なく涙を流しながら、途切れ途切れに話し出した。

312 名前:少女の苦悩、少年の怒り mailto:sage [2006/11/28(火) 01:04:24 ID:o8uSz4jC]

 夢を、見るのだという。
 その夢の中で、ルイズはそんなに遠くない過去の風景を見ている。
 アルビオンから撤退するトリステイン軍。その殿を命ぜられた自分。薄れてゆく意識と、その向こうにある才人の笑顔。
 本来なら、ルイズの意識はそこで途切れている。だというのに、夢はこの後まで続くのだという。

「サイトがね、怖い怖いって震えながら、でもたくさんの兵隊に向かって真っ直ぐに走っていくの。
 わたしはそれを後ろで見ていて、止めて、行かないでって叫ぶんだけど、サイトは少しも聞いてくれないの。
 サイトは剣を抜いてたくさんの兵隊を倒すんだけど、兵隊たちも弓矢や魔法をたくさん放って、サイトの体はどんどん傷ついていく。
 足を斬られて、手を焼かれて、それでもサイトは止まらないの。
 兵隊たちの指揮官を倒せば敵を足止めできて、それでわたしが生き残れるからって。
 わたしのことはいいから逃げてって、一生懸命叫んで、サイトの腕を引っ張っても、サイトは止まってくれない。
 どんどん傷が増えてどんどん血が出て、それでもサイトは止まらないの。
 だけど、兵隊たちの指揮官まで後一歩っていうところで、サイトは倒れて動かなくなるの。サイトは、死んじゃうの」
 何かに憑かれたように夢中でそこまで喋りとおしたあと、ルイズはまた物も言わずに泣き出してしまった。
 シエスタは黙ってルイズの背中を擦ってやりながら、囁くように問いかける。
「それで、また才人さんが死んじゃうんじゃないかって思って、怖くなるんですか」
「違うの。ううん、それもあるけど、でも違うの。サイトがあんな目に遭ったのは、全部わたしのせいなの。
 わたしが皆に認めてもらいたいなんて思ったから、サイトはあんなに頑張って、痛くて苦しい思いして、死んじゃって。
 全部わたしのせいなの。わたしのせいでサイトが死んじゃう。わたしがサイトを殺してしまう」
 ルイズは両手で顔を覆い、声を上げて泣き出した。手と手の隙間から、耳を塞ぎたくなるような痛々しい泣き声が零れ出す。
 しかしシエスタは耳を塞がず、ただじっとその泣き声に耳を傾けていた。すっと目を閉じて、言う。
「そうですね。確かに、その通りかもしれませんね」
 ルイズの泣き声が更に大きくなる。シエスタはその泣き声を横目に立ち上がり、ルイズの前に跪いた。
 ゆっくりと両手を伸ばし、ルイズの頬を優しく包み込む。泣きはらした真っ赤な瞳と目が合った。
「でも、大丈夫ですよ」
 ルイズが小さく息を呑む。シエスタは笑って続けた。
「サイトさんは、絶対に死にません。今度もちゃんと無事で帰ってきてくれます」
「そんなの分からないわ」
「いいえ、わたしには分かります。サイトさんは絶対に死にません。今度だけじゃありません。この先も、ずっと」
「どうしてそんなにはっきりと言えるの。もっと怖いことが起きるかもしれないし、もっと危険な目に遭うかもしれないじゃない」
「それでもです。サイトさんは何があったって、どんなに危険な目に遭ったって、最後は必ずわたしたちのところへ帰ってきてくれます」
「どうして」
「だって」
 シエスタはそこまで言って躊躇った。目蓋を閉じ、眉根を寄せる。
 今から言おうとしていることは、間違いなく事実だ。変えようのない現実だ。
 だからこそ、口に出してしまえばきっと自分の心は深く傷つくだろう。
(それでも、ちゃんと認めなくちゃならないんだわ、わたしは)
 シエスタは細く、そして深く息を吸い込んだ。
 堂々と胸を張り、力強く顔を上げる。目蓋を押し上げ視線は真っ直ぐルイズの瞳に。そして、口元には深い笑みを。
 シエスタは切り裂かれるような胸の痛みに耐えながら、全身全霊の力を込めて、言った。
「サイトさんは、ミス・ヴァリエールのことを愛しているんですから」

313 名前:少女の苦悩、少年の怒り mailto:sage [2006/11/28(火) 01:05:36 ID:o8uSz4jC]

 ルイズの目が大きく見開かれた。シエスタは笑みが崩れてしまわないように、顔に力を込める。
 胸の奥で、様々な感情が荒れ狂っていた。
 怒りもある。悲しさもある。悔しさもある。寂しさもある。羨望、悲嘆、嫉妬、憎悪。
 ありとあらゆる感情が、笑みを形作る唇を無理矢理こじ開けてしまいそうなほどに強く荒れ狂っている。
 だが、決してそうはならない。穏やかな深い笑みは、決して崩れはしない。
 嵐のように渦巻く冷たい感情の中に、一つだけ温かい何かがあるのだ。
 それが何なのかは分からない。だが、その何かが今の自分を支えてくれているのだと、シエスタは知った。
(サイトさんはミス・ヴァリエールのことを愛している。
 わたしはサイトさんの気持ちを大切にしてあげたい。
 だからサイトさんが愛するミス・ヴァリエールを助けてみせる。
 だって、わたしはサイトさんのことを愛しているから)
 その瞬間、荒れ狂っていた感情がほんの少しだけ静かになった。
 まだ胸は痛む。しかし、言葉を紡げなくなるほどには痛くない。
 シエスタは目を見開いたまま固まっているルイズに、繰り返し言い聞かせた。
「大丈夫です。サイトさんは必ず帰ってきます。ミス・ヴァリエールのことを愛しているから。
 愛している人を一人残して死んでしまうような人じゃありませんよ、サイトさんは。
 本当はあなただって分かっているんでしょう。サイトさんが、どれだけあなたのことを大切に思っているのか」
 ルイズの顔が崩れ始めた。
 笑っていいのか泣いていいのか分からないような、複雑な表情。
「でも」
 戦慄く唇が、震える声を紡ぎ出す。
「わたしは、そんな風に思ってもらえるような人間じゃない」
 ルイズの瞳から、涙が一筋零れ落ちた。
「サイトにたくさんひどいことしたの。サイトにたくさん痛い思いさせたの。
 それなのに、ごめんなさいもありがとうも一度だって言ったことがないの。
 そんなわたしに、サイトの気持ちを受け入れる資格なんてあるはずない」
 固く閉じられたルイズの目から、次々に涙の筋が零れ落ちる。
 その全てを受け止めるように、シエスタは強くルイズを抱きしめた。
「大丈夫、きっと、全部笑って許してくれますよ」
「だけど、わたしは」
「だから涙を拭きましょう。だから明るく笑いましょう。
 才人さんが帰って来たとき、ごめんなさいって言えるように。才人さんが帰って来たとき、ありがとうって言えるように」
 ルイズは何も言わなかった。
 ただ、涙を拭うように、あるいは泣き声をかみ殺すように、シエスタの体に顔を押し付けて、小さく体を震わせるだけだ。
 シエスタは穏やかな笑みを浮かべたまま、しばらくそうやってルイズを抱きしめていた。
 ルイズはやはり何も言わなかったが、シエスタの胸の中で、一度だけ小さく頷いたような気がした。

314 名前:少女の苦悩、少年の怒り mailto:sage [2006/11/28(火) 01:07:41 ID:o8uSz4jC]

 泣きはらしたルイズの顔を、窓から差し込む月明かりが仄かに浮かび上がらせている。
 ベッドの中、ルイズの隣に横たわりながら、シエスタは複雑な気持ちでその顔を眺めていた。
(この子は、とても弱い。一人ぼっちでいた時間が長すぎたせいなのかもしれないけど)
 自分を愛してくれる人を求める気持ちが、ルイズは人一倍強い。
 そんなルイズが一度才人と死に別れ、やっと会えたと思ったらまた離れ離れになってしまったのだ。
(可哀想なミス・ヴァリエール)
 シエスタは手を伸ばし、そっとルイズの髪を撫でる。
 一人では生きていけない、か弱い少女。
 だが、そんなルイズも、才人のために頑張ろうとしているのだ。
 出来る限り才人の気持ちに応えよう、彼の気持ちを大事にしようと思っている。
 だからこそ、不安に押しつぶされそうになりながらも才人を送り出したのだ。
 夜眠れないほどの恐怖を感じながら、それでも泣き言を言わずに頑張っていたのだ。
(わたしはこの子を支えてあげたい)
 シエスタは手を伸ばして、ルイズの小さな体をそっと抱きしめた。
(強くなりたいと、愛する人の思いを受け止めたいと思っているこの子の気持ちを、少しでも助けてあげたい)
 もちろん、シエスタ自身才人のことを諦めるつもりはない。
 だが、今は一度だけその気持ちを胸にしまってもいいと思っている。
 せめて、ルイズが何の気兼ねもなく自分の気持ちを素直に表現できるようになるまでは。
 シエスタが決意を新たにしたそのとき、不意にルイズが小さく呻いて薄らと目を開いた。
「あ、ごめんなさい、起こしちゃいましたか」
 慌ててそう言ったが、何故かルイズは何も答えず、目を細めてじっとある一点を凝視している様子だった。
 どこを見ているのだろう、と不思議に思ってその視線を追うと、自分の胸に行き当たった。
「あの、ミス・ヴァリエール」
「おっきい」
 何が、と問う暇もなく、ルイズは素早く腕を伸ばした。避ける間もなく、シエスタの胸がルイズの手に捕まれる。
「ちょ」
「おっきい」
 またも呻くように言いながら、ルイズはやたらと真剣な目つきでシエスタの胸を揉み始める。
 混乱するシエスタの耳に、その声はやたらと大きく響いた。
「いいなあ」
 溢れんばかりの羨望が込められた、怨嗟の声である。シエスタの背筋に悪寒が走った。
 もちろん声の出所はルイズで、相も変わらずやたらと真剣な目つきでシエスタの胸を揉みしだいている。
「いいなあ。おっきいおっぱい、いいなあ」
(え、ちょ、なんなんですかこの状況)
 混乱するシエスタを横目に、ルイズはそれからたっぷり数秒ほどもシエスタの胸を揉みまわしたあと、不意に顔を上げた。
「ねえシエスタ」
「え」
「どうすればこんなにおっきくなるの」
「どうすればって」
「なんてわたしの胸はこんなにちっちゃいの」
「いえ、そんなことは」
「うそつき。だってシエスタ前言ったもん、控えめに言って板だって」
 そんなこと言ったかなあ、と首を傾げるも、長く考えている暇はなかった。
 ルイズが今まで以上の勢いでシエスタの胸をこねくり回し始めたのである。
「ちょ、ミス・ヴァリエール、痛い、痛いですってば」
「いいなあ、ねえシエスタ、わたしにもちょっとちょうだい。おっぱい分けて、ねえ、おっぱい分けてってばあ」
 ほとんど半狂乱で叫ぶルイズに、シエスタは泣きそうになる。
 揺れる視界の片隅に、床に置かれた香炉が映る。
(ミス・モンモランシ)
 シエスタはルイズに胸を弄ばれながら、内心で絶叫した。
(この香、十分に効き目が強いんじゃあないでしょうか)
 しかしその問いに答えるものはなく、シエスタは明け方まで悲鳴を上げ続けることになったのであった。

315 名前:205 mailto:sage [2006/11/28(火) 01:10:02 ID:o8uSz4jC]
俺はローペースじゃねえ! 単にやる気にムラっ気があるだけだと声を大にして(ry

いやごめんなさい、十分遅いですね。本当はタバサの冒険が出るより早く終わらせるつもりだったんですが。
えーと、一応書いておきますと、このSSは八巻までの設定を使っております。
故に九巻やタバサの冒険等の設定は都合のいいところだけ利用させてもらうということに(ry

ではまた次回。

316 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/28(火) 01:10:58 ID:BYDRGXFY]
明後日からテストなんでこれから投下が遅れるかもしれないのでご勘弁を…

では投下

317 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/28(火) 01:13:31 ID:BYDRGXFY]
黒髪の彼は私を救ってくれた
燃え盛る炎からではない
孤独、不安、無力感から…
大剣を背負ったその背中は与えてくれた
安心、歓喜そして希望を…

