- 1 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/07/18(火) 22:04:50 ID:???]
- 仲村佳樹作品妄想スレッドです。
SS職人随時募集中 全年齢向けでヨロ。エロはエロパロ(21禁)へ 妄想や未来予想などの話題でもOK 【暫定ルール】 ・荒らし、煽りは放置 ・転んでも泣かない ・sage推奨? ・970レスor480KB越え辺りでスレ立て ◆◆このスレの内容を本スレへコピペする行為は厳禁です◆◆
- 350 名前:パワーの泉 その4 mailto:sage [2006/08/17(木) 18:38:09 ID:???]
- 江山「それにね、京子さんは既に運命の相手に出会っているんですよ」
キョーコ「え?運命の・・・相手?」 江山「そう。それは京子さんの前世に関係があるんだけど」 キョーコ「前世、ですか?どこかの貴族のお姫様だったらいいな、 私、昔からお姫様に凄く憧れてるんです〜」 江山「あ〜残念ながら、お姫様ではないですね。 大きなお城かお屋敷にお勤めの下働きの女性です」 キョーコ「下働き・・・(前世でも地味な家政婦暮らしだったってこと!?)」 六分「京子ちゃん、そんなに落ち込まないで!」 三田「時代は、日本の江戸初期位かしらね」 江山「そうですね、だから京子さん、お着物割とお好きでしょう?」 キョーコ「そうですね、昔アルバイト先でずっと着ていましたし、身体に馴染む感じはします」 江山「それでね、その奉公先の若殿様と、京子さんは身分違いの恋に落ちたんです」 三田「お二人とも、とても真剣に想い合っていらしたのね」 江山「相手の男性もとても誠実な人で、何とか周囲にあなたとの仲を 認めてもらおうとしたんだけど、身分違いを理由に反対されて、あなたは暇を出されてしまった。 その後、彼は家の為にお嫁さんを貰ったんだけど、 心の底ではず〜っと、あなたのことを想っていらしたんです」
- 351 名前:パワーの泉 その5 mailto:sage [2006/08/17(木) 18:41:10 ID:???]
- 三田「あなたの方はその後、あるきっかけで旅芸人の一座と出会って、
芸事に目覚めていったんだけど、一生独身で過ごされた様ね」 六分「おぉ〜、何か女優さんっぽいですね」 江山「一座の花形になって言い寄る男性も沢山いたんだけど、 あなたはあの若殿様以上に愛せる人はいないと、操を守り通したんです」 キョーコ「あの・・前世でも失恋がきっかけで、芸事を始めた様ですが、 そういう運命なんでしょうか?」 江山「う〜ん、ただね、さっきも言った運命の人、 話に出てきた若殿様ね、現世で既にあなたの近くにいらっしゃいますよ」 キョーコ「え、本当ですか?」 半信半疑のキョーコだった。
- 352 名前:パワーの泉 その6 mailto:sage [2006/08/17(木) 18:45:36 ID:???]
- 三田「京子さんが、とても頼りにしている、先輩の様な方かしら」
江山「そう、京子さんから見て、憧れて目標になる様な方ですね」 六分「じゃあ同業者・・・俳優さん?誰だろ〜?」 江山「それでね、前世では社会的な身分の差で、自分達ではどうにも出来なかったけど、 生まれ変わった今はそんな物は無いから、自分の努力次第の所があるでしょう? だから京子さんは無意識の内に相手の方に近づいて、自分を認めてほしい、 存在に気付いてほしいって思ってるみたいです」 三田「でも残念ながら、京子さんは、まだ自分の気持ちに気付いてらっしゃらない様だけど」 六分「あら、勿体無い」 江山「相手の男性は京子さんのことをとても大切な、 かけがえの無い存在と思ってらっしゃるんですけどね」 三田「相手の方、皆が羨む様な素晴らしい方よ〜」 六分「え〜、ますます気になる〜」
- 353 名前:パワーの泉 その7 mailto:sage [2006/08/17(木) 18:51:04 ID:???]
- 江山「その方はね、京子さんが一生懸命頑張っている姿を見ると、
愛おしくて仕方がなくなるんです。 そうやって認めて貰えると、京子さんはますます成長していって・・」 六分「理想の関係じゃないですか!」 三田「それとね、まだお小さい頃に、お二人は出逢ってらっしゃるのね」 六分「ほぉ〜、京子ちゃん、心当たりある?」 キョーコ「さ、さぁ・・・」 三田「ま、ご自分の心を良く見つめてごらんになることね」 江山「これ以上は言いませんけど、彼は京子さんのプラスのパワーを引き出す人です」 三田「昔の酷い男と違ってね」 江山「だから、この縁を大切にして欲しいですね」 三田「早く、近くにある幸せに気付けるといいわね」
- 354 名前:パワーの泉 その8 mailto:sage [2006/08/17(木) 18:53:39 ID:???]
- 収録も無事に終わり、キョーコは帰り道の間、三田と江山に言われたことを思い返していた。
(運命の人、か。私が憧れて、目標にしてる先輩の様な人・・) キョーコの脳裏に、一人の男性の姿が浮かぶ。 風に揺れる黒髪、切れ長の瞳・・・。 (ま、まさか、ありえない、ありえない。 日本一イイ男の運命の人が私だなんて、世の女性達に殺されちゃう。 そ、それに三田さんは仰ったわ、私が小さい時に一度逢ってるって。 だから、敦賀さんは絶対違うわよ。 でも小さい頃に逢ったって、まさか、コーン? コーンが近くにいるの?) キョーコは鞄の中から、コーンをそっと取り出し、じっと見つめた。 ―早く、近くにある幸せに気付けるといいわね― 三田の声が脳裏に響き、キョーコの目に涙が溢れたが、 自分でも何故泣いているのか分からなかった。
- 355 名前:パワーの泉 あとがき mailto:sage [2006/08/17(木) 19:01:19 ID:???]
- 以上です。
改行多すぎエラーが出て、予定より多くレスを使ってしまいましたorz 三田さんと江山さんのエセスピリチュアルぶりとか、キョーコの前世の設定がベタベタとか、こんなんですみませんm(__)m ただ、蓮とキョーコが前世からの運命の相手、というのを書きたかったんです。 御粗末様でした、逝きます。
- 356 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/17(木) 19:07:41 ID:???]
- リアル投下遭遇ーーーーーーーーーーーーー(゚∀゚)ーーーーーーーー!!
GJです!! こ、これだけ言われて気付かないキョーコ…orz コーンカワイソス
- 357 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/17(木) 19:12:33 ID:???]
- ΩΩ Ω<い、逝っちゃだめだーーー!!
GJ!たしかに写真貼ってあるなw >>356 いや、気付きかけてるが認めたくない、最近の本誌のキョーコにも読めるぞ(ノ∀`) コーン
- 358 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/17(木) 20:59:37 ID:???]
- パワーの泉タノシスw
噴いたよ〜! キョーコ以外にも 三田さんと江山さんにみてもらいたいよ〜。 リクしたいです。
- 359 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/17(木) 23:58:56 ID:???]
- >>336さんGJ!!
多分ブリッジリーダーの前世は 一座で花形になったキョーコに想いを寄せる軽業師か何かに違いないww
- 360 名前:マロン名無しさん [2006/08/18(金) 00:40:36 ID:XH3PbWQX]
- 米
- 361 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/18(金) 01:18:14 ID:???]
- パワーの泉、GJ!
この番組、蓮が観てたら、自分のことだとすぐにピンときそうだね。
- 362 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/18(金) 02:23:40 ID:???]
- 自分以外にもキョーコが頼りにしている先輩がいると勘違いして
大魔王になる蓮もモエス
- 363 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/18(金) 02:49:24 ID:???]
- むしろ、ブリッジリーダーが自分のことだと勘違いとかww
社さんは次の日蓮に「あれ、絶対お前のことだよ!」 とか言ってはしゃぎまくりそうだwww
- 364 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/18(金) 13:12:40 ID:???]
- ここのおかげできのうのDXが余計おもしろかったw
蓮も出産に立ち合いそうとか、 大物エピはキョーコバージョンに使えそうとかw
- 365 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/18(金) 20:22:53 ID:???]
- 妖怪成分解析
敦賀蓮の92%はペッタラペタラコで出来ています。 敦賀蓮の8%は妖怪ポストで出来ています。
- 366 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/19(土) 08:54:19 ID:???]
- >>336です。
早売り読んだにもかかわらず、“パワーの泉”の続編を 思いついてしまったんですが、投下OKでしょうか? しつこかったら止めますが。
- 367 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/19(土) 09:22:18 ID:???]
- + +
∧_∧ + (0゚・∀・) キテキテ (0゚∪ ∪ + と__)__) +
- 368 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/19(土) 09:24:12 ID:???]
- >>366
どんどん来て!
- 369 名前:366 mailto:sage [2006/08/19(土) 11:58:13 ID:???]
- じゃあ、投下させて頂きます。
7〜8レスになると思います。 それでは。
- 370 名前:〜Destiny's girl〜(1) mailto:sage [2006/08/19(土) 12:01:29 ID:???]
- ―運命の人―
自分が相手をそう想う様に、相手も自分をそう想ってくれたらいいのに・・。 「れ〜〜ん」 ここはLME事務所内。 担当俳優、敦賀蓮の元にやって来た敏腕マネージャー 社の顔には堪えきれない笑みが漏れ、眼鏡の奥の 瞳は少女の様に煌めいていた。 (まずいな・・・) 蓮は心の中で呟くが、逃げる訳にもいかない。 「どうしたんですか、社さん。随分ご機嫌ですね」 聞いてはみるものの、何となく察しはついている。 意味ありげな含み笑いをしつつ、社が口を開く。 「蓮、昨夜の“パワーの泉”見たか?見たよな?」 (来た・・・) 肯定しても否定しても、相手は大騒ぎしそうなので、 そのまま黙っていると、社は構わずウキウキした様子で続けた。
- 371 名前:〜Destiny's girl〜(2) mailto:sage [2006/08/19(土) 12:05:09 ID:???]
