- 224 名前:粒が体に打ち付ける度に無表情にピチピチと死体をくねらせていました。
そっと拾い上げると上半身がポロリと落ちてその断面には骨も臓物も無く、 ただ白いゴムそのものだったのが悲しくて暫く魚の目と見詰め合っていました。 辺りには私物が撒き散らされていました、お人形、三輪車、注射針、絵本、肝油ドロップ。 その時、電柱の影から吉行ちゃんのような何かが粘り付くようにこちらを見ていました。 「あっ」と思い私は駆け出すと吉行ちゃんっぽい物がさっと電柱に隠れ、 そこには体を構成する水分を97%まで高めた判別困難な吉行ちゃん?が突っ伏していたのです。 それは雨水に混ざってとろけだし坂道をずるずると下ってやがて衣服のみが残りました。 吉行ちゃんの最後の言葉は「誰か助けて。私はここにいるよ。三時八分。」でした。 引き続き高梨ちゃんの捜索は続行中ですので情報をお持ちの方は仁科さんまでご連絡ください。 [] - [ここ壊れてます]
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