サイトが火を消し止め後もルイズはずっと泣いていた
その涙はさっきまで流していた孤独の涙ではない
歓喜の涙…

しばらくして泣き止んだルイズが口を開く
「アンタ誰よ?」
「お前…恩人に「アンタ誰」は無いだろ!?」
「アンタ平民でしょ?なら貴族に名前を聞かれるだけでも光栄に思いなさい!」
すっかりサイトと出会う以前のルイズである
「ヒラガ…っておい何泣いてんだよ?」
「うるさい!アンタ見てると…」
心が喜んでいる
記憶になくともサイトともう一度会えた、また話せる、その溢れ出す喜びをルイズは止めることが出来なかった
「もう、アンタ訳わかんない…」
サイトはルイズの頭を左手で抱えた
「な、何すんのよ…」
だが言葉とは正反対に体全体に心地よさが走る
「泣いてる女の子はほっとけねぇよ。」
ルイズの精神は不安や緊張で固く強ばっていた
が、この平民の腕に抱えて貰っただけで、それら全ての物が溶けていく
「なんでかしら…アンタがそばにいるだけで…」
「安心して眠くなっちゃうってか?」
「なっ!?ち、ちち違うんだから!へへへへ平民の前で眠るわけないじゃない!」
サイトは吹き出した
やっぱりルイズだ
「なら貴族がこんな所で野宿なんかしちゃダメだろ?」
ルイズは懐かしい…真っ赤にした顔で反論する
「さ、探し物を探しに来たのよ!それでこの街に着いて宿を借りようとしたら満室で…」
「オレは借りれたぞ?」
「わ、わわわ私は貴族よ!アンタ達みたいな平民が泊まる安宿なんかに泊まれるわけないじゃない!」
(ヤバい…可愛いすぎる…)
興奮やら怒りやらで言葉を震わせながら反論するルイズがどうしようもなく可愛い
だからもう少しイジワルをしてみたくなるのも仕方ない
うん、絶対仕方ない
「オレの宿に泊めてあげようかと思ったけど…泊まれないんじゃ仕方ない…」
そう言うと、あわあわと口を開きながら
「で、ででででもどうしてもって言うんなら泊まってあげないこともないわ!」
サイトの予想通りの答えが返ってくる
「いえいえ、平民が泊まる安宿に貴族様を泊めることなど…このしがない平民にはとても…」
「き、気にしなくていいわ!たまには平民の生活を体験するのも良いことだし…」
この言い合いは裏で我慢していたシエスタが出てくるまで続いた

318 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/28(火) 01:15:14 ID:BYDRGXFY]
「もう、何やってるんですか!」
およそ30分に渡る不毛な言い合いに痺れを切らしたシエスタがそれを止めた
(シ、シエスタ!?まだ言ってないから黙っててくれ)
という信号をジェスチャーでシエスタに送る
シエスタはその信号をなんとか理解してくれたらしい
「ミス・ヴァリエール、この方は?」
「ただの平民。宿に泊めさせてくれるって」
「ちょ、まだ泊めるとは…」
「ありがとうございますね!」
シエスタが大きな声でハッキリと、サイトの声を遮るように言った
後ろから何か黒い物が出ている…
逆らっちゃいけない
逆らっちゃいけない
「どうぞご自由にお使い下さいませ…」
「よかったわ。じゃあ早く案内なさい!」
サイトが奴隷扱いなのはもう彼の運命なのだろう…

宿に案内するとサイトはルイズに追い出された
「平民が貴族と同じ部屋で寝ようなんて何考えてるのかしら」
仕方がないのでサイトがルイズ達が張ったテントの中で野宿することになった
「相棒、楽しそうだねぇ」
「そう見えるか?」
「あぁ。あの娘っ子にどやされてる時なんか至福の顔だった。叩かれて嬉しそうにするなんて相棒はやっぱり変態だねぇ」
「まぁ…確かに楽しかったしな。…やっぱりオレはルイズが好きだわ」
「戻すのかい?」
「…まだ迷ってる」
「言っておくが相棒…娘っ子のあの涙は相棒が流させたんだからな」
「うん…わかってる」

ルイズは部屋のベッドの上でボーっとしていた
「よかったですね。親切な方がいて」
シエスタが話しかけても反応がない…
「ミス・ヴァリエール?」
やっぱり何も反応がない…
シエスタは諦めて、さっき蒸発してしまったヨシェナヴェをもう一度作り直しに行った
ルイズは混乱していた
(なんなのよ!さっきのアイツは!)
楽しかった…あの平民と会うまではどうしようもなくギリギリまで心が追い詰められていたのに
あの平民と話してからは安らかな安心感が溢れてくる
(名前…聞いてなかったな…)
と思った所で本来の目的が頭から飛んでいたことに気がついた
絶対に見つけてやるんだから!
明日はあそこへ行こう
戦争の時に何故行ったか覚えていない…
けど心に一番強く残っているあそこへ…

319 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/28(火) 01:17:30 ID:BYDRGXFY]
ルイズのツンは書いてて楽しい…

次くらいからクライマックスに入りますね(・ω・)/

320 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/28(火) 01:50:38 ID:JaA5B0Yf]
>>315
おお、なんか早いぞw
しかもシエスタの悲鳴最高ww
GJ!!!!
設定も微妙な補正なんかも全然OKだっ!



321 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/28(火) 03:09:22 ID:Y4e6Mx91]
205氏、純愛センター氏もGJです!!
あぁ早く続きを…

322 名前:261のひと mailto:sage [2006/11/28(火) 03:17:38 ID:oBQGagYZ]
……睡眠時間削れば、いくらでも書けるんだっ
画期的な発見をした気がする、261です。

………なんか書かないと限界……脳からなんか漏れる
あと、ちょっと書いとかないと、運動会終わっちゃいそう……
なので、自分のの続きでなく、運動会ネタ行きます

323 名前:1/8 mailto:sage [2006/11/28(火) 03:18:11 ID:oBQGagYZ]
開会式がつつがなく進んでいるけれど、ルイズも使い魔さんも退屈そう。
「退屈ね、マザリーニ」
「そう思っていても、口に出してはなりませぬ陛下」
女王になろうと口うるさいマザリーニ、彼の言うことは為になるのかもしれないけれど……
「退屈ね」
「ですからっ」
片手でマザリーニを制した後、言い訳をしておく。
「この行事のことではありませんよ、枢機卿」
不思議そうな顔で、まだ何かを言い募るマザリーニを放って、外に注意する。
学園長の挨拶の途中で、一斉に外が沸いた。
苛立たしげなマザリーニは、わたくしに聞こえるように呟いた。
「まったく、学生の行事にしては賞品が豪華すぎますな。」
国庫が厳しい折に……続きは聞かなくても分かった。
散々我侭を通して、この大会の諸経費は王宮も負担。
貴族から取った入場料については、経費分を差し引いて、
戦災孤児の育英に当てることになっていた。
「人気取りにしてはやりすぎでは有りませんかな?」
……彼らに流れたお金が使われれば、税金になって戻ってくるでしょうに……
「国民には少し楽しんでも欲しいのですよ、枢機卿」
わたくしの我侭で国はずいぶん疲弊したのですもの。
「忠誠には報いなければね。」
……本当は、もう一つ目的があるのだけれど。
魔法によって向こうからは見えないけれど、使い魔さんを見つめる。
(少し待っててくださいね……すぐに……)
「しかし、来賓に貴族が妙に多いですな、父兄以外も来ているようですが……」
マザリーニが不思議そうにしている。
(当然よわたくしが、直々に招待したのですもの)
今日の事を思うと、自然に頬が緩む。
ルイズを合法的に処理する……
誰の非難も受けずに。
ヴァリエール公の許可は既に受けているし。
「楽しみですね」
「……陛下?さては先ほどから、お話を聞いてませんね?」
「うふふふふ枢機卿、生徒さんに手を出したらいけませんよ?」
いつもはそんなことを言わないのに、ついマザリーニをからかってしまう。
「なぁっ、あ、あのような、けしからん衣装!!
私は。まーーーったく興味有りませんぞ、陛下!!」
……わたくし衣装の事なんて言ったかしら?
あまり苛めるのも可哀想だから、この辺にしておきましょう。
アニエスが外をとても気にしていた。
生徒と近衛が会うたびに、見て分かるほど緊張していた。
騎士の見習いのうち、十代の前半の者のみ、
ユニフォーム着用の上競技に参加させる事になっていた。
鼻の下を伸ばしながら騎士の選定をしていたオールド・オスマンはそれはそれで凄い人ですわね。
うってかわって真面目に開会の挨拶をしているけれど……
(どいちらが本性なのかしらね?)

324 名前:2/8 mailto:sage [2006/11/28(火) 03:18:42 ID:oBQGagYZ]
長い挨拶もまったく苦にならなかった……
「サイト………」
同じく目じりが下がったままの親友の肩を掴む。
何度も危険な目にあった、
レコンキスタの包囲網から助け出した事も有った。
……だが……こいつを助けて、友達で居てよかった……
「サイト……お前は天才だぁぁぁぁぁ」
目の前に並ぶ、制服とはまったく違う薄手の装い。
(ちちぃぃぃぃ、しりぃぃぃぃぃ、ふとももぉぉぉぉぉ)
血走ったサイトの目が、雄弁に語りかけてくる。
多分僕の目も同じだろう。
「ギーシュ、まだだ、まだ終わらんよ」
「何だとぉぉぉ、親友、まだ何か有るのか?」
一瞬だけこっちを見るサイトだったが、慌てて視線を戻す。
……今は一瞬でも長く、目の前の楽園を見つめて居たかった。
「くっくっく、競技が初めって見れば分かる……分かるのだよ、ギーシュ君」
あまりに異様な、サイトの雰囲気に飲まれてしまう。
「な、何が有るんだ?」
「……ちがうよ、ギーシュ君………ここには無いんだよ」
ニヤニヤと笑うサイトが……素敵だっ!!
何かを想像したサイトの鼻の下が伸びる。
頬が緩む……あ、よだれ。
な、なんだっ?なんなんだ?
「ブラ……それだけ言っておこう、ギーシュ君」
なんだ?なんなんだ?その呪文……
「こ、心ときめくぞ、サイトォォォォ」
「おぉ、分かるかギーシュ……震えるなぁぁ」
心臓が高鳴る。
オールド・オスマンの挨拶が終わった。
競技の開始まで、クラスごとに分かれて座ることになっていた。
『健闘を祈る』
『お互いになっ』
目だけでサイトと会話する。
整列中なら思う様見れたが……
「なに見てるのよぉぉぉぉ、犬ぅぅぅぅぅぅぅ」
……逝ったか……サイト……
迂闊に目移りするとそうなる、愚かな。
「ギーシュ?」
「やぁ、モンモランシー、この衣装はまるで君のためにしつらえたようだ、素晴らしい、よく似合うよ」
「……びみょーに、嬉しくないわね」
顔は正面を見ながら、モンモランシーに向き合う。
至近距離から見た瞬間、僕はサイトの天才性に慄いた。
「………………」
時が止まる。
何も考えることが出来ない。
全ての音が止まり、視線はそこに釘付けになる。
「ちょっ、ギーシュ……大丈夫?様子おかしいわよ?」
ぽ、ぽっちがぁぁぁぁぁぁ
胸ーーーー、おぱーーーーー
「はぁはぁはぁ、モンモランシー……素敵だ」
周りの奴に見せないために、モンモランシーを抱き……しめ……
ふにゅん……
ふにゅりましたぁぁぁぁぁぁぁ
「きゃっ、ギーシュ……大丈夫?医務室……行く?」
僕の余りの挙動不審さに、モンモランシーは心配してくれる。
しかし……
「大丈夫だよ、モンモランシー、さ、応援席に行こう」
一瞬たりとも見逃すものかぁぁぁぁぁぁ

325 名前:3/8 mailto:sage [2006/11/28(火) 03:19:15 ID:oBQGagYZ]
魔法を使って声を送る。
「首尾はいかがですか?」
『上々です、陛下』
この大会に並行して進めている作戦。
これさえ上手く行けば……
今この学園には十代の貴族の子女が大量に居て……
『で、この中から嫁を見繕うわけですな?』
戦争で跡継ぎを失った貴族たちに、嫁探しに来ませんか?
と連絡してみたら、大好評。
「えぇ、お勧めは………」
『うぉぉぉぉ、あのゲルマニアの娘……いぃ』
あの……あのね……お勧めはルイズなの
『まてぇぇぇぇ、あの青い髪のっ……』
『ダマレェェェェ、ロリコンさんめっ、アレは観賞用だろう』
……聞いて……
人選間違えたかしら?
十分に地位もあって、お嫁さんを捜しているのを選別したはずなんですけど……
『なにを言うぁぁぁぁ、育っちゃだめだろおがぁぁぁぁ』
……どうしてこんなに飢えてるのかしら?
『おぱーーー』
「あの……みなさん?」
つ、繋がってるわよね?この通信魔法。
『うおぉぉぉぉぉ、見ろっ』
『ず、ずれた、ぶるまぁを、指できゅって……』
『『『『すーばーらーしーーーーーー』』』
ぜ、絶対人選ミスっちゃった。
でも、ヴァリエール公が納得するような血筋の貴族って、そんなに居ないもの。
少し落ち着いてもらってから、ルイズを勧めることにしよう。
うん。
「あー陛下、ソレはなんですかな?」
「す、枢機卿」
いつの間にか背後にマザリーニ
しまった、妨害されるっ。
「レ、レディの背後に忍ぶなんて……えっち、マザリーニのえっちぃぃぃぃ」
全力で叫ぶ。
「何事ですかっ!!」
私の声を聞きつけたアニエスが駆け込んでくる、計算通り♪
「アニエスっ、枢機卿が……えっちなの……わたくしの背後からっ……あぁっ、これ以上言えないっ」
何も無かったら言えない、うん。
「き、貴様ぁぁぁぁ、陛下の玉体にっ」
「ちょ、まっ」
怒り狂ったアニエスの一撃。
えっちなマザリーニさんは、砕け散った。
「え、冤罪……だ、わーたーし……は、やって……な…ぃ」
結構余裕?
文句を言いながら倒れたマザリーニが、近衛に運び出される。
「ご無事ですか?陛下」
……アニエスにも協力してもらおうかしら?