- 「キョーコちゃんも、あんな人気番組に呼ばれるなんて、凄いよなぁ〜。
お前ですらまだだっていうのに」 「俺はああいう前世とか、そういう物に興味無いんで。 以前オファーが来た時、社さんから断って頂いたじゃないですか」 「まあ、それはそうなんだけどさ。 じゃあ、昨日のアレも興味無い訳?」 突然社は声をひそめる。 「キョーコちゃんの運命の人って話」 心臓がドクンと鳴る。
- 372 名前:〜Destiny's girl〜(3) mailto:sage [2006/08/19(土) 12:08:21 ID:???]
- 「俺が思うに、あれって絶対お前のことだよ」
「何でそうなるんですか」 「だって、キョーコちゃんが尊敬してる先輩的立場の人って、他に誰がいるんだよ? 前に番組で一緒になった時、本人が言ってたじゃないか。 お前を尊敬してるって」 「あんなのただの社交辞令ですよ」 すると社は大きく溜め息をついて、言った。 「キョーコちゃんが社交辞令を言える様な子じゃないってこと位、 お前が一番良く分かってるはずだけどね」 ・・・・・確かに。 乙女思考でも、流石は敏腕マネージャー、なかなか核心をついてくる。
- 373 名前:〜Destiny's girl〜(4) mailto:sage [2006/08/19(土) 12:12:35 ID:???]
- 「まあ、キョーコちゃんの小さい頃に逢ったことがあるってのは、
ちょっと違うっぽかったけどさ。 だけど、三田さんもたまには間違うこともあるだろうし」 芸能界の超大御所相手に、あんまりな物言いである。真実は「間違っていない」のであるが、そんなことは決して口に出せない蓮だった。 「大体俺は、若殿様って柄じゃ・・・」 「なぁ〜んだ、やっぱり見たんじゃないか。 どうせ、永久保存版で録画もしたんだろ?」 しまった、と思っても、後の祭りである。 「キョーコちゃん、可愛かったよな〜、な、な?」 四捨五入すれば三十路とは思えないマネージャーのはしゃぎっぷりを 頭からシャットアウトして、蓮は自分の心と向き合う。 (正直、あれが自分じゃないかという淡い期待が無い訳じゃない。 俺は「先輩」で小さい頃の彼女にも逢っている、符合点はある訳で・・・。 だけど・・・江山さん達が凄い霊能力の持ち主で、 あの前世の話が本当だったとしても・・・・、 彼女が、彼女自身が、俺を“運命の人”と想ってくれなきゃ、 何の意味も無いんだ・・)
- 374 名前:〜Destiny's girl〜(5) mailto:sage [2006/08/19(土) 12:20:59 ID:???]
- 「お疲れ様〜っす!」
所変わって、きまぐれロックの収録現場。 今日の収録も無事終わり、坊の頭を脱いで一息ついたキョーコに、ブリッジロックのリーダー光が声をかけた。 「キョーコちゃん、お疲れ」 「あ、お疲れ様です」 礼儀正しく会釈する姿を、光は可愛いな〜と思う。 「この後も仕事なんだよね?」 「はい、すみません」 「いや、別に謝らなくてもいいよ。 ・・・・じ、実はさ、キョーコちゃんに聞きたいことがあるんだけどさ」 「何ですか?」 「キョ、キョ、キョーコちゃんって、・・・・出身はどこ?」
- 375 名前:〜Destiny's girl〜(6) mailto:sage [2006/08/19(土) 12:25:16 ID:???]
- 「出身?京都ですよ」
「京都・・・京都!本当に?」 「本当ですよ。あ、私、そろそろ行かないと」 「あ、引き止めてごめんね」 「いえ、それじゃ失礼します」 プキュプキュと着ぐるみの足音をさせながら去っていく キョーコの後ろ姿を見送りながら、光は小さくガッツポーズをした。 「リーダー、何やってんの?」 声を掛けて来たのはブリッジロックの仲間、慎一と雄生である。 光「何だ、見てたのか」 慎一「ま〜た、キョーコちゃんに振られたの?」 光「違うよ、大体またって何だよ」 「また」としか言い様の無い連敗っぷりなのだが。 光「ま、いいよ。・・・・なあ、あのさ、お前ら前世って信じる?」 雄生「前世?ああ、今流行ってるよな、“パワーの泉”とか」 光「そう、それだよ!」
- 376 名前:〜Destiny's girl〜(7) mailto:sage [2006/08/19(土) 12:30:28 ID:???]
- 光「実はさ、昨日の“パワーの泉”に、キョーコちゃんが出てたんだよ」
慎一「へぇ、そうなんだ、俺は見てないけど」 雄生「でもキョーコちゃんも未緒演ってから、 すっかり注目の人だもんな〜」 慎一「そうだな、うちの着ぐるみの仕事やってもらうの申し訳ない位だよ。で?」 光は番組で話していた“キョーコの運命の人”について、説明した。 光「それって俺じゃないかな〜、って思ったんだけどさ」 (「先輩」って所しか共通点無いじゃん!) (尊敬されてるかどうかも怪しいしな) 慎一と雄生は、それぞれ心の中で呟いた。
- 377 名前:〜Destiny's girl〜(8) mailto:sage [2006/08/19(土) 12:34:20 ID:???]
- 光「でさ、その人とキョーコちゃんは小さい頃に出逢ってるらしくて、
だからさっき、聞いてみたんだ、キョーコちゃんの出身地。 ・・・・・何と、京都なんだよ!」 慎一「え?リーダーって、実家埼玉じゃなかった?」 光「それがさ、ガキの頃親父が転勤族でさ。 小5の二学期の間だけ、京都にいたんだよ」 (え〜〜っ!?何それ) 光「覚えてないけど、きっとあの頃キョーコちゃんに逢ってるんだよ、間違いない!」 (呆れて、もう何も言えないよ) (大体京都って言っても広いよな?) この人にブリッジ・ロックのリーダーを任せていて大丈夫なのか? 一抹の不安を覚える慎一と雄生だった。
- 378 名前:〜Destiny's girl〜あとがき mailto:sage [2006/08/19(土) 12:46:26 ID:???]
- 以上です。
タイトルはビ○ンセがいた某グループ名のもじり(てか、パクリw)ですww その割にDestiny's girl=キョーコの出番スクナスorz 落ちが中途半端なのとか、毎度のことながら、すみませんm(__)m 自分は楽しく書けたんですが(社さんとかリーダーとかw) 単なる自己満足に終わっちゃってそうですorz 今までのネ申の皆さんは凄いなあ、改めて痛感・・。
- 379 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/19(土) 12:46:29 ID:???]
- GJ!
リーダー素晴らしいプラス思考だww
- 380 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/19(土) 14:08:03 ID:???]
- GJ!
思わず>>347からも読み返してしまいました。 雰囲気掴んでて面白いー。 そして永久保存版で録画にワロタよww 余韻冷めぬところに恐縮の>>294なのですが、 便乗盛りのアップダウンDX、キョーコゲスト編を書きました。 ちょっとプロローグってかんじなのであとに続く人が出るのも期待しつつ。 司会にセクハラ発言ありますので苦手な人はスルーお願いします。 全6レスです。
- 381 名前:1/6 mailto:sage [2006/08/19(土) 14:08:42 ID:???]
- 浜本「そして今日のスペシャルゲスト、最後は話題の女優、京子ーーー!!」
京子「よろしくお願いしまーす」 松田「いやいやいやいや、ねえ、今一番じゃないですか?注目度」 浜本「そうですよ、なんせ抱かれたい男、ナンバーワン俳優と結婚した女ですから! 抱かれたい男に抱かれてるんですよ?あの敦賀蓮の妻ですよ」 松田「そりゃ注目もされますて。てゆーか普通刺されますよね、街歩いてたら」 京子「す、すみません・・・」 京子はひたすら頭を下げて小さくなる。 収録中の番組はアップダウンDX。 結婚してから初のトーク番組。 しかも司会は容赦なく質問攻めにしそうなこのふたり。 浜本のほうとは以前一緒に仕事をしたことがあり、今日も収録前に気さくに声をかけてきた。 が、この様子ではそのせいでますます鋭いツッコミが飛んできそうな空気である。
- 382 名前:2/6 mailto:sage [2006/08/19(土) 14:09:14 ID:???]
- 蓮は先週ゲストですでに収録を終えていた。
昨夜心構えをしようといろいろ聞いても、 収録で何を言われ、どんな質問をされたのか、結局蓮は教えてくれなかった。 「うーんまあとにかく…適当にうまく、君の好きなように答えたらいいよ」 「て、適当にってなんですか??とりあえず素直に質問に答えていればいいってことです、よね?」 「素直にか…うーん…」 (むしろ素直だから困るんだよな…格好の餌食というか弄るには最適というか…) 蓮はキョーコに聞こえるか聞こえないかの小さな声でブツブツとつぶやいている。 「ちょ、ちょっと敦賀さあん…なんだか怖くなってきたじゃないですかぁ。 あのぉ、何か言っちゃいけないこととかあるんでしょうか…例えばこう、 普段の敦賀さんの様子とか、プライベートの顔は知られたくないとかそういう」 「ああいや、そういうのは構わないよ。考えさせて悪かったね。 違うんだ、何も気にせず楽しんでくればいいよ。――がんばって」 「はぁ」 爽やかな笑顔にそれ以上聞くタイミングを逃してしまい、 なんだかよくわからないまま収録に望んだキョーコだったが、 冒頭の紹介からこれでは先が思いやられる。 蓮が最後に言った「がんばって」の意味がなんとなくわかってきて、キョーコは少し気が遠くなる。 しかし2人はそんな様子にはまったく構わず質問をぶつけてくる。
- 383 名前:3/6 mailto:sage [2006/08/19(土) 14:09:53 ID:???]
