- 186 名前:上条当麻の一歩踏み外した生活 mailto:sage [2006/05/18(木) 01:30:32 ID:WcseJtB0]
- 時は昼休み。
大半の学生にとって、貴重な栄養補給の時間である。中には早弁等で済ませている者もあるだろうが。 「ん……。ぁむ……んちゅっ。はぁ……ん」 それが終われば、真面目な者は次の科目の予習に取り掛かるだろうし、友人と戯れる者や校舎を抜け出して午後の授業をサボタージュする者だっているだろう。 「ちゅむっ……。ん。ん。ん。……ぱはぁ」 まぁそれでも。 「ぅむっ。……ちゅ……ちゅっ」 屋上、それも昇降口と貯水タンクの間と言う、いかにも隠れてますーと言った感じで人目を気にしながらこんな事をしているのは自分たち位なものだろうが。 「?どうかした?溜め息なんて吐いて」 今の今まで咥えていたものから口を離し、姫神秋沙はたった今小さく溜め息をついた上条当麻に問いかけた。 「ひょっとして。私。下手?」 「違います。上条さんは流されてる自分が不甲斐無く思えてきただけなのです」 そう言って上条当麻は、跪いた体勢でこちらの顔を見上げている姫神秋沙の顔を見る。 先程までの行為で溢れ出た涎が、口元はおろか胸のあたりまで汚していて、仄かに頬を紅潮させたその表情は上条の中に更なる劣情を掻き立てる。 その鼻先には、これでもかとばかりに己の存在を主張した自身の肉茎が姫神の右手に擦りあげられながらそそり立っている。 先程まで何をしていたかと言えば、言わずもがな。いわゆる『お口でご奉仕』と言うヤツである。 「よく分からないけど。やっぱり嫌だったかな」 と、少し目を伏せながら姫神は言う。右手の動きは止めずに。 「あぁ〜と、嫌じゃない。嫌ではないんだけれど……」 弁解しながら上条は、この間に交わしたやりとりを思い出す。 『考えたんだけど。あそこでされていた事を全部君にして貰えれば。もう魘されなくてすむかも知れない』 『はい?……姫神さん、もう少し分かりやすく言っていただけると助かります』 『端的に言うと。あの時体験した事を出来るだけ当麻にされたい。そうすれば。思い出すのは君の事だけ』 『……えぇと、経験に乏しい上条さんはあまり激しいのはノーサンキューと言うか』 『大丈夫。痛いのは私も嫌だから。それに。そんなに変な人は居なかったし』 以来、昼休みになるとこうして屋上にやってきて逢瀬を繰り返している。 「何と言うか、こうやって屋上で隠れてしていると言う現状が……」 「背徳感を掻き立てて堪らない。と」 「違うっ!何かこう目的と手段が入れ替わっているような気がしてくるというかなんと言うか」 「……」 「?姫神?」 唐突に黙り込んだ姫神をいぶかしむ上条であったが、 「かぷ」 「おわぁ!?」 前触れもなく口淫を再開した姫神に不意をつかれ、素っ頓狂な声を上げてしまう。 同年代の男子から見れば小柄な方に分類される上条の体だが、それとは不釣合いな大きさの剛直を、姫神は何の躊躇いもなく頬張る。まぁここ毎日繰り返して行っているので躊躇うも何もないのだが。
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