326 名前:4/8 mailto:sage [2006/11/28(火) 03:19:46 ID:oBQGagYZ]
「はぁ?嘘ですってぇぇっぇえ」
陛下に対する口の聞き方に気を使えなくなった。
う、嘘で枢機卿殴り倒してしまった……
「へ、陛下ドウユウコトデスカ?」
陛下の後ろで魔法装置が何か動いていた。
それに意識を向ける前に、私の手が陛下の手に包まれる。
「聞いて、アニエス。」
陛下の澄んだ瞳が、私を見つめる。
あぁっ、美味しそう。
ちがっ、まだダメだっ。
「ルイズがお嫁に行ったら、使い魔さんは一人になるわよね?」
「……はぁ?」
何か忘れている気がするけど……
なんだろう……
「そうしたら、使い魔さんにはお城に来てもらって、わたくしの近衛にして……きゃっ」
陛下、陛下、よだれ、よだれ。
「ふむ……でしたら、遠くの領地で……」
「えぇ、ヴァリエール公も納得の血筋ばかりよ、グラモン元帥とか」
……元帥だけど、ミス・ヴァリエール位の息子居なかったか?
『萌えー、萌えー』
…何か聞こえてきてるし。
「お部屋は隣が良いわよね?いきなり同室なんて……ですものっ」
…陛下は話聞いてないし。
キャーキャー言いながら妄想にふける陛下を無視して、
さっき気になったことを聞いてみる。
「陛下」
「なーにー、アニエス……式には呼ぶわねー」
……飛んでるし。
小さく溜息を付いてから、質問
「メイジは嫁入りの時、使い魔おいていくものですか?」
「やーねー、そんなはずな……いじゃ……ない……」
一瞬で陛下が真っ青になる。
深く深呼吸して気を取り直して、震えながら私を力強く指差す。
そして……勅が下った。
「何とかしなさいっ、アニエスっ」
……あーもー
「はっ、陛下直ちに」
………私、何してるんだろーなぁ


327 名前:5/8 mailto:sage [2006/11/28(火) 03:20:18 ID:oBQGagYZ]
廊下を曲がると、そこは銃口だった。
「って、なに?おかしいからっ、日本語として変だからっ」
見たことない、女の子に銃を突きつけられる。
こんなの初めて♪
って、混乱してる場合じゃねー
「シュヴァリエ・サイト様ですね?」
「ひゃいっ」
……噛んじゃったよ。
そう言った途端に両手が背後から押さえられる。
女の子が一人づつ俺と……手を組む……
「危害は加えませんので、逃げないで下さい」
「はいっ、決して逃げません」
……胸がっ……腕にっ……あぁ……幸せ……
暫く至福をさまよった後に、教室に連れ込まれる。
「ここです」
……ま、まさかぁぁぁぁ、い、今から……4人で?
そんな期待は一瞬で裏切られる。
「遅い!」
……アニエスさん……
「任務だサイト……」
「今、俺忙しい」
……イヤマジデ、ブルマーの鑑賞とか、胸の観察とか、脚線美の追求とか。
そういうと、ニヤニヤとアニエスさんが笑い出した。
「そうかー、残念だなサイト」
「へ、……いいの?」
「聞け、シュヴァリエ・サイト、この学園は狙われている」
へ?
なに、何の話だ?
そんな思いをよそに、アニエスさんは慎重な口調で話し続けた。
「特に、ミス・ヴァリエールが危ない、お前のせいだぞ?サイト」
「ちょ、ちょっと待ってくれ、アニエスさん、どういうことだよ?」
「この学園に独身貴族たちが忍び込んで、貴族令嬢の品評会を開いている。
目的は……嫁探しだっ!!」
……頭のどこかが冴え渡る………てーことはあれか?
「誰かが、ルイズ狙ってるんだな?」
重々しく頷くアニエスさんを見て腹を決める。
「何処だ?」
満足そうに笑うアニエスさんに乗せられてやることにする。
「場所は?」
詳しい説明を受けている最中に、廊下で何か音がした。
「誰だっっっ」
俺がそちらを見た瞬間、教室のドアが開け放たれる。
「……羨ましいぞぉぉぉと付けて来てみれば……
そういう事なら、僕も行かねばなるまいなぁぁぁぁ」
……ギーシュ?
「決して、4P覗こうと思ったわけではないぞっ、サイト」
黙っとけばいいのに……だがっ
「モンモランシーは僕が守るっ」
心の通い合った親友として、ギーシュと硬く手を取り合う。
「ルイズは俺が守るっ」
地図を持って、廊下に飛び出した。
「行くぜぇ、相棒っ」
「おうよっ、サイト!」
『……それ、俺の立ち位置じゃねー?相棒よぉ』
どこかで小さく何かが聞こえたが……

328 名前:6/8 mailto:sage [2006/11/28(火) 03:20:50 ID:oBQGagYZ]
校庭からかなり離れた所にソレは有った。
「うひょぉぉぉぉ、来賓席さいこぉぉぉぉ」
「け、けしからん、魔法使いですなっ」
……入りたくねーよ、この部屋。
そっと、部屋を覗いた瞬間、そんなことも言えなくなった。
部屋においてある大きな鏡に……
「むひょー、ヴァリエールたん、サイコー」
「ぺたん娘、サイコー」
「むぁたんかぁぁぁぁ、オラァ」
キモイ親父の群れに突っ込む。
部屋の空気が一瞬で変わる。
「な、何かね?君たち、生徒のようだが……」
「あーここは、関係者以外立ち入り禁止だ、立ち去りたまえ」
……こ、こいつら……
鏡の魔法を解いて、僕たちなにもしてません、そんな顔してやがる。
無言でデルフリンガーを抜き放つ
『はっはー、相棒の真の相棒、このデルフさまが、抜かれたからにはー』
何か言ってるが無視して、鏡に向かってデルフを投げつける。
『ギャーひでーぜ、相棒っ』
ズマン、デルフ……
鏡の破片から逃げ惑う貴族達の真ん中まで進む。
今魔法を使われれば負けだろうが、混乱している貴族たちの間を抜けてデルフを手に取る。
『あいぼーよー、ひでーよ今日』
あーすまん、デルフ。まだなんだ。
デルフを壁に叩きつける。
ガキーーンという硬い音と共に、デルフの悲鳴が聞こえたけど……後で謝ろう。
「このふざけた集まりはこれで終わりだ……いいな?」
ガクガク頷く貴族達の一人一人を見回しながら、部屋の入り口まで戻る。
最後に言うべき事を思い出す……
部屋の入り口で、向き直った俺を見て貴族たちは息を飲んだ。
睨み殺すくらいのつもりで、一人一人を見た後、大きく息を吸って全力で叫んだ。
「ルイズは俺んだぁぁぁぁぁぁぁ
てめぇらぁぁぁぁぁ、手えだすんじゃねぇぇぇっぇえ」
密室だったこともあり、俺の声は響き渡った。
「あー次は僕の番だね」
……ギーシュ……お前なにかしたか?
「モンモランシーは僕のものだっ、手を出さないで貰おうかっ」
部屋から出た俺達は、ハイタッチを交わして応援席に向かった。

329 名前:7/8 mailto:sage [2006/11/28(火) 03:21:23 ID:oBQGagYZ]
「あーもー、何処に居るのよっ」
鎖でも付けとけばよかった……
もうすぐ犬の番なのにぃぃぃぃ。
あっちで見かけた、って話を聞いて校庭の外れの方に向かう。
………こんな所で何が有るのかしら?
……女?オンナカ?ムネ?ムネナノカ?
サイトが発案したって言うこの服……
「ちょっと……あんまりよね……」
身体の線が出すぎよ……サイト………他の子ばっかり見る……
目のふちが熱くなる……べつに……いいもん。
サイトになんて……見て欲しく……
『ルイズは俺んだぁぁぁぁ、てめぇらぁぁぁ、手えだすんじゃねぇぇぇ』
……え?
サ……イト……の声……だ
サイトが……わたしを……わたし……サイト……の?
「ふ、ふざけるんじゃないわよ……わ、わたしがなんであんたのなのよ……」
でも……だ、だめ……頬が……緩む……か、顔が……笑うぅぅぅぅぅ
状況は分からないけど……サイトがわたしを自分のだって。
思わずその場に座り込んでしまう……
立っていられなくんったから。
そんなに遠くじゃなかったから……サイトすぐこっち来るよね?
そのことに気が付いて、表情を元に戻そうと……無理……
……顔が……顔が……
「ルイズー、ギーシュしらないっ?って、わぁっ、あんた何企んでるのよ?」
……押し殺した人の笑顔を見てモンモランシーが失礼なことを言った……
「べ、別に、何も企んでないわよっ」
モンモランシーがさらに何か言おうとした瞬間、
『モンモランシーは僕のものだっ、手を出さないで貰おうかっ』
ギーシュの声……モンモランシーの顔が一瞬で真っ赤に染まる。
「……ばか………わたしが居る所で言いなさいよ……」
素直に言葉に出来るモンモランシーが羨ましい。
思わずその場にしゃがみこんだ私の横にモンモランシーが座る。
「……ちょっと、待っててあげよっか?」
………そうね
「こ、こっちから会いに行くんじゃ、探しに来たみたいですもんね」
モンモランシーが優しい目でわたしを見てる……
「もうちょっと素直になったら良いのにね、ルイズは」
……分かってるわよ
近づいてくる足音をドキドキしながら待ち続けた。

330 名前:8/8 mailto:sage [2006/11/28(火) 03:22:43 ID:oBQGagYZ]
「あぁっ、麗しのモンモランシー」
ギーシュがいきなり走り出した……げ、ルイズまで居る。
そういや、俺もうすぐ競技に出るんだっけ……怒られる覚悟をしながら近寄る。
「ギーィーシュ、もぅ、だめじゃない、ほら、行くわよ?」
あーいいなぁ……ギーシュの奴モンモンと腕組んで……
うぉ、しかもギーシュの歩調に合わせて、少し後ろから静々と付いていってる……
な、何が有った、ギーシュ……羨ましい……
「い、いぬっ」
……あー、犬来ましたよー……って、いつもより迫力ねーな
「どうしたルイズ、風邪?」
よく見ると真っ赤なルイズのおでこに手を当てる。
あ、ちょっと熱い。
「あ、う……い……ぬ……な……」
言動もおかしい……
「医務室行くか?」
無言で左右に首を振るルイズ……でも、心配だなぁ……
「無理はすんなよ?」
「うん」
お、いつになく素直。
いつもこうなら可愛いのになぁ……
「んじゃ行くか」
先に行こうとすると、ルイズが何か言いたげに俺を見つめていた。
ルイズを見返すと、視線をそらされる………そらした先には……モンモン?
「どうしかたのか?」
「……な、なんでもないもん」
真っ赤な顔に、潤んだ目……泣きそう……
「本当になんでもないんだな?」
コクコク頷いてるけど……頷くたびに涙がこぼれて、説得力なんかまったく無かった。
仕方ない。
デルフを鞘にしまって、両手を開ける。まだ謝罪中なんだけど、こっちのが急用。
頭を胸の中に抱き寄せた後、右手でルイズの両足を拾う。
「きゃっ……サ、サイ……ト?」
「ほらっ、医務室行くぞ?」
俗に言うお姫さま抱っこ。
「で、でも……運動会……サイトが……」
「ん〜ほら、ご主人様の身体の方が大事だし……な?」
しんどい時にまで意地張るなよなー
黙り込んだルイズが、俺にしっかりと掴まった。
(離さないから)
そんな言葉が聞こえた気がしたけど……きっと幻聴。
なんだか小さく震えるルイズが心配で、俺は全速で走り出した。



……もう……わたし……サイトの……なんだね。
サイトの胸の中で、そう思った。
軽々とサイトに抱きかかえられた瞬間。
心の一番深い所が、サイトに捕まった……そう……感じたから。
なんだか心配そうに走るサイトを見ながら、この運動会の残りをサイトとどう楽しもうか、ゆっくりプランを立てていた。



331 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/28(火) 03:27:09 ID:oBQGagYZ]
運動会ネタといいつつ、競技ではなく……いや、被るとさみしーし。

色々微妙なのは、久々って事で勘弁を……
いつもとキャラの性格違うしっ、
最後の2,3こ書くためだけの展開だしっ
……しかも続きそう。
愛の奴隷になっちゃったルイズちゃんの運命やいかに?