- 浜本「で、どうなん?」
京子「ど、どう、と言いますと?」 浜本「決まっとるがな、夜の敦賀蓮はどないやー聞いとんねん」 京子「ななななななにを言って!!」 松田「あーーあ、また始まりましたよ浜本さんのセクハラ発言。 ほんとすみませんねーこいつこの手の話が大っ好きなんですよ。 ―――で、どうなんですか?先週の敦賀さんによるとそりゃあもうアレだそうですが」 スタジオのライトも相まってキョーコはくらっと眩暈を覚えた。 「ちょ、ちょっともう勘弁してくださあああい」 号泣しそうな勢いで許しを請う姿に、他のゲストからも観客席からも笑いが起こる。 浜本「まあまあまあまあ、じゃあそれはまたあとでじっくり聞くとして、 今日はいきなりこのコーナー、視聴者は見たーーーーーー!!!」 とりあえず話題が変わったことでキョーコは安堵のため息を漏らした。 (つ、敦賀さん一体何を言ったのー!何をどう適当に答えろって言うのよ!!) 蓮はもちろん何も言っていないわけだが、 司会の2人の格好の餌食となっていることに、キョーコはまだ気付いていないようだった。
- 384 名前:4/6 mailto:sage [2006/08/19(土) 14:10:28 ID:???]
- 浜本「まずは東京都のキッチンマニアーーー。
先日、某ビル6Fにある食器専門店で、仲良くお皿を買い揃える敦賀さんと京子さんを見ました」 <<効果音>> 浜本「キョーコさんはお皿と値札を真剣に吟味していて、 一方の敦賀さんはお皿にはたいして興味がないのか真剣なキョーコさんを楽しそうに眺めていて、 それはそれは幸せそうに見えました。しかし! 私はおふたりの後ろの列で商品を見ていたので、小声で話している会話が届いてきたのですが、 会話の後半の内容がとても気になるものだったのです。 その会話によると、どうやらお皿を買い換えているのはキョーコさんが テレビにお皿を投げつけて割ってしまったせいらしく、お皿の値段が高いというキョーコさんに 敦賀さんはだいたいそもそもの原因は、とそのことを話題にしているようでした。 私はお皿を投げるキョーコさんを想像してとてもびっくりしたのですが、 以前ダークムーンというドラマで怖いお嬢様役を演じていたのを思い出し、 それもなんだか納得できるような気になってきました。 キョーコさんはもしかして怒るととても怖いのでしょうか? ちなみに敦賀さんは、キョーコさんの行動を責めるどころか、 キラキラととても輝かしい笑顔で微笑んでおられました。 私はお店が急に寒くなったのでその後のことはわかりませんが、 キョーコさんは何度も敦賀さんに謝っていたようでした」 松田「これは恐ろしいですねー!さっそく家で修羅場を繰り広げたわけですね」 京子「ち、ちが…」 浜本「原因は?もう浮気されたんか?」 京子「違います!そんなことありません!」 浜本「ムキになって怪しいな〜wじゃあなんで皿投げんねん」 京子「それはその…」 まさかテレビに映って気障な台詞を吐いていた尚に逆上したとも言えずキョーコは言葉に詰まる。 松田「これはヤバいですよーさっそく離婚の危機ですわ」 浜本「夜の闇に消える敦賀蓮!愛人の数は――
- 385 名前:5/6 mailto:sage [2006/08/19(土) 14:11:23 ID:???]
- ――ブチッ!!と音をたててキョーコは慌ててリモコンでテレビを消した。
時はこの収録の10日後。場所は蓮と暮らし始めたマンションである。 キョーコはこの日、少し遅くなって帰宅した。 すると蓮が自分が出ていた先日収録のアップダウンDXを、くすくすと笑いながら見ていたのだ。 「なんで消すの?見てるのに」 突然の仕打ちに蓮は半笑いで振り返る。 「このくらいじゃ怒ったりしないよ?キョーコはからかわれてるだけなんだし」 「だからイヤなんです!!」 顔を真っ赤にして怒るキョーコに蓮は吹きだした。 「わ、笑わないでください!もうこのあともずっとこの調子で大変だったんですから!」 「そうなんだ?それはますます見ておかないと」 リモコンを取り上げられたので、蓮は直接テレビのほうへと向かっている。 「やめてください!もうほんとに…見たくないんですってば…!」 今度は泣きそうになって声を震わせるが、蓮は無視してテレビを点けた。 「俺は見たいんだけどなあ、いじめられているキョーコもなかなかかわいいよ」 「ーーーっっ!!消してください!」 「だーめ」 「…もう知りません!」 キョーコは寝室へと走っていき、バタン!とドアを閉める。 蓮は必死に笑いを噛み殺してドア越しに話しかける。
- 386 名前:6/6 mailto:sage [2006/08/19(土) 14:11:54 ID:???]
- 「キョーコ、出ておいでよ、一緒に見よう」
「見ません!絶対に見ません!番組が終わるまで部屋からも出ません!」 「そうか…。ところで俺お昼食べてなくてさ。 でもキョーコが部屋から出ないなら仕方ないな。 まあ一日くらい食べなくても死ぬわけじゃないし」 5分後、台所にはテレビの音を聞きながら怒ったり照れたり、 真っ赤になりつつ料理をするキョーコの姿があった。 「うう…やっぱりこの人、天然いじめっ子だわ」 「ん?何か言った?」 「…いーえ、なんにも」 「そうだ、これ番組に頼んで記念に録画テープもらおうかな」 「や、やめてください!!」 結局番組でも家でもからかわれる運命なキョーコなのだった。
- 387 名前:380 mailto:sage [2006/08/19(土) 14:13:11 ID:???]
- 以上です。天然いじめっ子発言は本誌から。
蓮と絡めるのに夢中で他ゲスト総無視。 妄想オツムでテレビ番組すべて脳内変換してしまいそうです。 では名無しに戻りますノシ
- 388 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/19(土) 14:51:47 ID:???]
- >>380さん、キョーコ編待ってました!
結婚してるのに、敬語で「敦賀さん」呼びなキョーコがテラカワユス。 二人の新婚生活も微笑ましくて、GJでした。 あ、自分>>366ですが、こんな私のつたないSSにGJ下さって、ありがとうございますm(__)m SS書かれる方に言って頂けると、特に嬉しいです。 私も、暑さのせいか何を見ても妄想してしまいますw 「○奥」の主役をキョーコで見たいとか、 「さ○ま御殿」のトークでいじられるキョーコとか、 某ミュージカルの怪人と歌姫を蓮とキョーコで見たいとか。 (二人の歌唱力は知りませんw) 暴走しすぎ、スマソm(__)m
- 389 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/19(土) 15:41:03 ID:???]
- >>366
GJ! 蓮も素直に喜べばいいのにー。 勘違いするリーダーもカワイスワロスカワイソス! >>380 GJ! あのセクハラなつっこみは、キョーコはいやだろうけど、 こっちとしてはどんどんやっちゃってほしい。 新婚っぽい2人、イイ!
- 390 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/19(土) 18:31:39 ID:???]
- アップダウンDXの便乗はじめた張本人です。続いてくれてウレシス
小ネタと他番組は省略した上にタイトルと内容紹介も適当ですが キョーコ編スタートということでしおりを作りました。 ■蓮 side■ 【数字で見る芸能界】>>242 - 244 作:241様 告白した回数編 【視聴者は見た 1】>>247 - 248 作:247 ファミレス編 【視聴者は見た 2】>>250 - 251 作:250様 キュララ編 【視聴者は見た 3】>>254 - 256 作:254様 不破尚編 【視聴者は見た 4】>>262 - 263 作:261様 軽井沢への飛行機編 【視聴者は見た 5】>>267 - 270 作:241様 視聴者からの質問編 【視聴者は見た 6】>>284 - 286 作:250様(リク:279様) お弁当編 【視聴者は見た 7】>>295 - 298 作:294様(リク:288様) 花火大会&指輪編 【視聴者は見た 8】>>308 - 309 作:307様(リク:278様) 自転車二人乗り編 【視聴者は見た 9】>>322 - 324 作:321様 坊編 【視聴者は見た10】>330 - 332 作:330様(リク:329様) 病院編 ■キョーコ side■ 【視聴者は見た 1】>381 - 386 作:294様 買い物編 アンカーに間違いあったらゴメンナサイ。しかも怒られて > 減らしました。 さあ、キョーコ編はどこまでいくのかな +(0゚・∀・) + ワクテカ +
- 391 名前:381 mailto:sage [2006/08/19(土) 18:39:44 ID:???]
- >>385は
お店が急に寒くなったので→寒くなって店を出た って意味でした。言葉足らずスマソ。 >>390さんまとめ乙乙。 これはわかりやすい! ちなみに自分の専ブラだと >>数字-数字、とスペースを入れないほうが綺麗にリンクされるみたいだ。
- 392 名前:290 mailto:sage [2006/08/19(土) 18:54:06 ID:???]
- 他のスレで確認しましたが普通のIEでもその方法で複数レスが表示されました。
1つ賢くなれました。何年やってんだ自分・・・orz ウザイの承知でやり直します。 ■蓮 side■ 【数字で見る芸能界】>>242-244 作:241様 告白した回数編 【視聴者は見た 1】>>247-248 作:247 ファミレス編 【視聴者は見た 2】>>250-251 作:250様 キュララ編 【視聴者は見た 3】>>254-256 作:254様 不破尚編 【視聴者は見た 4】>>262-263 作:261様 軽井沢への飛行機編 【視聴者は見た 5】>>267-270 作:241様 視聴者からの質問編 【視聴者は見た 6】>>284-286 作:250様(リク:279様) お弁当編 【視聴者は見た 7】>>295-298 作:294様(リク:288様) 花火大会&指輪編 【視聴者は見た 8】>>308-309 作:307様(リク:278様) 自転車二人乗り編 【視聴者は見た 9】>>322-324 作:321様 坊編
- 393 名前:290(続き) mailto:sage [2006/08/19(土) 18:56:24 ID:???]
- 【視聴者は見た10】>>330-332 作:330様(リク:329様) 病院編
■キョーコ side■ 【視聴者は見た 1】>>381-386 作:294様 買い物編
- 394 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/19(土) 19:00:28 ID:???]
- ∧_∧
( ´・ω・) お疲れさまです ( つ旦O と_)_) 旦 旦 旦 旦 旦 旦 旦
- 395 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/19(土) 20:35:37 ID:???]
- 空気読まずガクブルですが、合コンネタを思いついたので投下します。
アップダウンネタ書けないへた蓮ですいませんorz
- 396 名前:1 mailto:sage [2006/08/19(土) 20:36:35 ID:???]