……自分のも書かないとなんですが、時期外すと書けなさそうなので、こっち優先で。

んで……今日の仕事は大丈夫か?自分よ……

332 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/28(火) 04:01:23 ID:hHOsPCoB]
GJ! モンモン大好きだーーー!

そして、仕事と萌えとどちらが大事か、そんなこと
このスレに集う紳士ならば答えは一つ!

333 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/28(火) 04:17:37 ID:gUVnh/1s]
GぅっJぅっ!!!
先生!運動会ってこんなにも素晴らしい物だったんですね!!
僕、真面目に学校行くよ!

334 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/28(火) 04:41:45 ID:fglHYTRZ]
>>332
バカ犬ぅ!
あんたは与えられた仕事をきっちりこなさないとだめでしょっ!
し、しっかりとやる事やったら、……ご、ごごごご褒美を、ああああげるわっ!

っていうルイズが脳内に舞い降りたから、しっかりレポートやって学校いってくる。

335 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/28(火) 05:34:55 ID:cMQKODSb]
アンリエッタ様よぉ、この際才人を奪っちまえ

336 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/28(火) 11:55:52 ID:bXLDeCiO]
なにこれナニコレ、なにかしら。
終末でもないのにこの投下量

皆様GJ!

あと205さんは手は早そう
一回の投下量は多いし、最近豆に読めてしあわせだ

337 名前:294 mailto:sage [2006/11/28(火) 15:09:24 ID:RHuO97jj]
>>301
感謝

ウザが等られたりもしてるし、以降は黙るよ。


338 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/28(火) 15:41:02 ID:9HAYR7bx]
久ぶりに覗いてみて改めてこのスレのクオリティの高さに感涙しております。
四日間のネット環境皆無な場所での業務の疲れが吹っ飛びました。
職人の皆様GJ!

>>331
クワトロさんと松本さんが運動会に来てたのはわかった。

339 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/28(火) 15:47:46 ID:H0WSENM1]
ここはとてもいい運動会ですね
乙です

340 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/28(火) 16:13:51 ID:d8b/F8DZ]
運動会なら胸が揺れるのとかがあってもいいと思うんだ。
まあ何がいいたいかというと胸革命を(ry



341 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/28(火) 18:21:00 ID:hzDOftK/]
サイトの周囲は貧乳ばかりだから無理じゃね?

342 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/28(火) 19:17:36 ID:kPdHnMZ1]
胸が無いのはルイズとタバサくらいのような…

343 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/28(火) 19:23:33 ID:UV7o1VHO]
アメリカンジョーク風ゼロの使い魔

昼下がり、ギーシュが優雅に中庭を散策していると、中庭にあの時のテントが立っていた。
よく見ると膝を抱えたサイトがいる。その傍らにはまたもや拉致されたヴェルダンデもいる。
話しかけようと傍に行くと、サイトの両目に青あざがついているではないか。

「おいサイト、一体なにがあったんだ?」ギーシュがたずねた。

「女ってわかんないよなあ」サイトは答えた。

「ルイズと遠乗りから帰ってきてさ、部屋に戻ろうと階段上ってたら、
前を上ってたルイズのスカートが、尻の割れ目にはさまってたのに気付いたんだ。
だから、引っぱって直してやったんだよ。そしたらルイズの奴、
振り向きざまにこっちの目を殴りやがってさ!」

「そりゃ、当たり前だよサイト」とギーシュは呆れながら言った。
「それで、もう片方の目はどうしたんだ?」

サイトは答えた。

「いや、わざとそうしていたのかと思って、また押しこんでやったのにさ・・・・」


「ああああ、あのアホ犬!!!おっ、お仕置きの途中でどこ行ったの!!!」

サイトの明日は遠い・・・



344 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/28(火) 19:23:47 ID:exjjRXTL]
女王アンリエッタの執務室で才人とアンリエッタは話しをしている。
「・・・ルイズが一礼してわたくしに平手打ちを・・・・」
アンリエッタは先日、ルイズの部屋で起きた事を才人に話している。
才人は恐縮しながら聞いていた。
「サイトさんが謝る必要はないのですよ?悪いのはルイズの気持ちを考えない わたくしなのですから」
アンリエッタはもう誤解されないように才人から手を引く覚悟を話し、ルイズに手紙を届けるように才人に頼んだ。
「そうだわ!サイトさん、珍しいお茶とお菓子が手に入りましたの」
話しが終わった後、アンリエッタは才人を寝室のバルコニーに通して二人はお茶とお菓子を楽しんだ。
「ちょっとここで待ってて下さいね」
女王らしくない言葉づかいになってアンリエッタは席を外した。
才人が待っていると、すぐにアンリエッタは戻ってきた。
「ひめ様・・・・その格好は?」
アンリエッタは平民が着るようなシャツとスカート、髪はポニーテールにして纏められていた。


345 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/28(火) 19:24:32 ID:exjjRXTL]
「わたくし・・・いえ、わたしはひめ様じゃないですよ?アンといいます」
アンリエッタの戦略は女王アンリエッタは才人に手を出さないが、お城に住むアンという少女は才人に恋をする、という二重戦略だった。
「バレバレじゃないですかひめ様」
あきれる才人を気にせずにアンリエッタは才人の隣りに座る。
「気にしないで下さい、アンリエッタ女王としてのわたしは約束を守るといっているのです。今はお城に住むアンと言う名の女です」
にこやかに才人に詰め寄って腕を絡ませるアンリエッタに才人はたじろぐ。
「アンとよんで下さいまし・・・いえ、下さい」
言葉づかいまで変えて ふふふっと短く笑うアンリエッタは魅力的だった。
「アン」
「はい?」
「ルイズに知れたら二人ともひどい目にあいますよ」
才人は舞踏会の件でルイズに頭が上がらなくなっていた。
「では知られないようにしましょう」
才人の頬にアンリエッタの唇が触れた。
「ひ、姫さ・・・」
「アンです」
アンリエッタは拗ねた顔で訂正し、また唇で才人をつつく。
「アン、俺は嘘つくの下手だからルイズに知られてしまうと思うんです」


346 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/28(火) 19:25:20 ID:exjjRXTL]
アンリエッタは少し考えて黙り、才人の顔を見てから ふふふっと笑う。才人にはいたずらっ子がとびきりのいたずらを考えた顔に見えた。
「わたしに考えがあります」
才人の唇はアンリエッタの唇によってふさがれた。
「アン、考えって?」
才人の質問はアンリエッタの唇が耳たぶまできた時に答えがきた。
「サイトさんには秘密です」
アンリエッタはポケットから白く長い手袋を出して両手につけて、才人にキスした。
才人はわけがわからず固まっているとアンリエッタの手袋はいつの間にか才人のズボンのホックを外していた。
「そのまま座っていてくださいね」
手袋をつけたアンリエッタは才人のソコを取り出し、触り始めた。
アンリエッタの白い手袋が才人のソコを撫で、握り、しごき、焦らすように止まる。
才人が んっと声を漏らすとアンリエッタの顔が才人のソコに近づき、ズボンと下着をすべて脱がされ、下半身だけ裸にされた。


347 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/28(火) 19:26:13 ID:exjjRXTL]
アンリエッタの顔がさらに近づき、アンリエッタの顔が才人のソコにうずまる。
才人は自分のソコにあたる体温と息と感触に驚く、くすぐったいような感覚、何かがソコに塗りたくられるような感覚、アンリエッタが才人のソコをくわえていた。
アンリエッタの愛撫は容赦がなかった。例えるなら知識だけは豊富で経験のない少女特有の荒々しい愛撫、相手の快感より自分の欲望を満たすための強い愛撫だった。
才人が痛みを我慢する顔をして声を出す。
才人の声でアンリエッタの力が弱まり、心地よい感覚がやがて快感に変化する。
アンリエッタの口は深いストロークを繰り返し、そのたびにポニーテールが前後にゆらゆらと揺れる。才人は少し声をだす。
才人の声に嬉しくなったアンリエッタは先端部分をグラインドする。ポニーテールは左右にゆらゆらする。才人の息が荒くなり、ポニーテールは速さを増す。ゆらゆら、ゆらゆら。
アンリエッタはちらりと才人の呼吸を読んで白い手袋をつけた手でしごきながら唇をすぼめて先端部分のみをピストンする。
才人が少し大きな吐息を出してアンリエッタの口の中に熱いものが断続的に爆発を始める。


348 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/28(火) 19:27:01 ID:exjjRXTL]
爆発の最中にアンリエッタはさらに才人を追い詰める、才人はたまらず体をくの字にして逃げる。才人のソコがアンリエッタから離れて上下に律動させ爆発しながらアンリエッタの頬を汚す。
アンリエッタもソコを逃がすまいと深く飲み込みなおし、腕を才人の腰にまわして二度とソコが口から外れないように固定する。
才人は最後まで逃げられなかった。才人のソコはアンリエッタの口によって根元まで飲み込まれ、逃げようとすると腰にまわった腕がぎゅっと ちから込めていて。逃げれば逃げる程才人のソコは深く飲み込まれたからである。
ポニーテールが才人の律動にあわせてゆらゆら揺れる。やがてゆらゆらがおさまりアンリエッタの顔がソコから離れる。
アンリエッタは才人の精を全て飲み込んでいた。
頬についた精を手袋をしたままの手ですくいとり口へ運ぶ。才人の視線を感じて んふふふっと頬を朱に染めて笑う。
才人は精を飲まれて感動しながら恥ずかしがっていた。目の前のアンリエッタがとてもいとおしく見えた。
「もうしばらく座っていてくださいね」
アンリエッタはシャツをはだけて、スカート、下着を脱いで才人にまたがる。


349 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/28(火) 19:28:52 ID:exjjRXTL]
アンリエッタは熱い湯船につかるようにゆっくり腰を落としいく。
才人の正面にアンリエッタの胸が降りてくる。降りてくる胸がとまり、才人のソコがアンリエッタのソコに飲み込まれたのを告げるようにアンリエッタの口から熱い吐息が漏れる。
才人の顔はアンリエッタの胸の双球にうずまり、才人のソコはアンリエッタの中に吸い込まれていた。
アンリエッタが熱い吐息を才人の耳にかけながら動く、アンリエッタの胸も形を自在に変えながら才人をはさみ込む、アンリエッタのソコが潤みを増しながら才人のソコをしごきあげる。
才人にとって天国であった。
才人の唇が胸の先端を吸い上げる。アンリエッタの吐息が大きくなり、押し付けられる。
才人が腰使う。アンリエッタの腰も上下運動から前後運動にかわる。
才人が首を伸ばしてアンリエッタの胸元から首筋を舐めあげる。アンリエッタの吐息が大きくなり、アンリエッタの腰がグラインドを始め、搾る強さが増す。
「アン」
「なんですか」
「そろそろ離れないと・・・・」
「かまいません、我慢せずに出してください」
「でも・・・」
言葉はアンリエッタの胸によってふさがれた。


350 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/28(火) 19:30:05 ID:exjjRXTL]
アンリエッタは才人の顔を胸にはさみ込み、搾りを強くして前後運動を始めた。
才人の吐息が胸に伝わり、才人の陥落までもう一息という呼吸が伝わってくる。
アンリエッタの前後運動は止まらない。
前後運動から逃げようにも椅子に座った状態では逃げられなかった。
アンリエッタが前後運動の最中にふるふる震えた時に才人はアンリエッタの胸の匂いをすいながらソコを爆発させた。
アンリエッタのソコも律動を始めていた。
アンリエッタの唇が才人の唇に触れ、才人は解放された。
「学院に帰る時はお風呂に入ってからにして下さいね」
才人とアンリエッタはキスしながらしばらく語りあったがアンリエッタの作戦は才人には秘密とのことだった。
甘いひと時がおわり、アンリエッタはアンからアンリエッタ女王に戻り、才人に手紙を渡した。
「仲直りの手紙です。必ず届けて下さい」
才人もシュバリエ・サイトの顔をして受け取り、城を出た。
才人が学院に到着する少し前、ルイズとシエスタが部屋にいる所に1羽のフクロウが舞い降りた。