- 「お疲れ〜、京子ちゃん」
きまぐれロックの収録後、光に呼び止められて、キョーコは坊の頭を脱いだ。 「お疲れさまです。あれ何だか嬉しそうですね、いいことでもあったんですか」 光は照れながら、キョーコに耳打ちした。 「うん。あのさ、今度の土曜日スケジュール空いてるかい?」 「土曜ですか、はぁ、ラブミー部の仕事が入らない限り、空いてると思いますけど?」 「じゃあさ、合コンしない?」 「ご、合コンですかっ。あの馬鹿な男と女が集う、集団お見合いみたいな」 「い、いやお見合いってもんじゃないよ? しかも馬鹿なって……京子ちゃんもしかして初めて?」 (あ、当たり前じゃないのよ。あんのバカショーのおかげで私は!) 怨キョがむくむくと躍り出て、光はぶるりと震えて辺りを見回した。 「うわっ。今日冷房の効きがいいのかな〜。まあ、とにかくさ一緒に行かない? 楽しいと思うよ」 キョーコは考え込んだ。自分は一生恋をしないと決めたのに、なぜそんな男性と知り合う場に わざわざ出向かねばならないのか。即座に断ろうとすると、次の一言がキョーコの心を鷲づかみにした。 「ちょっとした人数でやるから、ビンゴゲームとかあるらしいし。ブランドバッグや、コスメグッズ なんかいろいろ商品を用意してるようだよ」 (コスメグッズ〜! 欲しい! 欲しいわ!) 「何なら同じラブミー部員の琴南さんだっけ? 一緒に誘ったらどう?」 最後の一言がキョーコを後押しした。 「行きます! 是非行かせてください!」
- 397 名前:2 mailto:sage [2006/08/19(土) 20:37:34 ID:???]
- 「だからってなんであたしまで合コンにでなきゃいけないのよ」
LME事務所で捕まえた奏江に拝み倒すキョーコは、うるうると涙目であった。 「泣いてもだめよ。台本覚えたり、バイトも入るかもしれないし。あんた合コンで彼氏作る気なの」 「そんなんじゃないわ、でも」 コスメにつられて参加を決めたとは言えなかった。 「モー子さんと一緒にお出掛けなんて最近してないんだもん。一緒にいたいもん」 奏江は真っ赤になって固まった。 「事務所でちょくちょく会ってるでしょうがっ、今更ね」 「そんなの会っているうちに入らないわ。通り過がりに少しお話するだけじゃない」 実際奏江の参加がなければ、合コンを辞退するつもりだった。 しょんぼり肩を落とすキョーコに、奏江はうろたえる。 「わ、わかったわよ。行くわよ。行けばいいんでしょ。だから泣くんじゃないわよ」 キョーコは奏江に抱きつき、すりすりと腕に頬をすり寄せた。 「モー子さん、大好き! 愛してる!」 人が通るんだから、それ以上くっつかないでと、邪険にしながらもじゃれ合う奏江たちを 目撃した男たちがいた。
- 398 名前:3 mailto:sage [2006/08/19(土) 20:40:02 ID:???]
- 「あー、キョーコちゃんと琴南さんだ。なんか二人とも盛り上がってるな」
社が並んで歩く蓮を見上げる。 「声、掛けたらどうだ?」 何かとつけてキョーコと絡めさせたがる社を、蓮はため息をついて見下ろした。 「せっかく女の子同士で楽しそうにしているのに、俺が割り込んだら興ざめでしょう。 後輩から気づいて挨拶してくれるのならまだしも」 そう言いながらも、二人の間から聞こえてきた「合コン」の言葉にぴくりとして足を止めた。 「モー子さん。合コンってどんな服装をしていけばいいのかしら」 「彼氏作る気なら、気合入れていかなきゃいけないけどね。あんたの場合は、あ」 奏江は、キョーコの後ろに立った敦賀蓮の一瞬現れた恐ろしい形相に一歩後ずさった。 「おはよう、琴南さん」 すでに紳士スマイルではあったが、感の良い奏江は恐怖を隠せずにはいられなかった。 もちろん、背中で蓮のキラキラフラッシュを浴びているキョーコは、奏江以上の怯えで震えていた。 「お、おはようございます……」 ひきつる笑顔で返す奏江と 「おはようございます!! 敦賀さん!」 平身低頭で挨拶をするキョーコを見て、蓮は笑う。
- 399 名前:4 mailto:sage [2006/08/19(土) 20:40:57 ID:???]
- 「ああ、最上さんもいたんだね。何だか事務所の往来で騒がしいものだから、何があったかと思ってね」
「あ、あの、その、モー子さ、奏江さんとついお話が弾んでしまって」 「へー、何の話?」 トーンの低い声に「……です」ともぞもぞと答える。 「何?」 「合コンがありまして、敦賀さんもどうですか!?」 (な、なに誘っているのよ〜! あんたはっ!) 天下の敦賀蓮を合コンに誘う駆け出し芸能人の図に、奏江は自分の身を抱きすくめた。 (硬派の敦賀さんがそんな話乗るわけないでしょうがっ) キョーコも咄嗟に出た言葉だったので、どう話を持っていけばいいのか分からなくなった。 が。 「いいよ。いつあるのかな?」 「へ」 「いつ合コンがあるのかな?」 「ど、土曜日です。今週の」 蓮がキラキラと笑いながら社に確認する。 「その日の夜は俺オフでしたよね」 ああ、と社が呆けたように頷く。 (蓮。お前、さっき女の子同士の話に首を突っ込まないって言わなかったけ? 俺難聴になったか?) そう漠然と思いながらも、手帳にはしっかりと『土曜日合コン』と記した敏腕マネージャーであった。
- 400 名前:5 mailto:sage [2006/08/19(土) 20:42:42 ID:???]
- 土曜日。ゼブラ柄のキャミソールに白いミニスカートで現れた奏江に、キョーコは頬を染めた。
「モー子さん、色っぽい〜。気合が入っているのね!」 「いや、別に。ちょっと露出して、いいバイトになる金づるは探せないかと考えたんだけど。 そういうあんたは清楚なお嬢様でも目指しているの」 黒いノースリーブのシンプルなワンピース姿のキョーコに、肩をすくめてみせる。 「そういうの好きそうな男も結構いるから、敦賀さん怒るんじゃない?」 「え。なんで敦賀さんが怒るのよ?」 「まあ、なんとなくよ、なんとなく」 二人は駅前から10分先のダイニングバーへ足をのばした。 看板を確認し、さらにドアにぶら下がっている『本日貸切』の札に目を丸くする。 「合コンよね? 普通の合コン」 自動ドアを通り抜けると、『本日はごゆっくりおくつろぎくださいませ、合コン倶楽部ご一行様』 とプラカードが掲げられていた。 「な、なに、この名称は?!」 店員が慌てて現れ、お辞儀をする。 「いらっしゃいませ、琴南様と最上様でいらっしゃいますね。どうぞこちらへ」 「あ、あのここって今日、合コンの会場になっているんですよね?」 「ええ、そうでございますが」 「一体何人の予約が」 「五十六名様と承っておりますが」 奏江はうさんくさいとばかりに回れ右をするが、キョーコがその腰を両腕で引きとめた。 「どこへ行くの、モー子さん!」 「帰るのよ。何故だか嫌な予感がするわ」 「一緒にいるって言ってくれたじゃない!」 「でもね」 「あー、京子ちゃん。来たんだね、待ってたよ〜」 光が奥からぱたぱたと近づいてきた。 「お。やっぱり琴南さんも連れてきたんだね。早く座ろう座ろう」 アルコールもなしにすっかり出来上がっていた光に、腕を引っ張られて奏江は逃げることも 叶わず、席につくことになった。
- 401 名前:6 mailto:sage [2006/08/19(土) 20:44:03 ID:???]
- 広いホール一面に大きなテーブルが据え付けられ、沢山の椅子が並んでいた。
奏江の悪い予感は、さらに大きくなっていた。 集まった面々が芸能人一色であった。それはいいのだが、松内瑠璃子をはじめ 彼らが全員LME所属なのではと気がついた。 (ん? でもあの子ってアカトキのえっと七曲?美森? しかも不破尚もいる!? ん〜?) 緒方監督の姿もあり、百瀬逸美と楽しげに歓談している。 「うーん。なんだ、あたしの勘違いだった……?」 吐息をつく間もなく、奏江は隣のキョーコの暗い表情にびくりと腰を浮かせる。彼女の視線の先を辿ると、 不破尚が不機嫌そうにテーブルの上に寝そべっているのがあった。 (そうだった、キョーコってばあいつにこっぴどく振られてたんだっけ。いっぺん絞めときたいけど、 合コンやっている間じゃ白けるだろうし) もんもんとしていたのもつかの間、敦賀蓮の登場で会場は一気に色めきたった。 「あれ? もう始まっていたんじゃなかったのかな」 蓮は頭を掻きながらどこに座ればいいのかと辺りを見回し、ワンピース姿のキョーコを目に止め 微笑み、さらに不破尚の存在を認めて一瞬凄んだ。 「敦賀さん、わたしと一緒に座りませんか?」 「あたしとあたしと〜」 合コンという雰囲気にのまれて女の子たちは大胆になっている。 男性陣は、敦賀蓮一人に一度に人気をかっさらわれて呆然としていた。中でも尚は憤懣やるかたない顔を している。 「えーと、俺は」 蓮は、キョーコが奏江と事務所の後輩の男に挟まれて座っているのを複雑な目で確認して、 緒方監督と百瀬逸美の席へと流れていった。
- 402 名前:7 mailto:sage [2006/08/19(土) 20:45:28 ID:???]
- 「えー、主催者の意向で席は絶対に男女交互になるようにとのことです。一応来店して頂いた
時に貰っている封筒に、番号の入った紙が入っていますので、それによって決まります」 キョーコは悲しげに奏江を見つめた。 「モー子さんと離れるなんていや」 「今生の別れでもあるまいし。ちょっとは我慢しなさいよ? 少し経てばみんな席がばらばらになるん だから。あ、あたしも我慢してるんだからね」 読み上げられた番号通りに皆座り出し、見事奏江とは大幅に離され、しかも斜め前には尚が座り、 右隣には光がキョーコと同席できてはしゃいでいる。 ほとんど最後まで空いていたキョーコの左隣には、蓮がやってきた。 女の子達の間から落胆の声が上がる。蓮と右隣になれた幸運なアイドルはすっかりのぼせ上がっている。 「やあ、最上さん。俺なんかが隣でごめんね。せっかく彼氏を作りにきたのに、チャンスが半減だね」 「なっ、なに言っているんですか。彼氏なんて作りません。私は……」 司会進行役の側に置かれた景品の山々に目をとめるキョーコを見て、光がぽんと手を打つ。 「京子ちゃんって、確かコスメ好きだったよね。もしかしてあれ狙っている?」 「はぅっ。何故それを」 「え〜それくらいわかるよ〜。だってさぁ」 照れる光を遮り、蓮が唖然と呟く。 「最上さん。……まさかあれだけのために?」 「あれだけって、あの化粧品ってすんごく高いんですよ! もう私のお給料じゃやりくり出来ないんです。 この合コンって参加費無料って聞いたから、当たったらラッキーだなと思って」 蓮は思わず吹き出した。 「そういうことだったのか。じゃあ、俺が当たったら君にあげるよ」 (どうせなら買ってあげてもいいんだけど) 「えっ、本当ですか!」 キョーコは蓮の気前の良い申し出よりも、さっきまでの怒りのオーラが消えていることに嬉しくなった。 「まあ、真似事でも合コンを楽しんだら?」 蓮はグラスを持ち上げ、乾杯と言った。
- 403 名前:8 mailto:sage [2006/08/19(土) 20:46:35 ID:???]
- 「ふん。相変わらず貧乏くせーな、キョーコ」
斜め向かいの尚が、椅子の背に片腕を掛け、キョーコを通して、蓮を睨みつけていた。 「芸能界一いい男も、ゲームで当たったらやるだなんてチンケだな。俺が買ってやっても いいんだぜ? お願いしますって頼めばよ」 「なぁにがぁー、頼めばよぉ?? 誰があんたの下積み時代を支えてやったと思ってんのよ? このバカショーが!!」 『さーやっちゃえやっちゃえ今こそこの男の息の根を止めるのよ〜』 『憎っくきショータローに今こそ鉄槌を!』 『きゃー、ぞくぞくするわー』 怨キョがわらわらと増殖しかけたが、蓮の一言で我に返る。 「最上さん。役者は外にいる限りそんな顔をしてはいけない。俺たちは夢を売る仕事をしているんだよ」 「す、すみません。私」 (わ、私ったらまた暴走しかけて。敦賀さんに呆れられちゃうじゃない) 「それに不破君? 君の売りはその幼稚さなのかな? 女の子を簡単に傷つけるものじゃないね」 (俺も人のことを言えた義理じゃないくせに) 蓮は自嘲した。 一触即発の雰囲気に周囲は静まりかけたが、奏江の機転で切り抜けられた。 「敦賀さん。そんなことよりもグッチのバッグが当たった場合はあたしにくれる約束ですよね。 キョーコの約束ばかり守らないでくださいよ。グッチですよグッチ」 それを聞いていた瑠璃子が手を上げる。 「え〜、ずるーい。あたしも敦賀さんから貰いたい〜。あたしはエルメスのポーチが当たったらくださいね」 私も私もと皆蓮がゲームを勝ち抜くであろうと、女性陣は蓮に媚りだす。 おかげでキョーコは蚊帳の外へ放り出され、ほっと息をついて、奏江に微笑みかけた。
- 404 名前:9 mailto:sage [2006/08/19(土) 20:48:52 ID:???]
- 「えー、お酒飲まないの? いいじゃんいいじゃん。合コンだよ無礼講だよ」
酔ったアイドルグループの男がビールのピッチャーを片手に、キョーコの前に来た。 「あの、未成年ですし」 トイレから戻る途中で酔っ払いに捕まり、キョーコは右往左往していた。 「今時の高校生は飲むっしょ? ね?」 「や」 やめてくださいといい終わらない内に、キョーコの前に立ちはだかったのは蓮だった。 「嫌がっているでしょう? 未成年にお酒を勧めて只で済むと思うんですか」 酔っ払いアイドルは気が大きくなっているのか、しゃっくりをしながら、蓮の胸倉を掴んだ。 「へん。何が敦賀蓮だよ。俺の方が芸歴が長いっつうの。偉そうに」 アイドルの上げられた拳が蓮の顎にヒットしそうになったが、そこに陽気なサンバのリズムが 鳴り響いた。アイドルの拳は当然のようにへろへろと地に落ちる。 ジャンジャンジャカジャンジャカとかしましい音楽に、蓮とキョーコは目を見張る。 「ま、まさか」 「ああ、これは間違いなく」 社長!!!!!!!
- 405 名前:10 mailto:sage [2006/08/19(土) 20:49:49 ID:???]
- ボンゴの音につられるようにして、奏江もキョーコの側にやってきていた。
「……やっぱり怪しいと思っていたのよね、参加費無料なんて」 奏江がはっと肩をすくめる。 「お待たせしました。LME社長のローリィ・宝田です!」 会場は凍りついた。見慣れているはずのLME所属のタレントたちもローリィのギリシャ神話に出てきそうな トーガを纏った姿に、顎を外している。 「あれ〜? なんかみんな盛り上がってないな〜。無礼講だぞ無礼講。でも未成年はお酒禁止だぞ。 参加前にちゃんと通達してるだろ。飲ませた奴も飲んだ奴も 約束を破っちまったLMEの人間は即刻首にするからな」 酔っ払いアイドルは地面に崩れ落ちた。 「ほらほら。合コンだろ。楽しめ楽しめ。おお、蓮も来てたか。ん、アカトキの人間も来たか。 結構集まるもんだな」 「社長一体」 「えー。なんかこうよー、うちの俳優タレントどもはよ、こういまひとつラブな報道がないからな。 こうきっかけをつくろうとだな。特にお前浮いた話が出てこんだろう。ちょっとねずみ講方式で人を 集めてみたんだが、いい女いたか?」 蓮を見下ろし、側にいるキョーコを見てにやにやと笑い出した。 「つまり暇つぶしですね」 目の据わる蓮を軽くあしらう。 「いいじゃないか、楽しいだろうが? 特に今後スキャンダルで潰れそうなわが社の人間たちも掴めたし」 キョーコに酒を強要していた男を一瞥し、司会進行役のマイクを奪い取った。 「さー、続けてくれ。今日のビンゴゲームはハワイ旅行もつけたぞ」 ローリィを迎え、会場内はさらにヒートアップした。
- 406 名前:11 mailto:sage [2006/08/19(土) 20:50:41 ID:???]
- 期待のビンゴゲームで、キョーコはレースのハンカチを当てた上、蓮の強運で彼より
狙いのコスメグッズを貰えることになった。 「男の俺には使えないものだからね」 「あ、ありがとうございます。一生大切にします」 「一生って一生使わないつもりなの?」 二人の自然と醸し出される初々しい雰囲気に、周囲の人間は近づけなかった。 百瀬逸美は寂しそうにし、松内瑠璃子は拳をふるふる震わせている。 ブリッジリーダー光は、指をくわえてがっくり肩を落としている。 尚は、「俺帰るわ」と席を立った。 「LMEの社長のお遊びに付き合ってられるか。ポチリお前どうする?」 「じゃああたしも帰る」 そんな中、王様ゲームをしたいとローリィが拳を突き上げた。 「合コンの定番だろー? ま、俺が王様だな〜?」 再び封筒に入った番号札が用意され、皆有無を言わさず席に戻された。 「社長。初めから王様が決まってるなんて、思いっきりルール無視じゃないの」 呟くキョーコに、蓮がキラキラと笑った。 「へぇ〜。最上さん、やったことあるの?」 「あ、あるわけないじゃないですかっ。モー子さんに教えてもらったんですよ。 このゲームは無理難題出されて、危険だと」 「どう、危険だって?」 「さあ? やったことないので。まあ命に関わることじゃないですし」 蓮はキョーコの無防備さに額に手を当てた。 (本当にこの子は何というか)
- 407 名前:12 mailto:sage [2006/08/19(土) 20:52:16 ID:???]
- 帰宅を阻まれた尚は、蓮とキョーコのやりとりにいらいらが募っていた。
(何をいちゃいちゃしていやがるんだ。とっととゲーム終わらせろ、ゼウス気取りのおっさん) 「えー、じゃあ、5番と22番が桃色吐息を見つめ合って歌う、色っぽくな。うお、男同士か」 「次、昼ドラ『雪の大嵐』の名場面を11番と34番が演じる、濃厚にだぞ。なんだ当人同士が やるんじゃ面白くも何ともないじゃないか」 「はい、8番と51番コントを披露。台本あるから」 8番の光と、51番の尚がお互いに目を合わせ驚愕の表情をする。 (な、なんだと〜。この俺様がコントだと〜、ふざけんなっ) 今度こそ帰ると立ち上がった尚へ、ローリィのお付の人間がホルスタインの帽子を被せた。 光には蛙の帽子を。 「じゃ、やって。プペット・ハペット」 コントをやらされた尚は、テーブルの上に力尽きたように倒れこんだ。 光は周りの拍手に、頭を掻いて照れている。 (ショータローにお笑いの才能まであっただなんて。くぅ〜なんて憎たらしいの) 「今度は、29番と43番、ポッキーを両端から目を瞑って食べる」 キョーコは、自分の番号を読み上げられたことに気づかなかった。 「29番、43番」 「はい?」 キョーコは挙動不審な返事をし、自分の番号札を見ている蓮と顔を合わせた。 「最上さん。29番なの?」 「あ、はい。敦賀さんがじゃあ43番なんですね。で、何をやるんですか」 「ポッキーを端から食べるそうだよ、お互いに」 蓮が菓子を咥え、キョーコと向かい合うと女性陣から悲鳴が上がった。 「やーめーてー」 「いやー、敦賀さんっ」 「京子ちゃんっ」 光はムンクの叫びの如く青ざめている。テーブルに突っ伏して果てていた尚は、 頬を引き攣らせて起き上がった。 離れたところで一人、奏江は冷静だった。 (うわー、ビンゴ。敦賀さんすごい冷静な顔してるけど、ちょっと照れてない? あ。キョーコったらあたふたして。だから言ったのに、危険だって)
- 408 名前:13 mailto:sage [2006/08/19(土) 20:54:34 ID:???]