351 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/28(火) 19:31:16 ID:exjjRXTL]
「わわわっっミス・ヴァリエール!窓にフクロウがっ!!」
ルイズはフクロウの足についた手紙と小さな袋を受け取る。
『宣戦布告』という始まりの言葉が書いてある手紙だった。
手紙の最後には、『サイトさんがどちらかを選ぶまでサイトさんには秘密にしましょう』と締めくくられていた。
小さな袋の中には白い手袋が入っていた。
「手袋・・・ですか?」
シエスタは意味がわからないという感じで手袋を見つめる。
「サイトの匂いが付いてる」
ルイズは気づいた。
「そういえば指のあたりがシワになってて汚れてますね」
ルイズもシエスタも才人の身に何がおきたか理解した。
「ただいま」
才人が部屋に帰って来ると二人はあわててポケットに何かしまい込んでいた。
才人は気にせずに手紙を渡す。
「姫さまが仲直りしようってさ」
ルイズもシエスタも手紙を読む。
『女王アンリエッタとして・・・』
内容は謝罪だったがルイズもシエスタもアンリエッタの戦略に気がついた。
「ありがとう、サイト。わざわざご苦労様」
「ミス・ヴァリエール、こちらも手紙をだしましょう」
才人を珍しく労うルイズと笑顔のシエスタをみて才人も笑顔になる。


352 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/28(火) 19:32:19 ID:exjjRXTL]
「手紙なら俺が届けるよ」
才人の言葉にルイズとシエスタはさらに笑顔になる。
「当たり前じゃないの、あんたが届けないと意味がないのよ」
「そうですよ、サイトさんじゃなきゃダメなんですっ」
言葉に含まれた毒に才人は気づかない。
二人は顔を見合わせて目で語り合う。
(協力します。 ミス・ヴァリエール、あなたが三番になるといろいろやっかいなので)
(なんであんたが二番なのよ!!あたしの使い魔なんだから一番二番とか関係ないでしょ!!)
三人はそれぞれ別の理由で笑顔だった。
「ミス・ヴァリエール、夕食が終わったら作戦開始です」
「そうね、それまでに準備するわよ」
才人は二人の会話がわからなかったが、二人は才人には秘密といってごまかした。
夕食が終わり、才人は少したってから部屋に入るように言われて、それに従う。
「サイトさん、入ってください」
才人が扉を開けると、ルイズは制服姿、シエスタはセーラー服姿だった。二人ともベッドに座っている
「い、い、い、い、犬、脱いでそこに座りなさい」
「なんでだよ!」
「今は何も聞かないでミス・ヴァリエールの言うとおりにしてください!!」


353 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/28(火) 19:33:27 ID:exjjRXTL]
セーラー服姿のシエスタがルイズを援護する。
才人は文句をいいながらも下着一枚になり、二人の前に正座する。
(ミス・ヴァリエール、こういうことは思い切りが大事です)
(わかってるわよ!やればいいんでしょ!やれば!)
ルイズの黒いニーソックスが一本だけが才人の肩にかかり、ゆっくりと胸、臍、まで降りてくる。
「な、な、何を・・・ルイズ」
才人は突然の攻撃に立ち上がろうとする。
「動いちゃダメです。サイトさん」
シエスタの目が怖い。
座りなおした才人のソコに黒いニーソックスが触れる。
才人がぴくんと動く。ルイズも真っ赤になって才人の動きにたじろぐ。
黒いニーソックスはソコをほじくるようにつつく。
才人が真っ赤になって耐える。
「ミス・ヴァリエール、もっとやさしく」黒いニーソックスは大きくなり始めたソコを土踏まずで撫でる。
ルイズの息が荒い。オトコノコの証はルイズに挨拶するように脈を打ち始める。
黒いニーソックスは挨拶にこたえるように二本になり、才人のソコをやわやわ包む。「んうぉっ」
才人が声をあげるとルイズは真っ赤になってはさみこんだソコを左右にゆらす。やわやわ、やわやわ。


354 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/28(火) 19:34:29 ID:exjjRXTL]
「サイトさん、下着も脱いでください」
シエスタも真っ赤だった。
才人が下着を脱ぐ。ゴクリと二人から音が聞こえた。
再び黒いニーソックスが才人に襲いかかる。今度は直にやわやわと。
才人は強い快感に声を出し、からだを引っ込ませる。黒いニーソックスはソコを逃がさない。
右の黒いニーソックスは触手のようにソコを指で上からつかみ、左の黒いニーソックスは横からソコを支える。
引っ張り出されて上から握られた才人のソコは指でよってうにうに揉まれて先端を磨き上げる。
才人はソコを鎮めようとするがルイズの下着の奥を見てしまい、余計に大きくなる。ルイズの下着は湿っていた。
ルイズの下着に気をとられてるとシエスタの裸足が才人のソコを横から指で握る。
下着をつけてないシエスタも湿っていた。
シエスタの茂みとスリットを見ながら興奮し、ルイズの黒いニーソックスが上からうにうにされて才人はたまらず声を出す。
「サイトさんの声、かわいい」
シエスタが嬉しそうに足の指で強く握る。
ルイズも息を荒くして動きを加速させる。
「ルイズ、もう止めてくれ!」
「ミス・ヴァリエール、指ではさんで強くしごいて下さい」


355 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/28(火) 19:35:34 ID:exjjRXTL]
ルイズは才人の言葉で一瞬とまったがシエスタの声に従った。
ルイズの黒いニーソックスが才人のソコを強くはさみ込み、しごく、しごく。
ルイズの下着が露わになり、才人に湿った部分を見せつけながら、しごく、しごく。
才人はルイズのソコを凝視しながらしごかれて、爆発した。才人の白い精がルイズの黒いニーソックスに飛びかかる。黒いニーソックスは白い精を受け止めるべくソコを押さえに動く。
才人の白い精は勢いを増し、黒いニーソックスを超えてルイズの太ももまで届く。
ルイズが太ももの精を熱いと感じて足を引っ込めた時、才人はルイズの腰に飛び込んで抱きついた。
押し倒されたルイズは才人をはねのけようとするが力が入らない。
才人はルイズの下着のスリットを舐めまわしていた。
才人の舌がルイズのスリットをほじくる。
ルイズは手を才人の頭にのせてどけようとするがルイズの腰は快感にぴょこぴょこ勝手にくねり始めて力が出ない。
才人は下着をずらしてスリットを舌でなぞる。
ルイズの口から艶のある吐息が始めて漏れる。
シエスタがルイズの服を脱がせて裸にすると、ルイズのスリットは潤みを増して開き始めた。


356 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/28(火) 19:36:40 ID:exjjRXTL]
才人はルイズのスリットに舌を挿入してルイズの胸のポッチをつまみあげる。
ルイズが腰を浮かして才人にこたえる。
サイトは浮いた腰を腕で固定し、スリットの穴の奥を何度もほじくる。
ルイズの足が開き、吐息が大きくなる。
才人は舌を硬くさせて小突起の付け根を形をなぞるように舐める。
ルイズのからだに変化が起きた。白い肌が赤く染まってゆき、スリット全体の体温があがる。
黒いニーソックスはルイズの腰を才人の口の前で固定する。
才人の舌はスリットをとらえたまま速度をゆるめない。
「だめぇーー」
ルイズの声に才人は舌をさらにめり込ませていじめる。
スリットが熱くなり、ルイズの声が一瞬止んだ後、スリットから熱いおしっこを出していた。
シーツを汚すまいと才人は舌で吸い続ける。おしっこが終わるとスリットから粘液が出てきたので舌を差し込み吸う。
「やぁん」
すごいかわいい声がルイズから漏れる。
ルイズのからだは真っ赤だった。
「ミス・ヴァリエールってわかりやすいですねぇ」
ルイズのからだは赤く熱くなり、絶頂が引いた後もルイズが気をやったことをまわりに知らせていた。


357 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/28(火) 19:37:47 ID:exjjRXTL]
ルイズが才人にまたがり、腰を落とす。
ルイズが才人の上にちょこんと座った状態になり、才人の動きが止まる。
シエスタが才人の顔をまたぎ、クレバスを才人の口の上におき、小突起を才人の鼻にくっつける。
「わたしも・・・」
才人がその言葉の意味を理解したとき、すべてが遅すぎた。
クレバスからおしっこが噴き出して才人の口の中に侵入し、小突起と茂みは鼻の前でメスの匂いをかがせていた。
シエスタのスカートの中はメスの匂いでいっぱいで、おしっこは香ばしくて興奮して、ソコはルイズが根元まで飲み込んでいて、とにかく才人は腰をふり続けた。
メスの匂いをかぎながら、ソコはルイズと繋がり、快感が高まってゆく。
シエスタの匂いが強くなり、ルイズが押しつける動きを繰り返し始めた時、才人はルイズの中に精を注いだ。
ルイズも精が注がれたのを感じて動く、乗馬の得意なルイズの独特のリズムと動きは才人のソコを搾り、こすりあげる。
メスの匂いを鼻と口に詰め込んだ才人の腰がゆっくりとなり、やがてルイズをくっつけたままベッドに沈む。ルイズはまだ離れない。シエスタの腰が才人の顔の上で前後に動く。


358 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/28(火) 19:38:47 ID:exjjRXTL]
ルイズのソコの中で精を注いでおとなしくなった才人のソコがまた膨らみ、暴れ出す。
ルイズはその感覚が気に入ったらしく、暴れ馬を乗りこなす様に腰を激しく使い、またすぐに果てた。
果てたルイズが才人から退くと顔にくっついたシエスタの腰が才人のソコを飲み込もうと降りてきた。
スカートに隠れて繋がりは見えないが才人のソコは熱い何かに包まれた。
シエスタがグラインドを始める。たまに前後運動を混ぜたグラインドは才人を追い詰める。
たまらずペースを落としもらおうと手で押さえようとするとルイズの手が才人の手を握って離さない。
シエスタのグラインドが才人のソコを丹念に擦り回す。搾りはきつくなってゆき、才人が あっと声をあげる。
才人の限界を呼吸から読み、シエスタの腰は深いストロークを繰り返す。
才人はルイズの手をぎゅっと握り、シエスタの深いストロークにベッドが深く沈んだ時に精を放った。
精を搾りながらシエスタの腰は奥でグラインドをさせて才人のソコからすべてを奪う。ルイズの舌が才人の喉から顎を舐めあげて才人に労をねぎらう。
才人の腰は抜けていた。


359 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/28(火) 19:39:49 ID:exjjRXTL]
才人の両腕に二人の頭が降りてきて川の字になり、才人の両方の頬をルイズとシエスタの唇がつついた。
やがて両腕から寝息が聞こえると才人もすやすやと眠り始めた。

翌日、太陽が黄色いとぼやく才人はアンリエッタに手紙を届ける為に出発する。
「この手紙は仲直りの手紙だかんねッ ちゃんと届けるのよ!」
「ガンバッテくださいね」
ルイズはまるで決闘状を渡す顔で手袋を渡し、シエスタはガンバッテの部分に毒を含ませるが才人は気づいていない。
「それじゃいってくる」
お使いをたのまれた純真な子のような顔をして才人は馬の手綱を操り足でとトンと腹を叩く。
馬は才人をのせて走り出しす。
才人の姿が小さくなる頃、シエスタは空をみて口を開く、
「いそがしくなりそうですね」
ルイズも空をみてかえす。
「のぞむところよ」
才人は馬上で手紙の入った懐を手で確認し、空を見上げて 仲直りができてよかったなぁと嬉しそうにつぶやく。
才人のゆく遥か空に黒いニーソックスと本当の手紙を運んだフクロウがいそいでお城に飛んでゆく。
才人の預かり知らぬ所で、才人を舞台にした乙女達の戦争は火蓋を切ろうとしていた。


おしまい

360 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/28(火) 19:40:12 ID:UV7o1VHO]
あ、危なかった・・・あと10数秒遅かったら、
俺の拙いアメリカンジョークで大作に茶々入れるところだった・・・



361 名前:あとがき ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/28(火) 19:40:59 ID:exjjRXTL]
乙女達の戦争

この物語はこれでおしまい。
次の物語は、またいづれ。


それではっ

362 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/28(火) 20:00:22 ID:exjjRXTL]
貼り付け失敗。すまぬ。

363 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/28(火) 20:06:54 ID:exjjRXTL]
二時間後に357からのSSを張り直します。