- 「命に関わることじゃないから平気なんだろ?」
怖気づいているキョーコに、蓮が少し意地悪そうに笑う。 「あ、ま、まさかこんなことがあるとは思わなくて」 「辞退したら、この場の雰囲気を壊すかもね?」 そんなことはないと半数以上の人間が心の中で首を振った。 しかし女性陣の異常な反応に、それまで面白くない思いをしていた男性陣が野次をかけた。 「やれー、やっちまえー」 「そうだぞー、ルール違反だ」 決まりごとは守らなければという信念のキョーコは、意を決して連と向かい合った。 「わかりました、やりましょう」 キョーコがポッキーの端を咥えると、顔が間近に迫り、蓮は密かにうろたえた。 (最上さん、本気でやるつもりか) (だ、大丈夫。敦賀さん紳士だもの。途中でやめてくれるはずよ) 「じゃあ、レディ・ゴー」 司会役が合図したと同時に、二人は目を瞑りポッキーを食べ始めた。 遠慮して少しずつ食べ進めるため、その様がかえって、周囲には扇情的に見えた。 菓子がなければ、キスを待ち焦がれる恋人同士のようである。 (ま、まだかな〜。な、なんか息がかかるんですけど) (最上さん、逃げてくれるよな、絶対。ダークムーンの稽古時もキスはまだだって言ってたし) お互いの頬や唇の気配が感じられるようになり焦り出すが、ふたりはどんどんと食べ進めた。
- 409 名前:14 mailto:sage [2006/08/19(土) 20:55:37 ID:???]
- 突然、周囲で大きな悲鳴が上がる。大合唱みたいだと思ったら、唇が柔らかいものにぶつかった。
(え。ポッキーってマシュマロつきだったけ?) 違反だと知りつつ、恐ろしい予感に、キョーコは目を開けた。 「へ」 蓮も目を大きく広げ、キョーコを凝視していた。 大合唱は店中に響きわたった。 「いやー、敦賀さんが」 「誰よ、あの女〜!」 周りの騒ぎの中で、蓮とキョーコは唇を重ねたまま固まっていた。 今起こったことが信じられずにいる。 蓮は、咄嗟にキョーコから離れようとしたが、横目に入った尚の驚愕の表情に邪な心が動いた。 そのまま頬を傾け、キョーコの軽く上唇を吸ったかと思うと、楽しそうに笑いかけた。 「今夜は役得だったね」 キョーコは頭をぶん殴られたように、愕然としている。 「うそ……」
- 410 名前:15 mailto:sage [2006/08/19(土) 20:57:24 ID:???]
- 騒然となった場から、キョーコは立ち上がり駆け出していた。
「最上さん!」 (うそうそうそこんなのってありえないわっ!) 店を出る前に、蓮の手が細いキョーコの腕を捕まえていた。 「離してくださいっ」 振り仰いだ少女の瞳は悲しげに潤んでいた。 その目に、蓮の胸は痛んだ。 「ごめん。俺がファーストキスの相手になっただなんて、ショックだったね」 「そういうことじゃ、ないんです。敦賀さんなら沢山の女の人とキスしてきたでしょうけど、 私、初めてなのにあんな公衆の面前で、しかもあんな軽々しくされると思ってなくて!」 「……うん。最後のはちょっと悪乗りしすぎたと反省してる。…あのね、最上さん。 俺が相手でそんなに不快だったかな?」 「え」 そう悲しげに聞かれるとは思われなくて、キョーコは戸惑った。 改めて蓮の触れた唇をなぞり、赤面してしまう。 急に心臓が高鳴ったことに驚き、蓮を見上げる。 「嫌じゃ、なかったです。なん、で」 「最上さん?」 キョーコのドキドキが蓮に感染して、二人で見つめ合っていると、咳払いがひとつ。
- 411 名前:16 mailto:sage [2006/08/19(土) 20:58:20 ID:???]
- 「二人とも。何のんきにしてるの。今後ろの会場はすごいことになってんのよ」
奏江が鞄を背に引っさげ、ぽりぽりと頭を掻いている。 「早く逃げたら? 敦賀さん。あたしはキョーコと帰るって、ブリッジロックのリーダーに 今言いにいきますから、敦賀さんは一人でタクシーでマンションにもう帰ったことにして くださいね」 「あ、ああ。最上さんを頼むよ」 キョーコの肩を差し出すように、奏江へ向けると、当の奏江は呆れたように頭を振った。 「あたし、そこまで野暮じゃありませんよ? 一度会場に戻りますから、その間に二人でどこかへ 消えちゃってください。キョーコあんたの荷物、後で事務所で渡すから。そのまま帰るのね。 じゃあ、またね」 なんて手のかかるとぶつぶつ文句を言いながら、立ち去る奏江の背を見つめ、 二人は同時に顔を合わせた。 「どう、します?」 「まず、ここを離れようか?」 「そ、そう、ですね」 これから何処へ行けばいいのか混乱しながら、二人は夜の雑踏に紛れ込んだ。
- 412 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/19(土) 20:59:17 ID:???]
- 本誌でのモー子さん不足を補おうとしたら、というより色んなキャラを登場させたら
おそろしく長くなりましたorz 合コンでキョーコが他の男に話しかけられ嫉妬する蓮も書きたかったけど、 一緒の席になったらそんな隙与えないだろうとできなかったです。 というよりこんな合コン嫌だ('A`) アップダウンやパワーの泉ネタを軽快に書けるネ申がウラヤマシス (´・ω・`)
- 413 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/19(土) 21:04:46 ID:???]
- ぬおーー>>395さんGJ!
モー子さんとのラブラブ路線でいくかと思いきや ローリィのペースにワロテおまけに見事蓮との絡みに激萌エス(*´Д`)ハァハァ 美味しく堪能させていただきました
- 414 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/19(土) 21:14:19 ID:???]
- >>395さん、GJ!
久しぶりにモー子さんに逢えたし、ローリーワールド堪能出来たし、 最後は蓮キョの嬉し恥ずかし・・・・二人はこの後どうなるの〜? エスカレートしたら、あちらのスレに投下カモンw (自分“パワーの泉”の作者ですが、こんなに多人数絡めた話書けないので、>>395さんが羨ましいですよ〜)
- 415 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/19(土) 21:14:34 ID:???]
- GJ!
ΩΩ Ω<ふ、ふたりはどこへ向かったんだーーー! 続きを妄想して禿げ萌え(;´Д`)'`ァ'`ァ'`ァ
- 416 名前:414 mailto:sage [2006/08/19(土) 21:23:40 ID:???]
- ごめん、×ローリー→○ローリィ。
逝ってくる。
- 417 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/19(土) 23:36:37 ID:???]
- >>395さんGJでした。後の二人が気になるーーーーー
ってことで勝手にぷち妄想してしまいました。 スイマセン。
- 418 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/19(土) 23:37:08 ID:???]
- 結局その後は蓮の部屋に落ち着いた二人だったのだが、あんなファーストキスに納得
出来ないキョーコの姿があった。 「じゃあ…ファーストキスのやり直しする? どんなシチュエーションがご希望なのかな? どんな希望でも叶えてあげるよ?」 ぷんぷんとすねるキョーコの頬に手を当てて、微笑みながら蓮は言った。 そんな蓮の神々スマイルに真っ赤になりながら、昔夢見たファーストキスに思いを馳せ る。 例えば波打ち際 月の輝く夜 降りそうな星空の下 夕日を見ながら 色々と頭に浮かぶのだが、何故かそれを叶えて欲しいとはそれ程強くは思えない。 「一番の希望は…」 「希望は?」 「相手が好きな人…それだけでいいです」 そう言ってじっと見つめるキョーコに、蓮は 「俺は……その希望を、叶えてあげられる?」 ってな感じで妄想してしまいました。 ホントにスイマセン。 軽くスルーして下さい。
- 419 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/19(土) 23:55:57 ID:???]
- >>418
モエス( ゚∀゚)=3
- 420 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/20(日) 00:15:54 ID:???]
- アップダウンネタ、キョーコSIDE思い付いたんで、投下します。
ちょっとレ○っぽいネタ入るんで、苦手な方はスルーお願いしますm(__)m
- 421 名前:その1 mailto:sage [2006/08/20(日) 00:18:42 ID:???]
- 浜本「続いての投稿は、東京都のPN月こんもりさんから。
“去年の11月頃、○参道で買い物している京子さんと琴南奏江さんを見ました”」 ★効果音★ (良かった、モー子さんと一緒の話なら、変にからかわれる事もないわね) 密かにホッとするキョーコ。 浜本は軽快な口調で、葉書を読み進める。 浜本「“今をときめく注目の若手女優二人に、 周りの人も気付いた様で、皆遠巻きに眺めていました。 僕も(お二人は同じ事務所の大親友って聞いたことあるけど、 本当だったんだな)と微笑ましく見ていました。 すると、ブライダルショップのウィンドウに飾ってあるウェディング・ドレスを見て、 琴南さんが指を差しながら、京子さんに似合いそう等と言っている様子で、 京子さんは大照れして、『もう、やめてよ〜』と、琴南さんを バシバシ叩いていて、琴南さんはちょっと痛そうでした”」 松田「去年の11月っていうと、敦賀君と婚約したばっかりの頃やんな?」 キョーコ「はい、そうですね」 松田「何や、幸せいっぱいって奴か、奏江ちゃんも意味もなく叩かれて気の毒に」 キョーコ「いえ、別に暴力を振るった訳では・・」
- 422 名前:その2 mailto:sage [2006/08/20(日) 00:20:05 ID:???]