364 名前:ルイズと犬 [2006/11/28(火) 20:29:24 ID:pLwuY9+o]
「待ちなさいっ、この馬鹿犬ー!」
「ま、待てるかー」

いつもの昼休み、女子寮の廊下で才人とルイズは相も変わらず追いかっこをしていた。
他愛のない話題でルイズをからかい、怒ったルイズが才人に躾をする。
いつもの見慣れた風景であるが‥‥‥‥この時は少し違った。

「鍵かけ忘れたお前が悪いんだろーが。しっかし、まさかお前が俺に隠れて
バストアップ体操してるなんてなぁ。そんなことしないでも、
お前はナイチチのままで十分かわ・・・」
「しししししっ、死ねーーーーー!!(怒)」

ルイズの杖から閃光が飛び出す。


チュド−ン!!
ひゅ〜・・・。
グシャッ。


何時もより余計に力が入ったルイズのエクスプロージョン。
”ポンッ”ではなく”チュドーン”を食らった才人は、まるで紙クズのように舞い上げられ、勢い良く床に衝突した。
あまり聞き慣れない、人が地面に衝突する”グシャッ”という音。
才人は時折手足をピクピクさせて気絶している。

「「「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」」」」

やり過ぎた、と呆然とするルイズ。
いつもの事だと遠巻きに見ていた生徒達も、あまりの惨状に唖然としている。
なんとも嫌な白い沈黙が流れた。


365 名前:ルイズと犬 [2006/11/28(火) 20:30:54 ID:pLwuY9+o]
「なあ娘っ子、ヤバイんじゃない?」
「そ、そうね・・・(汗)」

デルフに言われてハッとするルイズ。
慌てて才人に駆け寄って呼びかける。

「おーい相棒、生きてるかい?」
「サイト、サイト・・・。しっかりしてよぅ。ひぐっぐすっ」
「‥‥‥‥‥‥‥‥」

問いかけに答えない才人にルイズは泣きそうになる。
取り巻きの生徒たちが先生に知らせに行こうかと思う直前、才人の瞼が開いた。
大丈夫だよね・・・。兎に角呼びかける。

「相棒、気が付いた?大丈夫かい?」
「ぐすっ、サイト、返事して、ぐすぐす」
「‥‥‥‥‥‥‥‥(キョロキョロ)」


意識が戻ったは良いが状況が認識できないのか辺りに忙しく視線を巡らせるサイト。
心配そうなルイズとデルフの視線を浴びながら暫し無言。
やがてルイズを認識したのか、じっと瞳をルイズに向けてニッコリ微笑む。
そして、おもむろに一言。

「‥‥‥‥‥‥‥‥わん!」
「「‥‥‥‥‥‥‥‥?」」
「あー、どうした、相棒?」
「さ、サイト?」
「くぅ〜ん、わんわん!」
「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(汗)」」

何やら嫌な予感が二人に走る。

「なかなか面白い冗談だなぁ、相棒。心配したよ」
「サイト、良かった。心配したんだから」
「わんわん(嬉)」
「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(大汗)」」


366 名前:ルイズと犬 [2006/11/28(火) 20:32:21 ID:pLwuY9+o]
たら〜んと、頭に大きな汗が浮かぶ。
冗談では済まない展開にルイズは焦った。

「あ、あはは、どうしたのサイトったら?犬の物マネ?
今更そんなことしなくても、あんたは私の使い魔なんだからね。
あんまりふざけてると本当に犬扱いするわよ?
ほら、”お手!”嫌なら早くもとに・・・」
「わん(シュタッ!)」
「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(汗)」」
「‥‥‥‥‥じゃ、じゃあオカワリ」
「わん(反対シュタッ!)」
「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(大汗)」」

才人に尻尾があったら絶対に引き千切れんばかりにフリフリしてると断言できる状態だった。
非常にマズイ‥‥‥‥‥‥で、でも何かしら、この感覚。
いつもはブスっとしているサイトが満面の笑顔でお手してる。
何の疑いも無くオカワリまで‥‥‥‥‥はうっ!こ、これは効くわ。
わ、私の言う事なんでも聞いてくれるの?ぎゅっと抱きしめて、きききキスをしてもらって、そ、その先も?
あ、あうあうあう〜(赤)

「サ、サイト様かわいい・・・(ポッ)」
「た、確かに超カワイイ‥‥‥‥‥‥って!な、何よあなた達!!」

いつの間にか、周りで様子を見ていた女子生徒たちが才人の周りを囲んでいた。
全員頬を染めて、うっとりした顔になっている。

「‥‥‥‥‥‥サイト様、私にもお手を」
「キュ〜ン(困り)」
「‥‥‥‥‥‥ミス・ヴァリエールの言う事しか聞かないみたいですわ、使い魔だからかしら?」
「あ、あったり前でしょ?私が俺、か、か、飼い主なんだからねっ!!」

最初は冗談でワンワンしているのかと思ったけど、どうやら違うらしい。
ルイズの虚無で頭部に強い衝撃でも受けたのか、才人は本当にワンちゃんになってしまったようだった。
ど、どーすんのよ、コレ(滝汗)


367 名前:ルイズと犬 [2006/11/28(火) 20:33:13 ID:pLwuY9+o]
「娘っ子、昼休み終わるけど、いいの?」
「ちょ、どうするのよ!?あんた何とかしなさいよっ!!」
「お前がやったんだろうに。それに、剣の俺にどうしろと?」
「あぅ・・・。」
「‥‥‥‥‥‥‥‥じゃ」
「「”じゃ”じゃないわよ〜!!」
「‥‥‥‥‥‥‥‥じょ」
「”じょ”でもな〜い!!‥‥‥‥‥‥あ!コラ、鞘に戻るな!ちょっとー!?」

頭(?)に特大の冷や汗を貼り付けたデフルは、知らん振りで鞘に戻ってしまった。
後には同じく特大冷や汗のルイズと才人が残る。ど〜すんのよ。
まあ、取りあえず。

「こ、こらサイト、スカートに顔突っ込まないでよ(汗)」

ルイズにじゃれている才人がスカートに顔を入れたので、ルイズは真っ赤になった。
何時もだったら足と魔法をダースで打ち込むところだけど、こんなつぶらな目をした犬サイトにそんなことは出来ないのであった。


368 名前: ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/28(火) 21:50:50 ID:exjjRXTL]
359から張り直します。

369 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/28(火) 21:52:24 ID:exjjRXTL]
才人の両腕に二人の頭が降りてきて川の字になり、才人の両方の頬をルイズとシエスタの唇がつついた。
やがて両腕から寝息が聞こえると才人もすやすやと眠り始めた。

翌日、太陽が黄色いとぼやく才人はアンリエッタに手紙を届ける為に出発する。
「この手紙は仲直りの手紙だかんねッ ちゃんと届けるのよ!」
「ガンバッテくださいね」
ルイズはまるで決闘状を渡す顔で手紙を渡し、シエスタはガンバッテの部分に毒を含ませるが才人は気づいていない。
「それじゃいってくる」
お使いをたのまれた純真な子のような顔をして才人は馬の手綱を操り足でとトンと腹を叩く。
馬は才人をのせて走り出しす。
才人の姿が小さくなる頃、シエスタは空をみて口を開く、
「いそがしくなりそうですね」
ルイズも空をみてかえす。
「のぞむところよ」
才人は馬上で手紙の入った懐を手で確認し、空を見上げて 仲直りができてよかったなぁと嬉しそうにつぶやく。
才人のゆく遥か空に黒いニーソックスと本当の手紙を運んだフクロウがいそいでお城に飛んでゆく。
才人の預かり知らぬ所で、才人を舞台にした乙女達の戦争は火蓋を切ろうとしていた。


おしまい

370 名前:あとがき ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/28(火) 21:53:33 ID:exjjRXTL]
乙女達の戦争

この物語はこれでおしまい。
次の物語は、またいづれ。


それではっ



371 名前: ◆manko/yek. mailto:sage [2006/11/28(火) 21:55:54 ID:exjjRXTL]
張り直し終わり。
少しだけ反省してる。


372 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/28(火) 22:14:58 ID:Z/iUUN4Q]
>>344-359
久しぶりの超新作キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! GJ!
次回作期待。。

373 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/28(火) 22:19:32 ID:6Vumcyi9]
もう新作ラッシュうれしい限りっす
職人さんたち乙かれ

374 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/28(火) 22:32:40 ID:ZJP+ml/+]
>>364
いい、、、犬サイトGJ!

375 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 00:01:12 ID:b7NWguqn]
アニメのルイズのCVの人の顔と経歴に驚嘆したのは俺だけじゃないはずだ。・・・違うかorz

376 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 00:15:05 ID:y/2ThjyM]
犬サイトキボンヌ

377 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 00:41:15 ID:H9pvJcRd]
ちょwほんとに犬にする発想は無かったw
超GJ!!

378 名前:ルイズと犬 [2006/11/29(水) 01:29:17 ID:K6hSs9Mk]
で、午後の授業開始。
ルイズの横をしっかりキープするサイトを伴って席に着く。
ちなみにサイト教室までの移動は4速歩行、まさに犬だった。
さすがに首輪はしていないけれど‥‥‥‥‥‥もう完全にご主人様とペットって感じだ。

「「「「「「「‥‥‥‥‥‥‥‥(じ〜)」」」」」」」
「‥‥‥‥‥え〜、ミス・ヴァリエール。ソレっていうかサイト君は、どうしたのかね?」

教室全体からの視線が痛い、代表して教壇のコルベール先生が問い掛けてくる。
『いやぁ、ナイチチのご主人様を怒らしちゃったんですよ〜、はっはっは』とでも答えてくれれば、ドンナに嬉しいだろうか。
しかしルイズの机の右側にワンワン座りする才人は、ルイズを追いつめる純真な瞳で見詰るだけで何も言ってはくれない。
だってワンワンだから(汗)

「‥‥‥‥‥何の変哲も無い私の使い魔です。ちょっと頭打ってワンワンになってるけど気にしないで下さい」
「そ、そうか‥‥‥‥じゅ、授業の妨げにならんように注意してくれよ。では教科書11ページから始めようか」
『『『『『『それだけかいっ!?』』』』』』

クラス全員の内心突っ込み、しかしコルベールは授業に集中する。
流石にコノ程度には、もう慣れている様子であった。


379 名前:ルイズと犬 [2006/11/29(水) 01:33:57 ID:K6hSs9Mk]
ワンワンになっても常日頃からきつーい躾をされているので、ルイズだけに意識の全てを集中する犬才人。
どうすればいいのかしら?
今後どうなるかの不安があるし、流石に自分が原因なので、才人をワンワンのまま放置する罪悪感もある。
一方で、心の隅っこで喜びを感じてないと言えば‥‥‥‥‥‥‥‥隅っこどころか相当嬉しかったりする。
ルイズも年頃の女の子だ。
普段は絶対に言わないけれど、大好きな才人が自分を慕うワンワンになればそりゃ嬉しい。
ちょっと思い浮かべてみる。
お手、オカワリ‥‥‥‥‥‥○ン○ン‥‥‥アレやコレ‥‥‥‥はふぅ(激赤)
いつもサイトを犬扱いしてきたけれど、こ、こんなにふわふわしちゃうなんて。
だ、駄目よしっかりしないと。
私がサイト守ってあげるの!!
だ、だって私がサイトのごごごご御主人様なんだもん(超赤)

「厭らしい顔ねぇ、ルイズ」
「・・・・・・・・・涎垂れてる」
「あんた、自分の使い魔に何させてるのよ」

近所のキュルケとタバサとモンモンから冷たい視線と非難が飛ばされるが、妄想真っ只中のルイズには聞こえないのだった。
そんなこんなで授業は進む。
普段から騒ぎを起こしている2人だけあって、すぐに皆も慣れてきた。
犬才人にもすっかり慣れて、気にしない。
まあ一部の女子生徒がワンワン座りの才人を撫でようとして、ルイズの鬼のような視線に手を引いたりした程度だ。
ルイズも最初こそ不安だったけれど、根は真面目なのでキチンとノートをとっている。
しかし平常心、平常心と念仏の如く唱えてはいるが‥‥‥。


380 名前:ルイズと犬 [2006/11/29(水) 01:35:42 ID:K6hSs9Mk]
「くぅ〜ん、くぅ〜ん」
「ど、どうしたのサイト?」
「きゅ〜ん(ショボン)」
「‥‥‥もしかして退屈とか?」
「わん!」

何故か意志の疎通が出来てしまうけど元が人間、というか今も完璧な人間なので気にしない。

「い、今は授業中なの。少し我慢しなさい」
「・・・・・・きゅ〜ん(泣)」
「あ、あぅぅ。そんな目で見ないでよぅ・・・。ほ、ほら頭なでなでしてあげるからっ」
「わんわんっ(嬉)」

床に座る才人の頭を優しくなでてあげると、気持ち良さそうに手に頭を摺り寄せてくる。
‥‥‥‥は、犯罪ね。これは。
サイトったら顔をパーカーから半分だけチョコンと出して。
あぅあぅ・・・な、なんて目で見つめてくるのよ。

「わんわん!」
「き、気持ちいい?私もサイトが喜んでくれると嬉しいわ」
「きゅ〜ん(嬉)」

普段なら絶対に言えない台詞も自然と言える。
しかし無理も無かった。
目を細めてナデナデを堪能する犬才人は、心地が良いって”きゅ〜んきゅ〜ん”鳴いている。
ルイズは可愛いを人生で最大に使用する瞬間が到来したと確信した。
だ、だってあのサイトが”きゅ〜ん”だもん。
甘えた様な甘美な響きが頭の芯まで響くの。
はぅ、も、もう駄目かも・・・。




381 名前:ルイズと犬 [2006/11/29(水) 01:48:27 ID:K6hSs9Mk]
続きはまた今度でー

382 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 01:55:03 ID:7aGxugj1]
はやくうううううううううううううううううう

383 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 02:09:20 ID:zOWcESgf]
>>378
> 「‥‥‥‥‥何の変哲も無い私の使い魔です。ちょっと頭打ってワンワンになってるけど気にしないで下さい」
> 「そ、そうか‥‥‥‥じゅ、授業の妨げにならんように注意してくれよ。では教科書11ページから始めようか」
> 『『『『『『それだけかいっ!?』』』』』』

この辺、どこかで読んだと思ったら「佐祐理わん」だな

384 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 19:35:49 ID:+4CH9r4B]
というか全体的に「佐祐理わん」のキャラを置き換えただけだな

385 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 20:09:38 ID:3TkagbCT]
ただのパクり?