- 浜本「いや、実はね、まだ続きがあるんですわ」
松田「ほぅ、じゃ続き行ったって」 浜本「もう、暴力どころの話じゃないですよ、これ。 “と、京子さんは突然目に涙を浮かべて、 『結婚しても、私達の仲は変わらないわよね!?』 と叫んだかと思うと、琴南さんに抱きついて、号泣していました。 琴南さんは、周りが見てる等と言いながら、京子さんを宥めていましたが、 さっきまで遠くから見ていた人達は、その光景の異様さのあまりか、 いつの間にか、潮が引くようにいなくなっていました。 その後、お二人は言い争ってるのかじゃれているのか良く分からない状態で、 その場を離れていきましたが、どう見てもただならぬ関係にしか見えませんでした”」 松田「・・・・・自分レ○なん?」 (放送時は音声を伏せさせて頂きます) キョーコ「ち、違っ!何でそうなるんですか?」
- 423 名前:その3 mailto:sage [2006/08/20(日) 00:21:52 ID:???]
- 浜本「そうや、今をときめく敦賀蓮の奥さんやぞ」
松田「いや、それも実は偽装結婚とかなんちゃう?」 浜本「あぁ〜、なるほどな。あの敦賀蓮を利用するなんて、 自分清純そうな顔して、結構したたかやな」 キョーコ「違います、違います、琴南さんとは本当に大の親友で!」 浜本「でも親友にしちゃあ、琴南さんって呼び方よそよそしくないか? 普段は奏江ちゃんとか呼んでんの?」 キョーコ「いえ、そうじゃないんですけど、私しか言わない呼び方なんで・・」 松田「二人だけの秘密の呼び方!これはますます怪しいですね〜」 (何でそうなるの〜〜!?) キョーコは泣き叫びたい気分だった。
- 424 名前:その4 mailto:sage [2006/08/20(日) 00:23:34 ID:???]
- 浜本「因みに、敦賀君のことは何て呼んでるん?」
キョーコ「・・・・・・・“敦賀さん”です・・・」 松田「え?あの、自分、結婚してるんですよね?」 キョーコ「そ、そうですが・・。で、でもずっと事務所の先輩だったんで、 今更名前では呼びにくくて・・・」 浜本「ふ〜ん、奏江ちゃんとは、秘密の呼び方がある仲やのにな〜」 もう撃沈するしかないキョーコである。 キョーコ「もう、本当に許して下さい〜(半泣き)」
- 425 名前:その5 mailto:sage [2006/08/20(日) 00:30:51 ID:???]
- 浜本「自分、“抱かれたい男No.1”と結婚してんぞ。
普通の女の一万倍位ええ想いしてるんやから、な」 松田「そうそう。あ、でもな、これやってくれたら、疑いは解いたるわ」 キョーコ「何ですか?」 藁にもすがる想いで聞いてみるが、何だか嫌な予感もする。 松田「カメラに向かってな、『蓮、愛してる』って」 会場中から歓声と拍手が沸き上がる。
- 426 名前:その6 mailto:sage [2006/08/20(日) 00:34:33 ID:???]
- キョーコは「無理、無理です!」と首をぶんぶん振り続ける。
浜本「えぇやん、練習やと思って、な」 (何の練習よ〜!) 会場はますます盛り上がり、もう後には引けない状況である。 (そうよ、芝居の台詞だと思えば・・) 覚悟を決めて、キョーコは大きく息を吸う。 浜本「じゃあ、1カメさんに向かってどうぞ!」 カメラのレンズがズイっと近付き、キョーコのアップを捕らえる。 「蓮、愛してるーーーー!!!」 緊張の余り殆ど絶叫になってしまったキョーコの声が響き渡った。 それから一瞬の静寂が訪れ、その後大拍手が巻き起こった。 浜本「はい、CMの後もまだまだ続くで〜」 (お願いだから、もうやめて〜〜〜!!)
- 427 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/20(日) 00:36:57 ID:???]
- 以上です。
すみません、暴走しすぎたかも、逝きます。
- 428 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/20(日) 00:41:20 ID:???]
- GJGJ!どんなネタでもいじられるキョーコかわいいよキョーコ(*´Д`)
そして蓮も放送を見ていてリモコン争奪バトルが勃発するわけですねw てか冒頭のPNで吹き出したよww
- 429 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/20(日) 12:37:08 ID:???]
- 395です。
無駄に長くなってしまったSSへ温かいレスを有難うございました。 続きは全く考えておらず、418様の妄想でにんまりです。GJ! >>427様 モー子さんネタを絡めてもやはり蓮に行き着きますね(´∀`) 皆様の投下をワクテカで待っております。
- 430 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/20(日) 13:12:14 ID:???]
- >>426
GJ! その放送を観て、蓮は嬉しくてにんまりするのかな。 録画してて繰り返し観るとか。 それか、結局キョーコに阻まれて観れなくて、翌日キャーキャー言ってる 社さんに聞かされて激しく気になるとか。
- 431 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/20(日) 14:29:42 ID:???]
- >>420さんのその後(放送中)を許可も得ず勝手に作ってしまいました・・・お許しください。
>>381-386の続きというかんじで読んでいただければ。 3レスあります。
- 432 名前:>>420さん放送中(1/3) mailto:sage [2006/08/20(日) 14:30:54 ID:???]
- 『無理、無理です!』
『えぇやん、練習やと思って、な』 「いーーーやあああーーー!!敦賀さんっリモコン貸してください!! もうーーー!ちょっ…届かな…お願いですーーーからっ!!」 キョーコは必死に蓮の持っているリモコンを取り上げようと手を伸ばすが、 身長も手の長さも蓮には到底届くはずもなく、 蓮は楽しげにテレビを見ながらひょいひょいっとキョーコの手をかわす。 「君も往生際が悪いな。心配しなくっても数え切れないほどの人がこの番組を見てるんだから いまさら俺ひとりが見ようが見まいが同じことじゃないか」 「同じじゃありません!!敦賀さんには一番見られたくないんですっ!!」 「ひどいこと言うね君は」 『じゃあ、1カメさんに向かってどうぞ!』 「キャーーーーーーーーー!!!」 キョーコはなんとかして阻止しようと大声を出し リモコンは諦めてテレビの画面にしがみついた。 が、蓮がやってきてキョーコの身体をひっぺがえす。 「ほら退きなさい、キョーコ。見えないだろう」 「み、見せないようにしてるんです!!アーアーアアアアーーーーー!」 『蓮、愛してるーーーー!!!』 「いやーーーーーーー!」
- 433 名前:>>420さん放送中(2/3) mailto:sage [2006/08/20(日) 14:31:26 ID:???]
- 見せまいとしていたはずが、テレビにしがみついて暴れたたせいで
結局大画面の目の前で蓮に見せる結果とになり、 キョーコはあまりの恥ずかしさに耳をふさいで真っ赤になって座りこんだ。 数秒後、隣りに立っている蓮がやけにおとなしいのが気になり おそるおそる顔をあげてみると、 ふふん、とにんまり顔で自分を見下ろしている蓮の姿がそこにあった。 「っな、なんですか!こ、これは芸能人たるものその場の空気をこここ壊してはいけないという 芸人のプライドといいますか仕事にかける熱情が女優魂のなせる技が台詞でもう、と、とにかく!」 「あーあ、キョーコが叫んだせいで、一番いいところがよく聞けなかったよ。もう一度言ってほしいな」 「っ!!い、言いません!!」 「なんで?愛してないの?」 「うう…そ、そういうことじゃ…」 「はあ、傷つくなあ。俺には一番見られたくないとかこれっぽっちも愛していないとか」 「そんなこと言ってません!」 「今夜はヤケ酒かな…そうだ社長のところにでも転がりこんで――」 蓮はスネたように背を向け黙り込む。 最初は冗談だろう、と思っていたキョーコだが、 あまりに沈黙が長いのと、背中から出ている空気が本当に沈んでいることに心配になってきた。 「…い、一度だけですよ、一度限り…」 くるりとキョーコに向き直った蓮は…必死に笑いを噛み殺していた。 「っ!!もう!敦賀さんなんか嫌いです!」
- 434 名前:>>420さん放送その後(3/3) mailto:sage [2006/08/20(日) 14:32:25 ID:???]
- ――その後も延々「言って」「言わない」を繰り返すことになるのだが、
そこはひとまず省略して翌日のLME事務所入り口―― 「れーーーーーーんーーーーーー♪」 (来た・・・) 敏腕乙女マネージャーがスキップでもしそうな勢いで弾んで蓮のところにやってきた。 「見た?見た見た?昨日のキョーコちゃんのテレビ!」 「……ええ、まあ」 「なんだよぉ〜もっと嬉しそうに言えよー」 「あれのせいで昨夜は大変だったんですよ、おかげで寝不足で」 「っなっなっ!!!」 「社さん?」 もちろん蓮はあの後本気で怒り始めたキョーコの機嫌を直すのに苦労した、という意味で言ったのだが、 なにを誤解したのか敏腕マネージャー、真っ赤になって受付のテーブルによろめいてしまい、 うかつに素手で触ったため電話がクラッシュ、しばらくその場は慌しいものとなったのだった――。
- 435 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/20(日) 14:34:59 ID:???]
- 以上です。
ちょっと愛してるを言わせるのは恥ずかしかったもので。 いえ充分妄想オツムでお恥ずかしいんですが。 最近気付くと妄想してニマニマしています・・・自分怪しい・・・orz では次なる妄想wktkでお待ちしています。
- 436 名前:420 mailto:sage [2006/08/20(日) 15:07:19 ID:???]
- >>435さん=>>380さんでしょうか?
こんな駄文の続きを考えて頂いてありがとうございます〜。 実は、私自身でも続編作成中でして、もう少し甘々な感じなんですが。 しかも>>380さんの状況設定お借りしちゃってるんですが。 投下OKでしょうか?
- 437 名前:435=380 mailto:sage [2006/08/20(日) 15:27:17 ID:???]
- >>420さん
もちろん大歓迎ですよ! こちらこそ事前に言わずにすみません。 >>420さんに限らず好き勝手使っていただければ嬉しいです。 妄想が妄想を呼んでもう止まらない(*´д`*)
- 438 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/20(日) 18:21:10 ID:???]
- >>420です。
>>435さん、許可頂きありがとうございますm(__)m 何とか書き上げましたので、投下します。 が、かなりこっ恥ずかしい展開になっちゃいまつたorz 5〜6レス予定です、では。
- 439 名前:〜CALLING ME〜(1) mailto:sage [2006/08/20(日) 18:24:45 ID:???]
- キョーコは手際良く食事を作り、蓮の前に運んで来た。
蓮は画面の中のキョーコの様子に、ずっとくすくす笑いが止まらない様子で、 キョーコは恥ずかしくていたたまれない気持ちになる。 すると、蓮がわざとらしく落ち込んだ口調で言った。 「俺とは偽装結婚だったんだ」 「つ、敦賀さんまでそんなこと!」 ブラウン管の中では、キョーコが奏江との異常な仲の良さをネタに、いじられている所だった。 「君と琴南さんは本当に仲良いもんね、夫の俺がちょっと妬けちゃう位」 「もう、何言ってるんですか!そんなことよりお食事醒めちゃいますよ」 そこへ画面から聞こえてきた声。 「敦賀君のことは何て呼んでんの?」 「・・・・・“敦賀さん”です・・・・」 「え?あの、自分、結婚してるんですよね?」 それを聞いた蓮は、すぅっと考え込む様な表情になった。 (どどどどうしたのかしら?急に黙り込んで、何か逆鱗に触れてしまったのかしら? この静けさは久しぶりに、大魔王降臨・・?)
- 440 名前:〜CALLING ME〜(2) mailto:sage [2006/08/20(日) 18:26:56 ID:???]
- 「キョーコ」
「ひゃ、ひゃい!」 「顔を上げて」 恐る恐る顔を上げると、そこには優しく微笑む蓮の姿があった。 (神々スマイル・・・) 付き合って結婚して2年近く経った今でも、 キョーコが一番慣れない〜一番大好きな〜蓮の表情。 その微笑みのまま、蓮は続ける。 「俺も、昔は“最上さん”って呼んでたよね?」 そう言えばそうだった・・。 キョーコは懐かしい日々に想いを馳せる。 「付き合い始めても、なかなか“キョーコ”って呼べなくて。 デートの度に、今日こそ呼ぶぞって決めていくのに、結局呼べなくて、そんな自分が情けなくて。 でも、付き合って一月半位かな?急にすっと呼べる様になって」 キョーコもその日のことは良く覚えている。 耳慣れた筈の自分の名前が、この上無く美しく響いて、 好きな人に名前を呼ばれるというのは、こんなに甘やかな気持ちになる物なのか、と思ったものだ。 (それなのに、私ったら未だに“敦賀さん”なんて・・・) 「ごめんなさい」
- 441 名前:〜CALLING ME〜(3) mailto:sage [2006/08/20(日) 18:29:54 ID:???]
- 「キョーコ、俺が言いたいのはね、俺がある時自然に呼べる様になった様に、
キョーコにもそういう時は来るから、自分のペースでいていいよってこと。 それに、どんな呼び方でも君が俺を想ってくれてるのは、ちゃんと伝わってるから」 (敦賀さん・・・何だかんだ言って優しいのよね・・) 「ま、秘密の呼び名があるらしい琴南さんが羨ましくない訳じゃないけど」 「そ、それは、モー子さんに釘刺されてるんです! 『私は“演技派若手美人女優”で売ってるんだから、“モー子さん”なんて 呼ばれてるのが世間に知れたら、イメージダウンもいいとこよ。 公共の電波上で“モー子さん”なんて呼んだら、あんたとはもう絶交よ』って」 奏江にそう言われた時のことを思い出したのか、泣き出しそうな顔になる キョーコの背中を、蓮はあやす様にポンポンと叩く。
- 442 名前:〜CALLING ME〜(4) mailto:sage [2006/08/20(日) 18:37:27 ID:???]
- 「ごめんなさい、お食事醒めちゃいましたね。
温め直して来ますね」 そう言って、キョーコが立ち上がったその時! 「蓮、愛してるーーー!!!」 紛れもなくキョーコ自身の声による大絶叫に、リビングの空気は固まった。 (しまった、敦賀さんの話に夢中で、テレビのこと忘れてた・・) 正に万事休す、である。 「・・・・今のは何?」 「ななな何と言われましても」 「ちゃんと、“蓮”って呼べるんじゃない」 「あの、これはですね・・」 「嬉しいな、全国の視聴者にキョーコが俺を愛してるって見せ付けられて」 「だって、アップダウンのお二人が無理矢理・・」
- 443 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/20(日) 18:43:31 ID:???]
- しえん
- 444 名前:〜CALLING ME〜(5) mailto:sage [2006/08/20(日) 18:43:50 ID:???]
- 「無理矢理?じゃあ嘘なの?」
「え!?」 「『愛してる』っていうのも、嘘?」 蓮はそう言ってキョーコの方に歩み寄る。 息を感じる様な至近距離で見つめられ、視線をそらせない。 「・・・・・嘘、じゃないです・・」 消え入りそうな声で答えるキョーコを、蓮は抱き寄せ言った。 「じゃあ、直接聞かせて、ちゃんと目を見て」 蓮はキョーコの細い腰を更に強く抱き寄せる。 (さっき、優しいって思ったの撤回よ、やっぱり意地悪だわ、この人) 「ほら、早く。」 「・・・・・い、してる・・・」 キョーコはやっとの思いで口にするが、実際には唇がかすかに 動いただけにしかならず、案の定蓮にダメ出しされてしまう。 「ん?良く聞こえないな〜。役者たる者、どんな台詞も周りに伝わらなくちゃ、意味が無いよ」
- 445 名前:〜CALLING ME〜(6) mailto:sage [2006/08/20(日) 18:53:55 ID:???]
- 「・・・・愛、してる・・・」
今度は頑張って、もう少しはっきりと発音してみる。 が、蓮は更に聞いてくる。 「誰を?」 「・・・・・つ、敦賀さんをっ・・・」 キョーコは恥ずかしさの余り、耳まで真っ赤になっていて、 蓮もそろそろ許してあげようか、とも思うのだが、 どうしてもあの言葉を聞きたい欲求を止められない。 「“敦賀さん”じゃなくて?」 キョーコが助けを求める様な気持ちで仰ぎ見ると、 そこには痛い程真剣な蓮の眼差しがあった。 その瞳に吸い込まれそうになりながら、キョーコは自然と、素直な気持ちを口にした。 「蓮、愛してる」 「良く出来ました」 蓮はそう言って、キョーコの唇に褒美の様にキスを落とした。 今迄の緊張からの解放とキスの甘さに、目眩を感じながら、キョーコは思う。 (この人、やっぱり意地悪だわ) でも、こんな意地悪なら嫌じゃないかも・・。 心の片隅でそんなことを考えるキョーコだった。
- 446 名前:〜CALLING ME〜あとがき mailto:sage [2006/08/20(日) 19:02:58 ID:???]
- 以上です。
>>435さんが恥ずかしいと言った「愛してる」で引っ張りまくったオイラorz ていうか、ここ数日1日1〜2作ペースで投下してるし・・。 暴走しすぎスマソ、逝ってくる。
- 447 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/20(日) 19:13:28 ID:???]
- GJ!!鬼畜蓮キタ━━━━(Д゚(○=(゚∀゚)=○)Д゚)━━━━━!!!
> ん?良く聞こえないな〜 に禿げ萌えた(*´Д`)ハァハァ >>380ですが設定を素敵に活かしていただいて至福です。 逝かずに量産してくだせえ。 妄想が走ってるせいか 本誌で「最上さん」と呼んでるの見て まだ名前で呼んでなかったのか!とびっくりしてしまた自分アホス・・・orz
- 448 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/20(日) 19:58:40 ID:???]
- アップダウン系のネタ投下されたみなさまGJ!
笑ったり萌えたり楽しませていただきました! <--! 以下チラ裏 なんとなく「キョーコ」と呼び捨てよりも「キョーコちゃん」と呼ぶほうが萌える。 結婚してまでそれはどうよとも思うけど…。 どっちにしても早く本誌でも名前で呼ぶようになってくれないものかなぁ。 チラ裏終わり -->
- 449 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/20(日) 20:11:03 ID:???]
- ぎゃーーー!!素敵〜>>438様GJ!!
自分も思いついたんで投下しやす。相変わらず下ネタツッコミなんで 苦手な方はスルーしてください。 浜本「次は東京都のPN激辛帝王さんから。 二週間前、都内の大手スーパーで買い物をしている敦賀さんと京子さんを見ました」 <効果音> 浜本「京子さんは食材を手早く選びテキパキとカゴに入れていましたが 敦賀さんはあまりスーパーに来た事が無いのか珍しそうにキョロキョロしていて ふと気になったのかスナック菓子が置いてあるコーナーをじっと見つめていました。 そしておもむろに手を伸ばし激辛系のスナック菓子ばかりを3つ選んで 京子さんに渡していました。 京子さんはお菓子を見るなり『またこんなのばっかり!お腹壊しますよ!』と敦賀さんを叱り始めました 一方怒られた敦賀さんは『どんな味なのか気になるんだよ、じゃあ一個だけなら良い?』と まるで子供のようでした。 TVでは見られない少年のような敦賀さんとしっかり者の京子さんのやりとりを見て とても面白かったです。益々お二人のファンになりました! ・・・氏ねばいいのに!」 松田「敦賀君てスナック菓子好きなん?」 キョーコ「好きというより興味があるみたいです」
- 450 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2006/08/20(日) 20:12:07 ID:???]
- 浜本「意外やな。辛いのが好きなん?」
キョーコ「なんか激辛って書いてあると挑戦したくなるって言ってました」 松田「なんか三食きっちりフランス料理食べてそうなイメージやけどな」 キョーコ「三食どころか結婚前は全く食事に気を遣わない人だったんですよ。 スナック菓子も一緒に買い物に行くようになって興味を持ち始めたんです」 浜本「ってことは全く食事せえへんとか?」 キョーコ「もうザラですよ。たまに食べてるなと思ったら なんとかゼリーとかコンビニおにぎりだけとか偏った物ばっかり」 浜本「そらマネージャーも飯作ったってくれて頼むわ。ひどい食生活やな(苦笑) 今はちゃうやろ?」 キョーコ「ちゃんと残さずに食べてくれてます(照)」
|
|