386 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 20:18:35 ID:7STwZd/4]
元ネタを知らない俺としてはどうでもいい

387 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 20:27:40 ID:fr5lSi+L]
原作も色々パクってんだし別にいいじゃん
続き楽しみにしてるよ

388 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 20:28:26 ID:fY4V8M2U]
気に入らなきゃスルーしろよ。
反応しても自分の首絞めるだけだぞ。

389 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 21:10:10 ID:8YI4cwGh]
さすがにかここまで露骨なパクリはマズイだろ…常識的に考えて……。
気に入った、気に入らないというレベルの話じゃないと思うが。

390 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 21:37:55 ID:UOhzlcoM]
褐色の文豪曰く
『確かに盗作した。でも私のほうが面白い』

決論的に萌えればOK



391 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 21:41:35 ID:OEi0LUx5]
元ネタ知ってるが、面白いから
いいんジャマイカ?
GJ!

392 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 21:46:49 ID:vVpN0odo]
んー、原文まんまじゃないならいいんじゃないかと思うが。
別にこれで金取ってる訳じゃないし、お遊びの範囲として許してあげたら?
ただ>>383の言うように露骨に同じ部分があると言うなら、作者さんはせめて
「この話には元になった作品がありまして〜」みたいな但し書きをつけるべきだったんじゃないかね。
「他人が苦労して考えたネタを勝手に使ってウケ取りやがって」みたいに怒る人もいるだろうし。
少なくとも礼儀とか敬意とかが足りてないように見えるのは事実だ。

393 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 21:47:22 ID:v70ADjUk]
今『佐祐理わん』を確認したところ、

@『佐祐理わん』はKANONの二次創作である。
A『ルイズと犬』は『佐祐理わん』のキャラ置き換えであって、
 ほとんど原文(?)から変化していない。

以上の事が確認出来ました。
『ルイズと犬』と『佐祐理わん』の作者が同一人物なら問題ないでしょうが、
違うとなると問題になりませんか?
……もっとも2chで本人証明など出来はしませんが(汗

394 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 21:57:26 ID:98+7M7Uv]
ここは萌えれば盗作でもパクリでもいいとか言う馬鹿ばっかか?
つーか作者は物書きとしての誇りさえ無いんかね

395 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 21:59:57 ID:MkJKhI3Y]
『使い魔はコンと咳をして』
みたいにクロスオーバーにしたら問題なかろ


396 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 22:02:28 ID:/SbCGDQ0]
物書きじゃないからいいんだろ、別に

397 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 22:06:50 ID:pqxHDVOz]
萌えるのが一番大切でしょ。
オリジナルでつまらないよりは百倍マシ

398 名前:392 mailto:sage [2006/11/29(水) 22:08:17 ID:vVpN0odo]
って原文まんまなのかよ! そりゃいくらなんでもアウトだわなw

>>394
誇りがないからこういうことが出来るんじゃねーの?

>>395
あれも原文まんまなの? かのこんは読んだことねーんだけども。
違うんなら一緒くたにするのはとんでもなく失礼だぞ。

とりあえず作者の釈明が聞きたいところだが、無理だろうな。
こういうのがバレた場合、こういう手合いはドロンしてもう二度と出てこないもんだし。

399 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 22:08:25 ID:swHAjXI5]
そういうの気になる人は原作だけ読んでれば

400 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 22:13:08 ID:98+7M7Uv]
>>398
そりゃそうだな

つーかやっぱり馬鹿ばっかだ



401 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/29(水) 22:16:24 ID:N3KDcKKL]
ほんの少し投下…
短くしか投下できなくてすいません…



402 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/29(水) 22:18:04 ID:N3KDcKKL]
「起きなさい!平民」
「ひでぶっ!」
サイトは寝起きに北斗…ではなくトーンキックを鳩尾にくらい悶絶していた
目を開けると桃色の少女が仁王立ちしていた
「ごめんなさい、ご主人様!今すぐに洗面器を用意するから飯抜きだけは…」
サイトの奴隷根性は二、三ヶ月では抜けないらしい
「洗面器はいいから。アンタこれから暇なの?」
サイトはまだ半分寝ぼけた頭を使って考える
(なんだ急に…これから暇かってオレには買い物が…イヤ、ちょっと待て。女の子が男に暇を聞くって…まさか!?)
いや、有り得なくはない。あっちはオレのことわからない訳だし、昨日のオレの格好良さに惚れて…
参ったなぁ。ルイズさんオレに一目惚れですか。一目じゃないけど…
「暇なの?暇じゃないの?どっち!?」
「はい!暇でしゅ!」
「ならついてきなさい」
と言って向かった先は昨日サイトが追い出された宿屋だった
(おいおい、まさかいきなりGo To The Bet!?まだ朝だぜ!?ルイズさん、ちょっと大胆すぎ…って鼻血があぁぁぁああ!)
「ハイ、これ」
鼻血を吹き出していたサイトにルイズがとても大きな荷物を渡した
「これからロサイスに行くから。アンタ荷物持ち兼用心棒。いちおう剣士みたいだし」
サイトはやはり奴隷だった

403 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 22:21:36 ID:H9pvJcRd]
個人的には面白かったから改変元有る無しはあまり気にならないんだけど、嫌な人は嫌だろうからやめた方がいい気はするねぇ。
直接「やめてくれ」って言えるのは元の『佐祐理わん』を書いた作者(と一次著作者?)だけだとは思うけれど。

404 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 22:30:40 ID:H9pvJcRd]
>>402
GJ!
思い込みの激しさと犬根性だけはどうあっても変わらない才人に合唱。

405 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 22:40:17 ID:swHAjXI5]
GJ!次回楽しみにしてます

406 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/29(水) 23:02:15 ID:N3KDcKKL]
電池切れてた…


サイトとルイズはロサイスへ続く道を歩いていた
「なぁ、ルイズ」
「何よ、っていうか何でアンタ私の名前知ってんのよ」
「そこは気にするな。なんでシエスタは連れてこなかったんだ?」
「これから行くとこはシエスタには見られたくないの」
あそこは…私の一番大事な場所だから
「オレはついてきてよかったのか?」
「荷物持ちと護衛はいないと不安じゃない」
でもそれだけじゃない…
この平民が側にいてくれるだけで安心する
街にいるもっと強そうな傭兵を雇わなかったのはお金の問題だけではない
この人なら絶対に私を守ってくれる
そう感じたからこそ彼を選んだのだ

サイトはもちろん行き先はわかっていた
だから敢えて聞く
「そこに何しに行くんだ?」
「前言った探し物を探しに来たの。正確には人だけど…」
「どんな人なんだ?」
ルイズは考えた
どんな人だったんだろう…
わかるのはその人の背中とシエスタが話してくれたことだけ
「顔は思い出せない…けど大事な人」
サイトは「オレがそうだ」と言いたい衝動にかられながらも必死にそれに耐え、言葉を紡ぐ
「もし会えなかったら?」
「会うまで探す。」
「会ってどうすんだ?」
「…決めてない」
サイトは心で願った
そして誓った
神様…イヤ、ブリミル様か?
ガンダールヴにしろなんか言わない
オレとルイズをくっつけろなんかも言わない
「なら…」
どんな辛いことされたっていい
次こそ、この命をあげたっていいから
だから…
「お前がソイツに会えるまで」
このワガママだけは許してくれ
「オレがお前を守ってやる」
もう一度…命を賭けて…

407 名前:純愛センター mailto:sage [2006/11/29(水) 23:03:00 ID:N3KDcKKL]
ありがとうございますm(_ _)m

投下遅くてすいません…

408 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/29(水) 23:20:14 ID:HccWg2j1]
一般的に個人サイトでは投稿作品を除く全てのコンテンツについて、その著作権が管理人にある。
一次、二次作品に関わらず、「全てのコンテンツ」において。
また、投稿作品についても同様にそれぞれの作者に著作権がある。
よって、明確な許可が書かれていない限り、サイト上のいかなる情報も無断で転載、転用、借用、盗用等することは禁止される。

これって「インターネット」を利用する上で最低限守るべきマナーであって、常識だと思うのだが。
萌えればとか、物書きじゃなきゃとかいう理由で、そのマナーを無視していいわけじゃない。
そして盗用された作者本人じゃなくても、そのことはきちんと指摘すべき。
常識を持つ大人が万引きしてるガキを抑えるのと同じ。

>>407
GJ!
十分に更新早いと思うよ。
無理しない程度にガンガレ。

409 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/30(木) 00:11:56 ID:48XeNx/p]
つーか急に増えたな。今までどこにいたんだ?
荒れ過ぎると関係ない人まで作品貼るのやめちゃうから次はやるなよ、くらいでもうやめれ。

410 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/30(木) 00:23:59 ID:gfFFTf9F]
こんなときこそ雑談掲示板の出番じゃないか?ということで誘導

保管庫の雑談掲示板 議論はこちらで
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/7927/1162204142/

>>407
GJ



411 名前:261のひと mailto:sage [2006/11/30(木) 02:44:53 ID:yUmEFYQ1]
運動会ネタ
>>323-330つづきです。
って、まだ運動しません……人の話によっかかった挙句、いまだ導入部。
……しかも展開が無理があるし強引……許して……

412 名前:1/4 mailto:sage [2006/11/30(木) 02:45:29 ID:yUmEFYQ1]
腕の中のルイズの身体が熱っぽい……
潤んだ瞳が、熱く俺を見つめている。
「ルイズ、もうちょっとだけ我慢しろよ」
俺の言葉も耳に入っていないようだった。
黙って俺の身体にしがみつき、俺の胸に唇を押し付ける。
荒い呼吸が服を通して感じられる。
(本当に大丈夫か?)
「サイト……あの……ね?」
いつもキャンキャン喋るルイズが、ぽつぽつと搾り出すように喋りだす。
………もっと早く……なんで俺の身体はこんなに遅いんだ……
「いいから黙ってろ、大人しくして俺の言うことをきけっ!!」
病気の時くらい大人しくしろ、そう言いたかった。
でも、口走った瞬間自分の馬鹿さ加減に嫌気が差す。
『なんて言い方よっ、わたしはわたしがやりたい様にするわよっ』
『ご主人様に命令?……へー、いい身分になったわね?』
等々、ルイズの言いそうな言葉が俺の頭の中をよぎる。
体調が悪い時に興奮させるわけには……
「はい……サイト……ごめんなさい、大人しくしてるね」
……へ?
それだけ言うと、黙って俺を見つめている……
うれしそうに微笑みながら……
ヤ、ヤバイ………
「き、気をしっかり持てよ?大丈夫だからな?」
……絶対変な病気だぁぁぁぁ、
ル、ルイズが壊れたぁぁぁっぁあ
気ばかり焦る俺の胸に、ルイズの手がそっと添えられる。
俺の形を確かめるように、そっと撫で擦る。
熱っぽい目で自分の手を、俺の身体を見ながら幸せそうにしているルイズを見て。
何かいけないものを見てしまったような、罪悪感を覚える。
ルイズが大変な時に……
(色っぽいって……思ってしまった)
見ていられなくなって、前を見て全力で急ごうとする。
「……やだ……わたし……みて?」
……急ごうとした………これ……だれ?
「あ……ごめんなさい、大人しくしてるね」
……いや……本当に。
「すぐに医務室に着くからな、ちゃんと掴まってろよ?」
一刻の猶予も無さそうだった。
剣を抜いている時に比べると、絶望的なまでのスピードで前に進む。
「はい」
小さく答えたルイズが俺の身体に掴まる。
一瞬、ずっとこのままでもいっかなーと思ってしまう自分が許せん。

413 名前:2/4 mailto:sage [2006/11/30(木) 02:46:02 ID:yUmEFYQ1]
「ほんとーに、申し訳有りませんでしたっ、枢機卿」
ひたすら頭を下げる。
この国の実質的な最高権力者を誤解で殴り飛ばした。
……どこかに飛ばされるかもしれない。
それだけは避けたかった、たまには鄙びた女の子も良いかも知れんが……
都会の方が数が多いからな、女の子の。
「まったく、けしからん。ちょっと背後からうなじを見つめたり、胸の谷間覗き込んだだけではないかっ」
こぶしを握りしめ、目を見開いて叫びだした……いやマテ。
「あと、結構鈍いからこっそりクンカクンカとかしただけだろうに」
……このおっさん、有罪?
謝ってるのが馬鹿らしくなってきた。
「こーっそり部屋に居たら、気づかずに着替えだしたりとかした時は捕まらなかったではないかぁぁぁ」
えーっと、おっさん、ちょっとまてや。
エキサイトして今までの戦歴の数々を語りだす、鳥の骨を冷めた目で見つめる。
陛下……よく今までご無事で……ってか隙多すぎです。
「……なんじゃ、その目はっ」
しまった……謝罪中だった。
「もっとみろぉぉぉぉ」
……いや、ポージングとかいいから。
この国の中枢って……大丈夫か?
騎士って転職できるのか?
そんなことを考えていると、部屋のドアが開け放たれる。
「誰かいるかっ?」
サイトが勢いよく飛び込んでくる。
誰かを腕に……あれは……
……いや、正直助かった。
「失礼、枢機卿。ミス・ヴァリエールです」
彼は虚無を知る人間のうちの一人だ、
「うむ、彼女は我が国の最重要人物の一人だ、行きたまえ。
先ほどの事は不問にふそう」
鳥を揶揄される小さな目を細め、うってかわった静かな声で指示する。
やはり、上に立つものは違う。
枢機卿を見直した瞬間
「あー、お互いに口外無用ということで」
……そんな理由だったのか……
脱力したままサイトの前に立つ。
「どーしたー?」
「ルイズが変なんだよっ」
自分を心配するサイトをうれしそうに見つめる、ミス・ヴァリエール……
「いつも通りじゃないか?」
「いや、だって、うれしそうに俺見つめたり、熱っぽい瞳だったり、
切なげに溜息ついたり、………」
のろけに来たのか?こいつは。
「あー心配いらん、そのうち冷める。」
馬鹿馬鹿しい。
パタパタ手を振ってサイトを追い払おうとするが、食い下がってくる。
「ほ、本当ですか?」
「あー間違いない、間違いない。経験者は語る、だ。」
そう言った瞬間、サイトの腕の中で小さな活火山が破裂した。
「そんなとこないもんっ、わたしとサイトはずっと、ずっとぉぉぉぉ」
ちっ、色ボケめ。
「ほら、元気になっただろう?」

414 名前:3/4 mailto:sage [2006/11/30(木) 02:46:33 ID:yUmEFYQ1]
アニエスに医務室を追い出されて、応援席に向かう。
サイトは何かぶつぶつ言ってるけど……ちょっと緊張が解けた。
アニエスわざとだったのかしら?
ありがとうって、後でお礼を言うべきかしらね。
校庭が見えてきた……サイトに抱っこしてもらえるのもあと少し……
「あの……あのね、サイト」
サイトが黙って頷く。
照れてるのかしら?
「わたし……ね、サイトが使い魔で良かったよ」
コクコクって動く首が、『聞いてるよ』って言うみたいで……
「その……ね、でもね、使い魔じゃなくても……
サイトが側に居てくれるのがうれしいの。」
目を瞑って、一世一度の覚悟を決める。
小さく息を整える
「大好きだよ、サイト。
あの……ね、この運動会が終わったら……わたし……部屋で待ってるね?」
シエスタは片づけで遅くなるって……そう聞いたから。
意味、分かってくれるかな?
もうわたしサイトのものだから。
好きにして、良いんだよ?
そっと目を開くと、サイトが優しい瞳で頷く。
わたしの小さな胸の奥が、狂ったように切なさで満たされる。
「…………っ」
声が……出ないよ……サイトォ……
コクコク
は?
サイトの視線は……遠くに固定されたまま……コクコクって…は?
視線をたどる。
………走ってるツェルプストー?
たゆんたゆん?
コクンコクン!
……サ……イト?
「あっ、わりぃ、ルイズ。なんか言った?」
視界が真っ白になる。
……そう……サイト……へー、そうなの。
妙に静まり返った頭が、次の瞬間沸騰した。
ムネか?ムネなのかぁぁぁぁぁぁ
「ごめんね?サイト♪、聞いてなかったなら別にいいのよ?」
サイトの首に手を回してから……
全身を使って足を跳ね上る。狙いは顔面。
膝が目標を捕らえて、ペキって小さな音が肌で感じられる。
うふふふふ
「ぐおぉぉぉぉぉ」
「聞いてなかったんなら……残念なことねぇぇぇぇぇ」
二度と言わないわよっ、この馬鹿ぁぁぁぁっぁあ。
この運動会で、今一番運動しているのは間違いなくわたしだ。

415 名前:4/4 mailto:sage [2006/11/30(木) 02:47:07 ID:yUmEFYQ1]
馬鹿犬馬鹿犬馬鹿犬馬鹿犬馬鹿犬
思考がループしていた。
「あーもうっ、馬だか鹿だか犬だかはっきりしなさいよっ!」
校庭で揺れる胸たちを横目に、わたしは叫ぶ。
周りが変なものを見る目で見るけど……しらないもん。
「あんなの、脂肪のかたまりじゃないっ」
……これ見よがしに揺れてる……
くやしくないもん。
……エクスプロージュンのスペルってどうだったかしら?
…………
はっ、危ない。
怒る対象間違えたらだめよね?
「サイトのばかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
周りが皆逃げて行く中、叫ぶわたしを呼び止める娘がいた。
「ルイズ、ちょっとこっち来なさい。」
モンモランシーがわたしを無理やり引っ張っていく。
モンモランシーの手……暖かい。
人気のないところまで来てから、モンモランシーはわたしに向き直る。
「恥ずかしいわねー、あんな人前で……ってルイズ?」
モンモランシーが少し屈んでわたしを覗き込む。
驚いたようにわたしを見ているのは……どうして?
「ルイズ、あなた泣いてるの?」
え?
言われるまで気がつかなかった……わたし……泣いてたんだ。
モンモランシーがわたしを抱き寄せてくれる。
「何か有ったのね?」
……モンモランシーも……柔らかい……いいなぁ……
「……あの……あの……ね……」
しゃっくりあげながら……モンモランシーに訴える。
「わたしも胸欲しいよぉぉぉぉぉ」
モンモランシーは固まりながらも落ち着くまで側に居てくれた。

「サイテーの男ね」
事情を最後まで聞いたモンモランシーがサイトをばっさり切り捨てる。……で、でもね
「良い所もあるもん」
ほんとだよ?いいところあるんだから。
「ふっちゃえば?そんな男」
…………少し考えてみたけど……
「無理……よ」
大げさな溜息をついた後モンモランシーは言った
「じゃ、運動会で最優秀選手になりなさい」
え?
「な、なんで?」
脈絡無い……わよね?
「最優秀選手に贈られる商品の目録に……『革命の秘薬』があったから」
……そ、それって
「聞いたこと有るでしょ?」
「む、胸が……革命的に……」
噂でしか聞いたことがない秘薬。
「えぇ、数年前にアルビオンで存在が確認された秘薬よ、アルビオンのはどこかの貴族が使ったらしいけど……目録には未開封って書いて有ったわ」
涙が止まった。
自分の足でしっかりと立ち、校庭を睨みつける。
「モンモランシー……」
「なぁに、ルイズ」
「……わたし……行くわ」
参加者を募集している受付に向かって踏み出す。
「そう……がんばってね」
目指す位置はたった一つ。
そして……最終目的は、
「これでサイトの視線は独り占めよぉぉぉぉ」

416 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/30(木) 02:52:30 ID:yUmEFYQ1]
次からやっと競技させれるかな?
いや、ルイズに真面目に運動させるネタが思いつかなかったんですよぅ。

……そのためだけの無理やりな展開と構成で、なんかごめんなさい。
やる競技はこれから考えます。

ではっ

417 名前:名無しさん@ピンキー [2006/11/30(木) 07:19:21 ID:LecErziU]
>「えぇ、数年前にアルビオンで存在が確認された秘薬よ、アルビオンのはどこかの貴族が使ったらしいけど……目録には未開封って書いて有ったわ」

バストレボリューションのことかぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!

418 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/30(木) 18:43:42 ID:Tqol6Vkj]
胸が革命しているルイズなんてルイズじゃ無い!彼女は胸が無いからこそ…(ぉ
秘薬が実は(地球から流れ着いた)女性ホルモン剤とか言うオチだったりして…w

419 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/30(木) 19:17:12 ID:HPa1cWLB]
革命的に感じやすくなる〉視線で逝く〉そのままエロ
でFA

420 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/11/30(木) 21:15:58 ID:a/ZtOArt]
新聞呼んでたら週刊○春の広告が掲載されてたんだ。
んで、ぱっと目に入ったこの見出し

「巨乳のクセに清純派 <とある女優さんの名前> は女の敵!」

がルイズ声で脳内再生されたんだが、俺もうダメかなぁ…


女優名をシエスタとかテファとかに変えて語尾を「敵よ!」にすればまんま…
ルイズさん、こっちの世界でライターやってたのかw
…などとくだらないこと考えながら、今晩も神々の降臨を待つ



421 名前:コリコリ [2006/12/01(金) 00:57:52 ID:PXdAL2B6]
>>415
エクスプロージュン×
エクスプロージョン○

422 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/12/01(金) 01:40:53 ID:l+a5hCk9]
夜中に目を覚ました時サイトがいなくて、帰ってくるまでベッドの中でじっとしてて
「もう…どこ行ってるの…」
と涙目でサイトの居た辺りにのの字を書いてて、
帰って来たときには
「アンタ!どこ言ってたの!」
と、ツンぶりを存分に発揮して結局、
「目が覚めちゃったじゃない!」
「どうすりゃいいん
だよ!」
「…寝かせなさいよ」
「へ…?」
「…疲れたら寝る…から…」
「え…っと、つまり…」
「…命令。寝かせなさい」
と、実は好きものになってるルイズを…

誰か書いてくれorz

423 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/12/01(金) 02:28:29 ID:7peSHeWt]
足腰立たなくなるまで責め立てて気絶させるのか…
エロいな。

424 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/12/01(金) 03:39:32 ID:+18hw03r]
丸一日投下がないのって、久々?

贅沢だとは分かっているが、さみしいなぁ


425 名前:アメジョ風に便乗 mailto:sage [2006/12/01(金) 08:52:15 ID:1JdWneN9]
ある使い魔が、自分を愛している3人の女の中で
誰を結婚相手にするか長いこと考えていた。

そこで彼は3人に500エキューずつ渡し
彼女らがその金をどう使うか見ることにした。

ルイズは、高価な服と高級な化粧品を買い、最高の美容院に行き、自分を完璧に見せるためにその金を全て使って こう言った。
「私はあなたをとても愛しているの。だから、あなたが町で一番の美人を妻に持っているとみんなに思ってほしいのよ」

シエスタは、夫になるかも知れないその使い魔のために新しいマントやシャツ、馬と馬具を買って、 残らず使いきる と、こう言った。
「私にとってはあなたが一番大切な人なんです。だからお金は全部あなたのために使いました」

アンリエッタは、500エキューを利殖に回し、倍にして男に返した。
「私はあなたをとても愛しています。 お金は、私が浪費をしない、賢い女であることをあなたに分かってもらえるように使いました」

使い魔は考え、一番おっぱいの大きい女を妻にしようとして、3人全員からぼこられた。

426 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/12/01(金) 09:02:27 ID:0w8ZIasl]
最初の2行でオチが読めたぞw

427 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2006/12/01(金) 10:47:27 ID:D9fJ8Kln]
>>425
そのネタはもう随分前から使われてるぞw






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